カテゴリー
ミニシアター巡り 東京都

シアター・イメージフォーラム:東京【素晴らしきミニシアターの世界】3館目

こんにちはこんばんは!ちびぞうです!!

6月からtohoさんの映画館が100円値上がりするらしいですね!!!絶望です!!

tohoさんの自社都合による値上げで全国のミニシアターは影響ないのかな?と思いきや思いきや、tohoに合わせて上がる可能性があるらしいですよ…一般は1,800円から1,900円へ…サービスデーは1,100円から1,200円へ……地獄ですね…

さてさて、今回は東京にいる映画仲間たちと行って参りましたこちらのミニシアター!

シアター・イメージフォーラム

オッッッサレ・オブ・ザ・ワールド!この名前だけでオサレ感がすごいです。さすがアート系ミニシアターといった感じ。

写真を撮り忘れてしまったので、画像は公式サイト様より引用。

それもそのはず。こちらの映画館、少し他とは変わった創設のされ方をしています。まだ個人での映像制作が簡単には出来なかった70年代に、個人の手による映像作品の上映や配給が出来るようにと作られた映画館。

そして、映像制作に関連した講座を受けることのできるイメージフォーラム映像研究所も併設されています。

かなり、アートや映画界への貢献を意識している映画館。オサレなはずです!

◇映画館情報

  • 立地:渋谷駅より徒歩8分
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は cdrfrvbnn.jpg です
  • スクリーン数:2
  • 座席数:シアター1[64席]、シアター2[100席]
  • スクリーンサイズ:シアター1[4,440mm]、シアター2[6,100mm]
  • 料金:一般[1,800円]、シニア(60歳以上)[1,200円]、大学・専門学校生[1,200円]、会員[同伴者一人まで1,100円]、高校生以下[1,100円]、障がい者割引[付き添い一人まで1,100円]、毎月1日サービスデー[1,100円均一]、毎週月曜日サービスデー[1,100円均一]
  • 座席指定:全席指定
  • オンライン購入:有り(電話での予約は不可)
  • クレジットでの支払い:オンライン購入のみ可
  • 会員制度:有り[年会費2,000円(1年の更新料は1,000円)][同伴者1名まで同額料金][有効期限は申込日の翌年同月末 ][シアター内のショップでイメージ・フォーラムビデオを割引販売]
  • 所在: 〒150-0002東京都渋谷区渋谷2-10-2
  • 電話: シアター (03)5766-0114
       イメージフォーラム (03)5766-0116
       ダゲレオ出版 (03)5766-1119
  • メール: info★imageforum.co.jp(★→@)
  • WEBサイトhttp://www.imageforum.co.jp/theatre/
  • チケットデザイン:★☆☆☆☆

まとめ

今回は『地蔵とリビドー』という映画を鑑賞。こちらは障がい者支援施設でアートを生み出すアウトサイド―たちにスポットを当てたドキュメンタリー。

チケット受付にはグッズ販売もあり、その映画で登場した地蔵が売られていました。ちょっと欲しかった…

他には『主戦場』という慰安婦問題を扱った映画などの上映がやっており、そちらはかなりの人気で溢れんばかりの人が集まっていました。やはり高齢の方がお客さんとしては多かったかな。

地域や政治などのかっちりした内容の作品を多く扱ってる映画館なのかな?という印象。

今回は外観やらチケットやらの写真を撮るのを忘れてしまったので反省ナウしてます。また東京に行く機会があれば写真に収めて来たい!

またバンクシーと二重螺旋の恋人の感想もそのうちアップしたいと思います!!

にほんブログ村 映画ブログへ
カテゴリー
な行

世界最大級の知の殿堂『ニューヨーク公共図書館/エクス・リブリス』裏側に迫るドキュメンタリー映画。感想

世界でもっとも有名な図書館のひとつ その舞台裏へ

岐阜の柳ケ瀬にあるCINEXにて岐阜新聞映画部さん主催のトークイベントが行われていました。登壇者は岐阜市立図書館・館長の吉成信夫氏。が、ちびぞうは今回は普通の上映回で鑑賞。

第74回、ベネチア国際映画祭で国際批評家連盟賞を受賞したという本作ですが前知識などもないまま観てきました。その上映時間はなんと驚異の3時間越え!

最近、ドキュメンタリー映画の面白さに気付いたちびぞうですが、この長さは初体験。(インド映画のように途中休憩が欲しいですね…)

パンフレットはこんな感じ!とにかくオシャレ!

裏面はこう!行ってみたくなるぅうう!!

B5サイズっぽい縦長のパンフ。30Pで税込み800円。

監督のインタビューのほか、本館のガイドマップや図書館の人々、図書館のゲストの人々の紹介、ストーリー一覧などが載っていてこの映画の理解を深める手助けがいっぱい!

ちなみに映画館の物販コーナーには現地でしか購入できないNYPLのオリジナルTシャツやトートバッグが4,500円で販売されていました。(トートバッグが結構人気ですぐに売り切れていた)

映画情報

【原題】Ex Libris: The New York Public Library
【制作国】アメリカ
【監督/製作/編集】フレデリック・ワイズマン
【製作総指揮】カレン・コニーチェク
【撮影】ジョン・デイビー
【出演([]内は役名)

    null
  • ポール・ホルデングレイバー
  • エルビス・コステロ
  • パティ・スミス
  • エドムンド・デ・ワール
  • ハリール・ジブラーン・ムハンマド
  • タナハシ・コーツ
  • ジェシカ・ストランド
  • リチャード・ドーキンス
  • ユーセフ・コマンヤーカ
  • イバン・レスリー
  • キャロリン・エンガー
  • マイルズ・ホッジス
  • キャンディス・ブロッカー・ペン

【公開日(日本)】2019年5月18日
【上映時間】205分
【配給】ミモザフィルムズ、ムヴィオラ
【IMDB】7.4/10.0 (およそ820人の評価)

あらすじ

19世紀初頭の荘厳なボザール様式の建築物である本館と92の分館に6000万点のコレクションを誇るニューヨーク公共図書館は、地域住民や研究者たちへの徹底的なサービスでも知られている。2016年にアカデミー名誉賞を受賞したドキュメンタリーの巨匠ワイズマンが監督・録音・編集・製作を手がけ、資料や活動に誇りと愛情をもって働く司書やボランティアの姿をはじめ、観光客が決して立ち入れない舞台裏の様子を記録。同館が世界で最も有名である理由を示すことで、公共とは何か、そしてアメリカ社会を支える民主主義とは何かを浮かび上がらせていく。

シーン一覧(パンフより抜粋)

  1. 午後の本 Books at Noon ~リチャード・ドーキンス博士
  2. 司書たちの対応
  3. 民間支援者に語り掛けるマークス館長
  4. ジェロム・パーク分館
  5. 著者と語る ~イスラム教と奴隷制
  6. 舞台芸術図書館 ~ブルーノ・ワルター講堂のピアノ・コンサート
  7. ブロンクス分館の就職フェア
  8. 幹部たちの会議
  9. ピクチャー・コレクションニューヨークのユダヤ二世について著者のトーク
  10. 公共図書館ライブ ~エルヴィス・コステロ
  11. 幹部たちの会議
  12. 午後の本 Books at Noon ~ユーセフ・コマンヤーカ
  13. 中国系住民のためのパソコン講座
  14. 点字・録音本図書館
  15. 障がい者のための住宅手配サービス
  16. ミッドマンハッタン分館
  17. ブロンクス分館の演奏会
  18. 黒人文化研究図書館 ~”ブラック・イマジネーション”展
  19. 舞台芸術図書館 ~マイルズ・ホッジス
  20. 幹部たちの会議
  21. 読書会
  22. 隣接する公園で本を読む人々
  23. 幹部たちの会議
  24. 舞台芸術図書館~劇場の手話通訳者
  25. 図書館の内側
  26. パークチェスター分館
  27. ジョージ・ブルース分館
  28. シニアダンス教室
  29. ウェストチェスター・スクエア分館
  30. 黒人文化研究図書館 ~90周年の祝賀会
  31. 読み聞かせ教室 ~マクドナルドおじさんの歌
  32. バーグ・コレクション
  33. 幹部たちの会議
  34. 印刷コレクション
  35. 各分館スタッフとのミーティング
  36. 点字・録音本図書館
  37. ジェファーソン・マーケット分館
  38. 公共図書館ライブ ~パティ・スミス
  39. 施設担当の報告
  40. 幹部たちの会議
  41. 図書館ディナーの準備
  42. 委員会への報告 ~黒人文化研究図書館の蔵書について
  43. 幹部たちの記念撮影
  44. 公共図書館ライブ ~タナハシ・コーツ
  45. 幹部たちの会議
  46. マコームズ・ブリッジ分館
  47. 公共図書館ライブ ~エドムンド・デ・ワール 

感想

☆2.6/5.0

ものっっっすごい勉強になりました!!!!!3時間みっちりお勉強!!!

さすが図書館を題材にした映画。その館内に入った時のように、BGMやナレーションなどは全く入らず、静かで荘厳な雰囲気が漂っていました。しかしその静かさとは裏腹にすさまじい情報が流れ込んでくる!!

ちびぞうは学がそんなにないものですから、正直ついていけない場面もチラホラ…ウトウトしてしまった部分も。

分館の数がすごい!

マンハッタンにある本館と、4つの研究図書館、地域に根付いた88の分館を合わせ全部で92の図書館がネットワークでつながっておりこれら全てが「ニューヨーク公共図書館」なのです。

こんなにたくさんの図書館があるなんてすごい。さすが世界最大級の図書館。

岐阜には県立と市立の2つくらいしかないから驚きです(ちびぞうは少なくともその2つしか知らない)

田舎と比べるなよと言われる前に都内の図書館の数も調べてみましたが全部でおそらく141館かな?区ごとに区立図書館が多数あるようですね。

公共、の意味とは

「公立」ではなく誰にでも開かれたという意味の「公共」。運営母体は非営利のNPO法人であり、市や州からの出資と、民間の寄付によって成り立っているようです。

現在・未来を地域とともにどう生きていくか

いかにして予算を確保していくのか、デジタル化の波にどう乗っていくのか。電子本と紙の本の割合は?貴重な財産としての本とベストセラーのどちらを選ぶのか。などなど図書館幹部の運営方針の会議を主軸に

ニューヨークで根強く残る国民差別の問題、ホームレスの問題、身体的精神的ハンデを持つ人々への福祉的な対策

さらに創作人がアートへ昇華させるための写真のコレクション、ミュージシャンによる演奏会、朗読会などの芸術的な活動などなどの一部が映し出されます。

上にまとめたストーリー一覧を読んで頂ければ分かる通り、まさに「こんなに多様な仕事を図書館が担っているの!?」と驚きの声が隠せない感じ。

ただ本を蔵書するだけではない図書館の歴史、その活動内容の進化と、更に未来へ向けた進化の過程を垣間見ることができます。

映画の中だけの話かと

呑気に考えていたちびぞうでしたが、このドキュメンタリー内で「男性が1ドル稼ぐ時女性は77ドル、さらに黒人女性だと64ドルしかもらえない」という話を聞いて現状にショックを受けました。

2015年に発行された教科書の中にある黒人奴隷についての記述に嘘がある話なんかも衝撃的でしたね。

映画の中でいくら差別が描かれようと、「フィクション(作り物)だし」という目で見ていた自分に改めて気付き。これを受けてまた映画の中で出る「差別」というテーマを深く受け止めていけるのではないかと思いました。

ドキュメンタリーというのは真実を映す鏡ですから、やはり現地で生きてい人々の生の声が聴けるわけで、そこにあるリアルにはとても重みがあります。

演出も厳か

ナレーションもBGMもない。淡々と会議の内容や公演・イベントの内容を映していくだけの手法がとても静かで厳かで、ちびぞうは好きでした。

いつか行ってみたいなぁ。ニューヨーク。

図書館はもとよりアメリカそのものの歴史やアートに触れることが出来る良い機会だと思います。3時間というのはなかなか長いですし、DVDで休み休み鑑賞したいですね…(笑)

にほんブログ村 映画ブログへ

カテゴリー
か行

怪獣版アベンジャーズはーじまーるよー!映画『GODZILLA ゴジラ』ネタバレ&感想

「自然というものは常に調和を保とうとする。ゴジラはその鍵を握っている」

本作から始まったモンスターバースが、実は『キング・コング 髑髏島の巨神』を経て2019年5月公開の『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』に繋がっていることを知っている方はそんなに多くないのでは!!!

