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フランスのスプラッタ代表!映画『ハイテンション』ネタバレ&感想

さあ、逃げまどえ。

き、き、き、きたー!!

ホラー映画ファンにオススメを聞くと10人に8人は答える系フランス映画〜〜!!

アレクサンドル・アジャという監督名だけならちびぞうだって聞いたことがあるくらい有名な監督です!!

この人の作品は過去にイライジャ・ウッドの『マニアック』を観たことがありまして…これが結構好きなんですよ…。

最近には映画仲間に勧められて観た『ルイの9番目の人生』が記憶に新しい!!これはジャンルが父と子のヒューマンドラマ系で泣けるんですけど、ホラー映画監督ならではの”ゾッとする演出”もちゃんと用意されてて素晴らしいんですよ…

そんな監督の作品で有名なのになぜか観てないっていうね…ちびぞうはこういうのよくあるね…。

ちなみに概要に軽く触れますと「田舎に行ったら襲われた系」のスプラッタですよ!!!!

映画情報

【制作国】フランス
【監督】アレクサンドル・アジャ
【脚本】アレクサンドル・アジャ、グレゴリー・ルヴァスール
【製作】アレクサンドル・アルカディ、ロベール・ベンムッサ
【撮影】マキシム・アレクサンドル
【音楽】フランソワ・ウード
【美術】グレゴリー・ルヴァスール
【出演([]内は役名)】

  • セシル・ドゥ・フランス[マリー]
  • メイウェン[アレックス]
  • フィリップ・ナオン[殺人鬼]
  • フランク・カルフン[ジミー]
  • アンドレイ・フィンティ[Père Alex]
  • オアナ・ペレア[Mère Alex]
  • マルコ・クラウディウ・パスク[トム]
  • ジャン=クロード・ド・グロス[Capitaine Gendarmerie]

【公開日(日本)】2006年8月26日
【上映時間】91分
【配給】 ファントム・フィルム
【IMDB】6.8/10.0  (およそ63,000人の評価)

あらすじ

親友アレックスの実家で週末を過ごすことになった女子大生マリー。ところがその夜、突然訪ねてきた謎の男がアレックスの両親と弟を惨殺、さらにトラックでアレックスを連れ去ろうとする。マリーはなんとか彼女を救おうとするのだが……。【引用元:映画.com

感想(ネタバレするよ!!)

☆3.8/5.0

いやー面白かった。

途中までは「ホラー映画で笑う人」として大いにツッコミを入れて笑って楽しんでたんですけどね。

そのツッコミどころもラストを迎えると「なるほど…!!」な伏線に進化するという。すごすぎる。このすごさを伝えるためにまずおおまかなあらすじをお読みいただきたい。

おおまかなあらすじ

オープニングは、森の中を傷だらけで逃げる女性の姿。

どこかの建物内で裸足で椅子に座る女性の姿も見え、そこにかぶさる「誰にも邪魔させない」「録音して」というセリフ。

しばらくすると車の後部座席で眼を覚ます女性。何やら悪夢を見ていたようで、「森の中で逃げる夢を見ていた。不思議だけど、追いかけてくるのも私なの」と言う。彼女の名はマリー。このお話の主人公。

友達のアレックスの車に乗って彼女の実家へ向かっていた。

その道中、不審なトラックの運ちゃんが女性の生首のお口にアレコレ突っ込んでアワワさせるなんとも非人道的なシーンが映し出される。突然すぎて何!?とビビる。生首は終わってすぐポイされるし。

マリーたちは実家に到着。アレックスの家族は、父親と母親と弟の3人。彼らは暖かくマリーを迎え入れて泊めてくれた。

マリーはアレックスの彼氏の話を聞いた後、寝付けなかったのか夜中に外のブランコでぶーらぶら。外から上階の風呂場の窓が見え、そこからアレックスの入浴シーンが丸見えなのに気付いたマリーは自室に戻ってマスターベーション。おそらくマリーはレズビアンで、アレックスに恋心を寄せてるのかな?という雰囲気。

そしてマスタベシーンの途中から、怪しげなトラック(ニコちゃんマークのキーホルダーが良い感じ)が一家の元へとやってくる場面が挿入されます。

真夜中に鳴り響くインターホンのジリリリという音!!ひまわりの可愛い寝間着を着たお父ちゃんが何用じゃとドアを開けると、運ちゃんに有無を言わさず脳天をかち割られます!!ふらついたお父ちゃんが階段に倒れると、手すりの隙間に頭をインされて首を固定。動けません。すると運ちゃんは玄関の棚を移動させてお父ちゃんの首を横にスライドカット☆

そんな残虐なめんどい方法で殺さんでもというシーンNo. 1ですね。

どうしたどうしたと降りてきたお母ちゃんが死体に気付いて騒ぎ始めます。次の標的はお母ちゃんな様子。

騒ぎに気付いたマリーは、ベッドシーツを整えたり洗面室の濡れた部分を拭いたりと「自分の部屋に誰かが泊まっていた痕跡」を消し始めます。マリーの部屋に現れる運ちゃん!探し回りますがマリーの姿はない。マットレスもけどめくってみたけどそこにもいません…と思ったらたまたまめくった場所にいなかっただけでマリーはベッドの下に隠れていました…!

なんとかベッドの下で運ちゃんをやりすごしたマリー。電話機に電話線を繋ぐため重い家具をどかしますが出てきたのはテレビ線の挿入口。ガッカリです。

その間、運ちゃんは眠るアレックスを襲います。マリーはなんとか外部と連絡を取ろうとこっそり夫婦の寝室へ向かい電話機を発見!!!しかし子機がなーい!!探してもなーい!!そんなこんなしてたら誰か来たからクローゼットは慌てて隠れるマリー。現れたのは襲われたらしきお母ちゃん。以外に目に付きやすい場所に置かれていた子機を手に取って電話をかけようとすると追いかけて来た運ちゃんに首元を掻っ捌かれて血を吹き出しながらマリーの目の前で倒れます。

倒れたお母ちゃんで禁断のお楽しみをする運ちゃん。彼が去ったあとマリーはそっとクローゼットから出てお母ちゃんに近付きます。すると突然息を吐き返すお母ちゃん!!びっくり!!

「なぜ…なぜなの……」と言って死んでいきます。ここのお母ちゃんのKIRARETA首の奥がビクついてる演出すごい細かい。

家の中に子供の悲痛な声が響く!弟がママを求めて駆けているのを運ちゃんが追いかけています。そのすきにマリーはアレックスの寝室へ。

アレックスは生きていましたがぶっとい鎖で繋がれ口には太いチューブを噛まされて拘束されていました。アレックスをなんとか助けようとするマリー。「殺す気なら殺してるわ。あなたは生かす気よ」と励まします。

弟は外の畑に逃げ込みますが猟銃を持った運ちゃんに撃たれてしまう。マリーの努力むなしく、運ちゃんはアレックスをトラックの荷台へ乗せます。家族写真からアレックスの写真を切り取り持って持ち帰る運ちゃん。

荷台に潜んでアレックスを助けようとするマリー。キッチンから取ってきた包丁で運ちゃんを迎え撃とうと構えますが、マリーは運ちゃんに気付かれず、荷台のドアを閉められてしまう!!トラックは無情にも運ちゃんのアジトへ向かう…………運ちゃんはご機嫌で持ち帰ったアレックスの写真を運転席上部のサンバイザー辺りに貼り付けます。そこには過去の犠牲者の物と思われる写真が…

さて、物語最初で最後の脱出ポイントである【ガソリンスタンド】に到着です。

この辺で悪魔のいけにえを思い出しますね!!絶対影響受けてると思う!!

運ちゃんがガソリンを入れている間に、マリーは包丁で荷台後ろのドアを開けてそっと降ります。そしてスタンドに併設されているコンビニ的なショップに店員さんがいるのを見たマリーはそこへ逃げ込み「警察へ連絡して」と伝えます。

店員さんも混乱!事態を把握する隙もなく運ちゃんが店内へ!マリーの異常な様子から何かを察した店員さん、血なまぐさい指先とかを全く隠すことのない運ちゃんを怪しく思ったのか彼女をかばおうとしてくれます。良い人!良い人だ!!

「都会から来た女に興奮させられることはないか?」とか世間話をする運ちゃん。なんとか誤魔化せそうな空気も漂う!しかし、棚の影に隠れていたマリーと目配せしたところを見られていたせいで店員さんは運ちゃんに斧か何かでぶっ刺されて倒れてしまう!!「何を見ていたんだ!?」と運ちゃん。

マリーは慌ててトイレへ逃げ込みます!

トイレの個室へ隠れるマリー。運ちゃんが女子トイレの扉を一つ一つ開けていきますが誰もいない!実はマリーが隠れていたのは男子トイレだった!!運ちゃんは男子トイレにも足を運びますが、用を足すだけで特に探す様子もなく去っていきます。なぜか見つからなかったマリーは隠れていれば良いものの個室から出てきて、ホッと一息。手洗い場の水をゴクゴク!

と、そうしているうちに運ちゃんはアレックスを乗せたトラックを発信させてしまう!!しまったねーそりゃそうなるよねー何してんの!!と若干ちびぞうをイラつかせるマリー。

ショップ内の電話を使って警察へ電話をかけます。「〇〇近くの〇〇家に男が来てみんなを皆殺しに…助けて!」しかし警察はそこのスタンドの位置を特定できないと言う。

店の名前くらい外に出たら書いてあるんじゃない!?と思うのにそこら辺努力せずマリーは警察にキレて電話を切ってしまう。

そして車のキーをパクり黄色いスポーツカーでトラックを追跡!!!銃も忘れずに持っています!!ここら辺すごいかっこよい!!あとこの辺りでかかるMUSEの曲が最高です。センス光ってる。

ライトを消してトラックを尾行していますが眠気に負けて目をこすった隙に見失ってしまうマリー。どこに行った?と言いつつ車をゆっくり走らせていくと、追いかけていたはずのトラックがなんと背後に出現!!!どこかで停めてマリーを先に通したみたいですね。

後ろから激突!ばりにぶつかられるマリー。銃は空だし運転中に弾を込められず(ここってもしかして薬莢が空だったのかも)、事故って車が吹っ飛ぶ!!燃える車からなんとか抜け出し森の中をさまよいます。左腕の怪我にボロ布を巻いたらオープニングのシーンで見た夢の状況とそっくり!!!

歩いているとビニールで覆われた温室へ到着。ここで運ちゃんとの最終バトル!!!畑に刺さっていた釘だらけの棒を抜いて、運ちゃんに攻撃を仕掛けるマリー。懐中電灯で自分を探している運ちゃんを返り討ちにしようとするが、上から垂れていた紐に懐中電灯をくくりつけた罠だった!!

