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父と一緒にオリンピックを目指す!インド映画『ダンガル きっと、つよくなる』ネタバレ&感想

人類史上最も熱い、パパの愛と野望。

本当は映画館で観たかったんですけども機会を逃してしまったため、DVD鑑賞となりました…。

『きっと、うまくいく』『P.K.』のアーミル・カーンが主演と、製作にも関わっているようです。

”きっとうまくいく”の監督&主演再タッグ!映画『PK』感想

今作は、インドの元アマチュアレスリング選手マハヴィル・シン・フォーガットとその娘たちフォーガット姉妹を元ネタとした伝記映画!なので実話ベース!ということですね!

GAGAさんの公式サイトはこちら

トップページにいきなり松岡修造の写真が表示されるのは笑ってしまった。確かに熱い映画ですからね!!!

【映画情報】

【原題】Dangal
【制作国】インド
【監督】ニテーシュ・ティワーリー
【脚本】 ニテーシュ・ティワーリー、ピユス・グプタ、シュレヤース・ジャイン
ニキール・メハロトラ
【製作】 アーミル・カーン、キラン・ラオ、シッダールト・ロイ・カプール
【撮影】サタジット・パンデ
【編集】 バッル・サルジャ
【音楽】プリータム・チャクラボルティー
【出演([]内は役名)】

  • アーミル・カーン[マハヴィル]
  • サークシー・タンワル[ダーヤ]
  • ファーティマー・サナー[ギータ(青年期)]
  • サニヤー・マルホートラ[バビータ(青年期)]
  • ザイラー・ワシーム[ギータ(幼年期)]
  • スハーニー・バトナーガル[バビータ(幼年期)]
  • ギリシュ・クルカーニー[プラモド]
  • ヴィヴァン・バテナ[ハーキンダー]
  • アパルシャクティ・クラーナー[オムカル]
  • シシル・シャルマ[国立スポーツ・アカデミー会長]
  • カームヴィーア・チョーダリー[フォーガットの父]

【公開日(日本)】2018年4月6日
【上映時間】140分
【配給】ディズニー、ギャガ
【映倫区分】G
【IMDB】8.5/10.0  (およそ117,500人の評価)

【あらすじ】

レスリングを愛する男。生活のため選手の道を諦めた彼は、いつか自分の息子を金メダリストにすることを夢見ながら道場で若手の指導に励む日々を送っていた。しかし生まれたのは4人連続で女の子。意気消沈した男は道場からも遠ざかってしまうが、ある日ケンカで男の子を打ち負かした長女と次女の格闘センスに希望を見出し、コーチとして2人を鍛えはじめる。町中の笑いものになっても意に介さず突き進もうとする父と、そんな父にささやかな抵抗を続ける娘たちだったが……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレあり)】

☆3.1/5.0

面白かった!アーミル・カーン扮する父親像が最初はなんとも自己中な男!!という感じを受けたんだけども、話が進むうちに不器用ながらも真っ直ぐに娘たちを愛する姿勢が見えてきて、そんな父を愛さずにはいられない娘たちの気持ちにも胸が熱くなりました。

大まかなストーリー

ハリアーナ州 バラリ

元国代表のレスリング選手、マハヴィル。金メダルが獲れなかった彼は息子にその夢を託したかったが生まれた赤ちゃんは四人全員女の子で夢を諦めざるを得なかった。
ある日、娘二人が近所の男の子をぼこぼこにしたという喧嘩が起きる。それをきっかけに父は「この子たち強いのでは???」と気付き、娘二人をレスラーにしようと決意!

(親というのは絶大な強制力があるなぁ)

彼女たちを強くするために男の子と闘わせたり、たんぱく質が必要だとパパ自ら鶏を料理したりする。

(宗教的な問題があって台所は使わせてもらえないとか細かい演出でも文化を知れる)

娘たちが自分に逆らったら彼女たちの髪をショートに切ってしまう!さすがにそれはやりすぎ!と感じた娘ズはボイコットを決行、しかしたった一日サボっただけで結婚式の場ではたかれる(なぜか甥っ子が)

「あんな父親いらない」と友達に愚痴をこぼすギータ。しかし既婚の娘に「普通の娘は料理と掃除を覚えさせられ家事を押し付けられて14歳になったら顔も知らない男のところへ厄介払いするかのように嫁入りさせられる。あなたの父親は、娘をちゃんと見て将来のことを考えてる良い父親よ」と言われ娘ズは心を入れ替え、レスリングの練習に本気で取り組むようになる。

甥っ子にも勝てるようになったので姉のギータが大会に出ることに。最初は女だという理由で大会側に断られたが、大会側が「待てよ?人が沢山集まれば一人2ルピー選手が何カ月か食っていけるし」という理由で考え直し、客寄せパンダ的な意味で出場が許される。

ギータは負けてしまうが、良い試合をしたという事で特別賞を受賞!優勝賞金より高い賞金をもらう。

(ここら辺の、馬鹿にしてた観客がどんどん魅了されていく演出がイイ!)

どんどん強くなって様々な村で優勝していくギータ。全国大会でも優勝。次は国際大会に出るため、全寮制かな?のスポーツ大学的な学校に入るのがならわし?らしくそこで父と離れ離れになる。

学校で新しい友達を作り自由を満喫し、コーチから「今までの父親の教えは全て忘れろ」と言われどんどん変わっていくギータ。女の子らしく髪を伸ばし実家に里帰りし、彼女の変化に憤慨した父親と喧嘩をし、最後は試合をして父を打ち負かす。

「弱くなったのは父親の方!」そこで父とギータとの間に溝が生まれてしまう。

しかしそんなギータを見た妹のバビータは「私は父を信じ」と反発、ギータを非難し姉妹でも口論してしまう。
学校へ戻ったギータは国際大会に出場。しかし初戦敗退を繰り返してしまう。

そうこうしているうちに妹バビータも強くなり、同じ学校へ入学。

ギータは父親と電話をし、お互い泣きながら和解。
そこから再び姉妹そろって父親に師事してもらうため学校に内緒で朝5時から練習をし、減量しろという学校のコーチの指示にも背いてコッソリ体重を増やしたりする。

しかしその内緒の練習がクラスメイトに見つかり、学校側にチクられてギータたちは退学の危機に。父親の決死の説得で学校側は退学こそさせなかったものの、父親は学校への出入りを禁じられ、姉妹は外出禁止になってしまう。
そんな状況でも諦めない姉妹。自分たちの試合ビデオを父親に送り、受け取った父親は映画館を貸し切ってそのビデオをチェック。「何分何秒のここがこうだからこうしろ」と電話で指導する。

いざ国際大会に再挑戦!コーチとは真逆の指導をする父親は観客席からギータに指示を飛ばす。父親の指示を信じたギータは初戦を勝ち抜く。

しかしコーチがそれを良く思っていない様子。

二戦目に金メダルに一番近いナイジェリアの選手を倒す!次は過去にギータが二度負けてるオーストラリア選手との戦い。

「明日の相手はオーストラリアじゃない。女を下に見る全ての人間との戦いだ」

と父親はギータを勇気づける。

オーストラリア戦の試合当日、コーチが裏で手を引き父親を騙して会場内の物置小屋のような場所に閉じ込め観戦できない状態にしてしまう!
父親の姿が観客席に見えず不安に襲われるギータ。しかしその時、小さい頃父親の厳しい訓練の中で川に落とされたときの事を思い出す。

「お前の窮地を救えない時もある。自分で乗り越えろ」

そう言った父親の言葉を思い出し、ギータは自分を奮い立たせる。
厳しい戦いのラストの5秒間で5点の大技を決めたギータ。金メダルを獲る!!その場にいない父親にも会場内に響く国歌が聞こえギータが優勝したと伝わる!

優勝したギータにマスコミが集まる!これは自分の手柄だと主張するコーチ。
そこへ父がようやく職員に気付いてもらえて監禁状態から解放され、記者たちに囲まれるギータの元へ駆けつける!

ギータは勝利は父親のおかげですと言い、父親はギータに

「お前は俺の誇りだ」

と声をかける。

まとめ

いやー感動しました。特にラストの演出いいですね。父親がいないという場面で自らを奮い立たせるギータは一人の女性として自立を果たしたように見えました。しかしその心の中にはしっかり父親という基盤があるのを忘れていない。

父への感謝と愛を持って父の夢を一緒に追いかけ叶えたギータ。

父親からもしっかりとその努力と実力を認められ、嬉しかったことでしょう。

エンドロールでは元ネタとなったフォーガット姉妹の写真なども見れますよ!

ギータはその後、2012年3月のオリンピック・アジア予選55kg級で優勝し、ロンドン大会にも出場。インドの女子選手として初めて、オリンピック出場を果たしインドの女の子に「女の子でもオリンピックに出れるんだ!」という希望を与えたそうです。

右端がギータ・フォーガット選手!【日本レスリング協会公式サイトより引用】

そういえば全く関係ない話ですが、序盤の方で出てきた、女の子は若くして家事を強要され10代の半ばごろには望んでいない結婚をさせられてしまうという話がありましたね。それを聞いて最近観た『ソニータ』を思い出しました。

https://www.elephant-eats.jp/archives/7781

こちらもイスラムの強制婚のようなしきたりに苦しむ女の子のドキュメンタリーです。興味ある方はぜひそちらもチェックしてみてください。


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画像引用元:映画.com


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R指定の無責任ヒーロー誕生!映画『デッドプール』ネタバレ&感想

クソ無責任ヒーローですけど、何か。

祝☆デッドプール2公開!ということでね、過去に観た映画のおさらいタイムも兼ねて以前映画館で観たデップー1作目を見返しましたー。

どうもちびぞう(@cbz_ewe)です!

『X-MEN』シリーズの一つという扱いですが、世界観が全く違うのでX-MENの本筋と絡むことは(きっと)ないでしょう。と言ってもX-MENネタは沢山出てきますし、一応過去作はサラッと押さえておくと良い感じ!

ちなみにライアン・レイノルズ演じるウェイドは『X-MEN ZERO ウルヴァリン』に出ているらしいですね!ちびぞうは未見です!