ゴジラとゴジラは分かりやすく続編だけども、間にキングコングがいるんだよ!と。

髑髏島の感想も貼っておきますね☺️


こちらのコングの映画では直接物語の繋がりはないものの、エンドロール後のオマケ映像に古代人が書き残したと思われる「ゴジラ」やら「キングギドラ」やらの壁画が登場します。続編で繋がっていくぞ!!という伏線ですね!!

今年、待ちわびていた新作キングオブモンスターズが公開ということで復習も兼ねて一作目のゴジラを見返しました!

確か1回目の鑑賞は映画館に行ったんですが、途中で寝てしまったんですよね…。(ちびぞうの記念すべき初ゴジラ作品だったのに…)

主演キャストにはMCUアベンジャーズでスカーレット・ウィッチとその双子のクイックシルバーを演じていたアーロン・テイラー=ジョンソンとエリザベス・オルセンが夫婦役で出ています!!

そしてお馴染み渡辺謙。最近ではハリウッドで実写化したポケモン映画『名探偵ピカチュウ』にも出ています。日本リスペクトの作品には必ず出てきてくれて、嬉しいですねー!!

パンフはこんな感じ。

ザラザラの材質の表紙にゴジラの背びれが黒の箔押しされています。スタイリッシュ!58Pで税抜き787円!わりと厚い。ゴジラの旧作品のブルーレイが写真とあらすじ付きで説明されているページがあって、過去作が気になった人にも嬉しい仕様!!

映画情報

【原題】Godzilla
【制作国】アメリカ
【監督】ギャレス・エドワーズ
【原案】デビッド・キャラハム
【脚本】マックス・ボレンスタイン
【製作】トーマス・タル、ジョン・ジャシュニ、メアリー・ペアレント、ブライアン・ロジャース
【製作総指揮】パトリシア・ウィッチャー、アレックス・ガルシア、坂野義光、奥平謙二
【編集】ボブ・ダクセイ
【撮影】シーマス・マッガーベイ
【美術】オーウェン・パターソン
【衣装】シャレン・デイビス
【編集】ボブ・ダクセイ
【音楽】アレクサンドル・デプラ
【出演([]内は役名)

  • アーロン・テイラー=ジョンソン[フォード・ブロディ]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0578-e1561533199868-1024x1024.jpg です
  • 渡辺謙[芹沢猪四郎博士]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0579-e1561533338210-1024x1024.jpg です
  • エリザベス・オルセン[エル・ブロディ]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0580-e1561533309114-1024x1024.jpg です
  • ジュリエット・ビノシュ[サンドラ・ブロディ]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0582-e1561533257840-1006x1024.jpg です
  • サリー・ホーキンス[ヴィヴィアン・グレアム]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0583-e1561533240603-1024x985.jpg です
  • デビッド・ストラザーン[ウィリアム・ステンツ司令長官]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0584-e1561533218649-971x1024.jpg です
  • ブライアン・クランストン[ジョー・ブロディ]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0581-e1561533274936-1024x1024.jpg です
  • リチャード・T・ジョーンズ[ラッセル・ハンプトン大佐]
  • CJ・アダムス[幼少期のフォード・ブロディ]
  • 宝田明[入国審査官]カットのためシーンなし
  • 山村憲之介[タカシ]

【公開日(日本)】2014年7月25日
【上映時間】124分
【配給】東宝
【次作】続編に期待高まる!映画『キングコング:髑髏島の巨神』ネタバレ&感想
【IMDB】6.4/10.0 (およそ353,000人の評価)

あらすじ

1999年、日本。原子力発電所で働くジョー(ブライアン・クランストン)は、突如として発生した異様な振動に危険を感じて運転停止を決意。だが、振動は激しさを増して発電所は崩壊し、一緒に働いていた妻サンドラ(ジュリエット・ビノシュ)を亡くしてしまう。それから15年後、アメリカ軍爆発物処理班の隊員である、ジョーの息子フォード(アーロン・テイラー=ジョンソン)は、日本で暮らす父を訪ねる。原発崩壊事故の原因を調べようと侵入禁止区域に足を踏み入れた二人は、そこで思いも寄らぬ光景を目にする。【引用元:シネマトゥデイ

感想

☆2.3/5.0

うーん。やはり初回寝てしまっただけのことはある。今回完璧に見直して少しだけ見方が変わった部分はあるけど全体としての面白さに対する感想はあまり変わらなかった。

ちなみに2014年当時に書き残した感想メモが残っていたのでそちらを載せておきます。

周囲のゴジラ好きさん達が「絶賛」と「失望」にパッキリと分かれているようで、過去の特撮映画を一つも観ていない私にとってはここまで賛否両論に分かれる理由がサッパリサッパリ。


これが初ゴジラな私にとっては、難点というかツッコミどころの多い映画だったと思う。マイナス点を箇条書きで上げて行くと
◼︎ムートーの気配すらない詐欺CMによって人間VSゴジラだと勘違いさせられる。
◼︎ムートーと人間の比率が多すぎ、肝心のゴジラの出番も少なければ出て来るのも遅いし、しかも戦闘シーンもあまり映されない。
◼︎船と並走して泳いだり、渡辺謙を避けて潜ったりとゴジラの立ち位置がどう観ても人間寄り。せめて設定に忠実な描き方して欲しかった。最後に大暴れするシーンくらいあっても良かったのかなと思う。
◼︎ストーリーと設定がどうやらまんま平成ガメラ。知人のゴジラ好きが怒っていた原因の一つがこれ。
◼︎メガトン級の核爆弾?ほんとに?というレベルの規模の爆発に疑問符
◼︎主人公のモンスター遭遇率が異常
◼︎主人公の親父は長年日本に住んでた設定なのに片言の日本語しか話せない


その他もろもろ気になる点はたくさんあるけどキリがないのでこの辺で。
唯一、避難区域に指定された都市の廃墟ぶりは考えさせられるものがあり、とても素晴らしかった。

後半の戦闘シーンが寝ててうろ覚えだったのもあるし自分で読み返してもここは違うんじゃ?って思う感想ですね(笑)なので後でまた思い直した事を書いていけたらなと!

おおまかなあらすじ

灰が降る空を映したシーンからはじまる。フィリピン諸島で大きな地震が起きたらしい。

芹沢博士の役を渡辺謙が!!

谷底が陥没した現場に向かう。放射線レベルが倍増している!

何かの化石を発見!地中に超巨大な肋骨が!!その中を上っていくと休眠中のさなぎを発見。さなぎのようなものは化石化せずに無傷らしい。

さなぎの一つは何かが出てきたように裂けてるものも。その近くから地表に通じる穴があり、何かが海へ向かった跡がある。

シーンはは変わって過去の回想(日本)へ!

ブロディさん一家登場。日本でもフィリピンと似た揺れが観測されたらしい。ブロディさんは奥さんと息子と三人暮らし。今日は誕生日らしいが、一緒には探せなさそうな予感。

日本でも頻発する揺れによって大規模な事故が発生。ブロディさんの仕事場は壊滅状態。放射線から市民を守るために奥さんをシェルターの扉越しに見殺しにすることになってしまう!!そしてブロディさんの家は退避区域に指定された。

15年後。ブロディ息子は大人になり妻もいる。すると領事館から父親が逮捕されたと連絡が入る。

ブロディさんはフィリピンのあの揺れは絶対に地震なんかじゃないと主張。退避区域にある家に戻り過去の研究データをゲット出来ればそれを証明できると言う。

止めようとする息子に、母親はまだあそこにいると語るブロディさん。朝になると再びブロディさんはあの場所(かつての家)へ行くと言い出す。ブロディさんはとある男に頼んで周波数センサーを海に設置してもらってたらしく、それが二週間前に信号を出した。まるで会話しているかのような信号だった。その信号のデータと当時のデータを比べるために家に戻るという。

政府がついた?あの嘘を暴いてやる!!と意気込むブロディさん。結局息子も押されて親子でそこへ向かうことに。

退避区域に行くと、空気は汚染されていないと発覚。やはり放射能の汚染なんてなかった!とブロディさん確信。家に向かおうとするが警察につかまる。そしてどこかの組織に連れて行かれる。

親子が連れていかれた場所にはどでかいモンスターみたいなのがいる!!(侵入者を研究中の極秘モンスターが見えるような場所に連れてっちゃうってどうなの?)

モンスターを観測する人々の中には芹沢博士も。モンスターの放つ振動はどんどん早まっているらしい。捕まえたブロディさんをガラス越しに観察しつつ彼の持っていた当時のデータに驚く芹沢博士。

揺れの原因は電磁パルスの影響だ!とブロディさん。彼の話を聞いていると、突然大きな揺れが!モンスターが動こうとしているようだ!

芹沢博士が「殺そう」と判断して電撃を与える。電磁波が消える。が、モンスターは死んでおらず暴れ出す!電磁パルスを出して施設が停電、ブロディさんは高所から落下して死亡??停電したおかげで捕まっていた部屋から逃げ出すことができた息子はそれを目撃してしまう!モンスターは翼を広げて飛び立っていく!

モナークという機関の人が芹沢博士に話しかけてくる。ここからはモナークが指揮するらしい。

瀕死のブロディさんは『あそこ(家、もしくは母親の元)へ戻って守れ』と息子に言い残して死亡。

モナークに協力しろと息子が呼ばれる。そこで以下のような説明を受ける。

1954年、原子力潜水艦が潜って何かを目覚めさせた。それがゴジラと呼ばれる怪獣であり、50年代の水爆実験はどれも実験ではなく、ゴジラを殺すための作戦だった。ゴジラは地表の放射線を吸い取って生きていた。しかし放射線レベルが下がると、地下に潜っていった。

ゴジラを調査するためのモナークが設立された。

15年前にフィリピンでゴジラのような化石が発見された。大昔に死んだゴジラの化石に、ムートーという怪獣が寄生したらしい。さなぎから出たムートーは日本へ行き眠り、放射線を吸いながら大きくなっていたらしい。モナークが今の今まで殺さずに放っておいたのは、モナークが原子炉から全てを吸い取っていたため殺したら逆に危険と判断したため。それからは生体を研究し管理するために閉じ込めていたとのこと。

モナークの人々はムートーが電磁パルスで攻撃できるということを知らなかったが、ブロディはそれを知っていた。そのため息子にも父親が話していた内容の記憶を頼りに協力して欲しいと言われる。

息子は父親の言葉は今まで戯言と思って聞き逃していたが、モナークの人々の話を聞き父親の研究は正しかったのだと思い直し、協力することに。「怪獣たちは話をするみたいに音を出してたと言っていた。父は生物音響学を学んでたらしい」と助言する。

場面は変わり飛び立ったムートーへ。さなぎから出たばかりでまだ若く、成長しながら餌を探しているようだ。

ブロディ息子は移動する途中、電車で親とはぐれてしまったアキオという少年と出会う。親もとへ帰すためしばらくその子と一緒に行動することに。

ムートーはハワイ島のジャングルに向かって移動していた。そこには潜水艦を見つけ、その中にある放射線物質を食べ始める。

モナークの人達が攻撃する!しかしやり返される!その攻撃の影響(電磁パルス)で主人公の乗っていた電車も止まってしまう!

主人公もちょーーーーーど、うまいこと現場にいるんだよね~。

電気がついた!と思ったらムートーが目の前に!モナークとの戦闘に市民が巻き込まれるうぅ。電車内は阿鼻叫喚に!そこに突然ゴジラが登場!ゴジラは咆哮でムートーを追い払う。

ここまでで映画が始まってから大体45分が経過!

破壊されて阿鼻叫喚になった街中に救護テント?が用意され、そこでアキオは家族と再会。ゴジラはムートーを追って海へ。ムートーは仲間を呼ぶために音を出していて、ゴジラはそれを聞いていただけだった。

するとラスベガスにもう一頭のムートーがあらわれる!これはフィリピンで見つかったもう一つの休眠状態だったさなぎから孵った個体らしい。

この個体には羽根もないし大きい。どうやら性別が違うようだ!最初に孵ったムートーはずっとこのメスに呼びかけていた。メスの方は眠ってオスの成長を待っていたらしい!!!!

おそらく餌をとっているのは、繁殖のため?

核で攻撃しようと言ったモナークの上層部に対して、博士は「ゴジラが答えかもしれない。彼は調和を取り戻しに来た」と言うけど、上層部は聞かず作戦を実行しようとする。主人公もその作戦に参加することに。ロサンゼルスにいる家族に電話する。

奥さんの吹き替えがひどいいい

モナークの上官は「知りたいのは本当に核で殺せるか」と問い、モナークを止めたい博士は「核では無理だったんです」と答えるも脇から出てきた兵士に「キロトン級じゃなくてメガトン級の核だから大丈夫」と言われてしまう!