まんまと背後から襲われてしまうマリー。「お前もあの女が欲しいのか?」とか話しかけてくる運ちゃん。

大ピンチ!しかしなんとか頑張って運ちゃんをカボチャか何かで殴り卒倒させ棒で滅多打ちにする。これで死なないの不思議ってくらい殴る。しかし死なない運ちゃんにビニールをかぶせて窒息させる。

さぁこの辺りでネタバラシきます。

マリーから連絡を受けた警察がガソリンスタンドに到着。防犯カメラの映像で何が起きたかを調べる。すると、そこには店員を斧で襲うマリーの姿が!!!

運ちゃんを倒してアレックスを解放するマリー。しかしアレックスは「あなたがやったんじゃない」と言う。

マリーの元から逃げようとするアレックス。森を抜けて小道を走る車を捕まえる!しかし車はアレックスを避けたせいでエンスト?エンジンをかけようとしてもなかなかかからない!

そこへ、チェーンソーを持って登場した運ちゃんがやってきて運転手の男をSATSUGAI

途中で運ちゃんの姿がマリーの姿へと切り替わる。

血しぶきをあげて真っ赤に染まったアレックス。かかとにガラスが刺さり歩けないが逃げようとする!そこへマリーがやってきて愛してる?と聞く。愛してる!!と叫ぶアレックスにぶちゅっとキスをするマリー。キスに夢中になっていると、アレックスに棒で胸を貫かれる。

そして、場面は病院?のシーンへ。

窓に格子のついた独房のような部屋でベッドに座り両手を拘束されているマリー。彼女を見に来ているアレックス。アレックスが職員の人に「本当に私が見えてない?」と聞くと、マリーがそちらを向いて両手を勢いよくつきだす!!!!

というシーンでおしまいおしまい。

エンディング曲もMUSE!最高です!!聞いて!!↓↓

野暮な気になりどころ

ちょっとだけ気になるのはなんで主人公がビアンでしかも二重人格(精神を病んでる)設定なのかという…まぁ、普通に男では絵面がおもんないってのもあるんでしょうけどね!!小汚いトラックの運ちゃんが美麗な女性と同一人物って方が映えるでしょうし、そのネタをやるにはヒロインを愛すというビアン設定が不可欠かなぁと。

野暮中の野暮かもしれませんが、ちびぞうはマイノリティや精神疾患の人を殺人鬼に当てはめるのはあんまり好きじゃないから!!!どうにもそこだけが気になりましたね!あとはよい!!!

まとめ

いやー、ラストのどんでん返しというか、潜んでいたトリックが肝。面白いとこ。

ちびぞうはガソリンスタンドに警察が来たあたりでオチに気付いてしまったんですがそれでも十分ラストにはビビらされました。こういう、実は自分の頭の中で起きたことなんだよー的なオチとか、二重人格だったーとかはよく見かけるネタではあるものの、わりと上手く王道スプラッタホラーに練りこんであったなーと思います。

伏線も、最初の夢のシーンで話していた「追いかけてくるのも私なの」というセリフや、アレックスを助ける時の「あなたは生かす気よ」というセリフなんかがありました。まんまネタバレじゃん!殺人鬼として言ってる台詞じゃん!となる。

それから殺された母親も「なぜなの…」と呟いていましたね。あれも真相を知ってから見れば、マリーに問いかけていたセリフなのだという事が分かります。

それ以外にも、マリーに対してだけ妙に運ちゃんの察しが悪かったりしたのも自分だからだし、最後のバトルで倒せないのも自分の内面を映し出したモンスターだからなんですね。

そう思うと伏線がいっぱいで、思わず二周目に突入したくなる出来なんです!!!

グロさも十分だし、見応えバッチリで楽しかったですね。

もうハッキリとアジャ監督のファンになってしまいました!!!

『ヒルズハブアイズ』も絶対に観るぞい!!

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ささいな揉め事が社会を巻き込む法廷劇に。映画『判決、ふたつの希望』ネタバレ&感想

ただ、謝罪だけが欲しかった。

ポスターをひと目見た時から気になっていた今作!

ロングライドさん配給、監督はレバノン出身のジアド・ドゥエイリ。タラちゃん監督の『レザボア・ドッグス』『パルプ・フィクション』『ジャッキー・ブラウン』などのカメラアシスタントもしていたようです。

第90回アカデミー賞外国語映画賞にノミネートされた作品です。ちなみにその年の同賞には、ミヒャエル・ハネケ監督の『ハッピーエンド』

ハネケ監督の描く『ハッピーエンド』とは。映画ネタバレ&感想

日本映画の『湯を沸かすほどの熱い愛』が出品されていましたね!

そして主演の一人、カメル・エル・バシャは第74回ベネチア国際映画祭 最優秀男優賞を受賞しています!

しかしこのレバノンという国は一体?ちびぞうは”レバノン”という国を良く知りません。FOXのミュージカルドラマgleeでブリトニーというキャラクターが作ったTシャツの文字を”レズビアン”と書こうとして”レバノン人”と間違えてしまったエピソードで知ってる程度しか知りません(笑)

なので少し調べてみました。

レバノンとはレバノン共和国のこと、中東にあり南にイスラエル、北から東にかけてはシリアと隣接しているようです。

宗教もイスラム教とキリスト教が同居しているようで・・・

こう聞いただけでとてもややこしそうな予感!!!

パンフレットはこんな感じ。

全26P、サイズはB5くらい。税抜き667円。監督と憲法学者の木村草太さんの対談や、映画の内容を紐解くための歴史的背景に関する記事、キーワード解説、レバノン現代史年表なども載っています。

ロングライドさんによる公式サイトはこちら

【映画情報】

【原題】قضية رقم ٢٣(洋題:The Insult)
【制作国】レバノン、フランス
【監督】ジアド・ドゥエイリ
【脚本】ジアド・ドゥエイリ、ジョエル・トゥーマ
【撮影】トマソ・フィオッリ
【編集】ドミニク・マルコンブ
【音楽】エリック・ヌブー
【出演([]内は役名)】

  • アデル・カラム[トニー・ハンナ]
  • カメル・エル・バシャ[ヤーセル・サラーメ]
  • リタ・ハーエク[シリーン・ハンナ]
  • クリスティーン・シュウェイリー[マナール・サラーメ]
  • カミール・サラーメ[ワジュディー・ワハビー弁護士]
  • ディアマンド・アブ・アッブード[ナディーン・ワハビー弁護士]

【公開日(日本)】2018年8月31日
【上映時間】113分
【配給】ロングライド
【映倫区分】G
【IMDB】7.7/10.0  (およそ11,013人の評価)

【あらすじ】

自宅アパートのバルコニーの溝が違法建築であると指摘されたトニーは修繕しようかという工事業者の現場監督であるヤーセルの申し出を断る。しかしヤーセルはバルコニーを勝手に修繕しようとし、トニーはそれを止めようと妨害、するとヤーセルはトニーに対して「クソ野郎」と暴言を吐く。
トニーは修繕会社に暴言について謝罪を求めるよう要求し、会社に指示されたヤーセルは謝罪に向かう。しかしそこでも二人の人種や政治的思想、宗教観念などが絡み、今度はトニーが吐いた暴言に対しヤーセルがトニーを殴る事態に。些細なことがきっかけで起きた諍いは、法廷劇へと発展していく。

【感想(ネタバレするよ!!)】

☆4.5/5.0

とっても好きですこの映画!!!!
2018年に観た映画の中でもTOP10には食い込むレベルで好きです!!!!!

正直、主人公二人の人生の過酷さや、人種問題、政治的問題、宗教観念などはちびぞうにとっては全くの未知の世界であり、共感できるような部分は何一つなく、登場人物たちの抱える苦悩を”そういう風に生きてる人もいるんだ”という感覚で受け止めることしか出来ません。
しかし、色んな難しい問題をそぎ落として「二人の男」という部分だけをクローズアップしても観ることの出来る本作は、「本来のテーマを本当の意味で理解することのできない観客」に対しても遠い国で起きている諍いが身近に感じられるように出来ているんです。ややこしい問題を理解してなくても、シンプルなプロットになじめる、そんなイメージ。

和解への伏線が好き

些細な諍いが裁判沙汰へと発展し、メディアや市民を巻き込んでの大騒動へと発展していくんですが、その裏側で主人公二人が和解していくまでの過程がさりげなく伏線としても描かれています。

工事の現場監督をするヤーセルと自動車の整備士?をするトニー。

二人は法廷でお互いの人生について知っていく過程で互いの苦しみについても理解していく。同じ傷を負ったある種の仲間意識のようなものも芽生えたかもしれません。そして、車のエンジンがかからず困っているヤーセルをトニーが手助けして車を直してやるシーンなどでも、少しずつ二人の心の距離が縮まっていくのが分かります。

決めてとなったのはトニーが弁護士にも話していなかった自分の過去を法廷で明らかにされたこと。

それを知ったヤーセルはトニーに会いに行き(かつてトニーが自分にしたように)トニーのタブーについて悪態をつき、そしてぶちぎれた彼に思い切り殴られる。そこでヤーセルは今までの事を全て謝罪する。

お互いに、お互いの痛みを抉り、罵倒し、これでお互い様、痛み分けだ。という感じですね。

こういう、二人の関係性が分かりやすく変化していく場面以外にも、観客だけに分かる伏線が用意されています。
かなり序盤の方でトニーが「中国製の製品」についてダメ出しをしているシーンがあるんですが、忘れたころにヤーセルも中国製品について言及するシーンがあるんです。その2つのシーンはバラバラで、お互いはそのことを知りませんが、観客だけが「もしかしてこの二人、職人として気が合うのでは」とうっすら思うことができます。

宗教や政治的思想やらを取っ払った時に残るのは、一人の男であること、職人であること、そして人間であること。その根本的な部分で二人は共鳴することが出来た。だからこそきっとお互いの痛みを受け入れるという選択肢も取れたのでしょう。

この演出がすごくさりげなくて、ちびぞうは大好きなんです。

ひとつだけ気になる

二人の弁護を担当した弁護士は親子だったんですが、彼らに対しても知識があれば楽しめたかもしれません。が、ちょっとあの設定は蛇足なように感じてしまったかな。親子の諍いを持って来られても・・・という感じがしてしまったんですよね。内戦を知らない世代である若い弁護士が相手だからということで独特な話運びになっていたのかもしれませんが、それなら別にただ若い弁護士にすればいいし親子である必要性はなかったような気もする。

そもそも親子で裁判で戦うって可能なんですかね。

ちょっとこの部分だけがノイズのように気になってしまった点でした。

まとめ

いがみ合うような関係性だったとしても、別の角度から触れ合えば分かり合える可能性が残っている、それこそがこの邦題にある「希望」なのかなと感じました。

正直泣けたし、すごく心に残った。

ある程度の事前知識はあった方がより物語について入り込めるとは思いますが、意外に何も知らなくても映画的楽しみを見出せる傑作だと思います。

おすすめ。

最近、中東の映画を観る機会が多くて、そこらへんの歴史や情勢などにも興味がうっすらと出てきました。

数時間、椅子に座って画面を見つめるだけで世界を知れるきっかけをもらえる。映画ってほんとすごい。

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4トンの壁に描かれた高額の落書き。映画『バンクシーを盗んだ男』ネタバレ&感想

“A WALL IS A VERY BIG WEAPON IT’S ONE OF THE NASTIEST THINGS YOU CAN HIT SOMEONE WITH.”