パンフはこんな感じ。A4くらい、2のパンフより大きめですね。

28Pで税抜き667円。2のと比べると分かりますがページ数は半分ほど・・・。低予算だったもんなぁ。(製作費がパンフに影響するのかどうか分かりませんが)

【映画情報】

【原題】Deadpool
【制作国】アメリカ
【監督】ティム・ミラー
【脚本】レット・リース、ポール・ワーニック
【製作】サイモン・キンバーグ、ライアン・レイノルズ、ローレン・シュラー・ドナー
【製作総指揮】スタン・リー、ジョン・J・ケリー、ジョナサン・コマック・マーティン、アディッティア・スード、レット・リース、ポール・ワーニック
【撮影】ケン・セング
【美術】ショーン・ハワース
【衣装】アンガス・ストラティー
【編集】ジュリアン・クラーク
【音楽】トム・ホルケンボルフ
【視覚効果監修】ジョナサン・ロスバート
【出演([]内は役名)】

  • ライアン・レイノルズ[ウェイド・ウィルソン/デッドプール]
  • モリーナ・バッカリン[ヴァネッサ]
  • エド・スクレイン[フランシス/エイジャックス]
  • T・J・ミラー[ウィーゼル]
  • ジーナ・カラーノ[エンジェル・ダスト]
  • ブリアナ・ヒルデブランド[ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド]
  • ステファン・カピチッチ[コロッサス(声)]
  • レスリー・アガムズ[ブラインド・アル]
  • ジェド・リース[リクルーター]
  • カラン・ソーニ[ドーピンダー]

【公開日(日本)】2016年6月1日
【上映時間】108分
【配給】20世紀フォックス映画
【映倫区分】R15+
【次作】俺ちゃんカムバック!映画『デッドプール2』ネタバレ&感想
【IMDB】8.0/10.0  (およそ736,000人の評価)

【あらすじ】

好き勝手に悪い奴らをこらしめ、金を稼ぐヒーロー気取りな生活を送っていた元傭兵のウェイド・ウイルソンは、恋人ヴァネッサとも結婚を決意し、幸せの絶頂にいた矢先、ガンで余命宣告を受ける。謎の組織からガンを治せると誘われたウェイドは、そこで壮絶な人体実験を受け、驚異的な治癒能力と不死の肉体を得るが、醜い身体に変えられてしまう。ウェイドは、赤いコスチュームを身にまとった「デッドプール」となり、人体実験を施した張本人のエイジャックスの行方を追う。【引用元:映画.com

【感想】

☆3.0/5.0

マーベルが放つ新感覚お下品メタ馬鹿アクションコメディ(しかもグロい)の誕生です!!!

お下品でしょー――もない感じなんだけど憎めないデップーちゃんの魅力って本当に不思議ですね。

オープニングの戦いの一場面をストップさせてアップで見せてくる演出大好き。

共演は「ホットな女」、脚本は「本当のヒーローたち」、監督は「ギャラ高すぎの役立たず」とかってオープニングロールに表示されるのが面白い。最初っからぶっとんでる(笑)

デップ―1は復讐のおはなし!

デップ―はフランシスという男を探していて、なぜ彼を探しているのか?なぜ赤いパツパツの衣装に身を包むことになったのか?という過去話が序盤に差し込まれる感じ。

 

元々ウェイド(デップー)は困っている人から金を貰って標的をボコる傭兵だった。
愛する女性と出会い、婚約して幸せの絶頂!!という時に倒れて末期がんと判明!!そしてとある組織が「あなたのがんを治しますよ」と言ってきて彼らを頼ることに。「DNAに潜むミュータント遺伝子を活性させる人体実験」をしている民間組織だった。そこで死ぬギリギリまで拷問を受けてミュータント化させられる・・・なぜ肌がただれたかは謎。

不死の超能力を手に入れて復活!したデップー。愛する彼女に会いたいけど顔が醜いから会えない。

エックスメンからコロッサスとネガソニック・ティーンエイジャー・ウォーヘッド(名前が長い!!)が二人で勧誘してくる。でも断る。

そんな時彼女がさらわれた!コロッサスと女を連れて最終決戦!
結局フランシスは顔を直せないらしい。

フランシスをボコボコにして彼女も守って自分の醜い顔も受け入れてもらってラブラブハッピーエンド。

デップーのメタネタ

メタというのは映画の中のキャラクターが知るはずもない現実の世界の話を持ち出したりすること。デップーが映画の中で別の映画の話をしてるのが多いですね。

  • 太ったヒゲ親父に一言、「デブガンダルフ」
  • リーアム・ニーソンの娘をさらおうとしたら阻止される夢を見たという話の時に「96時間って三部作だろ?何度も誘拐されるなんて親失格だ」と発言
  • 『127時間』のネタバレだよって言って手首を切り落とす。
  • 「マカヴォイ?スチュアート?時間軸がよくわかんない」
  • 「顔がフレディみたい」
  • 「ベッカムはヘリウム声なのに顔でモテてる、ライアンレイノルズ(自分)も演技は微妙」

これくらいですかね、気付けたのは!こういった台詞に盛り込まれたネタだけでなく、デップーはスクリーンという境目を超えて私たち観客にも話しかけてくるし、映画のBGMも好き放題に操ります。そういうノリが楽しめるかどうかでもこの映画が好きかどうかに大きく影響してきそうですよねー!

劇中に出てくるお酒

デップーが飲んでいた「ブロウジョブ」というお酒。

カルーアにベイリーズに生クリームを乗せたやつ!めっちゃめちゃ甘そう!!!結構キツそう!!でも再現するの簡単そうだし飲んでみたい!!!

そういえば渋谷にある「八月の鯨」さんという映画にちなんだカクテルを作ってもらえるBARでデッドプールというお酒を頼むとこの「ブロウジョブ」が飲めるようです!

良いなぁ!岐阜にもそういうお店ありませんかね!?

 

 


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俺ちゃんカムバック!映画『デッドプール2』ネタバレ&感想

「これは”ファミリー”映画だって言ったでしょ?」

マーベル界の異端児、またもやりたい放題ーーーー!!!!ってことでね、ちびぞうは初日にデップ―ちゃん観て来ました。

いつものことながら原作は未読で(何冊か持ってるくせにまだ読んでないという・・・)、一応前作もおさらいしてから観に行きましたが、特に1を観ていなくても大丈夫かもしれません。

どこの映画館にもいると思うんですけど、デップーいました。

今回はアベンジャーズのサノス役で大暴れしていたジョシュ・ブローリンがケーブルという役で大暴れしているんですが、サノスからもお祝いが来ていますね(笑)

パンフはこんな感じ。

B5より大きくてA4よりは小さいような、そんなサイズ感。44Pで税抜き667円。前作のスマッシュヒットでお財布に余裕があったにも関わらず、世界観を守るために今作も低予算気味で作ったというエピソードに見合った感じの控えめなパンフ(笑)

ネットでも買えますよー

【映画情報】

【原題】Deadpool 2
【制作国】アメリカ
【監督】デヴィッド・リーチ
【脚本】レット・リース&ポール・ワ―ニック、ライアン・レイノルズ
【製作総指揮】レット・リース&ポール・ワ―ニック
【製作】サイモン・キンバーグ、ローレン・シュラ―・ドナー、ライアン・レイノルズ
【撮影監督】ジョナサン・セラ
【視覚効果スーパーバイザー】ダン・グラス
【プロダクション・デザイナー】デヴィッド・ショイネマン
【衣装デザイナー】カート・スワンソン、バート・ミューラー
【編集】エリザベット・ロナルドティア、ダーク・ウェスターヴェルト、クレイグ・アルパート
【音楽】タイラー・ベイツ
【オープニング・テーマ曲】セリーヌ・ディオン
【出演([]内は役名)】

  • ライアン・レイノルズ[ウェイド・ウィルソン/デッドプール]
  • ジョシュ・ブローリン[ケーブル]
  • モリーナ・バッカリン[ヴァネッサ]
  • ザジ―・ビーツ[ドミノ]
  • ジュリアン・デニソン[ラッセル/ファイアーフィスト]
  • T・J・ミラー[ウィーゼル]
  • レスリー・アガムズ[ブラインド・アル]
  • ブリアナ・ヒルデブランド[ネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド]
  • 忽那汐里[ユキオ]
  • カラン・ソーニ[ドーピンダー]
  • ステファン・カピチッチ[コロッサス]
  • エディ・マーサン[理事長]
  • ジャック・ケシ―[ブラック・トム]

【公開日(日本)】2018年6月1日
【上映時間】120分
【配給】20世紀FOX映画
【映倫区分】 R15+
【前作】デッドプール
【IMDB】8.1/10.0  (およそ122,500人の評価)

【あらすじ】

最愛の恋人ヴァネッサを取り戻し、お気楽な日々を送るデッドプールの前に、未来からやってきたマシーン人間のケーブルが現れる。ヴァネッサの希望を受けて良い人間になることを決意したデッドプールは、ケーブルが命を狙う謎の力を秘めた少年を守るため、特殊能力をもったメンバーを集めたスペシャルチーム「Xフォース」を結成するが……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆2.7/5.0

うーーん今作もメタ要素いっぱい!!!!

というかもうメタ要素85%くらいない?

『レディプレイヤー1』でいかにキャラクターを探すか、別映画やアニメのパロを探すか、に心血注いで観たように、今作ではいかにデップーの放つ台詞の中のメタ要素に気付けるかどうか?が面白さにだいぶ影響しているように感じます。

ゲームを愛するあなたのための映画『レディ・プレイヤー1』ネタバレ&感想

とはいえ、デップーの誕生秘話そして復讐劇がメインだった前作に比べ、最愛の彼女ヴァネッサを亡くし絶望のどん底から一人の少年を救おうとすることで心の居場所を探し出す・・・というハートフルウォーミングな内容に変化しているので、デップーの新たな一面も見られ、さらに笑いながらも涙がジワる!!!という不思議な感じに仕上がっています(笑)

もちろん、そんなお涙頂戴な展開は最後の最後でデップーに吹き飛ばされてしまうんですけど!!!

おおまかなストーリー

ヴァネッサと子どもを作って家族になろう!と話していた矢先、殺し屋に彼女を殺されてしまう!

絶望して自殺を試みたデップー、爆破でバラバラになるもコロッサスに回収されて「恵まれし子らの学園」で保護される。

エックスメンの見習いとなって現場に駆け付けるデップー。そこではミュータント養護施設で虐待を受けたラッセル(ファイアーフィスト)が施設職員に復讐しようと暴走していた!

虐待していた施設職員を銃殺したデップー。ラッセルと共に「アイスボックス」と呼ばれるミュータントの犯罪者を収容する刑務所へ入れられる。刑務所でラッセルに懐かれたデップーだったが冷たくあしらってしまう。

そこへ、未来からやってきた「ケーブル」という男が二人を襲う!彼は未来で成長したラッセルに家族を殺されてしまったらしい。ケーブルは自分の家族を救うため過去に戻り、ラッセルが殺しの味を覚える前に殺そうとしていた。

ケーブルとの戦闘で死にかけたデップー。あの世への入り口でヴァネッサと対話し「あの子どもを救わねば」と立ち上がる。

刑務所から脱出したデップー。ラッセルを救うために超能力者を募集してチームを組む。(しかしヘリから着地した時点でドミノ以外は全滅)

刑務所内で一番強いジャガーノートと手を組んでいたラッセル。ジャガーノートが大暴れし、デップーもケーブルも敵わない。

デップーの元へケーブルがやってきて手を組もうと言ってくる!ラッセルを殺すと言うケーブルに、デップーは彼が殺人鬼になる前に説得するから30秒くれと頼む。
エックスメンからもコロッサスを誘って、ジャガーノートと共に養護施設を破壊しに向かうラッセルを止める最終決戦が始まる!

