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少年はなぜ死にかけるのか?映画『ルイの九番目の人生』ネタバレ&感想

「9年間で9度死にかけた少年」
その運命に隠された秘密を解き明かせるかーーー

『怪物はささやく』という映画が良かった!と知り合いに話したらこちらの映画を紹介して頂きました。父と息子の映画で感動的ということでレンタルしてみた今作。

このジャケットだけでもかなり惹かれますねーーーーーー!!!!

監督は『ハイテンション』『ヒルズ・ハブ・アイズ』のアレクサンドル・アジャ!ホラー映画で名を馳せた監督のファンタジー?ヒューマンドラマに興味津々のちびぞうです!!(まぁその二本どっちもまだ観てないんですけど・・・すいません・・・『マニアック』なら観ました。最高に好きです。)

主演のエイダン・ロングワースくんもとっても可愛らしいですね。彼は『X-ファイル』やドラマ『スーパーナチュラル』、『アンデッド』などでも活躍していた将来有望な子役さん!!

更に母親役のサラ・ガドンは『最も美しい顔ランキング』の常連だそうで・・・この二人を見てるだけでも眼福な予感。

公式サイトはこちら

【映画情報】

【原題】The 9th Life of Louis Drax
【制作国】カナダ・イギリス合作
【監督】アレクサンドル・アジャ
【脚本】マックス・ミンゲラ
【原作】リズ・ジェンセン「ルイの九番目の命」
【製作】ショーン・ウィリアムソン、アレクサンドル・アジャ、ティモシー・ブリックネル、マックス・ミンゲラ
【製作総指揮】ザンヌ・ディバイン、ローザンヌ・コーレンバーグ、ジョナサン・キーア
【撮影】マキシム・アレクサンドル
【美術】レイチェル・オトゥール
【衣装】カーラ・ヘットランド
【編集】バクスター
【音楽】パトリック・ワトソン
【出演([]内は役名)】

  • ジェイミー・ドーナン[アラン・パスカル]
  • サラ・ガドン[ナタリー・ドラックス]
  • エイダン・ロングワース[ルイ・ドラックス]
  • オリバー・プラット[Dr.ペレーズ]
  • モリー・パーカー[ダルトン刑事]
  • ジュリアン・ワダム[ジェネク医師]
  • ジェーン・マグレガー[ソフィー]
  • バーバラ・ハーシー[ヴァイオレット]
  • アーロン・ポール[ピーター・ドラックス]

【公開日(日本)】2018年1月20日
【上映時間】108分
【配給】松竹
【映倫区分】G
【IMDB】6.3/10.0  (およそ11,850人の評価)

【あらすじ】

少年ルイ・ドラックスは、大変な難産の末にこの世に生を受けてから、毎年のように必ず事故にあい、そのたびに生死の境をさまよってきた。そして9歳の誕生日に崖から転落したルイは、ついに意識不明の重体になってしまう。担当医のパスカルは必死にルイを救おうとするが、両親やパスカルなど周辺の人々の身に、不可解な出来事が次々と起こり……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆3.5/5.0

これは泣けます!!!!!そして泣ける中にもきちんとホラー要素が散りばめられていて、ホラー映画監督ならではのヒューマンドラマらしさというか、味のある作品になっていると思います!!

父と息子の絆が好物な映画ファンの方は飛びつくこと間違いなし!!!