最近、東京でバンクシーのものと思われるグラフィティが防潮扉に描かれていて「誰かが持っていくと危ないから」と撤去されたニュースがありましたね!

その前にはザザビーズにて高額で落札されたバンクシーの絵が落札直後にシュレッダーにかけられるという衝撃的なニュース(額縁にシュレッダーがはめ込まれており”落札された絵が刻まれる”というところまでがバンクシーの意図)もありまして、ちょいちょい日本で普通に過ごしていても日常の中で「バンクシー」という名前を聞くようになってきました!

ちびぞうはネットでチラッとバンクシーの絵を見たことがある程度で『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』を視聴し、バンクシーのファンになったにわかです(笑)
その後に観た『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』も最高でしたね・・・

今回は以前、ミニシアターを紹介する記事にて書いたヒューマントラスト渋谷さんでの鑑賞でした!

ヒューマントラストシネマ渋谷:東京【素晴らしきミニシアターの世界】2館目

前売り券に、特典でトートバッグがついていたので前売り券を購入しました!トートバッグはこんな感じ。

 

大きさはおよそ33cm×26cmほど。材質はこれは布でなく紙…?ポリエステル…?的な。ツタヤとかゲオのレンタル袋と似たような感じです(笑)あんまり使い勝手良くなさそう!!(笑)

パンフはこんな感じ!

なんと、指定された席でくじ引きが行われ抽選に当たると非売品のTシャツがもらえるというキャンペーン?をやっていました!

この日は一緒に観る友人が遅れてくるということだったのでちびぞうが先に席を取り、そのあと友人が私の隣の席を取ったんですよね。

そしたらなんとその友人がTシャツを当ててしまったー!!!!!!ずるい!!!私が選んだ席の隣だったから当たったのでこれは私のTシャツでは!?!と思ったんですが大人げないので大人しく「ずるい!!!(大人しくない)」と騒ぎました。Tシャツは譲ってもらえませんでした。ずるい。

ちなみに当たったTシャツのデザインはこんな感じでした。

↑表

↓裏

【映画情報】

【原題】The Man Who Stole Banksy
【制作国】イギリス、イタリア
【監督】マルコ・プロゼルピオ
【脚本】マルコ・プロゼルピオ、フィリッポ・ペルフィド、クリスティアン・オモデオ
【撮影】ヤコポ・ファリーナ
【編集】ドメニコ・ニコレッティ
【音楽】フェデリコ・ドラゴーニャ、マッテオ・パンサーナ
【ナレーション】イギー・ポップ
【出演】

  • ロン・イングリッシュ[現代アーティスト]
  • スティーブ・ラザリデス[バンクシーの元マネージャー]
  • ステファン・ケスラー[収集家]
  • クリスチャン・オモデオ[芸術史家]
  • ベラ・バブウン[撮影当時のベツレヘム市長]
  • パオロ・ブッジャーニ[芸術家/パフォーマー/収集家]
  • フィリップ・トイヒトラー[収集家/芸術家]
  • カミッロ・タロッツィ[修復家]
  • ワリド・”ザ・ビースト”・ザワラー[タクシー運転手]
  • アブ・ヤメン[BANKSY’S SHOP店主]
  • マイケル・カナワティ[壁の元持ち主]

【公開日(日本)】2018年8月4日
【上映時間】93分
【配給】シンカ
【映倫区分】G
【IMDB】6.1/10.0  (およそ23人の評価)

【あらすじ】

パレスチナ・ヨルダン西岸地区にあるベツレヘム。紛争地区に指定されているその場所にはパレスチナとイスラエルを分断する高さ8メートル、全長450キロを超える巨大な壁が存在する。その壁にバンクシーが描いた「ロバと兵士」の絵は、パレスチナの住民たちの反感を買い、絵が描かれた壁はタクシー運転手のワリドによってウォータージェットカッターで切り取られてしまう。ワリドはその壁画をオークションに出品し、最高額の入札者への売却を試みるが……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレなし)】

☆2.3/5.0

うーん。今までのバンクシー関連のドキュメンタリー映画の中では一番「あんまりだな・・・」って感じでしたね。

イギーポップの渋すぎるナレーションは良かったです!!!

なんというか、言いたいことは分かるんですよ!!!

パレスチナとイスラエルの壁に描かれたアートというかグラフィティという名の違法の落書き。おそらくバンクシーは己の落書きの世間的な価値を知っていてそれが消される(もしくは切り取られる)ことでその壁を崩すという事に世界の目を向けさせたくて行ったプロジェクトなわけで。

その壁に描かれた「兵士とロバ」という絵が地元住民の怒りを買い、それを切り取ったワリドという地元の男がネットオークションに4トンものコンクリートの壁を出品するという展開から、ワリドが本作の主人公として物語が語られるわけですが。

アートというカテゴリーの中にバンクシーの落書きを無理やりはめ込もうとする人たち、4トンものコンクリートの壁が絵画として高額で落札される事実。それに振り回される地元住民。

アートとは?グラフィティとは?それを取り巻く国の歴史的背景とは?

とても考えさせられる部分がたくさんあるんですけど、なんといっても

映画の構成がくどい!!!!

ちびぞう的にはこのくどい構成がダメでした・・・。93分間とそんなに長くはない映画なんですけど、長く感じる。沢山の人が出てきて意見を言うんですけど、大体の人が同じような話をするんですよ。

うんうんそれね、分かった分かった・・・という気分で観なければならず・・・。残念でした。こちらの映画はこれ単品で楽しむんではなく、今までに出ているバンクシーのドキュメンタリー映画『イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ』『バンクシー・ダズ・ニューヨーク』を観てからの鑑賞をオススメします!その方がバンクシーという人物についても知った上で、この国の現状だったりアート界の現状だったりに視点を向けて考えられると思うので。

以上、感想短めですがネタバレがどうのという作品ではないのでこれにて!

ここまで読んで頂きありがとうございました!ちびぞうでした!

 

 


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80年代の傑作SF映画!『バック・トゥ・ザ・フューチャー』ネタバレ&感想

”過去の世界で自分が消える”

こちらの記事もかーなり遅くなってしまいましたが、以前東京の野外上映会でこちらの作品を観たので感想を記録しておきたいと思います!

東京都の野外上映会『品川オープンシアター07』行って来たよレポ

バック・トゥ・ザ・フューチャー自体は前にも一度観た事はあったんですが、実はずーーーっと観てなくて、大人になって初めて観たんですよね。(なぜかちびぞうは大作映画シリーズをあまり観ていなかった)これは私が生まれる前の結構古めな作品だと思うんですけど、やっぱり面白いものはいつ観ても面白い!

80年代の映画って、出てくるマシーンにちょっぴり手作り感があって好きなんだよなぁ。

主演のマイケル・J・フォックスはパーキンソン病と闘っているのも有名ですね。近年の作品では『ANNIE/アニー』に出演しているのを見ることができます!

有名すぎるあのミュージカルが映画化『ANNIE/アニー』ネタバレ&感想

【映画情報】

【原題】Back to the Future
【制作国】アメリカ
【監督】ロバート・ゼメキス
【脚本】ボブ・ゲイル、ロバート・ゼメキス
【製作】ボブ・ゲイル、ニール・キャントン
【製作総指揮】スティーブン・スピルバーグ、フランク・マーシャル、キャスリーン・ケネディ
【撮影】ディーン・カンディ
【美術】ローレンス・G・ポール
【編集】アーサー・シュミット、ハリー・ケラミダス
【音楽】アラン・シルベストリ
【出演([]内は役名)】

  • マイケル・J・フォックス[マーティ・マクフライ]
  • クリストファー・ロイド[ドク(ドクター・エメット・L・ブラウン)]
  • リー・トンプソン[ロレイン・マクフライ(ロレイン・ベインズ)]
  • クリスピン・グローバー[ジョージ・ダグラス・マクフライ]
  • トーマス・F・ウィルソン[ビフ・タネン]
  • クローディア・ウェルズ[ジェニファー・ジェーン・パーカー]
  • マーク・マクルーア[デイヴ・マクフライ]
  • ウェンディ・ジョー・スパーバー[リンダ・マクフライ]
  • ジョージ・ディセンゾ[サム・べインズ]
  • ジェームズ・トルカン[ジェラルド・ストリックランド]
  • J・J・コーエン[スキンヘッド]
  • ケイシー・シーマツコ[3-D]
  • ビリー・ゼイン[マッチ]
  • ハリー・ウォーターズ・Jr.[マーヴィン・ベリー]
  • ヒューイ・ルイス[教師]

【公開日(日本)】1985年12月7日
【上映時間】116分
【配給】UIP
【映倫区分】PG12
【次作】バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2
【IMDB】8.5/10.0  (およそ880,500人の評価)

【あらすじ】

1985年、高校生のマーティ・マクフライは、近所に住む科学者のエメット・ブラウン博士(通称ドク)が愛車デロリアンを改造して開発したタイムマシンの実験を手伝うが、誤作動で1955年の世界にタイムスリップ。タイムマシンは燃料切れで動かなくなってしまう。困ったマーティは1955年のドクを探し出し、事情を説明して未来に戻る手助けをしてもらうことになるが、その過程で若き日の両親の出会いを邪魔してしまう。このままでは自分が生まれないことになってしまうため、マーティは未来に戻る前になんとか両親の仲を取り持とうと奮闘する。【引用元:映画.com

【感想】

☆3.5/5.0

最高のエンターテイメント!!ですね!