刑務所で使う”能力を無効化する首輪”をはめてラッセルを説得しようとするデップー。ケーブルの撃った弾からラッセルをかばって代わりに撃たれるデップー。そこでラッセルは心を入れ替え、ケーブルの家族も蘇るが、デップーは死んでしまう。

あと一回しか使えないというタイムトラベルのアイテムを使って時間を巻き戻すケーブル!(本当は自分が元の時間軸に戻るための一回だった)戦いへ向かう場面に向かい、デップーの胸にコインを仕込む。撃たれたデップーはコインで命を救われる。

壊れたタイムトラベルのアイテムをエックスメンが修復し、それを使ってデップーがヴァネッサを救ったり、全滅した仲間たちを死なないように導いたり、『X-MEN ZERO ウルヴァリン』の時間軸に戻ってウルヴァリンと話をしたり、『グリーン・ランタン』に出演しようとするライアン・レイノルズの頭を撃ちぬいたりとやりたい放題して映画は終わる。

ここだけは注目して欲しい!

『X-MEN』シリーズ本編で絡むことはないと思われますが、世界観はX-MENと繋がっているので、そちらも頭に入れておくとよりデップーが楽しめるでしょう!!

以下はちびぞう的に面白かったパロまとめ

  • 監督が『ジョン・ウィック』の人だったことから、オープニングロールでの監督の欄に「ジョン・ウィックで犬を殺したやつ」と書かれていた
  • ウルヴァリンフィギュア、そしてラストでウルヴァリン本人の登場!!
  • 恵まれし子らの学園にて、X-MENメンバーの1~2秒ほどの出演!ビーストと、クイックシルバーを確認しました!!!(5、6人はいたけど時間が短すぎて他のメンバーは分からなかった)
  • プロフェッサーXの使うセレブロや車椅子をデップーが使うシーンがある
  • デップーが募集した新メンバーの中に「バニッシャー」という透明人間がいて、その正体はなんとブラッド・ピット(笑)バニッシャーが電線で感電する一瞬、顔が出るんですけど、それがブラピだったのでもう衝撃でした(笑)
  • 『インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア』『ムカデ人間』などなど映画の名前がたくさん出てきます!(ムカデ人間の出来が最悪とか言ったのは絶許)
  • ケーブルに対して「サノス・・・」と呼んだデップーの口をケーブルが塞ぐシーン(ケーブル役のジョシュ・ブローリンはアベンジャーズでサノスを演じている)

もうあんまり思い出せないんですけど、これ以上にもたーーーーーーくさんのパロやメタ発言があるんでいくつ分かるかな?って感じで観ると楽しい!

ちびぞうが個人的に気に入ったのは「ドミノ」という新キャラ
彼女の超能力はなんと「ラッキー」ただ単に運がイイだけ、という能力なんですけど、これが地味にすごいんです(笑)

ピタゴラスイッチのように彼女の通る場所だけはギリギリセーフで障害物が避けていく・・・って感じで(笑)彼女の活躍をもっと観たいなぁ・・・。

まとめ

楽しいには楽しいんですけど、個人的には1を観た時のような「これ面白い!!」という感動は少なめでしたね・・・デップーちゃんというキャラそのものに慣れてきているのもあると思いますが。

あとは本当にメッタメタなこの内容、あんまり映画を観ない人が観ても楽しめるのかどうかもう怪しいな?というレベルのような気がしますね。

それとデップーちゃんが第四の壁を越えて観客や撮影陣に声をかけて来まくりなので、脚本を追いかけつつもなんか映画ではないような不思議な感覚になってきて

「今、自分は何を観ているんだろう」

という気持ちになってしまったり・・・なんだかよく分からない映画でした(笑)

続編、多分出ると思うんですけどちびぞう的にはもーーーーすこし映画観ない系の人にも優しいつくりにしていただければな!!と思う次第であります!!!

 

 


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天才外科医が魔法使いに!?映画『ドクター・ストレンジ』ネタバレ&感想

「マスターでもミスターでもなく、ドクター・ストレンジだ」

MCUシリーズ、14作品目は、天才外科医が魔法使いになっちゃうファンタジーチックな一本。

主演は2010年に始まった海外ドラマの『SHERLOCK(シャーロック)』で一躍人気になった、ベネディクト・カンバーバッチさん!

ヒロインのクリスティーン役には『アバウト・タイム』や『恋とニュースの作り方』などでちびぞうも大好きなレイチェル・マクアダムス

邦題で損してる!?映画『恋とニュースのつくり方』ネタバレ&感想

ドクター・ストレンジの師となる、エンシェント・ワンには『コンスタンティン』『少年は残酷な弓を射る』などでもミステリアスさな演技が魅力的なティルダ・スウィントン

そしてそして、ヴィラン(敵)にはマッツ・ミケルセン!ちびぞうは『偽りなき者』のマッツが大好き!!

本当に豪華ですねーーーーーーー!!!

パンフはこんな感じ。確か特別版だったと思います。

キラキラ虹色の表紙に透明のフィルムが重ねられているデザイン。めくるとこんな感じ。

裏面には魔法陣が浮かび上がる仕様。

53Pで税抜き880円!ドクター・ストレンジの世界に登場する言葉の解説が載っていたり、スペシャルアートワークにカンバーバッチさんのサインが印刷されていたりします!

【映画情報】

【原題】Doctor Strange
【制作国】アメリカ
【監督】スコット・デリクソン
【脚本】ジョン・スペイツ、スコット・デリクソン、C・ロバート・カーギル
【製作】ケビン・ファイギ
【製作総指揮】ルイス・デスポジート、ビクトリア・アロンソ、スティーヴン・ブルサード、チャールズ・ニューワース、スタン・リー
【撮影監督】ベン・デイヴィス
【プロダクション・デザイン】チャールズ・ウッド
【編集】ワイアット・スミス、サブリナ・プリスコ
【衣装デザイナー】アレクサンドラ・バーン
【視覚効果監修】ステファン・セレッティ
【特殊効果監修】スーザン・ピケット
【音楽】マイケル・ジアッキーノ
【音楽監修】デイヴ・ジョーダン
【出演([]内は役名)】

  • ベネディクト・カンバーバッチ[スティーヴン・ストレンジ/ドクター・ストレンジ]

  • ティルダ・スウィントン[エンシェント・ワン]

  • キウェテル・イジョフォー[モルド]

  • ベネディクト・ウォン[ウォン]

  • マッツ・ミケルセン[カエシリウス]

  • クリスティーン・パーマー[レイチェル・マクアダムス]

  • スコット・アドキンス[ルシアン/ストロング・ゼロッツ]

  • マイケル・スタール・バーグ[ニコデマス・ウェスト]

  • ベンジャミン・ブラット[ジョナサン・パングボーン]

【公開日(日本)】2017年1月27日
【上映時間】115分
【配給】 ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
【映倫区分】G
【MCU前作】ヒーローたちが仲間割れ!映画『シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ』ネタバレ&感想
【MCU次作】待ってたよグルート!映画『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー: リミックス』感想
【IMDB】7.5/10.0  (およそ401,500人の評価)

【あらすじ】

天才的な技術を誇るが傲慢な性格だけが欠点の神経外科医スティーブン・ストレンジは、不慮の事故で両手の機能を失い、築いてきたキャリアの全てが崩壊する。手の治療と失われた人生を取り戻すため、あらゆる手段を模索するストレンジは、やがて神秘に満ちた魔術の力へとたどり着く。魔術の修行に励むストレンジは、強大な敵との戦いに巻き込まれていき、医師として相手を傷つけることに苦悩し、外科医に戻るか最強の魔術師として戦う道に進むかの選択を迫られる。【引用元:映画.com

【感想】

☆3.0/5.0

一言で言うと・・・

映像がすごい!!!!!!!!

ドクター・ストレンジがエンシェント・ワンの力を信じた時に見せられた世界は、アントマンが原子の世界に入った時の不思議な映像と似ていました・・・。
街が蠢いてどんどん姿を変えていく戦闘シーンも、他の映画では観た事のない新しさがあってすごく!!!楽しいです!!!

ファンタジー好きな人にはオススメ!!

でも

ひとこと余計な事を言うと・・・

カタカナが多い!!!!!!!

多分吹き替えだと何がなんだか分からない!!

おおまかなストーリー

ざっくばらんに説明します!

物理的に地球を守っているアベンジャーズとは別に、超常的な魔術の力で地球を守っている組織Aがあった。
事故で両手の神経が使い物にならなくなってしまった主人公が外科医として復帰するため「下半身不随になった男が歩けるようになった」という噂を元に組織Aの元を訪ねる。

Aを束ねる師匠の元で修業を積み、魔術を使えるようになった主人公は、地球を狙う闇の勢力の力を借りて世界を滅ぼそうとする敵と戦う。

敵は家族を亡くし絶望した男で、かつてAで学んでいた男。Aを裏切り闇の力を使って、人類に永遠の命を授けようとする。
しかし、時を操るという禁忌の魔術を使った主人公によって、闇の勢力のボスを説得され消滅させられる。

敵を倒した後、実は師匠も悪の力を使って長寿を得ていたと知った兄弟子のモルドが闇落ち。
(おそらく次回作の)ヴィランになる。

 

大体こんな感じ。
しかし、全体的にもーーーーーのすごく専門用語(カタカナ)が多いので結構話の理解に時間がかかりましたね。ちびぞうは。
どちらかと言えば字幕で観た方が分かりやすいかもしれません!

専門用語を解説

パンフに載っていたものを参考にしました。

  • マスターズ・オブ・ミスティック・アーツ
    「ミスティック・アーツ」とは<魔術>のことで、古代により伝わる超常的な魔術を修行の末に習得した魔術師の集団のこと。
  • 魔術
    古来より伝わる、異次元にアクセスし強力なパワーを生み出すための技法。術者の呪文と身振りによって発動される。
  • カマ―・タージ
    マスターズ・オブ・ミスティック・アーツの魔術師たちの修行の場。上記した組織Aとはここのこと。
  • ソーサラー・スプリーム
    マスターズ・オブ・ミスティック・アーツのトップに君臨する<至高の魔術師>のこと。
  • エンシェント・ワン
    現在、ソーサラー・スプリームの地位にいる超強い魔術師(ティルダ・スウィントン)。主人公ドクター・ストレンジの師匠。
  • マスター
    魔術を会得したものは「マスター」と呼ばれる。
  • スリング・リング
    指輪状のアイテム。これを嵌めた手で円を描くと時空間に光の出入り口(ゲートウェイ)が開き、どんな場所にも移動できる。
  • レリック(魔法のアイテム)
    棒状の物だったり、靴だったり、マントだったりする様々な魔力を持ったアイテムで、それぞれの魔術師が一つか二つ持って戦いの補助として使う。レリックは自分で選ぶのではなく、アイテムの方から使用者を選ぶのだという。
  • サンクタム・サンクトラム
    初代ソーサラー・スプリームだった神秘的存在アガモットが、闇の勢力から地球を守るために配置した防御ネットワーク。香港・ロンドン・ニューヨークの三か所に存在する。
  • アストラル次元
    あらゆる物質のエネルギーから成り立っている、現実と密接に繋がった異次元。
  • アストラル体
    魔術師が、肉体から魂だけを切り離したようないわゆる(幽体離脱)のような状態になること。アストラル体であればアストラル次元で行動することが出来る。
  • ミラー次元(ミラー・ディメンション)
    こちらも現実と密接に繋がった異次元。この中で戦えば現実に影響が出ることはないが、闇の勢力の力を使えばこの次元の中も自在に操れるようになるらしい。
  • カエシリウス
    かつてカマ―・タージで修業していた魔術師。造反を起こし闇の勢力を呼ぶための組織「ゼロッツ」を作る。
  • ドルマムゥ
    未知なる力に満ちた、暗黒次元(ダークディメンション)を支配する邪悪な存在。カエシリウスが召喚しようとする。
  • カリオストロの書
    時間を操る危険な魔術が掲載された書。カエシリウスによって儀式のページが破られた。
  • アガモットの目
    時空を操る力を持つ石を収めたアイテム。

他にも魔術師の世界由来の専門用語は色々と出てきますが、大体これだけわかってれば楽しめる!!はず!!!

