こちらの記事は前回の、【前編】漫画『怒りのロードショー』あらすじ&感想から続いています!ぜひともそちらから先に読んできてくだされ。
まずは人物紹介から!
主人公的立ち位置。映画愛に一番溢れ、マニアックな知識も一番多い印象。ただし、『タイタニック』のディカプリオにお熱な女子を嫌う傾向も。
シェリフの妹。小学生とは思えぬほどの映画の知識を持っている。お兄ちゃん(シェリフ)と仲良しで、よく映画のセリフを言い合って遊んでいる。名前の由来は『オズの魔法使い』から。
シェリフの友達。ゾンビ映画をこよなく愛す。ある程度、シェリフと同じ程度には映画に詳しい。
怖い映画が苦手。いつも大体中立の立場で、諍いが起きると「まぁまぁ、人それぞれじゃない」となだめる役目(笑)
映画好き、俳優好きと言いつつも好きな俳優の映画は1本か2本くらいしか観ていないいわゆるにわか勢。プリキュアと、幼女が好きでシェリフの妹、トトちゃんと会うのが楽しみ。でも、ついていけなくてもみんなと映画の話をするのが好き。地味に家の中では姉に罵倒されたり可哀想な一面も。
映画通ぶってるヤツ(評論家気取りで文化人気取りでカンヌ・ヌーベルヴァーグ・コーエン兄弟・タランティーノ・ミニシアターって言葉が大好きな人)が大嫌いで、自分こそが本物の映画好きだと疑わない嫌なヤツ。黒澤明監督を崇拝していて、現れるたびに嫌味を言ってくる。
いわゆるDQN(笑)特に映画が好きなわけでもないけれどなぜかシェリフたちの仲間に入ろうとしてくる。オススメした映画に何かとケチをつける。実はゾンビ映画が苦手で泣いて逃げ出すほど。
近所の小規模DVDレンタルショップの店長。過去に画家を目指していたとかなんとか・・・。過去の思い出に浸って切ない気持ちになることが多々ある。
非常に情熱的なDVDレンタルショップの店員。店長の暗い過去を洗い流してあげたりする優しさと明るさを持ち合わせている。もしかしたら今後、店長とのラブも予想されるかも・・・?
第五話「E.T.」
スピルバーグの『E.T.』が大好きなごんぞう。オススメするも、シェリフは「ごめん。今は観る気がしないんだ・・・」と断る。そこらへんの会話を聞いていた村山がスピルバーグ批判を始めてシェリフと喧嘩になる。
なんだかんだ、トトの説得も観てみると・・・数時間後、そこには号泣するシェリフの姿が。「早くごんぞうにこの気持ちを伝えたい!!」と学校へ急ぐ。具体的な会話の内容は描かれなかったが、『E.T.』について楽し気に語っている様子の二人の姿が遠めに描かれています。ほっこり。
第六話「素晴らしき哉、人生」
ナカトミさんと店長の働くDVDレンタルショップにまさみが現れます。ナカトミさんより年上の癖に「お兄ちゃんと呼んで!」と無茶ぶりするまさみ。まさに変態。まさみと入れ違いでごんぞうも現れます。観たかったマイナー映画がなくなってしまったと絶望するごんぞう。おすすめコーナーも作って張り切っていたのにと凹んでしまう店長。さらに村山も現れて、散々店長のオススメコーナーをこきおろしていく。店長がすっかり自信を無くしてしまったところにシェリフとトトが現れ、ここのオススメラインナップは素晴らしいね!とベタ褒め。
「うぉおおおこの店は絶対に潰さないぞぉおお」と意気込む店長(笑)
第七話「ホーム・アローン」
「ホーム・アローンは何度観ても面白いなぁ」と自宅で映画観賞を楽しむトト。シェリフは用事で出かけてしまいます。その時、「世の中には悪い奴もいるんだし、ごんぞうやヒデキなら上げてもいいけど」と言い残していきます。そこへ、ロリコン変態のまさみが登場。家に上げてくれないかと頼むまさみに、シェリフの言いつけを思い出し、自分一人の家にはどうしてもまさみをあげたくないトト。
「ホーム・アローンのように知恵を絞って行動するんだ!」
と「今から玄関前の草むしりをしてきて!」とお願いするトト(笑)
しかし、玄関前には思った以上に草がなく、すぐに「じゃああがってもいいかな?」とあがろうとするまさみ。そこで、困り果てたトトは最終手段として
「帰って・・・」とド直球で言う(笑)
かなしげに帰るまさみ。しかし、途中でシェリフに会って再び戻ってくる。気まずそうにするまさみに、笑顔でトトは「どうぞあがってください」と言う。ほっこり(笑)
第八話「つよく、やさしく、美しく」
プリキュア大好きなまさみのオタクの一面を、まさみの姉に罵倒されるシーンから始まる。彼はなかなか姉に厳しく扱われている様子。
一方、学校でもオタク仲間に「なんでシェリフ達なんかとつるんでいるの?」と聞かれたり、村山に「プリキュアは偽善クソアニメだ」とアニメ全般を否定されてしまう。そこに、シェリフが現れ「お前の尊敬している黒澤明監督もジブリアニメが大好きなんだぞ」と言われうろたえる村上。