タイムリープものでも、ややこしくなくて分かりやすい。

  • 過去に戻ったら母親が自分に恋してしまった!このままでは(父親と結ばれないから)自分や兄たちの存在も消えてしまう!!なんとかしなければ!
  • 現代に戻らなければならないので若いドクにタイプリープする手助けをしてもらわなければ!

この二つの目的を主軸に物語は進んでいきます。

本来は母親と父親の出会いは「祖父が車で父親をひいてしまい、それを母親が看病したことにより二人が恋に落ちる」というもの。しかし過去に飛んでしまった主人公が父親のひかれるはずだった車にひかれてしまい・・・というところで過去が変わってしまう。

なので、引っ込み思案で女の子とまともに会話も出来ないっていう父親を奮い立たせて「車にひかれたから」とかいう受け身ではなく自分の力で母親の気持ちを勝ち取る!!っていうのをさせようとするんですよね。

この、若い頃の母親に恋されちゃうっていう地獄のような状況(母親はすごくかわいいんですけども(笑))に焦る主人公の姿がすごく笑えたりとかして、コメディとしてもすごく優秀!

父親が奮起していじめっこのダフから母親を守るシーンなんか思わず歓声を上げたくなりますし、主人公が最後に現代に戻れるのかどうか、ドクの命は救えるのかどうか、ドキドキワクワクの展開もあって、ほんとーーーーーに脚本がうまい!!!

正直、タイムリープものにありがちな矛盾というか「母親が父親と結ばれなかったら主人公は消えてしまうが、主人公が消えれば過去に行ったという事実もなくなり母親と父親はちゃんと恋に落ちるので主人公は無事生まれる。しかし主人公が無事に生まれれば過去が改変されるので・・・」っていう無限ループに突入しちゃうと思うんですけど、

そんなこと考えちゃだめだめ!野暮ってものよ!だって

これぞ誰でも楽しめる面白い映画なんだもん!!

こちらは三部作の一つ目なので、PART2に直接つながる形で映画は終わっていますが、一応今作で提示された問題は解決されているのでこれだけでも十分楽しめるつくりになっています!

2も3も観ましたがどれも面白かったなぁ・・・。ただちょっとうろ覚えなので機会があればまたそのうち観ていきたいと思います!

 

 


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12人の騎馬隊は5万の軍勢に勝てるか。映画『ホース・ソルジャー』ネタバレ&感想

誰一人失わない。帰国するには勝てばいい。

2001年に起きたアメリカ同時多発テロ(911)を受け、対テロ戦争へと繰り出したグリーンベレー(米陸軍特殊部隊)の極秘任務が映画化されました。
わずか12人の男たちがアフガニスタンへと乗り込み、3週間という短いリミットの中想定外の「馬」に乗って5万人の敵に挑むという実話が元になっています。

主演は、『マイティ・ソー』のソー役でもおなじみのクリス・ヘムズワース。『アルマゲドン』『パイレーツオブカリビアン』シリーズ、『ブラック・ホークダウン』などを手掛けたジェリー・ブラッカイマーが製作を手掛けています。

パンフはこんな感じ!

A4サイズで26P、税抜き667円。監督によるインタビューのほか、リアリティを追求するための撮影トリビアなどが載っていました!

【映画情報】

【原題】12 Strong
【制作国】アメリカ
【監督】ニコライ・フルシー
【脚本】テッド・タリー、ピーター・クレイグ
【原作】ダグ・スタントン『ホース・ソルジャー(ハヤカワ・ノンフィクション文庫)』
【製作】ジェリー・ブラッカイマー、モリー・スミス、サッド・ラッキンビル、トレント・ラッキンビル
【製作総指揮】アンドリュー・A・コソーブ、ブロデリック・ジョンソン、チャド・オマン、マイク・ステンソン、エレン・H・シュワルツ、ギャレット・グラント、イェール・バディック、バル・ヒル、ダグ・スタントン
【共同製作】ジョン・シュマッチャー
【撮影】ラスムス・ヴィデベック
【美術】クリストファー・グラス
【編集】リサ・ラセック
【衣装】ダン・レスター
【音楽】ローン・バルフ
【音楽スーパーバイザー】ジョナサン・ワトキンス
【キャスティング】ジョン・パプシデラ
【出演([]内は役名)】

  • クリス・ヘムズワース[ミッチ・ネルソン大尉]
  • マイケル・シャノン[ハル・スペンサー准尉]
  • マイケル・ペーニャ[サム・ディラー]
  • ナビド・ネガーバン[ドスタム将軍]
  • トレバンテ・ローズ[ベン・マイロ]
  • ジェフ・スタルツ[ショーン・コファーズ]
  • サッド・ラッキンビル[バーン・マイケルズ]
  • ロブ・リグル[バワーズ中佐]
  • ウィリアム・フィクトナー[マルホランド大佐]
  • エルザ・パタキー[ジーン・ネルソン]

【公開日(日本)】2018年5月4日
【上映時間】130分
【配給】ギャガ
【映倫区分】PG12
【IMDB】6.6/10.0  (およそ33,300人の評価)

【あらすじ】

米同時多発テロ翌日の2001年9月12日、対テロ戦争の最前線部隊に志願したミッチ・ネルソン大尉は、わずか12人でアフガニスタンへ乗り込み、テロ集団の拠点マザーリシャリーフを制圧する任務に就く。反タリバンの地元勢力を率いるドスタム将軍の協力が得られるものの、12人の部隊に対して敵勢力は5万人。加えて戦場のほとんどが険しい山岳地帯のため、馬こそが最大の武器だとドスタム将軍は言う。隊員のほとんどが乗馬経験のない中、ネルソン大尉らは馬に乗って厳しい戦いを強いられる。【引用元:映画.com

【感想】

☆2.8/5.0

普通に面白い!の★2.5からちょっと上!って感じでした!!!

実話ベースだと映画的な面白さを作るのが難しいのかな?とは思うんですけど、盛り上がるシーンのある後半までがけっこう長く感じられ・・・。退屈と言えば退屈だったかな・・・。

一緒に戦ったドスタム将軍はショーン・コネリーに少し似た風貌のダンディな役者さんでしたね!彼と主人公のミッチ・ネルソン大尉が繋ぐ兄弟の絆、というのが良かったです。

ソー役に馴染んでいるクリス・ヘムズワースは別の役を演じてもソーにしか見えないのかな?と不安にも思ったんですが、そんな心配も必要なかったです。ちゃんと勇敢でリーダー性のある優秀な軍人さんを演じていましたねー。

どんな作戦だったの?

本来ならば大軍を使うような重大な作戦だったようですが、その地形の複雑さや天候によって侵攻不可能になってしまうという難しい条件が重なり、少数精鋭を送り地元の反タリバン軍に協力を求め行動を共にしてマザーシャリフというテロ組織の拠点を落としに行く・・・という方法しか出来なかったようです。
反タリバン軍を率いるドスタム将軍の指示で一度も乗ったことのない馬に乗せられ、空爆を誘導する・・・。

物語の流れが読めてしまう

残念だったなーと思える要素の一つがこれでした。

ミッチ・ネルソン大尉は実戦経験がなく、上から舐められた目で見られている・・・という伏線もあり、彼らの進行がモタつくと上官は別の隊をドスタム将軍の勢力とは対立する組織に送る(アフガニスタンには沢山の対立組織がある)。そこでドスタム将軍は「敵の味方をするならもうついていかんぞ!」と袂を分かってしまう、んですが!

まぁ後から絶対に助けに来てくれるよね~~~

って分かってしまいますよね。

だってこの映画、戦争や戦いがメインというよりも、他国の、全く違う人生を歩み全く違う価値観を持った戦士が心を通わすというお話がメインで描かれているから。もう途中でそういうお話なんだなと分かっているので、ラストでドスタム将軍が戻ってきてくれるに違いないって思ってしまうんですよねーーー。

(この部分が脚色とかでなく本当にこうだったとしたらドスタム将軍ツンデレだしキザすぎて惚れる)

それでも最後には、ホッとするし二人の友情に感動するんですけどね。

ジェリー・ブラッカイマーと言えば海賊映画でドタバタやってるコメディタッチなアクションのイメージがちびぞうは強くて(ブラック・ホークダウンも面白かったけどあんまり印象として強くない)、今作は絆や精神性の物語なのでそれと比べると地味な印象(そこが今作の魅力でもありますが)。

意外だったのは

お涙頂戴な死亡シーンがなく、ミッチ大尉が宣言した通り「誰も死なずに帰還」したこと!

これは良かったですね。良い意味で裏切られました。絶対に一人か二人は死ぬだろうと思ったもん。これが実話なのは本当に素晴らしい。

原題は「12Strong」で兵員12名という意味で、グリーンベレーの最小単位らしいんですがちびぞうは12人の強い男たち、というイメージも受けました。作中では主人公とドスタム将軍のヒーロー性が強く描かれていますが、他の11名も間違いなくヒーローだったのだなと思えるこの原題が好きです。

まとめ

ド派手なアクションのある戦争映画とは少し違う、戦場が舞台のヒューマンドラマ、という感じで観て頂けたらいいのかな。

テロリストと戦う兵士は敬礼すらもしない(上官だということが敵にバレたら真っ先に狙われてしまう)など、細かな兵士たちの約束事も見れて、かなりリアリティのある作品になっていると思います。

エンターテイメントな作品とは違うので、911のテロ背景なんかも調べてから観るとより面白さが増すかもしれませんね。

 

 


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ハネケ監督の描く『ハッピーエンド』とは。映画ネタバレ&感想

うつな映画を撮ることで有名なハネケ監督の最新作・・・!
劇場で観たかったんですよぉおお・・・!

地元のミニシアターで遅れて上映してくれたおかげで、ちびぞうも鑑賞することが出来ました!!!良かったぁああありがとうありがとう!!

ちなみにちびぞうは『ファニーゲームU.S.A.』『ピアニスト』が大好きです!!!

パンフレットも無事ゲット!!!

縦長でA5くらいのコンパクトさ。縦に開く変形パンフですね!この表紙も劇中に登場するエヴのスマホを表していてスタイリッシュ!監督だけでなく主演のイザベル・ユペールのインタビューも載っています!