アベンジャーズとの関わり

  • 「アベンジャーズは物理的に地球を守っているが、我々は別次元から地球を守っている」といった感じのセリフが言う
  • エンドロール中にソーが登場。ドクター・ストレンジは地球に危害を及ぼす存在をリストアップして監視しているらしく、ソーの弟ロキもそのリストに載っているという。ソーはいなくなった父オーディンを探すためロキと一緒に地球に来ていて、父が見つかれば大人しく弟を連れて帰るので手伝って欲しいと言う。
  • アガモットの目に入っている時空を操る石というのは【インフィニティ・ストーン】の一つ【タイム・ストーン】

まとめ

自己中心的で高慢な性格をしている主人公が、修行を通して何よりも大切な「我より人」を学び、己の弱さを自覚して強くなろうとする・・・

という流れが

おおまかにアイアンマンとかぶっているんですよね・・・

医者だから頭脳明晰だし・・・社長とキャラかぶりしないかなーとそれが少しだけ心配だったり。だからこそ、社長と「インフィニティ・ウォー」で絡むのが楽しみだったりしますね!!!!

ドクター・ストレンジは修行を経てだいぶ性格的にも成長したのに対して、社長はあんまり自分の性格を省みたりはしてないからなぁ・・・(笑)そこで差が出るかな。

 

あ、役者陣はレイチェル・マクアダムスは今作でも最高にキュートだったし、マッツさんも陰のあるヴィランをばっちり演じていました!

 

最終的に、時を巻き戻す力を使って「ドルマグゥに殺される場面」を永遠に繰り返し、敵の方をうんざりさせる方法がアホっぽくて笑ってしまったけども、この能力ってアベンジャーズでも最強ですね!これ使ったらどんな敵でもどうにでも出来る気もしちゃうんですけど・・・。

禁忌の魔術だからもう使えないのかな。やっぱり。

 

 

あとこれ、言っちゃいけないのかもしれないんですけど、あの動かなくなった両手も

ワカンダの医療技術ならなんとかなるのでは・・・・・(ブラック・パンサー)

 

 


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警官ロボに完璧な人工知能を。映画『チャッピー』ネタバレ&感想

「この奥にあるものを ママは愛しているの」

『第九地区』のニール・ブロムカンプ監督作!
ずーーーーーーーーっと観たくてチェックしていたのにずーーーーーっと後回しにしてしまっていました。ようやく観れたー!!

何気に本作は出演陣がすごい・・・ブロムカンプ監督お気に入りのシャールト・コプリー、チャッピーを開発する科学者に『LIONライオン 25年目のただいま』『スラムドッグ・ミリオネア』のデブ・パテル、敵役には『グレイテスト・ショーマン』のヒュー・ジャックマン・・・ちょい役に大御所シガニー・ウィーバーも・・・。

そして上記以外の重要な役どころにアーティストの二人がアーティスト名そのままに出演しているという奇抜なキャスティングも良いですね!

新しい家族の形と忘れてはならないもの。実話を元にした映画『ライオン 25年目のただいま』感想

珠玉のミュージカル映画!『グレイテスト・ショーマン』ネタバレ&感想

【映画情報】

【原題】Chappie
【制作国】アメリカ
【監督】二―ル・ブロムカンプ
【脚本】ニール・ブロムカンプ、テリー・タッチェル
【製作】ニール・ブロムカンプ、サイモン・キンバーグ
【製作総指揮】ベン・ワイスブレン
【撮影】トレント・オパロック
【美術】ジュールス・クック
【編集】ジュリアン・クラーク、マーク・ゴールドブラット
【音楽】ハンス・ジマー
【出演([]内は役名)】

  • シャールト・コプリー[チャッピー]
  • デブ・パテル[ディオン・ウィルソン]
  • ニンジャ[ニンジャ]
  • ヨ―ランディ・ビッサー[ヨ―ランディ]
  • ホセ・パブロ・カンティージャ[ヤンキー(アメリカ)]
  • ヒュー・ジャックマン[ヴィンセント・ムーア]
  • シガニー・ウィーバー[ミシェル・ブラッドリー]
  • ブランドン・オーレ[ヒッポ]

【公開日(日本)】2015年5月23日
【上映時間】120分
【配給】ソニー・ピクチャーズ・エンターテイメント
【映倫区分】PG12
【IMDB】6.8/10.0  (およそ201,700人の評価)

【あらすじ】

2016年、南アフリカのヨハネスブルグでは、テトラバール社の開発した警察ロボットが配備されて注目を集めていた。ロボット開発者のディオンは、自ら考え、感じる人工知能(AI)を独自開発し、スクラップ寸前の1台のロボットに密かにAIをインストールしようとする。しかし、その矢先にストリートギャングに誘拐されてしまい、AIをインストールして起動したロボットは、ギャングの下でチャッピーと名付けられ、ギャングとしての生き方を学び、成長していく。そして、ディオンのライバルでもある科学者ヴィンセントにチャッピーのことが知られ、その存在を危険視するヴィンセントによって、チャッピーは追い詰められていく。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレしています!)】

☆3.9/5.0

面白かった!!!!!しかし、脚本に穴の多い映画だとは思います。

ちびぞうがまず思ったのは、人間は本当にエゴの塊だなぁということ。
スカウトの科学者ディオンも、ムースの科学者ヴィンセントも、善と悪のようなキャラクターに見せかけて実はどっちも己の創造物や社会的成功に固執した身勝手なキャラクター。
その二人だけでなく、人間側にまともな人が一人もいない!!!

そもそも科学者が完璧な、まるで人間のようなAIをロボットに組み込もうとするってとても残酷な事じゃないですか。人間だって生きていくの大変なのに、自我を持ったロボットが幸せになれる展開なんてほとんど考えられないし。
科学者がロボットを生み出すのって子孫を残す事と同じことだと思うんですよね。だから、現実に人間を一人産み落とすのと同じくらいの重い責任があると思う。

これで悲しいオチになるのは絶対に許せないし、今作を観ながら科学者のディオンくんには「最後まで責任もてよ」と思ったものです。

一応、話の流れとしてはチンピラたちに拉致られて脅されて仕方なくチャッピーを作り上げたかのように見せてるけど、ほっといても彼はやっただろうし、「誤魔化そうとしてもだめだぞ!」って感じでしたね。

そして予想できる部分も多い。

例えば、チャッピーを生み出したディオンのライバルであるヴィンセントは、自分の開発しているムースというロボット(これには人工知能を付けず、人間が操るという仕組み。彼は宗教的な理由からロボットは人間が操るべきだと思っている)を自分の会社に認めさせたいけど、認めてもらえない。
警察側にムースは使えないとぼろくそに言われて、「よほど治安が悪化しない限りは必要ない」って言われるシーンで「まさか自分で治安を悪化させるつもりではなかろうな?」と思ったら本当にそうしたー!とか、悪者だったチンピラたちと家族になっていく中でチンピラ側にも人間的な変化が起きるんでないかと想ったらやっぱり改心したー!などなど。

それから、ツッコミどころも多かった。

チャッピーに死の概念をもたらすのは胸のバッテリー問題
胸のバッテリーが切れたら死ぬってアイアンマンみたい。あっちにはちゃんと理屈があるけど!

いやいやいやいや、「完全なるAIを開発したディオンくんがバッテリー問題なんかなんとかできないわけがないやん」とか「別に機械って電池切れただけでは死ななくない?致命的なエラーが起きて内部から破壊されるとかならわかるけど・・・」といった科学の知識なんか何もないズブの素人のちびぞうですらうっすらと思ってしまう。

更に物語が進んでいくとチャッピーが自分で自分の死を回避するために「意識をデータ化して、新しいボディに移そう!」という計画をやり始めるんですが、それをコソコソと実行する場所は廃墟で、しかもどこから盗んできたかも分からないようなパソコン数台を使っておこなう!
いや、なんかよく分からないけどそういう人類史上最大の発明!みたいなことをするにはスーパーコンピューターだったりだとかまぁそれでなくてもちゃんとした設備の整っているところでやらないと熱処理の問題とか色々あるのでは・・・(つまり単純にできなくない?)と思ってしまう。

しかも最終的には、撃たれて致命傷を負ったディオンを新しいボディに移し替えるとかいうとんでも展開が待っている・・・えぇ、まさか人間がロボになるオチだなんて・・・これって軽いホラーなの???と思ってしまいましたね。
まぁ、身勝手な科学者が最終的に自ら作ったロボによってその業を背負わさせられる、みたいな構図だと思えば

「見事に責任を取らされてる」

わけなので、序盤で責任とれよ!と思っていたちびぞう的には納得なんですけど(笑)

でもそうすると”ママ”ことヨ―ランディの扱いが微妙になってくるんだよなぁ。死者の生前コピーしておいた意識を移すってことは、死ぬ直前のヨ―ランディとは別の人間になってしまってない・・・?と思ってしまうし、なんだか哲学的なことをウダウダと考えさせられてしまう・・・。
しかも、やっぱり安易に助けたいからって死者を蘇らせるようなことをするのはどうなのか。とも思いますし。

良かった点!

散々ツッコミ入れたけどなんだかんだ泣いたシーンもあったし、ここから褒めのターン!!!

個人的に、監督は人間ではないもので人間を表現するのが上手だなって思います。

例えば序盤、チャッピーがまだ赤ちゃんと同様な知識しか持たないころ、ニンジャが「現実世界を見せてやる」とバンに乗せて悪ガキたちが集まる場所にチャッピーを置き去りにする。

すると、チャッピーの姿は警察のそれなもんだから、悪ガキたちはチャッピーをぼこぼこにしてしまう。

「どうしてこんなことを?やめて」というチャッピーを観ていて本当に悲しくて、涙が止まりませんでした。観るのやめようかなって思ったくらい。

警察と言う見た目だけで襲われるチャッピーは、これが現実なんだと身をもって教えられる。
まさしく”人種や見た目で判断され虐げられる現実世界”を知って育っていく人間そのもの。痛々しくて見ていられない。

しかしその反面、ママ役のヨ―ランディには「見た目なんて関係ないの。この(胸の)奥にあるものをママは愛しているのよ」と、魂の在りかと愛とは何かを教わる。悪者だけではない愛のある世界も学んでいく。

こういったロボットが自我持つ系の映画では「ロボがいかに人間を超越していくか」という不変のテーマがあると思うんですけども、そしてちびぞうはそういう部分が大好きなんですけども、チャッピーは見事に人間となっていく。その過程がすーーーーごく上手に描かれてる!