おおまかなあらすじ

ルイの独白から始まる。事故多発少年だということを自己紹介してくれる。

逆子だったので帝王切開することになった胎児の頃から、何度も何度も死にかけているルイ。食中毒なんて年中。しかしなんとか生き抜いたルイは9歳になった。

誕生日に母と父とピクニックに行ってルイは崖から落ちる!!!
そのピクニックでの独白でルイが「(両親の?)愛が戻ったようだった」と言うことから家族はうまくいってなかった?ということが予測される。

暗転。
猫は九つ命がある。それと同じで毎年命を落としてる。もう命を使わないでという母親の言葉。何者かの声が聞こえて「これはお前の9番目の命だ。事故多発少年のミステリーを一緒に解こう」と言う。

 

ピクニックのバスケットやレジャーシートなどはそのままで、三人が消えている。父親は事故後に姿を消し失踪、指名手配され捜索願を出されているらしい?ルイは海から引き上げられて病院へ、母親もいる。生体反応も瞳孔反射、動脈派もなし。医師によって死亡確認。

場所は変わってどこぞのホールのようなところで拍手喝さいを浴びる男(パスカル医師)。何かの講演会のようで、夢遊病だった子ども時代の話をしている。「人間の脳はただのパーツではない。脳が傷付いても、心は通わせることが出来る」と語っている。

病院ではルイが息を吹き返す!(二時間死んでたらしい(笑))小児の低体温症は死亡と酷似してるんだって!(それで誤診ひどい!)
ルイは全身の骨がボキボキに折れてるけどかろうじて生きてる、しかし昏睡状態。

昏睡病棟に入るルイ。崖から突き落としたのは父親らしい!!?と警察は考えている様子。

同時進行でルイが元気だったころのセラピーの場面がはさまれる。ペレーズ医師は自傷行為(ルイが自分で自分をわざと危険な目に遭わせている)の可能性もあると考察。

 

かつてシーワールドに父親と行った時の思い出の場面をルイの独白で語られる。

そこには謎の女が登場。父親の浮気相手か元カノかと思ったら元奥さんだったー!父親に「このことは内緒にしよう」と言われたのに帰宅後、母親に話してしまうルイ。両親は喧嘩。
「二人は愛し合ってないから別れた方が良いし別れたがっているけど僕がいるからできないんだ」とルイ。

ルイは自分の飼っているハムスターを殺した。処分権だと言う。ペットが平均寿命より長く生きたら殺せるルールがあるとルイは語る。

ルイは父親を本当の父親じゃないとか言う。

回想シーンが終わり、パスカル医師がルイの元へやってくる。途中でルイの母親とのロマンスが差し込まれる。

パスカル医師が昏睡状態のルイに本を読んであげようとすると、何かの気配を感じる。床が濡れていてわかめのようなものも床に落ちている。それをたどっていくパスカル医師。
「生きている海」を思わせるバケモノの、幻想的で恐ろしいそれはパスカル医師の夢だった。

医師の元にルイが書いたような筆跡の手紙が届く。内容は「パスカル医師との関係を断て」と言ったもの。母親は夫がルイの筆跡を真似てポストに入れたと言う。

パスカル医師がセラピストを訪ねると、セラピーを打ち切った医者にルイから手紙が届いたと言う。それにはハムスターのフン入りで「秘密を母親に話した」ことを怒っている内容。

父親(ピーター)は本当に実の父親ではなかった、かつてルイの命を救いそのまま病院に付き添った時に母親と出会い、元の奥さんを捨てて母親と一緒になった、ということらしかった。
しかし母親はルイを養子に出そうとしていた!

手紙の警告を破って結ばれるパスカル医師と母親。(なんか違和感が拭えない)

母親は「ピーターには奥さんがいたけど愛していたのは私なの」と語る。

ピーターの死体が見つかる。ピーターの母親がやってきて、あの女(ルイの母親)は何でも嘘をつくと語る。

昏睡状態のルイの夢の中に現れたバケモノは三匹の蝙蝠の話をする。
よく笑うメスとよく泣くメスがいて、よく泣くメスを選ぶオス。よく泣くメスは周りの人間に同情してもらうのが好きだったから泣いてたらしい。しかし、オスは「蝙蝠の子供の父親になれたからよかった」と言うお話だった。