ムートーを捜索する部隊が、橋だと思ってたのはムートーの足だった!部隊の上を通過するモナークには卵の袋がぶらさがってる!列車を目の前から飛ばされ、橋は破壊される。

カルフォルニア州オークランドが作戦司令部となり、モナークの作戦が開始される。それは、沖合に3頭をおびき出し、海上で核弾頭を起爆させ3頭とも殺すという作戦だった。ゴジラが民間人もいる橋の前に現れる。そこには主人公の息子の乗ったスクールバスも!橋を壊してゴジラは通過。

ムートーの放った電磁パルスで街は停電。上空から現れたムートーに戦闘機が次々と落とされていく。作戦で使われようとした核弾頭はムートーオスの手に渡り、まだ逃げ遅れた市民のいる街中でムートーのオスとメスが落ちあってしまう。核弾頭をメスに餌として捧げるオス。

起爆装置が街中で爆発してしまうのを阻止するために新たな作戦部隊が出動し、そこにブロディ息子も参加。街にやってきたゴジラとオスが怪獣バトルを繰り広げる最中に部隊がパラシュートで降り立ち、ミサイルを目指して走る。ムートーと戦うゴジラの手を借りるような形になりながら、ブロディ息子はメスの卵を燃やしミサイルを奪還し船に乗って沖合に出ることに成功。

追いかけてきたムートーに襲われるか!?というところで後ろからゴジラが追って来てムートーを攻撃。口を両手で掴んで口の中へ熱線を打ち込みムートーを倒す。勝利の咆哮(に見えた)を上げるゴジラ。

船の上で朦朧とする主人公の目に映るゴジラ。そのあとゴジラも力を使い果たし倒れてしまう。主人公の元へヘリがやってきて救助され、核弾頭は無事海上で爆発。

画面はホワイトアウトし場面は翌朝の街中へ。

ゴジラが倒れていて目もあてられないほどボロボロになっている。死んだと思われたが、ゴジラは神々しい鼻息を出して息を吹き返す!!!

避難所では主人公が無事、家族と再会。

テレビにはゴジラが報道されており「怪獣王は救世主か?」の文字が表示されている。ゴジラが海へ帰っていく姿が映って映画は終わる。

やっぱり人間ドラマが薄い

初回は後半のバトル部分でうっかり寝てしまったので今回はしっかり目をかっぽじって観ましたが、やっぱり人間ドラマが薄かった・・・。

怪獣バトルは迫力あって、ゴジラがしっかり戦っていて首を引きちぎったり口の中に光線を吐いたりと中に人間が入っていてはなかなか出来ないだろうバトルが観れて楽しかったんですけどね!!!

父親と息子の確執のようなものは父親が死んでから「親父の言ってたことは正しかったんだなぁ」と分かるだけだし、その父が最期に言っていた「あそこに戻って守れ」みたいな言葉もすっかり忘れられてしまった感あった・・・。
ママはまだそこにいるのよ・・・。

そして主人公とその家族との家族ドラマも薄いんですよね。父母とのドラマか、妻と息子とのドラマか、どちらかに焦点を絞った方がよかったのではないかな。。

あと一番ちびぞうが解せないなと思っていたのは途中で出てきたアキオって少年はなんの役割を持っていたのかという点。何かのリスペクトがあってアキオというキャラクターが採用されたのかなと思って調べたんですがそれらしいものは見つからず…。ハルオ、ならリスペクトしてるって分かるんですけどね。

主人公がいくところいくところに都合よく怪獣が現れるのもご都合主義だし、どうにも脚本が残念。

ゴジラの立ち位置

初回に観た時の感想で「ゴジラが人間側に寄り添いすぎ」と書いてましたが、これは撤回したい。

ゴジラが表している核だったりという存在に対する日本からの目線や、アメリカの目線の違いによってゴジラという存在が「破壊」の象徴であるのか「再生」を目的とした「調和」の存在なのかが変わってくるのだなーと最近ちびぞうは学んだので、この映画に対するゴジラの立ち位置は後者であり、人間に寄り添うシーンがあっても問題はないのだなと感じたわけです。

例えば『シン・ゴジラ』は人間に与える絶望感がとても大きい。それは日本人が敗戦国として抱いている感情みたいなものをぶつけ乗り越える存在としてのゴジラが象徴するものはやはり「核」であり「破壊の象徴」だから。

それぞれのゴジラへの意識が、ゴジラの行動や立ち位置を変えるというのはとても面白いし、それはそれで一つ一つ受け入れていくべき点ですよね。

まとめ

すっごく面白いしオススメ!!!ってほどでもないし、2019年のゴジラとも物語的な繋がりは薄いので、特にゴジラが好きで追いかけたいって人でなければわざわざ復習する必要もないかもしれません。

あ!!!ただ今作のゴジラは「触りたさ」がダントツですから!!!!

トカゲとか恐竜が好きな人とかも観て楽しめる造形美になっているかもしれません!!!!そういう人にはオススメ!!!!

にほんブログ村 映画ブログへ
カテゴリー
あ行

岸井ゆきののこじらせ片思い。映画『愛がなんだ』ネタバレ&感想

全部が好き。でもなんでだろう、私は彼の恋人じゃない

こちら、最近ですと『スマホを落としただけなのに』で怪演されていた成田凌と、ちびぞうも観ていました朝ドラ「まんぷく」で主人公福子の姪っ子役をやっていた岸井ゆきのがダブル主演の恋愛映画!!!

成田凌はもはや殺人鬼のイメージしかないしあまり興味はなかったんですが…、ポスターの感じがね、以前観た『寝ても覚めても』に雰囲気が似てる気がして惹かれてしまいました。

それから母上の情報で「口コミで人気が高まっているらしい、主人公が平凡っぽいからそこに共感する女子が多いとかテレビでやってた」と聞きましてなるほど、それは一度観ておいても良いかもしれないと劇場へ。

パンフはこんな感じ。

A4サイズ、26Pで税込み800円。裏面は成田凌。主演陣のインタビューの他に、映画ライターの細谷美香さんのコラムが載っていました。

映画情報

【制作国】日本
【監督】今泉力哉
【脚本】澤井香織、今泉力哉
【原作】角田光代「愛がなんだ」
【撮影】岩永洋
【照明】加藤大輝
【録音】根本飛鳥
【美術】禪洲幸久
【装飾】うてなまさたか
【スタイリスト】馬場恭子
【ヘアメイク】寺沢ルミ
【編集】佐藤崇
【音楽】ゲイリー芦屋
【主題歌】Homecomings - Cakes
【助監督】八神隆治
【制作担当】柴野淳
【出演([]内は役名)】

  • 岸井ゆきの[テルコ]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0559-e1561186516297-1008x1024.jpg です
  • 成田凌[マモル]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0560-e1561186592606-1024x1017.jpg です
  • 深川麻衣[葉子]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0561-e1561186993342-998x1024.jpg です
  • 若葉竜也[ナカハラ]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0562-e1561186910100-1024x934.jpg です
  • 片岡礼子[テルコの上司]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0565-e1561186732739-1024x964.jpg です
  • 筒井真理子[葉子の母]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0564-e1561186791933-1024x959.jpg です
  • 江口のりこ[すみれ]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0563-e1561186884139-1024x987.jpg です
  • 穂志もえか
  • 中島歩

【公開日(日本)】2019年4月19日
【上映時間】123分
【配給】 エレファントハウス
【映倫区分】G
【IMDB】6.1/10.0 (およそ25人の評価)

あらすじ

28歳のOL山田テルコ。マモルに一目ぼれした5カ月前から、テルコの生活はマモル中心となってしまった。仕事中、真夜中と、どんな状況でもマモルが最優先。仕事を失いかけても、友だちから冷ややかな目で見られても、とにかくマモル一筋の毎日を送っていた。しかし、そんなテルコの熱い思いとは裏腹に、マモルはテルコにまったく恋愛感情がなく、マモルにとってテルコは単なる都合のいい女でしかなかった。テルコがマモルの部屋に泊まったことをきっかけに、2人は急接近したかに思えたが、ある日を境にマモルからの連絡が突然途絶えてしまう。【引用元:映画.com

感想

☆2.9/5.0

いわゆる恋愛群像劇。誰かが誰かに片想いしていて、恋人のような関係だけど恋人ではない〜みたいな、こういう関係よくあるよね!的なお話。

面白かったかと聞かれると微妙な反応を返してしまうかも!!!

一方通行…恋愛…?恋愛映画…?ほ、ホラー?サイコ…?ストーカー…?とイメージが変化していきます。ちなみに主人公は最後まで報われることはない。

ホラー映画的な演出がある辺り、やっぱり『寝ても覚めても』と印象が共通する部分はありましたね!

劇中で「ストーカー同盟の反省会」的なセリフが出るけどこの映画はまさにそれ。「ストーカーに至る人達の思考回路」に近しいものが描かれていると思う。

20後半の恋愛はめんどくさい。と言いつつも、自分のことや相手のことを考えているうちにごちゃごちゃしていく周りに反して主人公は「それがなんなの?うるさいよ」とストレートに一蹴していく。彼女はもうただただ好きな人のそばに居たいという欲求に素直に動いている。そしてそのためならば本人に「もう好きなわけないじゃん」と自分の気持ちをはっきり否定できるほど。

控えめに観れば自分の気持ちを押し殺して好きな人のそばにいたいというささやかな望みを叶えている切ない恋愛に見えなくもないんだけど、いかんせんこの岸井ゆきのちゃんのキャラクターが怖い。

ヒーローに撃退されて「このままでは終わらせないぞ」と吐き捨てるアニメの悪役みたいな余韻がある。いつかは仕留めてやる、的な貪欲な欲求が彼女の中でくすぶっているような。

本人も最後に言っている通り「愛とか恋とかを超えている」し、「この執着の正体がなんなのか」分からないのが恐ろしい。

どこぞの感想で「依存」という言葉も見かけたけども、それとも少し違う気がするんですよね。

常人の概念では少し理解しがたい「執着」であり、そこには「人をダメにする残酷さ」も間違いなく入っている。

結局のところは自己愛なのかな…分からない…うまくまとめられない…

一般的にクズ男とされる成田凌の役柄は思ったよりクズではなく、心地よい愛情に甘えてしまっただけの男に思える。悪意なんかは勿論ないし、自分の行動に気がつけばそれを改善させようと思える至って普通の人間だ。

この映画は、群像劇の側面もあり、様々な登場人物がそれぞれの恋愛をしていて、それが微妙に噛み合わなくなったりした時にその影響を他者に及ぼすって辺りがちびぞうの好きな演出だった。

アッシーやメッシーだった仲原くんが35歳のおばさんの言葉により目を覚まさせられ、その言葉が巡り巡って主人公にも影響を及ぼす。うまい。

主人公の小学校の頃の姿が出てきて自問自答したりする演出もわりと好きでしたね。面白い!!!と人に勧めるような映画ではないけども、でもなーんかキライになれない。そんな一本でした。

ほんとどうでも良い希望だけど、あの35歳のおばさんが安藤サクラだったら最高なのになぁ。と思いながら観ていた。今もそうだったら良かったのにと思っている。

にほんブログ村 映画ブログへ
カテゴリー
ま行

ポケモンのハリウッド実写化!映画『名探偵ピカチュウ』ネタバレ&感想

「おかわりをくれ。濃いのを頼む。よろしくお嬢さん」

ポケモンがハリウッドで実写化!?と聞いたときは不安しかなかったんですが・・・、その後、ピカチュウの声優が『デッド・プール』でデップーを演じているライアン・レイノルズに決まり「ピカチュウの中身がおっさん!?」という宣伝をし始め、悔しくも興味を惹かれてしまったという・・・

しかし、「○○なのに中身がおっさん!?」というのは今までも『テッド』シリーズや『ボス・ベイビー』などで既出のネタなんですよね。。それをピカチュウでもやるのは馬鹿の一つ覚え感があったりなかったり。

まぁ「○○なのに中身がおっさん」というのは一つのジャンルを確立しつつあるのかもしれないってことかもしれない。

そういえばポケモンが海外で「ポケットモンスター」という名前ではなく「ポケモン」と略されたものが正式名称に採用されているのは「ポケットモンスター」という名前だと男性器の隠語だから的な話を聞いたのが懐かしい。以上脱線。

監督は『シャーク・テイル』『モンスターVSエイリアン』などドリームワークスの作品をいくつか手掛けているロブ・レターマン。
主演にはライアン・レイノルズ、『ジュラシック・ワールド 炎の王国』のジャスティス・スミスくん。

運よく字幕版も上映されていたので、近所の映画館に行きました!パンフはこんな感じ。

配給しているのは東宝さんですが、いつものディズニー仕様のパンフっぽい四角いデザイン。

26Pで税抜き760円は若干高めなイメージあるかな。しかし最後のページに「名探偵ピカチュウ」のポケモンカードがついていて、その分加算されてるのかもしれないですねー。(どうやらこのプロモカードがついているのは初版限定版だそうで!なるほど!)