結局、どんな映画が好きだってことよりも、こいつらと一緒にいることが好きなんだなぁと気付いてほっこりするまさみ。いい話だった。
プリキュア談義も面白くて、私はあまり観ないけど少し興味が湧いた(笑)
第九話「ニュー・シネマ・パラダイス」
レンタルDVDショップの店長と、店員のナカトミさんをクローズアップしたお話。高台で酔拳からの鶴の構えをするナカトミさんを発見する店長。そこから二人の雑談が始まる、過去は良かったなぁどうのこうのと語る店長に対し
「その話、面白くないです」
と言い切るナカトミさん。懐古に浸り、昔の方が楽しかったみたいで不愉快になった様子のナカトミさん。
「私といてもつまらないですか?私といる時が一番楽しいって言ってくれないと不愉快です!」
と宣言するナカトミさん。うろたえてそのまま復唱する店長(笑)じゃあとりあえず、DVDでも観に行きますか!とレンタルショップ店へ。そこでは、いつものように村上とシェリフの言い合いが勃発する・・・。きっかけは、まさみの「店長、何かオススメはありますか?」という一言。ここで店長は『ニュー・シネマ・パラダイス』をオススメする。しかし、そこで村上が辛口で反論。ここからは引用します。
村山「うっわ~~~・・・ニュー・シネマ・パラダイスかよ・・・。それを自慢気に紹介する人間にはなりたくないな」
トト「え・・なに・・あの人・・・」
村山「『ニュー・シネマ・パラダイス』って・・・にわか映画通どもの大好きな「にわか映画だろぉ~~~」。『ニュー・シネマ・パラダイス』を好きって言うのは「自分は全然映画を知らないにわかのファッションバカです」って自己紹介してるようなもんだ。恥を知れ」
村山「『ニュー・シネマ・パラダイス』とかヒッチコックの『めまい』とか『タクシードライバー』とか、そういう「にわか映画」を好きって言ってるにわか映画通ほど恥ずかしいものはないよなぁ」
シェリフ「ひどい偏見だな・・・」
ヒデキ「そんなこと言ってたらどの映画も好きって言えなくなるよ」
ごんぞう「やれやれあいかわらず偉そうな奴だぜ」
村山「は?なに善人ぶってる偽善者ども。オマエらも『タイタニック』が好きなデブの女をバカにしてただろーが」
四人「うっ!!!!」
トト「え・・・そうなの?シェリフお兄ちゃん・・・」
シェリフ「いやちがうんだよ!『タイタニック』は実際に起きた事故でたくさんの人が亡くなった悲しいパニック映画なのにさ。ディカプリオかっこいいとかあんな恋愛したいとかしか言わないからさ・・・!!」
トト「だって『タイタニック』はただのパニック映画じゃなくてイケメン恋愛映画でしょ?そういう感想をもつ人も普通にいるでしょ」
シェリフ「うっ・・・」
トト「シェリフお兄ちゃんが『タイタニック』の恋愛部分がキライなだけじゃない」
シェリフ「(ガクッ)うう・・・ごめんなさい・・・」
村山「いやシェリフ、お前は正しい。『タイタニック』を見てあんな恋愛したいとか言ってる女はバカに見えるよなぁ!!それにシェリフ・・・お前は『コマンド―』ではしゃいでるにわかシュワファンが許せないとも言っていたな。わかるよ。にわかシュワファンが「コマンド―コマンド―」ってウザいよなぁ。お前はオレと同じだよ。善人ぶるのはやめてオレ達は正直になろうぜ」
シェリフ「いや・・・オレはもう『タイタニック』好きの女子をバカにしない!!『コマンド―』が好きなだけのシュワファンもシュワ仲間だ!!」
村山「偽善者が!!!・・・ではこれで失礼する」
まさみ「正直なのはいいけど村山は映画の悪口ばかりなのがなぁ・・・」
トト「シェリフお兄ちゃん・・・」
シェリフ「トト・・・よく考えたらオレもセガール好きだけどセガールの映画を半分も見てないにわかセガールファンだしな・・・反省したよ」
まさみ「じゃあオレもにわかシュワファンだから『コマンド―』と『ターミネーター2』以外のシュワ映画は見なくていいんだな」
シェリフ「え・・・シュワが好きなら他のシュワ映画もたくさん見てシュワを応援しなきゃダメだろ――っ!!シュワリズム宣言!!!」
というオチ(笑)
場面は変わってラスト。スマホを片手に、頑張ってナカトミさんを映画に誘おうと奮闘する店長の場面で終わり。
それぞれ、出て来た映画の名前も多く、話もわりとごちゃごちゃしてるので私個人のコメントは挟むことが出来ませんでしたが、大体はこんな感じでした。
最後の話はものすごく考えさせられるものがあったなぁ。
映画好き仲間で話していると出てくる、あるあるというか。みんながみんな、どの映画をどの視点で楽しむかは人それぞれなのに、それが許せなかったり、知識度でまるで自分の方が上!と優越感を得たりする人もいたりして、「映画好き」というただそれだけをシンプルにクローズアップしても、実はものすごく奥深いな・・・と。
長くなってしまいましたが、ここまで読んでくださった方いましたら、ありがとうございました!!