ピーターはルイが崖から落ちたあと、同じように崖から落ち、その後1~2週間は海産物を食べながら生きていたが洞窟で肺炎を起こし死亡。

手紙の筆跡が誰か分かった。パスカル医師のものだった!彼は無意識に致死量の薬の処方箋を出していた。昏睡の状態から夢遊病の自分をルイが操ってると言いたいらしい。

催眠術でパスカル医師の無意識の中に入りルイの意識と会話させようという試みが行われる。

パスカル医師を通してルイの口から遂に真相が語られる。

毎年のようにルイが事故に巻き込まれ命を失いかけていたのは全て母親が周りから同情を買うためにやっていたことだった。そんな母親のためにルイは自ら崖から身投げした。

ルイは母親を憎んでいて、父親を愛してたということも分かる。

昏睡状態のルイの意識の中に現れていたバケモノの正体は、父親だったということも判明。

父親は血のつながりはないがルイを誰よりも愛していたと語る。

昏睡した意識の中で、ルイは父と対話し、明るい方へ歩んでいく。そして意識を取り戻す。

母親は精神病棟に入れられるも、そのお腹は大きく膨らんでいた・・・(パスカル医師との子どもができてしまっていた)

物語の解説

文章だけで物語を追っていくと、回想シーンやら何やら時系列もバラバラでちょっと分かりにくかったかと思います。大きく分けるとシークエンスは二つ。

  • ルイのかつての人生についての場面
  • ルイの昏睡中の場面

パッと見は血のつながりのない父親がルイを突き落とし逃走、母親が新たな出会いを見つけるのに嫉妬して脅迫の手紙を出している・・・という感じで見えるんですけども、真相は真逆。

母親の方が悪だった。父親はルイを守ろうとしていたし、死にかけながらもルイの意識の中に化け物の姿で現れて彼を救おうとしていた・・・というお話。

あの手紙はルイが医師を母親から守ろうと夢遊病中にやらせたことだったんですね!

どんでん返しと言えばどんでん返し。

感想

血のつながりのない父親があそこまで息子を愛せるのはなぜなのか?と思う部分はあまり描かれていないので、そこがしっくりこないと物語に入り込めないかもしれません。

そもそも奥さんがいたのに、彼女を捨ててまで母親を選んだのは、美しい母親に惹かれたわけではなくルイを息子として愛したから…という理由なのですさまじい。

しかし最後の父と息子の対話のシーンは最高に美しく

「愛してるよ 町全体よりも 海の魚全部よりも」

という台詞で涙腺崩壊。

そしてラストで母親がまた身籠っている!!!(悲劇はまだまだ終わらないんだぜ…)というところに人間の恐ろしさを感じてゾクッとさせられますし、ちびぞう的にはしっかりと父と息子の絆を描いて感動させつつも怖がらせる心を忘れていない監督の遊び心にやられた…という感じ。

(この美しさが恐怖を煽ります)

どんでん返しと言っても途中から母親が怪しく見えてくる作りになっていると思うので、正直そこはそんなにメインの要素でもないのかな。

じっくりと、恐怖の真実へ向かって進んでいく。そんな感じの作品でした。

映像の美しさ、少年の美しさ、父の愛の美しさに泣けること間違いなし。

 


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画像引用元:映画.com

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あの名作恐竜映画の続編!『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』ネタバレ&感想

そして何かが生き残った・・・

どうもこんにちは、こんばんは。ちびぞうです。

ちょっと間が開いてしまいましたがジュラシックシリーズのおさらいの続きをしていきたいと思います~。

今作は、前作では助演だったイアン・マルコム博士(ジェフ・ゴールドブラム)を主演に迎え、なんとヒロインには若かりし頃のジュリアン・ムーア!豪華ですね~

今回も漏れなく子供のキャラクターが登場します。どんな感じに活躍するのかが楽しみですね~

【映画情報】

【原題】The Lost World: Jurassic Park
【制作国】アメリカ
【監督】スティーブン・スピルバーグ
【脚本】デビッド・コープ
【原作】マイケル・クライトン
【製作】ジェラルド・R・モーレン、コリン・ウィルソン
【エグゼクティブプロデューサー】キャスリーン・ケネディ
【撮影】ヤヌス・カミンスキー
【美術】リック・カーター
【音楽】ジョン・ウィリアムズ
【編集】マイケル・カーン
【衣装デザイン】スー・ムーア
【視覚効果】インダストリアル・ライト・アンド・マジック
【字幕】菊地浩司
【古生物学コンサルタント】ジャック・ホーナー
【出演([]内は役名)】