公式サイトはこちら

【映画情報】

【原題】 Happy End
【制作国】フランス、ドイツ、オーストラリア
【監督/脚本】ミヒャエル・ハネケ
【製作】マルガレート・メネゴス、シュテファン・アルント、ファイト・ハイドゥシュカ、ミヒャエル・カッツ
【撮影】クリスティアン・ベルガー
【美術】オリビエ・ラド
【衣装】カトリーヌ・ルテリエ
【編集】モニカ・ウィリ
【出演([]内は役名)】

  • イザベル・ユペール[アンヌ]
  • ジャン=ルイ・トランティニャン[ジョルジュ]
  • マチュー・カソビッツ[トマ]
  • ファンティーヌ・アルドゥアン[エヴ]
  • フランツ・ロゴフスキ[ピエール]
  • ローラ・ファーリンデン[アナイス]
  • トビー・ジョーンズ[ローレンス]
  • ハッサム・ガンシー[ラシッド]
  • ナビア・アッカリ[ジャミラ]

【公開日(日本)】2018年3月3日
【上映時間】107分
【配給】ロングライド
【映倫区分】G
【IMDB】6.8/10.0  (およそ7,350人の評価)

【あらすじ】

建設会社を経営し、豪華な邸宅に3世代で暮らすロラン一家。家長のジョルジュは高齢のためすでに引退し、娘のアンヌが家業を継いでいた。アンヌの弟で医者のトマには、別れた前妻との子で13歳になる娘エヴがおり、両親の離婚のために離れて暮らしていたエヴは、ある事件をきっかけにトマと一緒に暮らすためカレーの屋敷に呼び寄せられる。それぞれが秘密を抱え、互いに無関心な家族の中で、85歳のジョルジュは13歳のエヴにある秘密を打ち明けるが……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレあり)】

☆3.0/5.0

やっぱり難解で、そして決してハッピーエンドではなかった・・・

もうこのタイトルを見た瞬間から、ハネケファンは嫌な予感というか逆に言えば「ハネケ節来た」って気持ちになったと思うんですけど(笑)だって絶対にハッピーエンド(私たちの思うような幸せな最後)にはなり得ないでしょって思うから!!それがファン的には期待通りで嬉しいところもあったりして・・・。

家族の秘密、とは

まず、13歳のエヴちゃんは母親の飲んでいる薬を過剰摂取させて入院させる。そして母親はそのまま亡くなってしまう。

エヴの母親が入院中に彼女と暮らすことになった父親は、現在の妻と生まれたばかりの息子を影で裏切り、不倫相手とアブノーマルな関係を構築している。
そしてその事実を知ったエヴは狙いか本心かは謎だが薬を飲んで自殺未遂をする。

更に、同じ家で暮らす祖父は老々介護で妻を殺したという過去があり、希死念慮に囚われている。その秘密をエヴにのみ打ち明け、ラストでは彼女に自殺の手助けをさせる。

この他にも、父親の姉とその息子も歪んだ関係を修復できないまま進んでいくし、この家族の秘密には絶望と破滅しかない、そんな印象でした。

この映画で描いている問題

オープニングとエンディングが、エヴちゃんが撮っているスマホの録画画面で統一されていて、更にその動画をネット上の”誰か”に公開しているであろうという事もうかがえます。

インターネットの普及で問題になっているSNSによるプライバシーの公開であったり、過激なものを見せて鑑賞者から良い反応を貰おうという誤った自己顕示欲だったり、そういう問題が全面に押し出されていましたね。

劇中で、祖父が小鳥が別の鳥に捕食される様子を見た時の話をしていましたが、その時に「テレビで観る光景であればきっと気にしなかっただろう」と言っていたんですよね。これはテレビという言葉が”映画”と置き換えられ、映画の中でどれだけ過激なシーンがあっても鑑賞者は本物を見ているわけではない、という皮肉かなとも思ったのですが。後々考えていると、これはスマホの画面を通して物事を見ているエヴは、イコール現実を見てはいないんだ、という事が言いたかったのかもしれません。だからあれほどに、残酷になれるのだ、と。

 

この他にも、家族の絆の薄れだったり、移民に対するブルジョワジーの差別意識のようなものも描かれていました。

好きなところ

ちびぞうは、この映画を観たあとの衝撃がすごくて、「またハネケさんにしてやられた」という感じが強かったですね。

特にエンディングからのエンドロールの入りが最高だったんですよ。

波の音がうるさいくらい聞こえていて、そこにイザベル・ユペールの叫び声が乗って、そして暗転して突然の静寂、そのままエンドロール。普通はエンドロールって楽曲が流れたりするんですが、それが一切ないんですよ。

無音の衝撃というか、攻撃力がすごかったですね。

この愛のない世界の痛ましさが胸にドン、と殴られたように響いてきて苦しくなりました。

これだけ胸の中を掻きむしられるというか、ザワついたり、嫌な気持ちになるんだけどでもそれが癖になるみたいな感覚は本当にハネケ監督特有の魅力だと思います。

スマホ画面を使うナウさも、70後半のお爺様が作られたとは思えないくらいのハイセンスで、さすがの御大、といった感じです。

まとめ

最初に難解、と言いましたが、他にもこの監督の作品で難解なものは沢山あるんですよね。

そう考えるとわりと入りやすい作品だったのかも。

最近までずっと、『ハッピーエンド』とはどういう意味なのかを考えていました。あのエンディングはどう考えてもハッピーではないし、ネガティブなオチだけど誰かにとっては幸せだよ、みたいな意味でもない気がしたんですよね。

だったらなぜハッピーエンドなのか・・・と。

そうしたらネットで「”幸せ”の終わり」と解釈している方がいて、なるほど!!!!となりました。やっぱり絶望的な意味合いですねーーー結局絶望ですね!!(笑)
もうこの世界は幸せが終わるだけ、みたいな・・・でもこの映画が逆に刺激になって、自らの生き方を考えてみる・・・ということが幸せの始まりに繋がったりして・・・?

うーんでも正直、ハネケさんの映画を観て生き方を考えるような人はエヴちゃんみたいなことにはならないような気もしなくもない。

なんというジレンマ・・・。

ちびぞうはハネケ監督のファンだし、その分評価が上がってるのはあると思います(笑)

ただやっぱりこうして、観終わったあともあーでもないこーでもないと考えを巡らせられる映画は好きだな、と。

そんな感じで感想終わり。

 

 


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画像引用元:映画.com

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インド映画の神再び!『バーフバリ2 王の凱旋 完全版』感想と通常版の違い

どうもこんにちは、こんばんは、おはようございます!!!ちびぞう(@cbz_ewe)です!!!

2018年6月1日(金)より、松竹系列の映画館(ピカデリーなど)で公開されています!!

ちびぞうは最初、今年の年明けに今作のインターナショナル版(通常版)を劇場で観まして一目惚れ、そのあとDVDレンタルで1作目の『バーフバリ 伝説誕生』を観て、そのあとまたレンタルで『王の凱旋』を二回観ました・・・。

2(劇場)→1(DVD)→2(DVD)→1(DVD)→2(DVD)→2(劇場)

こうね!!!最初が2だったので感想が前後してるのがアレなんですが、ちびぞうの記事は以下。

王を讃えよ!インド映画『バーフバリ 伝説誕生』ネタバレ&感想

熱量に圧倒されるインド映画!『バーフバリ 王の凱旋』感想

完全版とは??

完全版とは!!!いわゆるディレクターズカット版と同じですね。

今まで公開されていたインターナショナル版(通常版)でカットされていたシーンが全てカットされていない状態で観れるよ!!というものです。

通常版は141分なのに対し、完全版は167分。(映画.comさんを参照)

つまり、26分のシーンが増えているんですねぇー!!!

ちびぞうも観ていて「あっ!このシーンは観てないやつだ!!」と気付きはしたものの、それぞれが1分ほどと短く結構な数あったので、映画が終わる頃にはほとんど覚えていられませんでしたが(笑)、どれも興味深く、バーフバリの世界観と物語を深めるために重要な役割を担っていたと思います!!!

どんな感じのシーンかというのを覚えているので言うと、シヴァガミの居室にて「パータリプトラ王国のヴァルニ姫ですバーフバリの嫁にこの姫はどうですか」と司祭が言うのを「目に生気がない」と突っぱねるシーンが増えていましたね。あとクマラ・ヴァルマのへなちょこさを見せるシーンや、バーフバリが王室から追放されたあと、村人と一緒に暮らすシーンも若干増えてましたね。

本当なら追加のシーンを全部書き出したいところですけども、さすがにうろ覚えなところもあるので厳しい・・・。ぜひとも。ご自分の目で確認して見比べて頂きたいですね!!

ちなみに、通常版ではエンドロールがありませんでしたが、完全版にはバッチリとありました。そして謎の老人と子どもの会話が追加されていました。(これが結構意味深で、続編のフラグになっていれば良いのにと願ってしまう)
バーフバリのお話は、代々語り継がれていく伝説の物語なのだよ・・・ということなんでしょう。

感想

いやもう最高ですよ!控えめに言って最高ですよ。最&高ですよ。

そりゃもうバーフバリが大好きで、劇場で観たい!!と思っていてのこの完全版の上映ですからね。最高にならないわけがないんですよ。

監督はパンフレットで、通常版は「テンポやスピード感を重視してノンストップのジェットコースターに乗っている気分で楽しんでほしい」と語っていました。
反対に、完全版は物語の奥行きを楽しんで欲しいと。
それぞれがただ単に短縮版とノーカット版という感覚ではなく、どちらも一つの映画として完成されていて、どちらも楽しめるようにと考えて作ったそうです。

もう、素晴らしいですよね・・・!!!この監督の言葉通り、どちらも、それぞれの魅力と味があって最高に楽しめる一本になっていると感じました・・・!
特に完全版は、物語のサポートが十分にできていて、通常版よりも自然な脚本になっていると思います。

さすがにこう何度も観ていると、脚本に「?」と思う部分も出てきたりバーフバリの音声だけ他と違ってやたらとデカいなって思ったりはするんですけども、

  • 無茶しまくりなアクションが笑えるし最高にかっこよくて震える
  • バーフバリがデーヴァセーナを見つめてにこにこ幸せそうにしているとちびぞうまでがにこにこしてしまう
  • カッタッパの涙にちびぞうも涙してしまう
  • そしてまた1が観たくなる・・・

こんな感じですからね、もう細かいとこなんか気にしないで我々の王を讃えようよ!!って感じですね。(過去に書いた記事でも全く同じこと書いてたような気がしなくもない)

バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!

本国インドで王の凱旋のトレイラーが公開された時の劇場での熱気をお届けします。

あ、それから一応確かめて良かったなーーーーーーと思ったんですけど、完全版にも

パンフレットがあった!!!

通常版のパンフはA4サイズでこんな感じなんですが、

(お値段は税込み700円)

完全版はこんな感じ。

(お値段はなんと税込み1000円!)

並べるとこう。

通常版は、登場人物の相関図や著名人のコラム、映画のトリビアなどが書かれていましたが、完全版は著名人のコラムに加え、監督のインタビュー!からポスターギャラリーやスケッチギャラリーそれから・・・なんと!オープニングからエンドロールの台詞までを含めたすべてのシナリオ(インドならではの単語には解説もついてる)が載っています!!!!!