映画情報

【原題】Pokemon Detective Pikachu
【制作国】アメリカ
【監督】ロブ・レターマン
【原作】任天堂ポケモンクリーチャーズ『名探偵ピカチュウ』/田尻智『ポケットモンスター』
【原案】ダン・ヘルナンデス、ベンジー・サミット、ニコール・パールマン
【脚本】ダン・ヘルナンデス、ベンジー・サミット、ロブ・レターマン、デレク・コノリー
【製作】メアリー・ペアレント、ケイル・ボイター、片上秀長、ドン・マッゴーワン
【製作総指揮】ジョー・カラッシオ・Jr.、アリ・メンデス、石原恒和、大久保賢司、宮原俊雄、ヒロ・マツオカ、コウジ・ウエダ
【撮影】ジョン・マシソン
【美術】ナイジェル・フェルプス
【衣装】スージー・ハーマン
【編集】マーク・サンガー、ジェームズ・トーマス
【音楽】ヘンリー・ジャックマン
【美術】磯見俊裕、塚本周作
【エンディング曲】HONEST BOYZ® – ELECTRICITY featuring Lil Uzi Vert
【出演([]内は役名/以降は吹き替え版)】

  • ジャスティス・スミス[ティム・グッドマン/竹内涼真]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0550-e1560842536204-1024x1024.jpeg です
  • キャスリン・ニュートン[ルーシー・スティーヴンス/飯豊まりえ]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0542-e1560842623691-1024x1024.jpg です
  • 渡辺謙[ヒデ・ヨシダ警部補/本人による吹き替え]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0543-e1560842637922-1024x955.jpg です
  • ビル・ナイ[ハワード・クリフォード/中博史]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0544-e1560842595174-1016x1024.jpeg です
  • クリス・ギア[ロジャー・クリフォード/三木眞一郎]
この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は IMG_0545-e1560842610813-986x1024.jpeg です
  • スキ・ウォーターハウス[ミス・ノーマン]
  • オマール・チャパーロ[セバスチャン/三宅健太]
  • リタ・オラ[アン・ローラン博士/林原めぐみ]
  • カラン・ソーニ[ジャック]
  • ライアン・レイノルズ[名探偵ピカチュウ(声)/大谷育江]
  • ジョゼット・サイモン[ティムの祖母]
  • ディプロ[DJ]
  • 竹内涼真[ポケモントレーナー]

【公開日(日本)】1950年8月26日
【上映時間】88分
【配給】大映
【IMDB】8.3/10.0 (およそ134,000人の評価)

あらすじ

子どもの頃にポケモンが大好きだった青年ティムは、ポケモンにまつわる事件の捜査へ向かった父ハリーが家に戻らなかったことをきっかけに、ポケモンを遠ざけるように。ある日、ハリーの同僚だったヨシダ警部から、ハリーが事故で亡くなったとの知らせが入る。父の荷物を整理するため、人間とポケモンが共存する街ライムシティへ向かったティムは、自分にしか聞こえない人間の言葉を話す“名探偵ピカチュウ”と出会う。かつてハリーの相棒だったという名探偵ピカチュウは、ハリーがまだ生きていると確信しており……。【引用元:映画.com

感想

☆3.0/5.0

いやー思ったよりも結構、楽しめた!!観終わったあとに余韻わりと残りますしね!!

感想の前にちびぞうのポケモンの知識はいかほどか説明しときます。

まず子供の頃にポケモン緑か赤のどちらかを友達に借りて遊んで最初の街に辿り着く前にやめるという合わなさ加減でゲームの方は全然遊ばず、小学生の頃に集めてたポケモンカードも周りの男子らかかぶっていらなくなったものを貰ってた程度。

あとはテレビアニメの初期の頃に観てたくらいで…ポリゴンの回のポケモンショックとか懐いですね。その日はたまたま観てなかったけど。

あと最近はポケゴーもやってたけど金銀世代が増えた辺りで飽きてしまい。

一番好きなポケモンは猫が好きなのでペルシアン!!これもテレビアニメの影響ですね。

映画は『ミュウツーの逆襲』(今度フル3D版が公開されますね!!)を劇場で観て泣いたのと、あとなぜか成人してから友達に連れられて『ミュウと波導の勇者ルカリオ』を観に行きました。(こっちはルカリオがイケメンって事以外は全然内容を覚えてない…)

なので本当に、初期のアニメ知識だけなんだなーくらいの感覚で観に行きました!!!

おおまかなあらすじ

主人公(ティム)は母を11歳の時に亡くしおばあちゃんに育てられ、かつてはポケモントレーナーも目指していたほどのポケモン好きだったが現在はポケモンのパートナーも作らず孤独に保険屋で働いている。

疎遠になっていた父親の訃報を聞いて、彼が亡くなったライムシティへと向かう。ライムシティでは、ポケモンを使ったバトルなどは行われておらず、ジムやトレーナーという存在もない。事故をきっかけに車椅子になり、ポケモンの進化の様子に人類の希望を見てポケモンと共存しようと志した一人の男(ハワード・クリフォード)が作った街で、 人間とポケモンが1:1のパートナー関係を結んで生活していた。

ティムはまずヨシダ警部補の元へ行き、父親のアパートの鍵を貰う。父親の事故は残念だったと言われる。アパートへ向かうと新米記者のルーシーが現れ、探偵をしていた父親の死亡に不審な点があると言う。父親が事故死した日、遺伝子研究所で爆発事故があったらしい。父親(ハリー)の死の真相を突き止めたいとルーシーは言うが、ティムは軽く流す。

アパートの部屋で「R」と書かれた小瓶を見つけたティム。その小瓶から出てきた謎のガスによって、外にいたエイパムが突然凶暴化。襲われたところを助けてくれたのは、記憶を失くしたピカチュウだった。なぜか会話が出来る二人。ピカチュウは初めて会話が出来た人間に感動し、ティムに懐く。

二人はカフェで話し、ピカチュウがハリーの元パートナーだったこと、一部の記憶を失ったこと、ハリーはまだ生きていると信じているという話をして記憶を取り戻すためにもハリーを探そうとティムを説得する。説得に折れたティムはピカチュウと共に父親を探すことに。

ティムはルーシーを探して彼女の勤め先へ。するとそこでハワードの息子、ロジャー・クリフォードが大規模なポケモンパレードを週末に予定していることを知る。ルーシーからさらにポケモンを凶暴化させる「R」の情報を教えてもらい、ハリーが情報を仕入れたと思われる港へ向かう。

港にはバリヤードがいて、彼のパントマイムをなんとか読み解き違法なポケモンバトルを行っているラウンドハウスという場所の情報を得る。そこで、かつてピカチュウにバトルで負けたというトレーナー?とリザードンから再戦を挑まれる。が、ピカチュウは技の出し方を忘れていて戦えない。更にそこでRが大量にバラまかれ辺りは騒然!警察が介入し二人は捕まってしまう。

ヨシダ警部補にハリーの死について再捜査を依頼するが、事故の映像を見せられ「この事故で助かるはずがない」と一蹴されてしまう。

父親との関係について後悔するティムをピカチュウが励まし、二人は絆を深める。そこへサングラスの女、ミス・ノーマンがら現れ二人をハワード・クリフォードの元へ連れて行く。

ハワードは「R」という危険な物質についてハリーに依頼したのは自分だということ、そして研究所の事故の黒幕には自分の息子ロジャーが関わっているのではないかと語る。ハワードとロジャーの親子関係には確執があるらしい。

ハワードは二人に事故の映像を見せ、警察で見た時は隠蔽されていた部分を更に明らかにする。車を運転するハリーを攻撃して事故を起こし、更にハリーを連れ去ったのは伝説のポケモン、ミュウツーだった。その映像によってハリーが生きている事を確信した二人は、研究所での事故の新たな情報を手に入れたルーシーと相棒のコダックと共に廃墟と化した研究所へ侵入。そこでポケモンの進化の力を増長されるせるなどの実験が行われていた事を知る。

ティムたちが街に戻ろうとするとそこへ実験台だったゲッコウガたちが襲ってくる!逃げようと迷い混んだドダイトスの森でピカチュウは瀕死の重傷を追ってしまう。なんとか彼を回復させようとポケモンたちに頼むと、連れていかれた場所に現れたのはミュウツーだった。

ミュウツーはピカチュウを回復し「約束通り息子を連れてきたな」と言う。真相を語ろうとしたミュウツーをロジャーが現れ捕らえてしまう。

研究所の記録映像から、実験体とされていたミュウツーを解放したのは記憶を失う前のピカチュウだったということやミュウツーの発言からハリーを裏切っていたのは自分だと思い込むピカチュウ。今度はいつ裏切るか分からないとティムと決別する。

街ではいよいよパレードが始まろうとしていた。ハワードのところへ行き、事態を報告するティム。しかしそこでハワードの恐るべき計画を知る。

ハワードは息子ロジャーを拉致し、メタモンをロジャーに化けさせる事で「黒幕はロジャー」という演出をしていた!Rを製造したのも、ミュウツーを捕らえたのも、ミュウツーを逃したハリーを攻撃して事故を起こさせたのもハワードだった(事故映像でミュウツーが車を攻撃したように見えたが、実は攻撃しようとしたポケモンから守ろうとしただけだった)。

ハワードの目的は、Rを使ってミュウツーの体へ自分の意識を移し、ポケモンと一体になる事で人類を更なる進化へと導く事。ハワードはティムの目の前で装置を頭に装着し、ミュウツーとなる。

大量のRが仕込まれたパレードの風船を、ハワードの意識が入ったミュウツーが破壊していく。市民はRの散布により次々と倒れて消え、パートナーであるポケモンの中へ意識を入れられてしまう。

街でのラストバトル!ティムはメタモンと戦い、ピカチュウはミュウツーを止めようとする。ティムがハワードの頭に付けられていた転送装置を外すと、ミュウツーからハワードへと意識が戻り、ミュウツーの力で人々が助けられる。

戦いの後、研究所で自分を助けてくれたハリーとピカチュウに対し「人間には良い者もいると知った」と語るミュウツー。

事故の後、瀕死のハリーを助けるため一時的にハリーの意識をピカチュウへと移し(その時に記憶が一部失われた)息子を連れて来させると約束したミュウツー。

そう、ピカチュウの意識の正体はティムの父、ハリーだった!

ミュウツーによって体と意識を取り戻したハリー。そして、父と再会することのできたティム。二人は絆を確かめ合い、ライムシティで共に暮らして行く事を選ぶ。

ビル・ナイ最高だよね。

だいたいのストーリの流れはこんな↑感じ。

もう、ビル・ナイが出てきた時点でちびぞうは大興奮だしこの人が黒幕だよなって分かっちゃうよねメタ読みしちゃうよね!!

てかもうビル・ナイの口から「ピカチュウ」や「ミュウツー」なんて言葉が聞けるなんて…!!すごいレア感!!

いやー、リアルで可愛らしいポケモンたちがたくさん出てきて、懐かしさ半端ない!!!ポケモン赤緑世代のおじさんたちも大喜びでしょう!!!

そのポケモンのCG感も、いかにも現実にいそうってレベルまでリアルに落とし込むわけじゃなく、ポケモンの元々のキャラデザインがしっかり生かされるレベルでギリギリまでリアルを追求したって感じがして良かったですね。

バリヤードが最高

ピカチュウが可愛いぃいい!!!!というところよりもちびぞう的にはバリヤードとパントマイムで交流?拷問?するシーンが最高に好きでした(笑)きっと他にもバリヤードが印象に残ったって人は多いはず!!

バリヤードというポケモンは名前くらいしか知らなかったのでパントマイムをしてる姿がすごく新鮮で…(笑)

身振り手振りでしか自分を表現しない(言葉を発さない)相手に対して取り調べをするって発想も面白いし、なんとかそのパントマイムの世界にティム達が合わせて行く事で情報を引き出すというバリヤードに寄り添った展開もイイ!