終盤でママを殺され、怒りに身を任せてヴィンセントをぼこぼこに殴りつつ「暴力はよくない!!」と叫ぶ矛盾が人間らしかったり、最後には「でも僕は許すよ」と赦しを与えている・・・これは、人間でもなかなか出来る人って多くないと思うんです。殺したいほど憎い相手を許すことって本当に難しい。
ちびぞうはこのシーンを見て「ああチャッピーは完全に人間という存在を超えたな」と思いました。

そして、さっきのツッコミを入れたホラーまがいなラストシーン。

これはある意味でバッドエンドとも取れますよね(実際ちびぞうはホラーかなって思った)。だって、ロボットの体に蘇ったって、あの世界では特に、その先の生活には苦悩しかないって予測できる。

でも、このバッドエンドって、チャッピーがした選択って、生みの親のディオンが最初にチャッピーにしたことと全く同じなように思えるんです!
自分の信じる”正義”や”よいと思う事”、”理想とする世界”を実現させるために、自分の一存だけで人間の意識をロボットにコピーしてしまう。

このエゴ!!!まさに人間じゃないですか!!!!

す、すごい・・・監督は見事にロボを人間に育て切ってしまった・・・そしてそのエゴを人間に還すというループ構造(?)・・・。

まとめ

自分でもびっくりしたんですけど、最初は実は3.0だった評価が、感想を書いているうちに気持ちが盛り上がってきてしまって(笑)

結果的にここまで書いたら評価が3.9まで上がってしまいました(笑)

いやー、一回観ただけでは魅力がわかりづらい!何度も考えているとだんだん味が出てくる・・・そんなするめのような映画ですね!!

やっぱりちびぞうは、ニール・ブロムカンプ監督の作品が好きです!!!

巷では色々と賛否両論パッカリなようですが、とりあえず!とりあえずでいいので!チャッピー可愛いし!ロボットやAIをテーマにしたSF好きさんにはぜひ観てもらいたい一本です!(笑)

 

 


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ジョニデ×アンジー二大共演!『ツーリスト』映画ネタバレ&感想

「君とキスしたことは後悔していない」

高校のころ『シザーハンズ』『スリーピー・ホロウ』でファンになって以来、ジョニデ狂いだったちびぞうですが(頑張って英語でファンレターも書いたよ!返事はない!)、パイレーツの爆発的ヒットによりジョニーの知名度が上がると共に次第に心が冷めていき・・・(それでもPOTC1は劇場で7回観た)

不思議なものですね。「応援していた人が有名になると冷めてしまう心理」に名前はないんでしょうか(単にちびぞうの心が狭いだけ説)

近年のジョニーの映画は不作続きで・・・このツーリストのころはまだ劇場で追いかけよう!という気もあったんですけどね。『チャーリー・モルデカイ』辺りでだいぶガッカリしてしまいました。なんとか盛り返して欲しいところだけどなぁ。
昔からジョニーは「面白い作品に出よう」とか「俳優として成功しよう」みたいな気がなさそうなので、難しいなぁ~(稼ぐと言う意味では成功してるかもしれませんが、あんまり演技力を評価される人ではない)。

脱線した!!!

当時、「二大スター共演!!」のアオリで宣伝されていましたが、ちびぞうは特にアンジーが好きではないので・・・そこまで興奮した記憶もなく。確か、観てみたらポール・ベタニ―が出ていたので脳内で拍手喝采、二人が同じスクリーンに映っていることにニヤニヤしまくり「ジョニデとポールの共演!これが私的二大スターの共演だ!!」と思った記憶があります(笑)

パンフはこんな感じ

表紙がちょっと変わった紙質なんですよね、マットではなくザラついた感じというか。オシャレ。値段は30P税込み600円。中開きのページもあったり、舞台になったヴェネチアのスポットが紹介されてるページがGOOD!

【映画情報】

【原題】The Tourist
【制作国】アメリカ/フランス
【監督/脚色】フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク
【脚色】クリストファー・マッカリー、ジュリアン・フェロウズ
【製作】グレアム・キング、ティム・ヘッディングトン、ロジャー・バーンバウム、ゲイリー・バーバー、ジョナサン・グリックマン
【製作総指揮】ロイド・フィリップス、バーマン・ナラフィ、オリヴィエ・クールソン、ロン・ハルバーン
【撮影監督】ジョン・シールASC,ACS
【プロダクションデザイン】ジョン・ハットマン
【編集】ジョー・ハッシングA.C.E、パトリシア・ロンメル
【衣装デザイナー】コリーン・アトウッド
【音楽】ジェームズ・ニュートン・ハワード
【出演([]内は役名)】

  • アンジェリーナ・ジョリー[エリーズ・クリフトン・ワード]

  • ジョニー・デップ[フランク・トゥーペロ]

  • ポール・ベタニ―[ジョン・アチソン警部]

  • ティモシー・ダルトン[ジョーンズ主任警部]

  • スティーブン・バーコフ[レジナルド・ショー]

  • ルーファス・シーウェル[英国人男性]

【公開日(日本)】2011年3月5日
【上映時間】103分
【配給】ソニー・ピクチャーズ・エンターテイメント
【映倫区分】G
【IMDB】6.0/10.0  (およそ195,000人の評価)

【あらすじ】

イタリアへ傷心旅行にやって来たアメリカ人のフランクは、ナゾの美女エリーズと運命的な出会いを果たす。しかし、彼女と恋に落ちたフランクは、いつしか巨大な陰謀に巻き込まれていく。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆2.9/5.0

思ったよりは楽しめたかなー、という印象。

おおまかなストーリー

アレクサンダー・ピアースという国際指名手配されている金融犯罪者の男を捕まえるために、その恋人であるエリーズ(アンジェリーナ・ジョリー)を監視するロンドン警察。ピアースは彼女に連絡を取り、「僕の体格によく似た男を見つけて話しかけ、彼を(警察に)僕だと思わせるんだ」と手紙を出す。エリーズは言われた通り、列車で冴えない旅行者フランク(ジョニデ)に声をかける。

フランクとエリーズは二人で過ごすうち、お互い惹かれあっていく。

ロンドン警察、パリ警察、そしてピアースに金を盗まれたギャングも追って来る。

エリーズはフランクに、彼をピアースに仕立て上げるために近付いたと告白するが、フランクは彼女と出会ったことを後悔していないと言う。しかしエリーズはフランクを逃がそうとする。

実はエリーズはロンドン警察庁の刑事だったが、ピアースを追ううちに彼を愛すようになってしまい、停職処分になっていたのだ。

ラスト、ピアースと思わしき男を逮捕するが、実はその男はピアースが手配した替え玉であった。冴えないツーリストと思われていたフランクこそがアレクサンダー・ピアース本人だった―――というどんでん返しを迎えてお話は終わる。

感想まとめ

思ったよりは楽しめたんですが、残念な点も多かった。

追っ手から逃げるシーンがやたらとチャチいこと、これはチャチいというより、ジョニーの逃げる姿がまんま「パイレーツ・オブ・カリビアン」のジャック船長だったんですよねー。演じ分けして欲しかったなぁ・・・。

それから「ラストに大どんでん返し」と聞いていたので大体オチが読めてしまったこと、そしてジョニーが生粋のアメリカンだというイメージが強い私にとっては、今回の彼の役にはどうにも入り込めず、そこも残念だった。。
更に言えば日本人で「英国人と米国人の違い」に敏感に反応出来る人は少ないはず。この映画はやはりネイティブが観てより楽しめる仕様になっているな と感じました。
これが日本人の悲しいところ。

まぁでも普通にエンタメとして楽しめる映画なので、深い事はあまり考えない方がいいかも。

役者陣が好きでなければ、映画館でなくても良いかもしれない、そんな作品でした。まる。

 

 


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実際に起きた”地獄”。映画『デトロイト』ネタバレ&感想

「お前らは犯罪の容疑者だ。銃はどこにあるのか正直に言え。撃ったのは誰だ?」

ちびぞうがまずこの映画に惹かれたのは一点。ウィル・ポールター君の顔がCMで映ったからです(笑)

ウィル・ポールター君とは!!!

「もし”タンタンの冒険”を実写映画化するなら間違いなくタンタン役は彼!」とちびぞうが一人孤独に推している役者さんであります。

タンタン↓

下の画像は『なんちゃって家族』の時のポールター君。

『メイズ・ランナー』でもギャリー役で活躍、近年ではデカプリオがアカデミーを獲った『レヴェナント』にも出演して、着々とキャリアを積んでいる彼。多分ちびぞうが初めて見たのは『ナルニア国物語/第3章:アスラン王と魔法の島』だと思うんですが、さすがにそこの記憶はないな…調べてみたら子役出身だということに驚きました。

彼が挑む、黒人別の映画…。しかも、ものごっつ悪そうな役じゃないですか!こーれは観たい!ちびぞうは好きな役者さんが「嫌な役」をしているのが結構好きなのです(*’ω’*)

映画館に出かける数日前、たまたまこのデトロイトでの暴動、モーテルでの事件についてのドキュメンタリー番組がやっていたので(しっかり観たわけではないけど)、「実話ベースなのか!!」と更に映画に対する期待値アゲアゲ~になりましたね!

パンフはこんな感じ!