しかも歌の歌詞(カタカナだけど)も載ってるし、シナリオのどこにどの歌が挿入されているのかまで書かれている・・・

え?すごくないですか?これで1,000円てめちゃ安くないですか???

劇場を逃したみんなもパンフだけでも買うといいよ!

なんとカラオケ配信も!!

なぜカタカナ歌詞が載っているのか・・・それは、JOYSOUNDさんでバーフバリのサントラがカラオケ曲に入ったからなんですよねーーーーー!!

えぇ、前代未聞じゃない?インド映画がここまで流行ってるのすごくない?

ちびぞうもめっちゃ歌いたいんですけど!!!!

気になる続編は??

残念ながら監督のインタビューでは劇場用映画としての続編やスピンオフの構想はないと語られていました・・・。

しかし、バーフバリ2作品の前日譚になるという『THE RISE OF SIVAGAMI』というタイトルの映像作品の企画はあるようです。名前からしてシヴァガミ様のスピンオフっぽいですね!

それと、カッタッパやクマラの日本での人気を知り、彼らのスピンオフについても考えてみようと思ったらしいです!!!!

これは楽しみですね!!!!

ちなみに、アニメシリーズ『バーフバリ 失われた伝説』というのがそろそろ日本でも観られるようで・・・アニメか・・・と思いつつも期待せずにはいられない。そんな感じです。

2018年7月25日発売。
もう予約も始まっているようですよ!

 


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少女は国を救えるのか。映画『ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション』ネタバレ&感想

「第76回ハンガー・ゲームへようこそ」

どうもどうも、ちびぞう(@cbz_ewe)です。

途中でデッドプールの新作が始まったりして記事的に間が開いてしまいましたが、ハンガーゲームの最終章を観ましたので感想を書いていきたいと思います!!

果たして反乱軍の行方は!?そしてカットニスの恋はどうなるのか!!

そしてもう一つ、おそらくフィリップ・シーモア・ホフマンという名優の最期のシーンもこの映画でみられると思いますので・・・ファンは彼のファンは(ちびぞう含め)非常に複雑な気持ちですがちゃんと見届けましょう!!

【映画情報】

【原題】The Hunger Games: Mockingjay – Part 2
【制作国】アメリカ
【監督】フランシス・ローレンス
【脚本】ピーター・クレイグ、ダニー・ストロング、スーザン・コリンズ
【原作】スーザン・コリンズ
【製作】ニーナ・ジェイコブソン、ジョン・キリク
【製作総指揮】スーザン・コリンズ、ジャン・フォスター、ジョー・ドレイク、アリソン・シェアマー
【撮影】ジョー・ウィレムズ
【美術】フィリップ・メッシーナ
【衣装】カート&バート
【編集】アラン・エドワード・ベル、マーク・ヨシカワ
【音楽】ジェームズ・ニュートン・ハワード
【視覚効果監修】チャールズ・ギブソン
【出演([]内は役名)】

  • ジェニファー・ローレンス[カットニス・エバディーン]
  • ジョシュ・ハッチャーソン[ピータ・メラーク]
  • リアム・ヘムズワース[ゲイル・ホーソーン]
  • ウッディ・ハレルソン[ヘイミッチ・アバナシー]
  • エリザベス・バンクス[エフィー・トリンケット]
  • ジュリアン・ムーア[アルマ・コイン首相]
  • フィリップ・シーモア・ホフマン[プルターク・ヘブンズビー]
  • ジェフリー・ライト[ビーティー・ラティア]
  • ウィロウ・シールズ[プリムローズ・エバディーン]
  • サム・クラフリン[フィニック]
  • ジェナ・マローン[ジョアンナ・メイソン]
  • ナタリー・ドーマー[クレシダ]
  • スタンリー・トゥッチ[シーザー・フリッカーマン]
  • ドナルド・サザーランド[スノー大統領]

【公開日(日本)】2015年11月20日
【上映時間】137分
【配給】KADOKAWA
【映倫区分】G
【前作】少女は反旗を翻す。映画『ハンガーゲーム FINAL:レジスタンス』ネタバレ&感想
【IMDB】6.5/10.0  (およそ230,000人の評価)

【あらすじ】

カットニス率いる第13地区の反乱軍は、スノー大統領が支配する独裁国家パネムとの最終戦争に突入。カットニスは、ゲイル、フィニック、ピータらとともにスノー大統領暗殺作戦を決行する。しかし、カットニス抹殺に執念を燃やすスノーはその作戦を見抜いており、反乱軍は死のトラップや無数の敵に直面。カットニスはかつてない非道な選択を迫られることになる。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆2.5/5.0

なんというか、こういうシリーズものの最終章は綺麗にまとめるのが難しいと思うんですけども・・・。わりと綺麗にまとまっていたかな?という感じ。

ただやっぱり盛り上がりは前作の方が良かったですね。

おおまかなストーリー

前回の直後、ピータに痛められた首のギプスを外すシーンから始まります!

(このシリーズは2の終わりからここまで、あまり間をあけずに繋がっています!)

首のギプスを外しても、声帯が腫れてるからうまく声が出せないカットニスが痛々しい!ここでもピータにされた洗脳の根深さがうかがえますね・・・。

カットニスはピータと話をしたいと求めるが止められる。
医者には暴れなくなったが、医者は他人だから故郷の誰かに会わせてみるらしい。まずはカットニスの妹、プリムが話をする。故郷(12地区)がなくなり家族も殺されたことを知り、カットニスのせいだと言い始め、条件反射で暴れ始るピータを見てショックを受けるカットニス。

スノー大統領に復讐したいから戦場へ出ると志願するカットニス。
このタイミングでなんでゲイルにキスするんすか!!!!!こいつめ!!!!!
第二地区での戦闘に参加する!山の中の要塞に立てこもっている二地区の皆さん。そこで、山を爆破して生き埋めにする、トンネルは残して民間人は逃がして降伏させる作戦を立てる。
降伏させようとした2地区の男に銃を向けられるが説得に成功。しかし結局、カットニスは撃たれてしまう。ここで

スノーは反乱軍をキャピトルにおびき寄せてゲームメーカーの罠にはめ、それを国民に見世物にしようと言っている。
カットニスへの恋してたことを忘れてしまったピータと会話するカットニスが辛そう。

反乱軍の基地内にて、フィニックとアニーの結婚式が執り行われる。
カットニスとピータの事を思うとせつなぁああああいいーーーーーーーーーー
スノーをこの手で殺すとジョアンナに話すカットニス。するとジョアンナが援護してくれるっぽいことを言ってくれたので基地から忍び出る事に。医療物資を届ける船に忍び込み、ゲイルもいる前線へ向かう!

一人でスノーを暗殺しようとしていたが、首相に狙いはバレており、結局カメラクルーと一緒にプロポ映像の撮影をすることに。

そこになぜか療養中(というか洗脳を解いてる最中の)ピータが連れてこられる!!!
なぜ解放されたの・・・

参加させて戦闘の中で味方だと認識させろって事らしい!!!
荒療治すぎてひどい!!

首相はカットニスを脅威に思ってるらしい。戦争が終わったら選挙なので、その時に大統領に選出されるのは自分ではなくカットニスになる可能性があるから。

夜にピータとカットニスが好きな色の話をするところがかなり泣けますよ!!!
記憶喪失になった恋人というとやっぱり冬ソナを思い出す・・・

キャピトルに侵入後すぐ、メンバーの一人が床の仕掛けを踏んでしまい、広場に閉じ込められて黒い水に襲われるという罠にハマる。そこでボッグス大尉も「上を信じるな」と言って死んでしまう。ボッグスにホロ(敵の仕掛けた殺人マシンがどこにあるか調べる装置)を使える権限を譲渡されたカットニス。新隊長に権限を渡せと言われて揉めかけたけどなんとか説得する。
メンバーの一人、双子の片割れが足を怪我したためもう一人の双子を残して移動。しかしすぐに政府軍がやってきて二人のいる場所を攻撃。その映像を見た政府軍はカットニスが死んだと思い込みその映像を放映する。
死んだことになってラッキーと地下を隠れて移動する。
すぐ監視カメラで生きてるってバレるんですけどね

大統領も持病?毒?で死にそうになっている。

地下道でミュットとかいう化け物に襲えわれてゴリゴリ数が減る仲間たち。
フィニックめちゃかっこいいいいい最期の見せ場を作って死んだね・・・あの結婚式は死亡フラグだったんだね・・・
パニックになったピータにカットニスがキスをしてなんとなく正気に戻す。
地下道を抜けてキャピトルのハンガーゲームの元スタイリストの家にかくまってもらう。

官邸に避難する市民にまぎれてカットニスとゲイルが二人で侵入しようと思ったけど「見つかりそう!!!」というところで反乱軍が襲って来る、官邸を守ろうとした政府が官邸前を爆破し扉前へ集まった子ども達も爆撃の被害にあってしまう。その時の爆撃でプリムが巻き込まれ死んでしまい、カットニスは保護される。

反乱軍は政府との戦争に勝った。スノー元大統領は捕虜に。
そして今は国の中が乱れていてまともに選挙できる状況ではないという理由からコインが暫定大統領に。コインは政府の幹部たちに対して大量の死刑を行う代わりに「キャピトルの子ども達でハンガーゲームを行う」という信じられない意見を言うもみんなが反対する。
カットニスは自分がスノーを処刑すると提案。

しかし彼女が処刑場で狙ったのは、スノーではなくコイン首相!!!だと思った~~

最後、捕らわれたカットニスの元へヘイミッチがやってきてプルタークからの手紙を読み上げる。そして新しい大統領が選挙で決まり、カットニスは故郷のおうちに戻ることができた。
ピータも戻ってくる!!!!!!

アニーはフィニックの息子を産み育て、カットニスの母親は医療班を率いていて、ゲイルは第2地区で大佐になったらしい。

そしてカットニスはピータと幸せな家庭を築いた・・・
ラスト、カットニスの優しい子守歌が流れて終わる

ハッピーエンドォ!!

恋の行方の結末は

胡散臭かったコイン首相が、最後のプリムが死んでしまった爆撃の首謀者だったんですねー。
そしてその計画を知りつつ彼女に従ったゲイルも、カットニスに見限られてしまうんですねーーー。

ゲイルも故郷の人達を殺されてから、復讐の鬼になってしまい、政府を、スノー大統領を倒すためにはやり方を選ばないという感じになってしまったんでしょうね。

まぁ、そんなエピソードがなくてもピータが選ばれるのは分かっていたけどね!!!