何もない空間のはずがバリヤードによる高度なパントマイムにより本当に目には見えない壁が出現するという状況、そして見えない壁に囲まれた部屋の中でバリヤードが見えない椅子に座り見えないワインを飲む…

ティムもパントマイムで見えないドアノブを回してガチャりと扉を開くと、バリヤードが「えっ!」て感じの反応するんですけどそれがまた最高。ティムのするパントマイムにバリヤードもしっかりと反応するところ笑いが止まらなかった!

正直あのシーンだけでも何度も見返したい(笑)

ピカチュウの正体は

わりと簡単に予想がついてしまいますが、ティムの父親ハリーなんですよねー。

ハリーがピカチュウの正体だって分かりにくくする目的かどうかは謎ですが、ライアン・レイノルズがピカチュウの声優をやってるのは多分本国でも日本でも周知なんですよね。

で、主人公のティムを演じるジャスティス・スミス君はパッと見黒人。そして写真でのみ登場するティムの母親はだーいぶ肌の色の濃い黒人。普通に考えたら父親も黒人?となる。

しかも劇中で出てくるハリーの事故当時の映像やらなんやらではスーツ着てるなーってくらいしか分からないし顔どころか肌の色も見えない程度にしか出てきません。

これでピカチュウの声がライアン・レイノルズだからと言って「ああ彼が父親かも」と思う人は少ないというか、そう思わせないためにわざとやったキャスティングなのかなーと思ったり。

ちびぞうはハワードの目的を知って彼がミュウツーの中に入り込んだあたりであーこれピカチュウの中身は父さんじゃん?と思い、だから中身はおっさんなのか!!と腑に落ちました。

でも同時に「中身はおっさん!」という宣伝文句自体が壮大なネタバレになっているという(笑)

そしてそのネタのための記憶喪失ってわりと無理やり感あるよねって

まとめ

でもまぁファミリー向けエンタメ映画ですし、原作の名探偵ピカチュウってゲームもどんな感じか分かりませんがちゃんとピカチュウが探偵してるし、何よりポケモン愛がすごく溢れてるなって感じたのであんまり深いことは考えたらダメなのかなと…。

(ミュウツーの存在に対する説明とかもう少し深掘りして欲しかったところではありますが…)

これを観に行く前に知人が「ポケモン好きなら観に行って楽しめるけどそうじゃなければオススメしないかも」的な事を言っていたんですが、ぶっちゃけそこまでポケモン詳しくなくても楽しめるし、良作ですよ!

そういえばエンドロール後には「ミュウツーの逆襲」の3D版の予告が流れてました。

間違いなく名作です。

これを機にちびぞうはアニメ版の方も見返相当心に決めました(おそらく3Dの方は観ないけど)


にほんブログ村 映画ブログへ

カテゴリー
さ行

現代にも起きているリアルなホラー。映画『スマホを落としただけなのに』ネタバレ&感想

あなたの全てを知っている存在。
それは家族でも恋人でもなく…
”スマホ”です。

例のメンズラブドラマ「おっさんずラブ」でバズった田中圭主演のサスペンス!!!ヒロイン役には北川景子、助演にはバカリズムも出ています!(正直ちびぞうはバカリズムが好きなのでこの映画を観に行ったと言っても過言ではない!!)

監督は『リング』『仄暗い水の底から』のホラー監督としても有名な中田秀夫!調べてから初めてこの監督がこの作品群の監督だと知りました・・・。なるほどね・・・。

パンフはこんな感じ!

A4サイズ、38P、税抜き667円。主演陣・製作陣のインタビューのほか、映画文筆家の鷲巣義明氏のコラムが載っています。
ちなみに表紙に書かれている長文は

「顔も、名前も、住所も、電話番号も、メアドも、勤務先も、学校も、出身地も、彼氏の顔も、元彼も、一夜限りの男も、浮気相手も、嫌いな上司も、気になる後輩も、遊び相手も、友達も、家族も、ギャンブルも、下着も、裸の写真も、コンプレックスも、行動範囲も、通話時間も、検索履歴も、行きつけのレストランも、ファッションも、借金も、夢も、過去も、隠したいことも、忘れたいことも、そして犯人の名前も、犯行理由も、このパンフを読めば知る事が出来ます。ネタバレ満載です。ただ…」

となっています(笑)なんかちょっとお茶目さある(笑)

ちなみに中開きのページの内側↓には、バッチリネタバレがありますのでご注意を…

【映画情報】

【制作国】日本
【監督】中田秀夫
【原作】志駕晃「スマホを落としただけなのに」
【脚本】大石哲也
【企画・プロデュース】平野隆
【プロデューサー】刀根鉄太、下田淳行、辻本珠子
【共同プロデューサー】星野秀樹、水木雄太
【ラインプロデューサー】及川義幸
【撮影】月永雄太
【照明】藤井勇
【録音】室薗剛
【美術】磯見俊裕、塚本周作
【装飾】平井浩一
【衣装】宮本茉莉
【ヘアメイク】外丸愛
【編集】青野直子
【音楽】大間々昂、兼松衆
【主題歌】ポルカドットスティングレイ – ヒミツ
【出演([]内は役名)】

  • 北川景子[稲葉麻美]
  • 千葉雄大[加賀谷学]
  • 成田凌[浦野善治]
  • 田中圭[富田誠]
  • 原田泰造[毒島徹]
  • バカリズム[小柳守]
  • 要潤[武井雄哉]
  • 高橋メアリージュン[杉本加奈子]
  • 酒井健太[大野俊也]
  • 筧美和子[天城千尋]
  • 桜井ユキ[山本美奈代]
  • 北村匠海[ユウくん]

【公開日(日本)】2018年11月2日
【上映時間】116分
【配給】東宝
【IMDB】5.8/10.0  (およそ80人の評価)

【あらすじ】

いつものように彼氏に電話をかけた麻美は、スマホから聞こえるまったく聞き覚えのない男の声に言葉を失うが、声の主はたまたま落ちていた彼氏のスマホを拾った人物だった。彼氏が落としたスマホが無事に戻ってきたことに一安心する麻美だったが、その日から麻美の日常は一変する。まったく身に覚えのないクレジットカードの請求、それほど親しくない友だちからの執拗な連絡……それらは麻美のさまざまな個人情報が彼氏のスマホからの流出を疑う事象の数々だった。一方その頃、ある山中で若い女性の遺体が次々と発見される事件が起こる。すべての遺体には、いずれも長い黒髪が切り取られているという共通点があり……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆2.8/5.0

一言でまとめるなら、「スマホは落としたらダメだよ…」って話(何をわかりきったことをと言わないで)

更に言うなら「スマホのロックコードは他人に分からないようにしようね…」って話。

さらにさらに突き詰めて言うなら「素人は株に手を出しちゃダメだよ!!!!」って話でもあります。(笑)

全体的に

サスペンススリラーなのにクスッと笑えるシーンがあって、しかもホラー監督の作品だけあってゾッとする怖さもある!バランスよくエンタメとしてよく出来てる感じ!

犯人についてのどんでん返しとかはわりと予想がつきやすいですけど(成田凌がちょい役で出てる時点でこいつ怪しいなってメタ読みできちゃうよねとかは言ってはいけないやつ!!!)、本当に驚くネタ(ヒロインが過去に死んだ友人の名前と顔に変えて他人として生きていた)は犯人探しよりももっと深いところにあったりして意外性もあり、楽しめます!

ちびぞう的には怪しすぎる刑事(本当は白)が、真犯人と似たような境遇で育ってきて、犯人の気持ちが分かり合えてしまうというところが演出として面白かったですねー!おそらく、途中まで千葉雄大扮する刑事の怪しさに「こいつが真犯人か・・・?」と揺さぶられた人も多かったのではないでしょうか。

田中圭が田中圭だった

ほんと、田中圭でした。北川景子にビンタされた時の顔なんかモロ田中圭。

モロ田中圭というかモロはるたん

あー田中圭だなぁ~という印象しか残らないのが残念なので、ぜひ今後、作品ごとに化ける役者に進化してもらいたいなと思うちびぞうなのでした。

バカリズムもイイ味出してる!

スマホを拾ってヒロインをストーカーしているのでは?とまず最初に我々が疑う位置にいるのが怪しさ満点のバカリズム。いきなり家に来たりとか異常者っぽさが全面に押し出されていて不気味。この映画の良い味付けになっていると思いました(笑)

しかもこのバカリズムが噛ませ犬的なポジションで、真犯人を隠す木の葉の役目なんですけども、このバカリズムのキャラクターがいるおかげで「ちょっぴり怪しい刑事」の真犯人っぽさが際立つんですよね。

バカリズムは怪しすぎるし、実はあの刑事が犯人なのでは?と思わせておいて実は全然前に出てない成田凌が犯人だったー!というところに行きつくまでの二段オチみたいになってるんですよね(笑)

こうやって全くの無実なのに怪しまれてる人とかいるんだろうなぁって思うと、そこらへんもけっこうリアリティあると思いました。

貞子に寄りすぎ

最後にこれだけ言わせて。リングの監督だと知ったからなるほど!と理解しましたが

貞子に寄りすぎ。

長髪のヅラをかぶった成田さんがもうソレにしか見えない。意識しているなんてレベルではなく、監督のセルフパロなんだろうなっていう目で観ました。ホラーファンに対するサービス精神も満点で本当に素晴らしいと思います(笑)

映画館で観るほどではないとは思いますが(映像的に)、DVDでも十分楽しめる!そんな作品です。サスペンスやホラーが好きな方にお勧め。

にほんブログ村 映画ブログへ
カテゴリー
は行

フランスのスプラッタ代表!映画『ハイテンション』ネタバレ&感想

さあ、逃げまどえ。

き、き、き、きたー!!

ホラー映画ファンにオススメを聞くと10人に8人は答える系フランス映画〜〜!!

アレクサンドル・アジャという監督名だけならちびぞうだって聞いたことがあるくらい有名な監督です!!

この人の作品は過去にイライジャ・ウッドの『マニアック』を観たことがありまして…これが結構好きなんですよ…。

最近には映画仲間に勧められて観た『ルイの9番目の人生』が記憶に新しい!!これはジャンルが父と子のヒューマンドラマ系で泣けるんですけど、ホラー映画監督ならではの”ゾッとする演出”もちゃんと用意されてて素晴らしいんですよ…

そんな監督の作品で有名なのになぜか観てないっていうね…ちびぞうはこういうのよくあるね…。

ちなみに概要に軽く触れますと「田舎に行ったら襲われた系」のスプラッタですよ!!!!

映画情報

【制作国】フランス
【監督】アレクサンドル・アジャ
【脚本】アレクサンドル・アジャ、グレゴリー・ルヴァスール
【製作】アレクサンドル・アルカディ、ロベール・ベンムッサ
【撮影】マキシム・アレクサンドル
【音楽】フランソワ・ウード
【美術】グレゴリー・ルヴァスール
【出演([]内は役名)】

  • セシル・ドゥ・フランス[マリー]
  • メイウェン[アレックス]
  • フィリップ・ナオン[殺人鬼]
  • フランク・カルフン[ジミー]
  • アンドレイ・フィンティ[Père Alex]
  • オアナ・ペレア[Mère Alex]
  • マルコ・クラウディウ・パスク[トム]
  • ジャン=クロード・ド・グロス[Capitaine Gendarmerie]

【公開日(日本)】2006年8月26日
【上映時間】91分
【配給】 ファントム・フィルム
【IMDB】6.8/10.0  (およそ63,000人の評価)

あらすじ

親友アレックスの実家で週末を過ごすことになった女子大生マリー。ところがその夜、突然訪ねてきた謎の男がアレックスの両親と弟を惨殺、さらにトラックでアレックスを連れ去ろうとする。マリーはなんとか彼女を救おうとするのだが……。【引用元:映画.com

感想(ネタバレするよ!!)