白人警官に抗議する黒人たち、そして赤の箔押しで大きくデトロイトの文字。カッコいいです。縦長A4ぽい大きさ、34Pで税抜き677円は普通。樋口毅宏さん、町山智浩さん、越智道雄さん、吉岡正晴さん、藤永康政さんなどが寄稿していました。

【映画情報】

【原題】Detroit
【制作国】アメリカ
【監督】キャスリン・ビグロー
【脚本】マーク・ボール
【製作】キャスリン・ビグロー、マーク・ボール、ミーガン・エリソン
【撮影監督】バリー・アクロイド
【美術】ジェレミー・ヒンドル
【編集】ウィリアム・ゴールデンバーグ
【衣装】フランシン・ジェイミソン=タンチャック
【音楽】ジェームズ・ニュートン・ハワード
【出演([]内は役名)】

  • ジョン・ボイエガ[ディスミュークス]

  • ウィル・ポールター[クラウス]

  • オースティン・エベール[ロバーツ准尉]

  • ジャック・レイナ―[デメンズ]

  • ジョン・クラシンスキー[アウアーバッハ弁護士]

  • ベン・オトゥール[フリン]

  • アンソニー・マッキー[グリーン]

  • ネイサン・デイヴィス・ジュニア[オーブリー]

  • ジェイソン・ミッチェル[カール]

  • ペイトン・アレックス・スミス[リー]

  • マルコム・デヴィッド・ケリー[マイケル]

  • アルジー・スミス[ラリー]

  • ジェイコブ・ラティモア[フレッド]

  • ハンナ・マリー[ジュリー]

  • ケイトリン・デヴァ―[カレン]

【公開日(日本)】2018年1月26日
【上映時間】142分
【配給】ロングライド
【映倫区分】G
【IMDB】7.4/10.0  (およそ24600人の評価)

【あらすじ】

67年、夏のミシガン州デトロイト。権力や社会に対する黒人たちの不満が噴出し、暴動が発生。3日目の夜、若い黒人客たちでにぎわうアルジェ・モーテルの一室から銃声が響く。デトロイト市警やミシガン州警察、ミシガン陸軍州兵、地元の警備隊たちが、ピストルの捜索、押収のためモーテルに押しかけ、数人の白人警官が捜査手順を無視し、宿泊客たちを脅迫。誰彼構わずに自白を強要する不当な強制尋問を展開していく。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレしているよ!)】

☆3.5/5.0

まず観終わって最初にちびぞうが思ったのは、

「地獄を観てきてしまった…」

という感想。

重苦しく、胸を締め付けられるような、恫喝と、嫌がらせと、暴力のシークエンスがかなり長く続く。しかし全体でみると142分もあるのに、そんな長さは感じられない。不思議。

この監督の作品は『K-19』くらいしか観てないちびぞうですが、「このひとめっちゃうまい!」と思いましたね。はい。その場にいるような臨場感はノーラン監督の『ダンケルク』のようだし、ただの差別映画ではない深みも感じられた気がしました。

そこで生きている例えば白人警官の「自分なりの正義」を信じる狂気。そこに、客観視すると確実に悪はあるんだけど、でも一言で悪と言い切れない恐ろしさ。

最近、スタンフォード監獄実験を映画化した『プリズン・エクスペリメント』を観ましたが「権力や自分のいる立ち位置が他人の人権を殺していく」過程が、今作ではよりリアルに、痛ましく、真実味を以て迫ってくる、そんな感じがしました(事実だから真実味があるというより、役者の演技や監督の演出がもたらすリアリズムのせいだと思う)

ただのアルバイトでも、立場や権力を与えられればあそこまで人を痛めつけるようになってしまうのに、そこに「長く続く差別の意識」だったり「歴史」だったりが絡めば、どれほど深く恐ろしいことになるか…。まさに地獄、だったなぁ。

看守と囚人ごっこで人は狂う。映画『プリズン・エクスペリメント』ネタバレ&感想

おおまかなストーリー

1967年、デトロイト暴動の最中に発生したアルジェ・モーテル事件がもとになっています。

白人警官が不当に黒人犯罪者を虐待したり、殺したりする世の中で、黒人の不満が爆発。暴動が起き、州兵や軍なども出動する中、モーテルでおもちゃの銃を発砲した10代の黒人がいた。

狙撃犯を探せ!と州兵とデトロイト市警がモーテルへ急行。そこへ、近くの食料品店で警備員をしていた黒人のディスミュークスも駆けつける。白人警官たちはモーテルの黒人たちを壁に向かって並べ、「誰が狙撃犯なんだ、銃はどこにある、吐け」と脅し、暴力をふるい、死のゲーム(一人ずつ別室へ連れて行き、床などに発砲「黙っていなければ次は本当に殺す」と脅す。廊下に並んでいた人たちは実際に殺されてしまったと思い込む。そして、「ああなりたくなければ本当のことを言え」と脅すというもの)を行う。

しかし、警官の一人がその死のゲームのことを把握しておらず、本当に一人撃ち殺してしまう。そして「まずいことになった、引き揚げろ」と警官は全員を逃がす。この、モーテルで10代の黒人が3人殺害されたという事件で、その場を取り仕切っていたクラウス(ウィル・ポールター)含む三名の警官が裁判にかけられるが、結果は無罪。(陪審員は全員白人であった)

そして、その事件に巻き込まれた”ザ・ドラマスティックス”のボーカル・ラリーは、俗世音楽を白人のために歌うのを拒絶し、教会で聖歌を歌うようになる…。

役者陣の演技・キャスティングのすばらしさ

さっすが新進気鋭の三枚目実力派俳優、ウィル・ポールター君!!!

ゲスな差別主義者の白人警官を演じています。

彼の顔が童顔で「ちょっと若く見えすぎてしまうんじゃない?」というのが観てる間気になっていたんですが、実はそれは狙いだったよう。差別主義者の幼稚さというものを彼の童顔が表していたようで。なるほど!!!

対する黒人側の被害者の一人、ラリー役のアルジー・スミスもとってもいい演技をしています。彼の歌声は本当に心に染みます。劇中では彼のモデルになったラリー本人が作った曲を二人でデュエットしているようですね。最後にラリーが教会で歌うシーンは本当に胸に来ます。

そして、黒人と白人の間のようなポジションにいた、黒人警備員のディスミュークス(ジョン・ボイエガ)。警官側のメインキャラは複数の人物を一人に落とし込めていたり、名前も変えられていたりするんですが、彼の名前だけは実名らしいところも面白い。

彼は制服を着て、白人に上手く近付く術も持っており、酷い扱いを受けそうになる黒人を何度も白人から救っていました。彼はちょうどその差別社会の間にいるグレーな立場というか、95%が白人だったという警官たちの中で警備員としての”制服”を着ていた彼だけが、差別を受けずに済んでいた、という状況が物語っている”制服”の表す権力の力のようなものが感じられますよね。前述した、スタンフォード監獄実験でも制服は過大な力を与えていましたもんね。

このディスミュークスという人物は、世の中を変えていく希望にも思え、この地獄のような映画の中で唯一のオアシスになり得る存在でした。彼を演じたジョン・ボイエガの演技はまさに「ポスト・デンゼルワシントン」といった感じ。かなり話が進むまで「スターウォーズ新章のフィン」だという事に気付かないくらい、演じ分けがしっかりされていたと思います。

まとめ

この映画がもたらす社会への影響、だったり、差別に対するどうのこうのなんて難しいことはちびぞうにはさっぱり分かりません。真実はどうであったか、と判断するのは鑑賞者それぞれの心が決めればいいことですし。

だけど、こういった事実があったということを知るきっかけになったり、黒人差別というものがどんなものだったのか、考えたり興味を持ったりすることに意義がある、と思います。それだけでもすごく価値のある映画だったと思う。

他にも黒人の青年が白人警官に射殺された事件(これはなんと2009年の事件。きっと今でもこういうことは普通に行われているんだと思う)を扱った『フルートベール駅で』だったりと、実際に起きている黒人への虐待や殺人事件を取り扱った映画はたくさんあります。最近だと『それでも夜は明ける』という黒人奴隷時代の映画もありましたね。

探せば多分もっとたくさんある。だけどあんまり多くの人に観られてはいない。

ぜひ、一つの事象を知るきっかけとして、とても実録という以上に映画としての面白さもあるので、劇場に観に行って欲しいな。辛く重い気持ちになるけど、価値があるから。そう思う作品でありました。

 

 


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最後に残る希望とは?映画『ディストピア パンドラの少女』ネタバレ&感想

彼女は人類の希望か。絶望か。

こちらもちびぞうノーマークだったんですが、周りで「観たい」という声が上がっていたのでレンタル屋にて手に取ってみました。

顔に透明マスクを着けている少女のジャケットが印象的ですね。

どうもゾンビ映画らしい…?あまり、良い予感はしません(笑)が、IMDBなんかを見ているとそんなに悪い評価でもないんですよね。

公式サイトはこちら

【映画情報】

【原題】The Girl with All the Gifts
【制作国】イギリス/アメリカ
【監督】コーム・マッカーシー
【脚本】マイク・ケアリー
【原作】M・R・ケアリー『パンドラの少女』
【製作】カミール・ゲイティン、アンガス・ラモント
【製作総指揮】リジー・フランク、ベン・ロバーツ、リチャード・ホームズ、クリストファー・モル、ウィル・クラーク、アンディ・メイソン、マイク・ルナゴール
【撮影】サイモン・デニス
【美術】クリスチャン・ミルステッド
【衣装】ライザ・ブレイシー
【編集】マシュー・キャニングス
【音楽】クリストバル・タピア・デ・ビール
【出演([]内は役名)】

  • セニア・ナニュア[メラニー]
  • ジェマ・アータートン[ヘレン・ジャスティノー]
  • パディ・コンシダイン[エディ・パークス軍曹]
  • グレン・クローズ[キャロライン・コールドウェル博士]
  • アナマリア・マリンカ[ジーン・セルカーク博士]
  • フィサヨ・アキナデ[キーラン・ギャラガー一等兵]
  • アンソニー・ウェルシュ[ディロン]
  • ドミニク・ティッパー[デヴァ―二]

【公開日(日本)】2017年7月1日
【上映時間】111分
【配給】クロックワークス
【映倫区分】PG12
【IMDB】6.7/10.0  (およそ37,000人の評価)

【あらすじ】

近未来、ウィルスのパンデミックによって人類のほとんどが凶暴な「ハングリーズ」と化し、生き残ったわずかな人々は壁に囲まれた安全な基地内で暮らしていた。イングランドの田舎町にある軍事施設には、ウィルスに感染しても見た目が変わらず思考能力も保ち続ける「セカンドチルドレン」たちが収容され、彼らからワクチンを作り出すべく研究が行われている。ある日、その子どもたちの中に特別な知能を持つ少女メラニーが現われる。【引用元:映画.com

【感想(わりと酷評だよ!)】

☆1.2/5.0

ネタバレもしているのでご注意くだっせ!

 

 

物語の大筋としては、

ゾンビに噛まれた妊婦から、ゾンビウィルス(茸の菌らしい)に胎盤を通して感染した赤ちゃんたちが母親の腹を食いちぎって誕生!!ゾンビと人間のハイブリッド(第二世代)となる!

その子ども達の中でも特別な知能を持った少女が主人公のメラニーであり、「パンドラの少女」。彼女の体からワクチンを作るぞ!いざ手術だ!というところでゾンビパニックが発生。軍の施設もゾンビの大群に襲われ、軍曹とその部下、博士と教育係の女性とメラニーの五人での逃走劇が始まる。

なんやかんや逃げていると、ロンドンでゾンビの死体から根が生え、巨木となっている場所を見つける。巨大な種のようなものが破れたら、胞子が世界中に散って人類は終わるらしい。

どんどこ仲間が襲われ、博士が無理やりメラニーを手術しようとしたところで、メラニーは自分の命を犠牲にして人類を救うかどうかの決断を迫られる。メラニーは「私は生きているの。なぜ人類のために死なないといけないの?」と言って巨木に火を放つ。胞子が世界に散って人間の世界は終了。

しかし、メラニーと心を通わせていた先生のみ命を救われ、第二世代の子ども達の先生として新たな人生を始める…というオチ。

色々と鼻につくよ!

序盤から、”シュレディンガーの猫”だったり、神話の物語だったり、”パンドラの物語”だったりと意味深な話がいくつか出てきて「この物語って深いのよ!」といったアピールが結構鼻につく。

これらのいくつかの話の中で「パンドラの話」が伏線になっていて、「少女は箱を開けてあらゆる災害や不運を世界にもたらした。しかし、箱の最後には希望が残った」というあらすじがそのまま映画のストーリー(オチ)になっている。そして多分、それを誤魔化すためにいくつかの話が一緒に語られたんじゃないか…とちびぞうは思っているんですが…あまりにもひねりがない!!!安易!!