  • ジェフ・ゴールドブラム[イアン・マルコム博士]
  • ジュリアン・ムーア[サラ・ハーディング]
  • ピート・ポスルスウェイト[ローランド・テンボー]
  • アーリス・ハワード[ピーター・ラドロー]
  • リチャード・アッテンボロー[ジョン・ハモンド]
  • ビンス・ボーン[ニック・ヴァン・オーウェン]
  • バネッサ・リー・チェスター[ケリー・カーティス]
  • ピーター・ストーメア[ディエター・スターク]
  • ハーヴェイ・ジェイソン[アジャイ・シドゥ]
  • リチャード・シフ[エディ―・カー]
  • トーマス・エフ・ダフィ[Dr. ロバート・バーク]

【公開日(日本)】1997年7月12日
【上映時間】129分
【配給】UIP
【映倫区分】
【前作】あの恐竜シリーズはここから始まった!映画『ジュラシック・パーク』ネタバレ&感想
【次作】ジュラシック・パークⅢ
【IMDB】6.5/10.0  (およそ325,400人の評価)

【あらすじ】

コスタリカの沖合いに浮かぶ離れ小島、ロス・シンコ・ムエルタス。そこは“サイトB”と呼ばれる、<ジュラシック・パーク計画>において恐竜をクローン生産させるための拠点だった。ところがハモンドの会社は倒産寸前で、この危機を救おうと甥のルドローは恐竜を生け捕り、見せ物にする計画を発表する。マルコム

はハモンドに探検隊のリーダーを依頼されたが、一度は断った。だが恋人の恐竜学者サラがすでに出発したことを知り、慌てて彼も“サイトB”へ向かうのだが……。【引用元:allcinema

【感想(ネタバレもするよ!)】

☆2.5/5.0

けっこう酷評されているっぽい本作ですけども、やっぱり前作が名作すぎてファンのおめめもだいぶ上を向いていたんでしょうねーーーー。

私的には、ジュリアン・ムーア扮するヒロインのキャラが微妙だな・・・と思った以外はまぁまぁ普通に楽しめました。

おおまかなストーリー

今回の舞台はコスタリカ沖のサイトBと呼ばれるソルナ島。

島でバカンスを楽しむ金持ち一家の娘が襲われしまうシーンから始まる。

前作の四年後という設定で、この島は前作の島とは違う島なんですけども、どうも前作のパークを作る時に恐竜を繁殖させるために利用していたのがこの島だったらしい。

パークが壊滅状態になってから、恐竜を自然に返していたらしい。

四年前のパークの事故によって会社が傾きかけて、サイトBで一儲けしようとする輩がいるらしくハモンド氏はそれを止めたいと思っている。(甥っ子もサンディエゴでパークを開こうと画策している)
オープニングの金持ちの娘が襲われた事故のせいで島の存在が世間の目に触れるのは間もなく。島を守るには世論の応援がいるし、そのためにはナマの記録が必要だということで、マルコム博士に島の調査の依頼をする。

マルコム博士は恐竜の恐ろしさも知っているし断るつもりだったが恋人サラが島へ入ってしまったと知り、調査隊ではなく救助隊として島へ向かう事にする。

ドキュメンタリー作家、野外装備専門家、古物学者、マルコム博士。そしてうっかり船に忍び込んだ元妻との娘ケリーも加わって、また島にやってきた恐竜を捕獲しようとする奴らとの敵対もあったりなかったりしてドタバタする。

T-レックスの赤ちゃんを捕獲したことでT-レックスに母性があると証明されるくだりがあったり、町に運び込まれたT-レックスが大暴れしたり、なんとか船で島へ帰したり・・・

そんな感じでした。(雑)

良かったところ!