☆3.8/5.0

いやー面白かった。

途中までは「ホラー映画で笑う人」として大いにツッコミを入れて笑って楽しんでたんですけどね。

そのツッコミどころもラストを迎えると「なるほど…!!」な伏線に進化するという。すごすぎる。このすごさを伝えるためにまずおおまかなあらすじをお読みいただきたい。

おおまかなあらすじ

オープニングは、森の中を傷だらけで逃げる女性の姿。

どこかの建物内で裸足で椅子に座る女性の姿も見え、そこにかぶさる「誰にも邪魔させない」「録音して」というセリフ。

しばらくすると車の後部座席で眼を覚ます女性。何やら悪夢を見ていたようで、「森の中で逃げる夢を見ていた。不思議だけど、追いかけてくるのも私なの」と言う。彼女の名はマリー。このお話の主人公。

友達のアレックスの車に乗って彼女の実家へ向かっていた。

その道中、不審なトラックの運ちゃんが女性の生首のお口にアレコレ突っ込んでアワワさせるなんとも非人道的なシーンが映し出される。突然すぎて何!?とビビる。生首は終わってすぐポイされるし。

マリーたちは実家に到着。アレックスの家族は、父親と母親と弟の3人。彼らは暖かくマリーを迎え入れて泊めてくれた。

マリーはアレックスの彼氏の話を聞いた後、寝付けなかったのか夜中に外のブランコでぶーらぶら。外から上階の風呂場の窓が見え、そこからアレックスの入浴シーンが丸見えなのに気付いたマリーは自室に戻ってマスターベーション。おそらくマリーはレズビアンで、アレックスに恋心を寄せてるのかな?という雰囲気。

そしてマスタベシーンの途中から、怪しげなトラック(ニコちゃんマークのキーホルダーが良い感じ)が一家の元へとやってくる場面が挿入されます。

真夜中に鳴り響くインターホンのジリリリという音!!ひまわりの可愛い寝間着を着たお父ちゃんが何用じゃとドアを開けると、運ちゃんに有無を言わさず脳天をかち割られます!!ふらついたお父ちゃんが階段に倒れると、手すりの隙間に頭をインされて首を固定。動けません。すると運ちゃんは玄関の棚を移動させてお父ちゃんの首を横にスライドカット☆

そんな残虐なめんどい方法で殺さんでもというシーンNo. 1ですね。

どうしたどうしたと降りてきたお母ちゃんが死体に気付いて騒ぎ始めます。次の標的はお母ちゃんな様子。

騒ぎに気付いたマリーは、ベッドシーツを整えたり洗面室の濡れた部分を拭いたりと「自分の部屋に誰かが泊まっていた痕跡」を消し始めます。マリーの部屋に現れる運ちゃん!探し回りますがマリーの姿はない。マットレスもけどめくってみたけどそこにもいません…と思ったらたまたまめくった場所にいなかっただけでマリーはベッドの下に隠れていました…!

なんとかベッドの下で運ちゃんをやりすごしたマリー。電話機に電話線を繋ぐため重い家具をどかしますが出てきたのはテレビ線の挿入口。ガッカリです。

その間、運ちゃんは眠るアレックスを襲います。マリーはなんとか外部と連絡を取ろうとこっそり夫婦の寝室へ向かい電話機を発見!!!しかし子機がなーい!!探してもなーい!!そんなこんなしてたら誰か来たからクローゼットは慌てて隠れるマリー。現れたのは襲われたらしきお母ちゃん。以外に目に付きやすい場所に置かれていた子機を手に取って電話をかけようとすると追いかけて来た運ちゃんに首元を掻っ捌かれて血を吹き出しながらマリーの目の前で倒れます。

倒れたお母ちゃんで禁断のお楽しみをする運ちゃん。彼が去ったあとマリーはそっとクローゼットから出てお母ちゃんに近付きます。すると突然息を吐き返すお母ちゃん!!びっくり!!

「なぜ…なぜなの……」と言って死んでいきます。ここのお母ちゃんのKIRARETA首の奥がビクついてる演出すごい細かい。

家の中に子供の悲痛な声が響く!弟がママを求めて駆けているのを運ちゃんが追いかけています。そのすきにマリーはアレックスの寝室へ。

アレックスは生きていましたがぶっとい鎖で繋がれ口には太いチューブを噛まされて拘束されていました。アレックスをなんとか助けようとするマリー。「殺す気なら殺してるわ。あなたは生かす気よ」と励まします。

弟は外の畑に逃げ込みますが猟銃を持った運ちゃんに撃たれてしまう。マリーの努力むなしく、運ちゃんはアレックスをトラックの荷台へ乗せます。家族写真からアレックスの写真を切り取り持って持ち帰る運ちゃん。

荷台に潜んでアレックスを助けようとするマリー。キッチンから取ってきた包丁で運ちゃんを迎え撃とうと構えますが、マリーは運ちゃんに気付かれず、荷台のドアを閉められてしまう!!トラックは無情にも運ちゃんのアジトへ向かう…………運ちゃんはご機嫌で持ち帰ったアレックスの写真を運転席上部のサンバイザー辺りに貼り付けます。そこには過去の犠牲者の物と思われる写真が…

さて、物語最初で最後の脱出ポイントである【ガソリンスタンド】に到着です。

この辺で悪魔のいけにえを思い出しますね!!絶対影響受けてると思う!!

運ちゃんがガソリンを入れている間に、マリーは包丁で荷台後ろのドアを開けてそっと降ります。そしてスタンドに併設されているコンビニ的なショップに店員さんがいるのを見たマリーはそこへ逃げ込み「警察へ連絡して」と伝えます。

店員さんも混乱!事態を把握する隙もなく運ちゃんが店内へ!マリーの異常な様子から何かを察した店員さん、血なまぐさい指先とかを全く隠すことのない運ちゃんを怪しく思ったのか彼女をかばおうとしてくれます。良い人!良い人だ!!

「都会から来た女に興奮させられることはないか?」とか世間話をする運ちゃん。なんとか誤魔化せそうな空気も漂う!しかし、棚の影に隠れていたマリーと目配せしたところを見られていたせいで店員さんは運ちゃんに斧か何かでぶっ刺されて倒れてしまう!!「何を見ていたんだ!?」と運ちゃん。

マリーは慌ててトイレへ逃げ込みます!

トイレの個室へ隠れるマリー。運ちゃんが女子トイレの扉を一つ一つ開けていきますが誰もいない!実はマリーが隠れていたのは男子トイレだった!!運ちゃんは男子トイレにも足を運びますが、用を足すだけで特に探す様子もなく去っていきます。なぜか見つからなかったマリーは隠れていれば良いものの個室から出てきて、ホッと一息。手洗い場の水をゴクゴク!

と、そうしているうちに運ちゃんはアレックスを乗せたトラックを発信させてしまう!!しまったねーそりゃそうなるよねー何してんの!!と若干ちびぞうをイラつかせるマリー。

ショップ内の電話を使って警察へ電話をかけます。「〇〇近くの〇〇家に男が来てみんなを皆殺しに…助けて!」しかし警察はそこのスタンドの位置を特定できないと言う。

店の名前くらい外に出たら書いてあるんじゃない!?と思うのにそこら辺努力せずマリーは警察にキレて電話を切ってしまう。

そして車のキーをパクり黄色いスポーツカーでトラックを追跡!!!銃も忘れずに持っています!!ここら辺すごいかっこよい!!あとこの辺りでかかるMUSEの曲が最高です。センス光ってる。

ライトを消してトラックを尾行していますが眠気に負けて目をこすった隙に見失ってしまうマリー。どこに行った?と言いつつ車をゆっくり走らせていくと、追いかけていたはずのトラックがなんと背後に出現!!!どこかで停めてマリーを先に通したみたいですね。

後ろから激突!ばりにぶつかられるマリー。銃は空だし運転中に弾を込められず(ここってもしかして薬莢が空だったのかも)、事故って車が吹っ飛ぶ!!燃える車からなんとか抜け出し森の中をさまよいます。左腕の怪我にボロ布を巻いたらオープニングのシーンで見た夢の状況とそっくり!!!

歩いているとビニールで覆われた温室へ到着。ここで運ちゃんとの最終バトル!!!畑に刺さっていた釘だらけの棒を抜いて、運ちゃんに攻撃を仕掛けるマリー。懐中電灯で自分を探している運ちゃんを返り討ちにしようとするが、上から垂れていた紐に懐中電灯をくくりつけた罠だった!!

まんまと背後から襲われてしまうマリー。「お前もあの女が欲しいのか?」とか話しかけてくる運ちゃん。

大ピンチ!しかしなんとか頑張って運ちゃんをカボチャか何かで殴り卒倒させ棒で滅多打ちにする。これで死なないの不思議ってくらい殴る。しかし死なない運ちゃんにビニールをかぶせて窒息させる。

さぁこの辺りでネタバラシきます。

マリーから連絡を受けた警察がガソリンスタンドに到着。防犯カメラの映像で何が起きたかを調べる。すると、そこには店員を斧で襲うマリーの姿が!!!

運ちゃんを倒してアレックスを解放するマリー。しかしアレックスは「あなたがやったんじゃない」と言う。

マリーの元から逃げようとするアレックス。森を抜けて小道を走る車を捕まえる!しかし車はアレックスを避けたせいでエンスト?エンジンをかけようとしてもなかなかかからない!

そこへ、チェーンソーを持って登場した運ちゃんがやってきて運転手の男をSATSUGAI

途中で運ちゃんの姿がマリーの姿へと切り替わる。

血しぶきをあげて真っ赤に染まったアレックス。かかとにガラスが刺さり歩けないが逃げようとする!そこへマリーがやってきて愛してる?と聞く。愛してる!!と叫ぶアレックスにぶちゅっとキスをするマリー。キスに夢中になっていると、アレックスに棒で胸を貫かれる。

そして、場面は病院?のシーンへ。

窓に格子のついた独房のような部屋でベッドに座り両手を拘束されているマリー。彼女を見に来ているアレックス。アレックスが職員の人に「本当に私が見えてない?」と聞くと、マリーがそちらを向いて両手を勢いよくつきだす!!!!

というシーンでおしまいおしまい。

エンディング曲もMUSE!最高です!!聞いて!!↓↓

野暮な気になりどころ

ちょっとだけ気になるのはなんで主人公がビアンでしかも二重人格(精神を病んでる)設定なのかという…まぁ、普通に男では絵面がおもんないってのもあるんでしょうけどね!!小汚いトラックの運ちゃんが美麗な女性と同一人物って方が映えるでしょうし、そのネタをやるにはヒロインを愛すというビアン設定が不可欠かなぁと。

野暮中の野暮かもしれませんが、ちびぞうはマイノリティや精神疾患の人を殺人鬼に当てはめるのはあんまり好きじゃないから!!!どうにもそこだけが気になりましたね!あとはよい!!!

まとめ

いやー、ラストのどんでん返しというか、潜んでいたトリックが肝。面白いとこ。

ちびぞうはガソリンスタンドに警察が来たあたりでオチに気付いてしまったんですがそれでも十分ラストにはビビらされました。こういう、実は自分の頭の中で起きたことなんだよー的なオチとか、二重人格だったーとかはよく見かけるネタではあるものの、わりと上手く王道スプラッタホラーに練りこんであったなーと思います。

伏線も、最初の夢のシーンで話していた「追いかけてくるのも私なの」というセリフや、アレックスを助ける時の「あなたは生かす気よ」というセリフなんかがありました。まんまネタバレじゃん!殺人鬼として言ってる台詞じゃん!となる。

それから殺された母親も「なぜなの…」と呟いていましたね。あれも真相を知ってから見れば、マリーに問いかけていたセリフなのだという事が分かります。

それ以外にも、マリーに対してだけ妙に運ちゃんの察しが悪かったりしたのも自分だからだし、最後のバトルで倒せないのも自分の内面を映し出したモンスターだからなんですね。

そう思うと伏線がいっぱいで、思わず二周目に突入したくなる出来なんです!!!

グロさも十分だし、見応えバッチリで楽しかったですね。

もうハッキリとアジャ監督のファンになってしまいました!!!

『ヒルズハブアイズ』も絶対に観るぞい!!

にほんブログ村 映画ブログへ
カテゴリー
か行

アニゴジ三部作、完結。映画『GODZILLA 星を喰う者』ネタバレ&感想

その〈黄金〉は〈絶望〉すら焼き尽くす

観て来ましたーーーーもちろん、一作目、二作目と同じように劇場で。

たまたまTOHOさんのポイントが溜まってマンスリーフリーパスを持っていたのでラッキーなことに無料で鑑賞することが出来ました・・・!

今作でアニゴジも完結。一体どんなラストが待っているのでしょうか・・・!!

パンフはこんな感じ!!

前面キラキラ仕様、キングギドラとゴジラのバトルを背景にメトフィエスがハルオを抱きかかえているデザイン。46Pで税抜き926円。なんかちょっと高くなってない?