それから、前衛的な雰囲気のするBGMも「今までのゾンビ映画とは一味違うのよ!」と言いたげで鼻につく!!(笑)

今作のゾンビとは

  • 走る系ゾンビである
  • 匂いで人間をかぎ分けたりする
  • なので人間は匂いを消すために「ブロッカージェル」とかいう安易なネーミングのジェルを体に塗りたくっている
  • ゾンビは「ハングリーズ」と名付けられている
  • 昼間は寝ていたり、活動していたりする
  • 集団で行動するようで、大量に集まっている場所には所狭しと集まっている
  • 無駄に徘徊はせず、基本的に立ち止まっている
  • 物音に非常に鈍感で、至近距離で発砲されても気付かなかったりする
  • 見た目は粉っぽく、腐った死体というより菌に侵されているという感じ

既視感がすごいよ!

従来のゾンビものとは一線を画しているのよ!と全体的に言いたげなわりには、既視感がすごく、あ、この場面この映画で見たな…と思う事がしばしば。

ただ、それが愛のあるオマージュと言えばそう思えなくもない…けれど、パクりと言えばパクリになってしまいますよね。

一番に思い出したのは、ノーティドッグの『ザ・ラスト・オブ・アス』というゲーム!

寄生菌がゾンビの原因で、胞子を飛ばしたりなんかもするし、何よりも「人類を助けるためのワクチンを作れるかもしれない少女を守りながら旅をする」というメインストーリーがまんま、なのです。

似たような内容ですがラストオブアスの方がはるかに面白いですよ!

ゾンビの死体が集まって巨木になってるところなんかは、漫画「アイアムアヒーロー」の後半で合体するゾンビ達を思い起こさせるし…「第二世代」が理性も兼ね備え、従来のゾンビよりも強い、という意味では映画『トワイライト』に出てきた「ニューボーン」を思い出させる。

なんというか、色んな作品を切り貼りしてる感じが凄いんですよね。

逃げた先で見つけたショッピングモールがすでにゾンビに占領されている、というところは『ドーン・オブ・ザ・デッド』のオマージュっぽくてクスっとしたんですけどねー…。

とにかく退屈だよ!

序盤から話の進みが遅い…そして軍の対応が甘々すぎる。

あれだけ厳重に監視・監禁していた子どもが外に出て来ていたら真っ先に殺さないといけないのでは…と思うけど、そうはされない。なぜか?それは彼女が主人公だからでしょう。

それから、森の中で物音に驚いて部下が発砲するシーン。いや、サイレンサーとか付けておけばいいのに…なんというヌルい軍人さんなの…。

少女と一緒に施設を逃げ出してからは、少女の顔に透明マスクを着けさせているんですが、それも少女が簡単に外してしまえる適当な作りの物(笑)

思わず「マスク意味ないじゃん!!」とツッコミ入れてしまいましたね。

あと犬は食べないくせに猫は食べてる!許すまじ!(笑)

でも挑戦はしている!

後半の、第二世代の子ども達とメラニーとのなんとも緊張感のない戦いのシーンがしんどいんですが、そこでただならぬシーンを発見。

それは、子どもが子どもの手によって(バットで)殴り殺されるシーン

いや、ホラー映画でもなかなか子どもが殺されるシーンというのは描かれないものなんですよ。もはやタブー視されていると言っても過言ではないくらい、めったにないシーン。

それがこの映画にはあった!だから凄い!!というわけではなく、「新しいことに挑戦しよう」としている意気込みのようなものは、唯一感じられましたね。

まとめ

ゾンビ映画の中でも、正統派ゾンビ映画と、斜め上を狙った意欲作のようなものがあります。

後者は、もうネタ切れのゾンビ界に新しい風を吹かせようと、とにかくゾンビの原因に凝ってみたり、世界観に凝ってみたりと色々やってる。だけど大体のものが失敗している。そんな印象。

真新しいことをして成功したものも中にはあるっちゃある。

例えば『コリン ラブオブザデッド』なんかはゾンビを主人公にした新しい視点の映画だったし、そこからさらに発展してゾンビが主人公で恋までしちゃう『ウォーム・ボディーズ』なんてコメディものもありましたね。当時、流行りのPOVにゾンビものを乗せてみた『REC』とかも流行りましたねー。

でもこういう成功例って本当に一握りで、ほとんどの物は外れてしまう…残念ながらちびぞうの中で今作もその括りに当てはまってしまいました。

 

正統派ゾンビものでも、近年では『アイアムアヒーロー』だったり、『新感染』だったり、めちゃくちゃ面白いゾンビものってあるんですよ。(どっちもアジア圏が頑張ってるね!)

出来れば、設定だったりにグダグダ講釈垂れないで素直に作ったゾンビものが観たいです。
懲りずに今後も観るのでゾンビ製作者さま、頑張ってください。

 

 


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ヴィランズの子ども達のその後!映画『ディセンダント2』ネタバレ&感想

「それではだめ。私はあなたをダメにしてしまう」

昨日の記事から引き続き、『ディセンダント』の続編を観ましたー!!!!

今回から参加するフック船長の息子、ハリー役をしているトーマス・ドハティ君がチョイ脇役にも関わらずイケメンだな・・・?と思っていたら、今作のヒロイン、マルを演じるダヴ・キャメロンと恋仲になっているようですねー!かっこいいもんな!

他にも魅力的な若手俳優がたくさん見られる今作、この中で誰がハリウッドの大物になっていくのか、いかないのか、見守っていきたいところ!

主役はヴィランズの子ども達!映画『ディセンダント』ネタバレ&感想

【映画情報】

【原題】 Descendants 2
【制作国】アメリカ
【監督】ケニー・オルテガ
【製作総指揮】ケニー・オルテガ、サラ・パリオット、ジョーサン・マクギボン、ウェンディ・ジャフェット
【脚本】サラ・パリオット、ジョーサン・マクギボン
【音楽】デビッド・ローレンス
【振付】ケニー・オルテガ、トニー・テスタ
【主題歌】ダヴ・キャメロン、ソフィア・カーソン、キャメロン・ボイス、ブーブー・スチュワート – “Ways to Be Wicked”
【出演([]内は役名)】

  • ダブ・キャメロン[マル]
  • ソフィア・カーソン[イヴィ]
  • ブーブー・スチュアート[ジェイ]
  • キャメロン・ボイス[カルロス]
  • ミッチェル・ホープ[ベン]
  • チャイナ・アン・マックレーン[ウーマ]
  • トーマス・ドハーティ[ハリー]
  • アンナ・カスカート[ディジー]
  • ディラン・プレイフェア[ギル]
  • ダン・ペイン[ビースト]
  • キーガン・コナー・トレイシー[ベル]
  • ブレンナ・ダミーコ[ジェーン]
  • メラニー・パクソン[フェアリー・ゴッド・マザー]
  • ジェディダイア・グッドエイカー[チャド・チャーミング]
  • サラ・ジェフリー[オードリー]
  • ダイアン・ドーン[ロニー]
  • ザッカリー・ギブソン[ダグ]

【放送日(日本)】2017年10月21日
【上映時間】111分
【前作】主役はヴィランズの子ども達!映画『ディセンダント』ネタバレ&感想
【IMDB】6.7/10.0  (およそ3,500人の評価)

【あらすじ】

マレフィセントの娘マルはビーストとベルの息子ベンと恋に落ちるが、王室入りのプレッシャーに耐えきれずロスト島へ帰ってしまう。ロスト島では、マルの宿敵であるアースラの娘ウーマが、マルの後釜におさまり子どもたちを支配していた。【引用元:映画.com

【感想】

☆2.6/5.0

今作のストーリーラインとしてはなんと3つもあります!!!

一つは、オラドン国の王室のメンバー(ベン王の彼女なので)に招き入れられるマルさんのその後「善人だけど故郷の悪も恋しい!」なホームシック問題

そして二つ目は、前回オラドンへ招待されなかったヴィランズの子ども達(ウーマ率いるギル、ハリー)が「何で私たちを招いてくれなかったのよ!!」と嫉妬して拗ねる問題

最後の三つ目は、ちょい地味ですがムーランの娘ロニーが「女だって男の中で肩を並べて活躍したいのよ!」と女性の権利を叫ぶ問題

この三つのテーマ?お話?が同時進行で進んでいきます。

いやぁ、今作も頭空っぽにして楽しめる作品だったー。

ディズニーキャラたちも前作より増えて、アースラの娘ウーマ、フック船長の息子ハリー、ガストンの息子ギルが新たに混ざり、親世代もアラジンやジャスミンが(後ろ姿だけですが)出てきたりもします。

相変わらずベンは真っすぐマルを愛してるし(キュンポイント)、3Dプリンターで魔法の杖の偽物を作ろうとする現代的な要素も増えて、笑えるシーンもたくさんありました。

個人的に

  • カルロスがマルとイヴィに対して「二人だけの女子トークはうんざりだ!俺たちも仲間なんだから話し合いに混ぜろ!」と言うシーン(いざ女子トークに混ざってみると即座に答えが出て「じゃあやめろ」「はい、終了」と話を終わらせる無駄のない短絡さ大好き)と
  • ラスト付近でタコ化するウーマとドラゴン化するマルにぶち切れたベンが『美女と野獣』の野獣ばりの雄叫びを上げるシーンは

とにかく大声上げて大爆笑してしまいました(笑)

正直、あそこでもしベンが野獣化したら最高に面白いのにと思ったんですけど、野獣が野獣になったのは魔女の呪いのせいなのでベンには無理でした(笑)でも野獣化見たかった(笑)

あとは、島に帰ってしまったマルを追ってロスト島に乗り込んだベンが周囲から浮きまくっているシーンだとか、留守にしていたイヴィにダグが「ごきげん(七人の小人)の息子と浮気したのか!」と迫るシーン、そしてそんな彼に「おとぼけさんね」とキスするイヴィが可愛すぎて、お気に入りです。

前作は超えられない、どころか

物語については単純明快!なので深く考えなくても観られたのが前作の良さ。

今作は、ちょっと後半に問題がありました。

ジェーンをダンスに誘いたいのに誘えないカルロスが”真実しか話せなくなるキャンディ”を間違って飼い犬に食べさせてしまったことで、その犬が人の言葉を喋れるようになるというアクシデントが発生。しかしそれは後半、ウーマを「魔法の杖は本物だ」と騙すための伏線になっていました。

それから、ロスト島からオラドンに戻る時に魔法の書を落としていったことで、ベンがマルを恋人として(妃として?)王室に迎え入れる大事な儀式で突然ウーマが恋人として登場したり(魔法の書を利用してベンに魔法を使っていた)、脚本的に「おっ?」と思うトリッキーさがありました。

ここまでは、ちょっぴり面白い。だけど、最後のウーマとの戦いの落としどころが微妙なんです。前述したベンの咆哮シーンのあと、二人の戦いはなぜか終わる(笑)
多分、ベンの説得がウーマに届いた?ように見える・・・けど、ぶっちゃけそれで納まるとは思えないんだよなぁ・・・だいぶ、無理やりまとめた感がありましたね。

しかも続編がある!多分!