ゲイルは故郷の幼馴染であり初恋の人って立ち位置の人だったんですけども、あまりにも何もしなかったので、もう少しカットニスの心を揺さぶる行動をしてくれても良かったかなぁ・・・。最後の方なんか完全に

「もうピータのこと好きなんだろ?分かってるよ」

って感じで女々しくなってたしね・・・。

なんだかんだでハッピーエンドで、ピータが幸せになれて本当に良かった・・・。

一番の見どころは

プロポ映像の撮影隊に混ざったピータが夜、カットニスに何が本当のことか、と問いかけるシーンが最高に泣けます!!!!!

昔、何気なく話したピータの好きな色や、靴紐の結び方や、彼がどういう人間だったのかを話してあげて、それは真実よ。と教えてあげるカットニス・・・。

どんな色が好き?という話は以前、二人でしていた何気ない会話の中にあった台詞なので

伏線だったのねーーー!!!と感動しました・・・。

ただ単に失った記憶を取り戻させるというよりは、彼が信じられることから少しずつ教えてあげて、洗脳された状態でも、また一からカットニスの事を信じられるようにした・・・という脚本が良かったです。

カットニスはなぜ最後あの選択をしたのか

スノー大統領ではなく、コイン首相を殺したのか、というところですね。

首相は元から胡散臭い人だったけど、結論から言えば「第二のスノー」になりそうな人材だったからということでしょう。

子ども達(プリム含め)を爆撃で死なせる計画を立てたり、死刑の代わりにキャピトルの子ども達でハンガーゲームしようとか言い始めたり、大統領は選挙で決めるって言いつつ自分を暫定大統領にしたいとか。
カットニスが選挙で邪魔になる予想も立てていたので、もしかしたら暗殺するつもりもあったかもしれませんね。

スノーはもう病気で老い先短いし、彼をわざわざ殺すのではなく、未来のスノーになり得る人物を殺せるタイミングで殺しておいた、という感じだと思います。
本格的にコインが政権を握ってしまったら、また暗殺するの大変ですしね。

まとめ

当初の、子ども達が殺し合うハンガーゲームの片鱗は全くなくなってしまい、最終的には政治的な戦争に発展していってしまいましたが・・・自然な流れだったので良かったかな。ちびぞう的には。

ピータとゲイルの間で揺れる恋心・・・の部分はぶっちゃけ、要らなかったのでは?と思ってしまいますけども(笑)
だってあまりにもゲイルの分が悪すぎるんだもんんんn

 

ちなみに、最後のプルタークからの手紙のシーン。きっと撮影完了に間に合わずホフマンさんが亡くなってしまったため、本来であれば面会するシーンを手紙のシーンに置き換えたんだと予想しています。
うう、切ない。ホフマンさんが最後にカットニスに直接話をしに来るシーンは、とても良い場面になっていたと思うんですよね。

それが、仕方のないこととは言え、非常に惜しく思えました。
ホフマンさんのご冥福をお祈りいたします。

 

若くして反乱軍のシンボル、マネシカケスになったカットニスを演じたジェニファー・ローレンスの演技は本当に素晴らしかったです。彼女のハスキーな声も見た目も大好き!!彼女のファンなら楽しめること間違いなし!!

最近の彼女の映画ですごく面白かった『レッド・スパロー』の記事を紹介しておきますね!!

美しき、国家の武器。映画『レッド・スパロー』ネタバレなし感想

 

 


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少女は反旗を翻す。映画『ハンガー・ゲーム FINAL:レジスタンス』ネタバレ&感想

世界の運命は、一人の少女に託された―――

はい、どうもちびぞう(@cbz_ewe)です!

前回に引き続き、ハンガー・ゲームの三作目の前編を観ていきます!

反乱軍がついに動き出す!!という事でですね、今までよりもサバイバルゲームらしさは薄れてだいぶ政治色の強い作品になってきています。

役者陣には今作から『アリスのままで』や最近だと『キングスマン:ゴールデン・サークル』にも出演していたジュリアン・ムーアが参戦!反乱軍を率いるコイン首相を演じます。

待望の新作は成功か失敗か。映画『キングスマン:ゴールデン・サークル』ネタバレ&感想

それと今までノーマークでしたが、ゲイル役のリアム・ヘムズワースは『マイティ・ソー』のソー役で有名なクリス・ヘムズワースの実弟らしい!!!知らなかった!でも言われてみれば似ていますね!!

雷神ソー、爆誕!映画『マイティ・ソー』ネタバレ&感想

フィリップ・シーモア・ホフマンの活躍にも期待したい!
今作は、色んな意味で切ない作品になるかも・・・。

【映画情報】

【原題】The Hunger Games: Mockingjay – Part 1
【制作国】アメリカ
【監督】フランシス・ローレンス
【脚本】ダニー・ストロング、ピーター・クレイグ
【原作】スーザン・コリンズ
【製作】ニーナ・ジェイコブソン、ジョン・キリク
【製作総指揮】スーザン・コリンズ、ジャン・フォスター、ジョー・ドレイク、アリソン・シェアマー
【撮影】ジョー・ウィレムズ
【美術】フィリップ・メッシーナ
【衣装】カート&バート
【編集】アラン・エドワード・ベル、マーク・ヨシカワ
【視覚効果監修】チャールズ・ギブソン
【音楽】ジェームズ・ニュートン・ハワード
【出演([]内は役名)】

  • ジェニファー・ローレンス[カットニス・エバディーン]
  • ジョシュ・ハッチャーソン[ピータ・メラーク]
  • リアム・ヘムズワース[ゲイル・ホーソーン]
  • ウッディ・ハレルソン[ヘイミッチ・アバナシー]
  • エリザベス・バンクス[エフィー・トリンケット]
  • ジュリアン・ムーア[アルマ・コイン首相]
  • フィリップ・シーモア・ホフマン[プルターク・ヘブンズビー]
  • ジェフリー・ライト[ビーティー]
  • スタンリー・トゥッチ[シーザー・フリッカーマン]
  • ドナルド・サザーランド[スノー大統領]
  • ウィロウ・シールズ[プリムローズ・エバディーン]
  • サム・クラフリン[フィニック・オデイル]
  • ジェナ・マローン[ジョアンナ・メイソン]
  • マハーシャラ・アリ[ボッグス大佐]
  • エルデン・ヘンソン[ポラックス]
  • ナタリー・ドーマー[クレシダ]
  • エバン・ロス[メッサラ]
  • ウェス・チャサム

【公開日(日本)】2015年6月5日
【上映時間】122分
【配給】KADOKAWA
【映倫区分】G
【前作】少女は再び戦場へ。映画『ハンガー・ゲーム2』ネタバレ&感想
【次作】ハンガー・ゲーム FINAL:レボリューション
【IMDB】6.7/10.0  (およそ357,100人の評価)

【あらすじ】

記念大会として特別に開催された第75回「ハンガー・ゲーム」の闘技場から危機一髪で救出されたカットニスは、滅亡したとされていた第13地区の地下にある、反乱軍の秘密基地に収容される。そこでコイン首相率いる反乱軍は、スノー大統領が絶対的な権力を握る独裁国家パネム打倒に向けた準備を進めていた。カットニスも革命のシンボルとして反乱軍とともに戦うことを決意するが、スノー大統領はピータを人質にし、反乱の芽を摘み取ろうとする。反乱軍はピータ救出作戦を決行するが……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆2.7/5.0

これまでの作品を観ている前提で書いていきますので今作のネタバレ=今までの作品のネタバレにもなりますからね!!!注意してくださいね!!!

 

さて、前作のラストは記念年のゲーム自体が反乱軍に仕組まれていたものだった、革命だった!というところで終わっていましたね~。
そこから完全に地繋ぎの形で、鎮静剤を打たれたカットニスが目覚めるところから始まっています。

12地区出身の元ゲーム優勝者で教育係のヘイミッチ、お世話係のエフィー、元ゲーム・メーカーのプルターク、同じく12地区出身の幼馴染でピータの恋敵ゲイル、前回のゲームで仲良くなった歴代優勝者のフィニックなどなど見慣れたメンバーが続々と登場します。

新キャラとしてはジュリアン・ムーア扮するコイン首相が登場します。
何やら疫病で夫と子どもを亡くした過去がある哀しい女性のようなんですが・・・どうにもこの人、うさんくさい。(笑)

滅ぼされていたと思われていた13地区が実は反乱軍の隠れ家になっており、今作はそこで保護され、国全体にプロパガンダ映像を送ったりするカットニスの生活や、捕虜となったピータがキャピトルのアイコンとして利用される様子などが描かれます。

多分、この辺りで「ピータに会いたい!!!!」と切なくなる女性客が増加するはず。

ちびぞうはそうでした。

少しコミカルで笑えるシーンも

大きな戦いに備える位置の作品だからか、今までの作品よりも笑いを狙ったシーンが多かったように感じました。

プロパガンダ映像を撮ろう!と言ってカットニスに台本を読ませるんですけどそれがへったくそなのがすごく可愛い。台詞を下手に読む演技も上手い!!さすがのジェニファー・ローレンス嬢です。

個人的にはカットニスのお世話係をしていたエフィーのシーンが特に面白くかったです!!!

元々、キャピトルの市民だった彼女。反乱軍へ自ら赴いて仲間になったようですが、今までの派手でオシャレな生活から一転、灰色のツナギを着せられて不満たらたらです(笑)

「大体どこでも幹部にはあるはずでしょ!横流しが!ここは規則が厳しすぎるのよ!」

と騒ぐ彼女が可愛い(笑)

地味な服しか着られない中で彼女なりのオシャレをしているところも注目です。

それから、衣装で思い出しましたが今作は毎回カットニスの派手で奇抜でオシャレな衣装が印象的なんですよね。

今作でも、前作で殺されてしまったデザイナーのシナの遺したノートを元に、カットニスの反乱軍のシンボル”マネシカケス”の新しい衣装も披露されますのでそちらもチェック!!

ピータの安否は?恋の行方は?

今までの2作で散々、ゲイルなのかピータなのかフラフラフラフラしていたカットニスでしたが、そろそろ、本人的にも周り的にも「ピータが好きそう」って感じが見えてきましたね。

というかそうでなければピータが可哀そうすぎるけどね!!!