監督の一人である瀬下寛之監督と、大阪大学の教授である理論物理学者の橋本幸士さんの対談コラムが興味深かったです。

【映画情報】

【制作国】日本
【監督】静野孔文、瀬下寛之
【ストーリー原案/脚本】虚淵玄
【シリーズ構成】虚淵玄、村井さだゆき
【製作】大田圭二
【エグゼクティブ・プロデューサー】古澤佳寛、高橋亜希人
【プロデューサー】吉澤隆
【音楽】
【声の出演([]内は役名)】

  • 宮野真守[ハルオ・サカキ]
  • 櫻井孝宏[メトフィエス]
  • 花澤香菜[ユウコ・タニ]
  • 杉田智和[マーティン・ラッザリ]
  • 梶裕貴[アダム・ビンデバルト]
  • 堀内賢雄[ウンベルト・モーリ]
  • 中井和哉[ハルエル・ドルド]
  • 山路和弘[エンダルフ]
  • 上田麗奈[マイナ]
  • 小澤亜李[ミアナ]
  • 山本兼平[タケシ・J・ハマモト]
  • 小野大輔[エリオット・リーランド]
  • 鈴村健一[アキラ・サカキ]
  • 早見沙織[ハルカ・サカキ]
  • 諏訪部順一[ムルエル・ガルグ]
  • 三宅健太[リルエル・ベルベ]
  • 堀越富三郎[ダイチ・タニ]
  • 柳田淳一[マルコ・ジオーネ]
  • 石谷春貴[ジョシュ・エマーソン]
  • 小松奈生子[管制官]
  • 洲崎綾[管制官]
  • 池田海咲[子供]
  • 浜崎奈々[子供]
  • 浜田洋平[兵士]
  • 佐々健太[兵士]
  • 岩澤俊樹[兵士]

【公開日(日本)】2018年11月9日
【上映時間】90分
【配給】 東宝映像事業部
【前作】『GODZILLA 決戦機動増殖都市』
【IMDB】4.9/10.0  (およそ2500人の評価)

【あらすじ】

武装要塞都市「メカゴラシティ」を起動させてゴジラ・アースに挑んだハルオたちだったが、その過程でガルグやベルベらビサイルドたちと人間たちとの間に亀裂が生じる。また、ハルオはゴジラ・アースに勝てる唯一のチャンスを捨ててしまい、かつてない敗北感に襲われる。その一方で、エクシフの大司教メトフィエスは、ある秘めた目的のため信者を増やしていた。やがてゴジラ・アースに太刀打ちできるものがいなくなった地球に、金色の閃光をまとった「ギドラ」が降臨する。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆2.4/5.0

今回も読者様は過去二作も観てるってテイで書きたいと思います。

…えーとえーと………一作目のちびぞうの評価が3.7、二作目が3.5…そして今回が……えーと(笑)

明らかに評価がただ下がりしてるってことはこの時点でお分りいただけますね!!!!!

ネットで感想を見て回っていても賛否の否の方が圧倒的で、褒めているのは二割程度…といった感じでしょうか。

見事に予想的中

前作の『GODZILLA 決戦機動増殖都市』の感想記事の後半でちびぞうが書いていたことがほとんど大当たり。

アニゴジ三部作、二本目。映画『GODZILLA 決戦機動増殖都市』ネタバレ&感想

メトフィエスはやっぱり邪心崇拝だし、拝む相手はキングギドラだし、ハルオを利用してキングギドラを召喚しようとしていたし…。

さらに、この世界観で怪獣バトルなんてまともにするわけないんじゃ!という部分も大当たり。キングギドラという高次元の存在はブラックホールを通って地球にやってきて、向こうから勝手に干渉してくる…けど、こちらからはそれを認識することも出来ないしゴジラも攻撃できない。という超高次SFバトルが繰り広げられます。キングギドラの圧倒的強さを魅せる演出としては面白いなぁと思うんですけどね!!!

正直、ほとんどの展開が想像通りで…。もっと驚きを期待していたのに…。

THE櫻井孝宏劇場

櫻井孝宏が声優を務める神官メトフィエスの圧倒的台詞量がすごい!!!!!!

モノローグやら心の声やらテレパシーやらやら、あらゆる方法でメトフィエスが語りまくる!!!!観客すらも宗教勧誘しているのでは?というレベルでずっと喋ってるシーンが多い。内容も哲学的だったりカルト的だったり小難しいので、ここらで眠くなった人も多いのではないでしょうか。

メトフィエスの目的とは?

ちびぞうもしっかりとは理解していないのですが、つまりは「意識高く滅亡しよう!」みたいな感じなんですよね。

かつて高レベルの文明を築いたエクシフは、ギドラに自分たちの星を滅ぼされた。彼らには未来を見通すほどの科学力があったけども、滅亡は避けられなかった。

エクシフは悟る。文明の発達は星を痛めつけ、その結果ゴジラという怪獣が登場し、最後にギドラが全てを喰らおうと出現する。その流れが全て、星の運命であり、生命はその滅亡の先にこそ希望を見出す。高次元の存在であるギドラに身を委ね合一することで、滅亡の先の希望に導いてもらおうとする。

そのために全力で運命に抗い、ゴジラを倒し強く生きようとするハルオという強いリーダー的存在が必要で。彼を筆頭に人類をギドラ崇拝へ導こうとする。

ギドラ様万歳!人類、地球、ゴジラをまるごと供物に捧げるよ!

って感じですね。

なんとなく分かってたから、あやっぱそう?って感じですが。

結局どうなった?

ハルオは当然、そんな病んだ思考の宗教には屈しません。メトフィエスの説得を拒否!
マーティン博士やフツアの民の力でギドラを倒す方法を伝えられ、メトフィエスの右目に埋まったガルビトリウム(この目を通じてギドラの視界を見たりハルオと精神世界で会話したりしていた?)を破壊!

すると今までこちら側からは干渉出来なかったギドラの物理法則が乱れ、ゴジラの攻撃が効くように!!!!!見事ゴジラによってギドラは撃退され、メトフィエスはハルオの腕の中で死ぬ。

そして生き残った人類はフツアの民と一緒に原始的生活を始め、ハルオもマイナとの間に子供を作る。
しかしある日マーティン博士が脳死状態になっていたユウコの体内からナノメタルを抽出し、それを使って残っていたヴァルチャーを一機、起動させる。
これでまた文明を取り戻せると喜ぶマーティンに対し、ハルオは決意を固める。

「人類が文明を求める限り、また同じ運命の轍へと戻ってしまう」その危険なループを回避するため、ハルオはユウコを連れてヴァルチャーでゴジラに特攻、自滅する。

自殺にも見えるラストではありますが、ハルオはフツアの民がゴジラを憎んでいないからこそゴジラと共存し地球で暮らしていけると察したようで「ゴジラを憎んでいる最後の人間」である自分と、ナノメタルを体内に保有しているユウコ、そして最後に残ったヴァルチャーを一緒に滅ぼすことで「自らの手で」「あの瞬間の地球を守った」ということなのだと思います。

一緒に観に行った友人は「原発反対!原始生活万歳!って言いたいだけ」って言っていたんですが、ちびぞう的にはそんな単純な話ではなかったのかなーと。

途中の宗教的な内面を掘り下げていく脚本はわりかししつこいし、展開に対する驚きもあまりなくて3部作の中では一番ガッカリしてしまいましたが・・・このラストだけは腑に落ちるかな、と。

ギドラが紐

これは完全にちびぞうの好みの問題だと思うんですけど、ギドラのデザインね・・・デザインって言えるほど全身出てないしね・・・。ブラックホールからにゅるっと出てくるギドラがゴジラに襲い掛かるんですけど、どうにもこうにも「紐」にしか見えないっていう・・・。

高次元怪獣という設定がおそろし素晴らしかっただけに、なんとも残念でした・・・。(メトフィエスの目をやられただけで攻撃できるようになってしまうしなぁ)

まとめ

怪獣たちのバトルが見られる!!!!!と思って期待すると痛い目みますよ!

パンフにも書いてありましたが「怪獣バトルはメインにしないように作ろう」と最初から決めていたようですし、そもそも「人間ドラマを描いて欲しい」と依頼されて始まった企画だったみたいです。

哲学だったり科学だったり、人類への警鐘だったりと深いメッセージをこれでもかとネチネチ語ってくるとても内面性の強い映画なので、人を選ぶ部分があるのは仕方ないかもしれませんね・・・。

シリーズトータルで考えると、怪獣に新しい意味を見出したり、今までと違った解釈で怪獣をリデザインし街にしてみたり次元の違う存在にしてみたりと新鮮で面白いゴジラ映画かなと、ちびぞうはけっこう好きなんですよね。

特に一作目のラストのゴジラの咆哮は素晴らしく、映画館で観て良かったなと思えたほど。

三作全て劇場でとは言いませんけども、一作目だけでもぜひ見て頂きたい。

にほんブログ村 映画ブログへ
カテゴリー
は行

ささいな揉め事が社会を巻き込む法廷劇に。映画『判決、ふたつの希望』ネタバレ&感想

ただ、謝罪だけが欲しかった。

ポスターをひと目見た時から気になっていた今作!

ロングライドさん配給、監督はレバノン出身のジアド・ドゥエイリ。タラちゃん監督の『レザボア・ドッグス』『パルプ・フィクション』『ジャッキー・ブラウン』などのカメラアシスタントもしていたようです。

第90回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた作品です。ちなみにその年の同賞には、ミヒャエル・ハネケ監督の『ハッピーエンド』

ハネケ監督の描く『ハッピーエンド』とは。映画ネタバレ&感想

日本映画の『湯を沸かすほどの熱い愛』が出品されていましたね!

そして主演の一人、カメル・エル・バシャは第74回ベネチア国際映画祭 最優秀男優賞を受賞しています!

しかしこのレバノンという国は一体?ちびぞうは”レバノン”という国を良く知りません。FOXのミュージカルドラマgleeでブリトニーというキャラクターが作ったTシャツの文字を”レズビアン”と書こうとして”レバノン人”と間違えてしまったエピソードで知ってる程度しか知りません(笑)

なので少し調べてみました。

レバノンとはレバノン共和国のこと、中東にあり南にイスラエル、北から東にかけてはシリアと隣接しているようです。

宗教もイスラム教とキリスト教が同居しているようで・・・

こう聞いただけでとてもややこしそうな予感!!!

パンフレットはこんな感じ。

全26P、サイズはB5くらい。税抜き667円。監督と憲法学者の木村草太さんの対談や、映画の内容を紐解くための歴史的背景に関する記事、キーワード解説、レバノン現代史年表なども載っています。

ロングライドさんによる公式サイトはこちら

【映画情報】

【原題】قضية رقم ٢٣(洋題:The Insult)
【制作国】レバノン、フランス
【監督】ジアド・ドゥエイリ
【脚本】ジアド・ドゥエイリ、ジョエル・トゥーマ
【撮影】トマソ・フィオッリ
【編集】ドミニク・マルコンブ
【音楽】エリック・ヌブー
【出演([]内は役名)】

  • アデル・カラム[トニー・ハンナ]
  • カメル・エル・バシャ[ヤーセル・サラーメ]
  • リタ・ハーエク[シリーン・ハンナ]
  • クリスティーン・シュウェイリー[マナール・サラーメ]
  • カミール・サラーメ[ワジュディー・ワハビー弁護士]
  • ディアマンド・アブ・アッブード[ナディーン・ワハビー弁護士]

【公開日(日本)】2018年8月31日
【上映時間】113分
【配給】ロングライド
【映倫区分】G
【IMDB】7.7/10.0  (およそ11,013人の評価)

【あらすじ】

自宅アパートのバルコニーの溝が違法建築であると指摘されたトニーは修繕しようかという工事業者の現場監督であるヤーセルの申し出を断る。しかしヤーセルはバルコニーを勝手に修繕しようとし、トニーはそれを止めようと妨害、するとヤーセルはトニーに対して「クソ野郎」と暴言を吐く。
トニーは修繕会社に暴言について謝罪を求めるよう要求し、会社に指示されたヤーセルは謝罪に向かう。しかしそこでも二人の人種や政治的思想、宗教観念などが絡み、今度はトニーが吐いた暴言に対しヤーセルがトニーを殴る事態に。些細なことがきっかけで起きた諍いは、法廷劇へと発展していく。

【感想(ネタバレするよ!!)】

☆4.5/5.0

とっても好きですこの映画!!!!
2018年に観た映画の中でもTOP10には食い込むレベルで好きです!!!!!