なんと、最後に去っていったウーマが「これで終わると思うなよ」的な捨て台詞を吐いて映画が終了!!!

エーッ

やっぱり全く解決してなかったですNE★

前作はIMDBでも一万人くらいが評価をしていたんですが、今作は4000人にも満たない人数に減ってしまっていました・・・本国のサイトなのに・・・半分以下><
ちょっとこれでは、3作目(がもし実現したとして)を日本で観るのは難しいかも?しれませんね。

ちびぞう的には『ハイスクール・ミュージカル』のようにシリーズごとに盛り上がって、「ザ・ムービー」が作られる感じになるといいなーと思っていたんですけどね。

最後に歌紹介を

ウーマの歌がかっこよかったなー。

カットされたっぽいんですが、おそらくここのシーンでギルとハリーのキスシーン(!?)があったらしい(笑)どういう関係性なのか・・・。

あとラストの、水浸しの船の上でみんなで踊るところは良かったですねー!

『雨に唄えば』のこのシーンを彷彿とさせます。

ついでに、↑をちびぞうの大好きな『Glee/グリー』でカバーされていたシーンも貼っておきますね! グウィネス・パルトロウも歌っているよ!!!
Umbrellaとのマッシュアップですがとにかくカッコいい・・・。

 

まとめ

結局、感想から離れてしまいましたが(笑)

ツッコミどころも多いストーリーですが、歌とダンスのシーンは前作よりも増えて、剣による殺陣シーンなんかも増えて、色々トライしてる感がすごいです。

前作が気に入った!という人はぜひこっちも観てディセンダントを応援しよう!

せっかくならもっとたくさんのディズニーキャラたちを実写で見たいしね!

 

あ!!!忘れてましたが散々焦らされたマルとベンのキスシーンがありましたよ!!!!

 

 


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画像引用元:映画.com

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主役はヴィランズの子ども達!映画『ディセンダント』ネタバレ&感想

自分の運命は自分で決めろ。

危うくスルーしそうになった今作ですが、ゲオさんで面陳されていて、しかも続編も出ている・・・=シリーズ化するならそこそこ面白いだろう。という単純な思考回路で手に取りました。

ディズニー・チャンネルのオリジナルムービーですよ!

ディズニー・ヴィランズに子どもがいて、彼らが10代だったらどんな生活・人生を送っているのか?というお話です。

エグゼクティブ・プロデューサー兼監督はちびぞうが昔ハマっていた『ハイスクール・ミュージカル』のケニー・オルテガ氏!わー懐かしい!同じ監督、そして同じディズニー・チャンネルのミュージカル!後になって思うと今作に惹かれたのにも運命的なものを感じます。

この監督、振付師でもあり、今作の振り付けも担当しています!多才ですね~。

【映画情報】

【原題】 Descendants
【制作国】アメリカ
【監督/製作総指揮/振付】ケニー・オルテガ
【製作】トレイシー・ジェフリー
【脚本】ジョーサン・マクギホン、サラ・パリオット
【撮影】トーマス・バースティン
【編集】ドン・ブロッシュ
【主題歌】 ダヴ・キャメロン、キャメロン・ボイス、ブーブー・スチュワート、ソフィア・カーソン – “ロッテン・トゥ・ザ・コア”
【出演([]内は役名)】

  • ダブ・キャメロン[マル]
  • クリステン・チェノウェス[マレフィセント]
  • ソフィア・カーソン[イヴィ]
  • キャシー・ナジミ―[イーヴィル・クィーン]
  • ブーブー・スチュアート[ジェイ]
  • キャメロン・ボイス[カルロス]
  • ウェンディ・ラクエル・ロビンソン[クルエラ・ド・ビル]
  • ミッチェル・ホープ[ベン]
  • ダン・ペイン[ビースト]
  • キーガン・コナー・トレイシー[ベル]
  • ブレンナ・ダミーコ[ジェーン]
  • メラニー・パクソン[フェアリー・ゴッド・マザー]
  • ジェディダイア・グッドエイカー[チャド・チャーミング]
  • サラ・ジェフリー[オードリー]
  • ダイアン・ドーン[ロニー]
  • ザッカリー・ギブソン[ダグ]

【放映日(日本)】2015年12月18日
【上映時間】112分
【次作】ヴィランズの子ども達のその後!映画『ディセンダント2』ネタバレ&感想
【IMDB】6.6/10.0  (およそ10,300人の評価)

【あらすじ】

善人たちが暮らすオラドン合衆国の王ビーストは、ビランズを魔法のバリアで覆われたロスト島に閉じ込めた。王位継承の儀式を控えるベン王子はビランズの子どもたちの将来を案じ、生まれてから一度も島から出たことのない彼らをオラドンに呼び寄せる。復讐の機会を狙っていたマレフィセントは、自分の娘マルにフェアリー・ゴッドマザーの魔法の杖を奪って来るよう命じるが……。【引用元:映画.com

【感想】

☆3.0/5.0

評価としては「普通に面白いよりちょっと上!」くらいのもんでした!

ストーリーは最近ディズニーが『アナ雪』~『モアナ』でごり押ししている”自分らしく生きよう!”というテーマがメイン。今回は”親からの自立”、そして”血筋や肩書との決別”といったものが描かれています。

まぁつまり「親が悪人でも自分たちは自分の選択で善人になってもいいじゃん」という話ですね。

あとはすごくよくあるスクールカーストの混ざった学園ドラマも見れます。ティーン向けらしくとっても分かりやすい上にラストも大団円。映画を観慣れている人たちであれば、ストーリー以外の見どころに目を向けるのが良いでしょう。

ディズニーファンならニヤつくオマージュ

そもそも、「ディズニーアニメの敵役に子どもがいたとしたら?」という設定だけでもワクワクもの。

その同人的な設定を本家ディズニーさんが自分たちでオマージュしてくれるんだからこれほどうれしいことはないですよね!

まず「美女と野獣」のベルと野獣の二人が作った国「オラドン」があり、二人の息子ベンが、悪役たちを閉じ込めた魔法もWi-Fiも使えないロスト島に暮らす

  • ジャファー(アラジン)の息子ジェイ
  • イヴィル・クィーン(白雪姫)の娘イヴィ
  • マレフィセント(眠れる森の美女)の娘マル
  • クルエラ(101匹わんちゃん)の息子カルロス

の4人を島からオラドン国へ招待する。

彼らが転入するオラドン国の高校には、フェアリーゴッドマザーの娘ジェーンや、シンデレラの息子チャド、オーロラ姫の娘オードリー、ムーランの娘ロニー、おとぼけ(7人の小人)の息子ダグなど、そうそうたる面々が次々と登場します!

学校のど真ん中に設置された王の銅像は拍手一つで野獣の姿に変わる仕組みになっており、「人は変われる」というメッセージが込められていると説明されたら笑わずにはいられません。

更に、彼らがフェアリーゴッドマザーを奪おうと忍び込んだ博物館にはディズニー作品でおなじみのアイテム(糸車とか)が展示されており、こういう小物などでニヤつくファンもいるでしょう!

さらにさらに、王子ベンとマレフィセントの娘マルが恋に落ちる展開になるんですが、二人が急接近した時にベンがマルに「同じだ!僕たちすごく似てるね」と言うんです。モロに『アナ雪』だ!台詞にまでパロディが!
いやその台詞不吉なやつだから!(笑)という私たちのツッコミを予想してか「私はそうは思わない」と同意しないマルさんさすがです。

恥ずかしいほどのピュアラブを堪能しよう

王子ベンさんのマルへの熱烈なラブアピーーーール、なんというか古くて真っすぐな感じがするんですよね。『トワイライト』でもエドワードさんは不死に近い年月を生きていたいわゆるおじいちゃん世代なので、口説き言葉やプロポーズの台詞なんかが現代っぽくない。しかしそこが逆にピュアっぽさを感じてちびぞうは好きでした。
今作も、現代のティーンへ向けたお話ではあるもののベンはあくまでお伽話の中の王子様。やっぱり攻め方というかね、とっても紳士的でまっすぐで古風でありながら新しい、ピュアな感じがしてすごくよかったです。

そしてなぜか(俳優が若いからなのかお子様も見るからなのか分からないけど)、最後の最後までマルとベンはキスしないんですよねーーーーーーー。

洋画なんか見てるとちゅっちゅちゅっちゅがぶがぶちゅっちゅとしつこいくらいにするじゃないすか。だからもうなんというかすごくイイ雰囲気なのにラストまでキスシーンなしで持っていかれると微笑ましさ爆発で逆にキュンするよ!!!(ちょっと気持ち悪い文章)

いやー、おばさん恥ずかしくなっちゃいます。

ベン役のミッチェル・ホープくんは「いかにも王室」って感じの爽やかイケメンでしかも歌も踊りもこなせるホープ(その名の通り)ですから、かつて一世を風靡したザック・エフロンのように流行りまくる時代が来るといいですね!!!

歌と踊りにも注目したい

一応はミュージカル映画なんで、それをちびぞうが忘れない程度に歌と踊りが差し込まれます。が、量的にはそんなに多くないかな。

個人的に「うぉ!!!!」と興奮したのは、マレフィセント役がクリスティン・チェノウェスだったこと!!!とっても有名なブロードウェイの女優さんですよ!!!!!!めちゃくちゃ上手!!!!!
ちびぞうは大好きな海外ドラマ「Glee/グリー」で彼女を知っていたので驚きと喜びが同時に!意外なところで彼女の歌が再び聞けて大満足です。

今のトレンドをふんだんに盛り込んだ歌とダンスらしいんですが、ベンがマルにみんなの前で告白するシーン↓なんかは結構笑えてしまったり・・・(コメディだからそれでもいいのか)

なんとなく、ファッションと同じようにダンスの流行も新旧新旧とぐるぐると回っているような感じがするシーンです。

個人的に、ヒロインのマル(ダブ・キャメロン)がソロで歌うこのシーンの曲がお気に入り。

この子、『エンジェルウォーズ』のエミリー・ブラウニングにちょっと似てると思うんですよねー(唇と目元が・・・)。彼女も歌がお上手なので、そこも共通点ですね。

それから、『美女と野獣』の”be our guest”を現代版にアレンジした曲も聴けたりして・・・

いやぁ、楽しかったです。

まとめ

続編ももちろん観るよ!!!!!

続編にはアースラ、フック船長、ガストンの子ども達も追加されているらしい!!!楽しみですね!!

晴れて自らの手で親の呪縛を断ち切り、善人として生きる道を勝ち取った4人ですが、その後オラドンでの生活はどうなっていくのか・・・。

多分、今回ストーリーが単純明快だったのと同じように続編も特にひねりはない感じのものでしょう。キャラクターの衣装や小物、歌やダンスを楽しみに観て頂ければ間違いないかな!と思うちびぞうなのでした。まる。

 

 


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