今作では捕虜となったピータが拷問を受けながらキャピトルの国内放送に出演させられていて、衣装や髪型はバッチリ決まっているのに顔がどんどんやつれていくのが本当に可哀そうで辛くて・・・。

ピータかカットニスかを選んで救ったという反乱軍に怒りが湧く気持ちもわかります。
(反乱軍のシンボルとしての彼女に価値を見出し、ピータを救おうとした首相に反対してプルタークがカットニスを救うのを選んだと話していましたね)

ラスト付近で救出部隊が組まれピータは無事に救出されますが、彼はトラッカー・ジャッカーという殺人蜂の猛毒を使って「カットニスは敵だ、悪だ」と洗脳されてしまっていて、せっかく感動の再会か・・・!?と思ったのに、ピータはカットニスを襲ってしまうんです・・・!!!

そしてそこで映画が終わる・・・。

せ、切ない!!!!!!!泣ける!!!

(でもなんとなく冬ソナのような展開だなぁとうっすら思ったりして)

でも、こうなったなら確実に最後にカットニスと結ばれるのはピータだなって思いますね。安心。

まとめ

シリーズ追うごとに面白くなくなる作品が多い中、今作は回を増すごとに盛り上がっていく感じがしますねーーーーー。

あとはもう終わり方がどうなるのかどうか。というただそれだけって感じです。

元々のハンガー・ゲームが楽しくて観てた人からしたらこの辺りでもうハンガー・ゲームしなくなるので、面白くないと思うかもしれませんが・・・まぁでもそういう最初の設定は段々変わっていきますよね。メイズ・ランナーでも迷路してるの最初だけだし。

 

個人的に、フィリップ・シーモア・ホフマンがこの映画のクランクアップ手前で亡くなってしまたということで、いつ出番がなくなってしまうかハラハラしながら観ていました。
今作ではちゃんと最後までいたよ・・・!良かった!!

エンドロールの時に「フィリップ・シーモア・ホフマンに捧ぐ」という追悼のメッセージが出たのでそこでもう涙腺がやられてしまいました・・・。

ホフマンさんのファンなら彼の最期の作品ですので絶対に観ましょうね!!!!

最後の最後まで素敵な俳優さんですから・・・!!!

脱線しました、ここまで読んでいただきありがとうございました。ちびぞうでした。

 

 


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少女は再び戦場へ。映画『ハンガー・ゲーム2』ネタバレ&感想

歴代勝者による、壮絶なバトルの幕が開ける!

どうもー!ちびぞう(@cbz_ewe)でっす!
前回の記事に引き続きハンガー・ゲーム2の感想を書いていきたいと思います!

ちびぞうは以前、1で観るのをやめてしまったので、2以降を観るのは初めてです・・・。

主演メンバーは変わらずですが、ここで新たにゲーム・メイカー役でフィリップ・シーモア・ホフマンが参入!!!(『カポーティ』などで有名な演技派俳優さんですね!!)

ちびぞうはホフマンさんの大ファンなので大喜び!!

生存確率1/24を生き残れ!映画『ハンガー・ゲーム』ネタバレ&感想

前回、無事にゲームを勝ち抜いた二人が新たなハンガー・ゲームに参加させられるということで、どういうことなの!!?と思いつつ鑑賞。

今回はよりバトロワっぽさが上がっています!!

【映画情報】

【原題】 The Hunger Games: Catching Fire
【制作国】アメリカ
【監督】フランシス・ローレンス
【脚本】サイモン・ビューフォイ、マイケル・デブライン
【原作】スーザン・コリンズ
【製作】ニーナ・ジェイコブソン、ジョン・キリク
【製作総指揮】スーザン・コリンズ、ルイーズ・ローズナー、ジョー・ドレイク、アリソン・シェアマー
【撮影】ジョー・ウィレムズ
【美術】フィリップ・メッシーナ
【衣装】トリッシュ・サマービル
【編集】アラン・エドワード・ビル
【音楽】ジェームズ・ニュートン・ハワード
【出演([]内は役名)】

  • ジェニファー・ローレンス[カットニス・エバディーン]
  • ジョシュ・ハッチャーソン[ピータ・メラーク]
  • リアム・ヘムズワース[ゲイル・ホーソーン]
  • ウッディ・ハレルソン[ヘイミッチ・アバナシー]
  • エリザベス・バンクス[エフィー・トリンケット]
  • レニー・クラビッツ[シナ]
  • フィリップ・シーモア・ホフマン[プルターク]
  • ジェフリー・ライト[ビーティー]
  • トビー・ジョーンズ
  • ウィロウ・シールズ[プリムローズ・エバディーン]
  • サム・クラフリン[フィニック・オデイル]
  • リン・コーエン
  • ジェナ・マローン[ジョアンナ・メイソン]
  • アマンダ・プラマー
  • アラン・リッチソン
  • スタンリー・トゥッチ[シーザー・フリッカーマン]
  • ドナルド・サザーランド[スノー大統領]

【公開日(日本)】2013年12月27日
【上映時間】147分
【配給】KADOKAWA
【映倫区分】G
【前作】生存確率1/24を生き残れ!映画『ハンガー・ゲーム』ネタバレ&感想
【次作】 ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス
【IMDB】7.5/10.0  (およそ552,100人の評価)

【あらすじ】

独裁国家パネムが毎年開催し、12の地区から選ばれた少年少女が最後の1人になるまで戦い続ける「ハンガー・ゲーム」を生き延びたカットニス。彼女の勇気ある行動が民衆に希望を与え、国家に対する革命の火種になりつつあった。やがて節目の記念大会となる第75回ハンガー・ゲームが開催されることとなり、カットニス抹殺を企む独裁者スノーは、歴代のゲーム勝者を戦わせるという特別ルールを設ける。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!!)】

☆2.6/5.0

ここから結構面白くなるような気がする・・・!!!

バトロワっぽさも増していきます。
今回のバトルの相手は歴代勝者!ということで一筋縄ではいかない感じがするのか・・・?と思いきや、お話はもっと先の方向へ進んでいきます。

おおまかなストーリー

故郷である12地区へ戻り、立派なお屋敷と優雅な暮らしを手に入れて母親と妹プリムローズと共に静かに生活していた主人公のカットニス。

ピータと共に他地区を回る凱旋ツアーをしに行くところから物語は動き出す。

前作から引き続き登場している教育係のヘイミッチやお世話役のエフィー、衣装デザイナーのシナなどのメンバーも馴染んできましたね!

今回も、「悲劇の恋人」として国民を欺いたとバレないようにピータと恋人のフリをしながら凱旋ツアーをするカットニス。11地区で台本を無視し、前作で亡くなってしまったルーや家族に対する慰みの言葉をかけてしまうカットニス。彼女を尊敬する仕草をした11地区の人々を見て、スノー大統領は彼女こそが国民が反乱を起こすきっかけになると恐れ、彼女を始末しようと新たなゲームを開催する!!

それがハンガー・ゲーム75周年の記念大会。
今回の大会では、プレイヤーは歴代勝者の中から男女一人ずつ選ばれるということに。

もし相手が選ばれたら代わりに立候補して助けてあげて欲しいとヘイミッチに頼むカットニスとピータ。しかしくじでカットニスとヘイミッチが選ばれ、ピータがヘイミッチの代わりに立候補する流れに。

プロチームが二組、薬物依存の二人、頭脳明晰な二人、マグスという母親代わりの教育係の老婆を守るためなら何でもするというフィニックという男やエレベーターで全裸になる(笑)変態女ジョアンナ・メイソンなどなど、キャラの濃いメンバーたちが参戦。

同盟を組んで戦おうと、頭脳明晰チームと老婆マグスに目をつけるカットニス。

今回は今までのハンガーゲームの要素に加え、新しいゲームメイカーが考えた

マップを時計に見立ててエリアを仕切り、何時間かおきに大砲の音が示すエリアが雷、毒の霧、血の雨、大波、サルの群れなどに襲われる

という仕様になっている。これがより、バトロワっぽいですね。確かバトロワでも指定エリアから制限時間内に脱出しないと首輪が爆発して死んでしまうみたいな仕様で、参加者は常に動いていないといけない感じになっていたはず・・・。

カットニスたちは、落雷の雷を利用してプロたちを感電死させる作戦を立てるも、失敗してピータとも離れ離れになってしまう。

しかし、カットニスは自分の矢をワイヤーに結び、落雷のタイミングに合わせてドームの天井を狙う撃つ!そして、落雷の電撃を矢を通して受けたドームは壊れ、死にかけたカットニスを政府の船が回収する・・・。

ん?なぜカットニスはまだ死んでいないのに回収されるの・・・?

と、思っていると、目覚めたカットニスの前に現れたのは、フィニック、ヘイミッチ、そしてゲーム・メイカーのプルタークだった!!!

なんと今回のハンガーゲームは反乱軍によって計画されていたもので、参加者の半数が協力者であったという。ヘイミッチとプルタークは反乱軍の参謀であった・・・。

そして目覚めた彼女が激昂して暴れていると鎮静剤を打たれて眠らさせられる、というところで映画は終わる。

なんといってもピータが可哀そう

国民を騙すために恋人の演技しなくちゃいけないにしても、ピータはカットニスを好きなんですよ!

しかもカットニスのゲイルとピータのふらつきぶりったら到底演技には見えない!!!
キスとかされて、どうせ故郷に帰ったら無視されてしまうのに・・・と思うと本当にピータが気の毒。

いや、本当にピータに惹かれていっているなら良いんですけども、そこの描かれ方が曖昧で。いや、どっちの男子を選ぶの!?みたいな恋愛要素を入れたいのは分かるんですけどーーーーーー

カットニスのイメージが!!というかジェニファー・ローレンスのイメージが!!

こんな優柔不断に男の子をもてあそぶような子じゃないのに!!!

どうもねーーーそれが気に入らなかったですね。

ゲームメイカーことホフマンさんに期待高まる

フィリップ・シーモア・ホフマン大好きなちびぞうとしては、彼が仲間側の人間だったということがもう嬉しくて嬉しくて。

まぁ画面に映るだけで嬉しいんですけども(笑)

彼が出演しているという事で、次回作への期待値も高まりましたね。

まとめ

反乱軍の計画によって、ゲーム自体が操作されていたという背景があったため、ハンガーゲーム自体の内容はわりと薄いというか。参加者同士の戦いというよりも、ゲーム・メイカーの用意した罠をいかにかいくぐるか・・・というのがメインになっている感じがしますね。

次回からは反乱軍が政府にどう反旗を翻していくのか・・・?という感じなので、政治色が強くなっていくのかな。

離れ離れになってしまったピータは政府に捕まってしまったらしいし、続きが気になって仕方ない!!!

というわけで3は前後編に分かれて二本あり、だいぶボリューミーですけども引き続き観ていきたいと思います!!!

 

 


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