正直、主人公二人の人生の過酷さや、人種問題、政治的問題、宗教観念などはちびぞうにとっては全くの未知の世界であり、共感できるような部分は何一つなく、登場人物たちの抱える苦悩を”そういう風に生きてる人もいるんだ”という感覚で受け止めることしか出来ません。
しかし、色んな難しい問題をそぎ落として「二人の男」という部分だけをクローズアップしても観ることの出来る本作は、「本来のテーマを本当の意味で理解することのできない観客」に対しても遠い国で起きている諍いが身近に感じられるように出来ているんです。ややこしい問題を理解してなくても、シンプルなプロットになじめる、そんなイメージ。

和解への伏線が好き

些細な諍いが裁判沙汰へと発展し、メディアや市民を巻き込んでの大騒動へと発展していくんですが、その裏側で主人公二人が和解していくまでの過程がさりげなく伏線としても描かれています。

工事の現場監督をするヤーセルと自動車の整備士?をするトニー。

二人は法廷でお互いの人生について知っていく過程で互いの苦しみについても理解していく。同じ傷を負ったある種の仲間意識のようなものも芽生えたかもしれません。そして、車のエンジンがかからず困っているヤーセルをトニーが手助けして車を直してやるシーンなどでも、少しずつ二人の心の距離が縮まっていくのが分かります。

決めてとなったのはトニーが弁護士にも話していなかった自分の過去を法廷で明らかにされたこと。

それを知ったヤーセルはトニーに会いに行き(かつてトニーが自分にしたように)トニーのタブーについて悪態をつき、そしてぶちぎれた彼に思い切り殴られる。そこでヤーセルは今までの事を全て謝罪する。

お互いに、お互いの痛みを抉り、罵倒し、これでお互い様、痛み分けだ。という感じですね。

こういう、二人の関係性が分かりやすく変化していく場面以外にも、観客だけに分かる伏線が用意されています。
かなり序盤の方でトニーが「中国製の製品」についてダメ出しをしているシーンがあるんですが、忘れたころにヤーセルも中国製品について言及するシーンがあるんです。その2つのシーンはバラバラで、お互いはそのことを知りませんが、観客だけが「もしかしてこの二人、職人として気が合うのでは」とうっすら思うことができます。

宗教や政治的思想やらを取っ払った時に残るのは、一人の男であること、職人であること、そして人間であること。その根本的な部分で二人は共鳴することが出来た。だからこそきっとお互いの痛みを受け入れるという選択肢も取れたのでしょう。

この演出がすごくさりげなくて、ちびぞうは大好きなんです。

ひとつだけ気になる

二人の弁護を担当した弁護士は親子だったんですが、彼らに対しても知識があれば楽しめたかもしれません。が、ちょっとあの設定は蛇足なように感じてしまったかな。親子の諍いを持って来られても・・・という感じがしてしまったんですよね。内戦を知らない世代である若い弁護士が相手だからということで独特な話運びになっていたのかもしれませんが、それなら別にただ若い弁護士にすればいいし親子である必要性はなかったような気もする。

そもそも親子で裁判で戦うって可能なんですかね。

ちょっとこの部分だけがノイズのように気になってしまった点でした。

まとめ

いがみ合うような関係性だったとしても、別の角度から触れ合えば分かり合える可能性が残っている、それこそがこの邦題にある「希望」なのかなと感じました。

正直泣けたし、すごく心に残った。

ある程度の事前知識はあった方がより物語について入り込めるとは思いますが、意外に何も知らなくても映画的楽しみを見出せる傑作だと思います。

おすすめ。

最近、中東の映画を観る機会が多くて、そこらへんの歴史や情勢などにも興味がうっすらと出てきました。

数時間、椅子に座って画面を見つめるだけで世界を知れるきっかけをもらえる。映画ってほんとすごい。

にほんブログ村 映画ブログへ

カテゴリー
ま行

賛否両論を呼ぶ鬱映画『ミリオンダラー・ベイビー』ネタバレ&感想

「愛に、打たれる。」

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は 8011dcbc65934eae.jpg です

どうもこんにちはこんばんは、ちびぞうです。

エロもグロもゴアもナンセンスもカルトも鬱映画も大体ヤバそうなジャンルは受け入れられるちびぞうではあるのですが、数少ない「鬱過ぎて辛くて観るのをやめた」映画の一つが今作品。

高校時代だったかな・・・観たの・・・。クリント・イーストウッド初体験にして枯れに対する苦手イメージを植え付けられてしまったんですよね。そもそも、おそらくもっと単純なボクシングのサクセスストーリーだと思い込んで観たところがあったのかもしれない。それがいけなかったのかもしれない。

でも後半の展開なんて観てみないことにはわかんないじゃないですかぁああああああああ

もう何年越しになるか分からないですが、知人に勧められて観ました。

ようやく、この映画のラストと向き合うことができます。

【映画情報】

【原題】Million Dollar Baby
【制作国】アメリカ
【監督】クリント・イーストウッド
【脚本】ポール・ハギス
【原作】F・X・トゥール(ジェリー・ボイド)『Rope Burns:Stories From the Corner』
【製作】クリント・イーストウッド、ポール・ハギス、トム・ローゼンバーグ、アルバート・S・ラディ
【撮影】トム・スターン
【美術】ヘンリー・バムステッド
【編集】ジョエル・コックス
【音楽】クリント・イーストウッド
【出演([]内は役名)】

  • クリント・イーストウッド[フランキー・ダン]
  • ヒラリー・スワンク[マギー・フィッツジェラルド]
  • モーガン・フリーマン[エディ・“スクラップ・アイアン”・デュプリス]
  • アンソニー・マッキー[ショーレル・ベリー]
  • ジェイ・バルチェル[デンジャー]
  • マイク・コルター[ビッグ・ウィリー]
  • ブライアン・F・オバーン[ホーヴァク神父]
  • マーゴ・マーティンデイル[アーリーン・フィッツジェラルド]
  • ネッド・アイゼンバーグ[サリー・メンドーサ]
  • ブルース・マックビッティ[ミッキー・マック]

【公開日(日本)】2005年5月28日
【上映時間】133分
【配給】 ムービーアイ、松竹
【映倫区分】 R15+
【IMDB】8.1/10.0  (およそ584,000人の評価)

【あらすじ】

ロサンゼルスの寂れたボクシングジムの門を叩いた田舎育ちのマギー。ジムのオーナー兼トレーナーのフランキーは彼女を拒んでいたが、彼女の真剣さに打たれ、彼女のトレーナーとなる。お互いに父娘の関係をなくしている2人は、激しいトレーニングの中で人間的に歩み寄っていく。【引用元:映画.com

 

【感想(ネタバレするよ!)】

☆3.5/5.0

やはり賛否両論の作品のようですね!!!!!

序盤と後半のストーリーの展開の意外さ、そして「尊厳死」や「安楽死」といったテーマについて政治・宗教的な観念から物議をかもしていたようです。

おおまかなストーリー

舞台はロサンゼルスのとある寂れたボクシングジム。有能な止血係からトレーナーとなり、ジムを経営していたフランキー・ダン(クリント・イーストウッド)の元へ、家族から愛を注がれず育った貧しいトレーラー暮らしのマギー・フィッツジェラルドが訪れる。

彼女はプロボクサーとして成功するためにダンにトレーナーになって欲しいと願うが、彼女が女性であることや32歳というボクサーとしては若くないということを理由にダンは断る。

しかしジムの雑用係でありダンの旧友でもある元ボクサーのエディが彼女の素質を見抜いたことや、毎日練習に励む彼女の努力に絆されてダンは彼女のトレーナーとなる。

マギーはダンに指導されどんどん強くなり、相手のトレーナーに金を渡さないと試合相手が見つからないほどに。イギリス・チャンピオンとのタイトルマッチを経ても勝ち続けるマギー。ダンはついにウェルター級のWBA女子チャンピオン、ビリー(青い熊という異名を持つ)との戦いを決める。しかし彼女は反則技を使う危険なボクサーとして有名だった。
試合はマギーが優勢だったが、試合後にビリーが放った反則パンチにより転倒、首を骨折したマギーは首から下が一切動かせない全身不随となってしまう。

親子のような絆を育んできたダンとマギー。ダンはマギーの本当の家族よりよっぽど彼女を深く愛していた。
自分が設定した試合でこうなってしまったことを深く後悔し自己嫌悪するダン。全身不随となった彼女を励ますが、彼女は回復の見込みのない自分の状態に絶望し、自殺未遂を繰り返すように。そして最終的にはダンに自分を安楽死させてくれと頼む。

最初はそんなことは出来ないと拒絶したダンだったが、悩んだ末、彼女にアドレナリンを過剰投与し姿を消す。

彼のジムでは旧友エディがダンの帰りを待つが、彼は帰ってこなかった。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は scdfghjuilu.jpg です

親子の愛の物語

「安楽死」や「尊厳死」の方が重いので目が行きがちだし、賛否を呼ぶのは仕方ないですよね。

でもそのテーマって結局は人の考え方に左右されるし、正しい正解なんてないじゃないですか。アメリカでも患者が自分の意思で治療を打ち切って欲しいと願えば病院側はそれを聞く義務があるようですし、逆にそう望んでいる患者に延命措置を強行すればそれが患者を苦しめていると判断されることもあるようで。

ちびぞうは、もちろんその時の状況にもよりけりですが本人の意思が全てであり、尊厳死や安楽死自体はタブーだと感じていないので、ここのテーマに多くの人の目が行きがちなのは少し寂しいかなと思いましたね。アメリカはキリスト教の影響がすごく大きいので仕方のない部分なのかもしれませんが。

実際はこの作品のもっと大きなテーマは「血縁のない家族」がいかにして作られていくかの過程であったり、彼らの絆の重さを感じるということにあるとちびぞうは感じています。

ダンの性格や、それがもたらしてきた今までの人生、娘との関係、その全てがラストシーンに帰結しており、大きな愛を表現しています。ちびぞうは単純にその家族愛の形に胸が熱くなりました!!

「モ・クシュラ」という言葉

wikiさんには

「 モ・クシュラ」は「おまえは私の鼓動だ(My pulse)」を意味するゲール語の親愛表現であり、『A chúisle mo chroí』(ああ、私の心臓の鼓動よ)の短縮形である。

とありまして、つまりは「お前は私の全てだ」という最上級の愛を伝える言葉なんですねぇ~~~~。

ほんと、イーストウッドさんはこういうとこある!ロマンチックというか!ダンディ極めてるというか!ちびぞうは彼の映画は数えるほどしか観た事がありませんが、なんとなく彼のナルシズムとかロマンチストなところを感じていましてね。
今回のこのモクシュラという言葉をマギーの異名にしたり、安楽死させる直前まで意味を教えなかったりと、かなりロマンチック…。しかしかなりジーンとくる演出なんですよそれが!!

この言葉、言いたくなりますね。無駄に言いたくなります。素敵です。

ダンという愛情表現が苦手で不器用な男がゲール語で愛を…うーんずるい。あざとさすら感じるけど感動しちゃう。悔しい。

助演のモーガン・フリーマンも素晴らしい

元ボクサーで夢破れたエディの役をモーガン・フリーマンが演じています。

彼は37歳まで戦い、最後の試合で片目の視力を失ってしまいますが、その試合前に止められなかったことをダンはずっと悔やんでいました。

このエディという存在がまたダンの過去への後悔や自己嫌悪を後押しする良いキャラクターなんですよね。ラストシーンのダンの選択への伏線の一つにもなっている。

そしてエディ自身が夢を追う事を諦めていないという希望のある対照的なキャラで、彼がジムで見出した若者が一度は夢破れ出ていくものの、後々戻ってくるシーンとか最高です。地味に感動するしちびぞうのすごく好きな場面です。

まとめ

昔は、あまりにも意外な展開でマギーの状況がどんどん悪くなってくるのがつらく、最後まで観ることが出来ずに途中で止めてしまいましたが。

今回はきちんと最後まで観ることができました!これでまた苦手を一つ克服!

というか、ちゃんと観るべきだったのかなぁ、でもどうなんだろうなぁ。過去のちびぞうは、結末を受け入れられなかったかもしれませんし、また違った感想を持ったかもしれませんね。

それはそれで面白いなぁ。人は時間を経て変化していくものですし、過去に良くなかったと思う作品でも、しばらくしてまた見返してみるというのも面白いですね。感想が変化することで自分の変化にも気付けるかもしれないし。

今のちびぞうは今作をとてもいい映画・・・とは言いにくいんですけども、心に残る名作だし面白いなと感じました。前評判とかで観るのが怖くなっている人とかにもぜひ、一度観てもらいたい作品です!

にほんブログ村 映画ブログへ