物語のまとめが雑になってしまった(笑)一応、観ながら全部の流れはメモってたんですけども力尽きてしまいましたね・・・。

良かった点。個人的には

  • マルコム博士がまた足を痛めてる!

ってところが好きでした(笑)1の時も博士は足を痛めていて役立たずだったんですよね(笑)そして今回も足を痛めているという(笑)一緒に観ていた母が「この人足が長いからやられちゃうんだね」的なことを言っていて妙に納得(笑)

あとはまぁ恐竜が良かった・・・。

  • ラプトルはやっぱり頭がイイ!

小屋に逃げ込んだ人間を襲おうと、地面を掘り出すシーンなんかは「か、賢い・・・!」と恐ろしくなりましたね。さすが、人間と同じように地球を支配したかもしれないほどの知力を持っているだけあります。

  • 敵が大して恐竜の名前を言えない演出

恐竜を捕獲しようとしていた人たちは、博士たちや1の子ども達と違って全く恐竜の名前を憶えていないし、正しく読むことも出来ない。そこに恐竜に対する愛のなさとか興味のなさが演出されていて、金のためだけにやっているって感じが敵らしくて出て良かったですね。

ツッコミどころも多い!

ヒロインに対するアレコレなんですけども、おま俺って感じで書いて(描いて?)くださっている素敵ブログさんがあったのでご紹介しておきますね(笑)

ジュラシックパーク史上もっとも悪質なヒロイン・サラに発狂するブログ(まめきちまめこ様)

個人的には、子ども達の活躍が嬉しかった1と比べて、今作のマルコム博士の娘ケリーちゃんの活躍はジェッキーチェンばりに鉄棒スキルとキックスキルを結合させてラプトルに鋭い蹴りをぶち込むという・・・ちょっと無理げな活躍だったので笑ってしまいました。

活躍って肉弾戦かよ!!!っていう。

まとめ

ツッコミどころは満載とはいえ、まだまだ恐竜が出てくるぞ~の演出は面白いですしドキハラもあるので全然楽しいです!

これ、まだ3もありますからね。ここで息切れせずに続いていきましょう。

(ただもう3はスピルバーグ監督じゃないんだよな・・・そこだけが不安)

 

 


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勝手に性転換された女(男)の復讐劇。映画『レディ・ガイ』ネタバレ&感想

俺はあの頃、復讐だけを考えていた―――

『バイオ・ハザード』『ワイルド・スピード』シリーズのレティで知られている、ミシェル・ロドリゲスの主演作!!!ちびぞうの大好きな女優さんです!!

しかも!!まさかの!!

元男の女が主役!という奇想天外なお話です!!!

どういうこと???と思うかもしれませんが、かいつまんで内容を言えば

殺し屋やってたら襲われて、目が覚めたら性転換手術で女に改造されてたよー!

ってことらしいです。気になる人はレンタル屋にGO!

この監督の作品は一つも観た事がないんですけど、いつも男らしい作品を撮ってる方っぽいですねー。これの一つ前の『バレット』という作品はワイスピシリーズで大好きなハン役のサン・カンが出ているらしいので・・・観てみたいですね!!

ギャガさんの公式サイトはこちら

【映画情報】

【原題】The Assignment
【制作国】アメリカ
【監督】ウォルター・ヒル
【脚本/原案】ウォルター・ヒル、デニス・ハミル
【製作】サイード・ベン・サイード、ミヒェル・メルクト、ハーベイ・カーン
【撮影】ジェームズ・リストン
【美術】レネ・リード
【衣装】エレン・アンダーソン
【編集】フィリップ・ノーデン
【音楽】ラネイ・ショックニー、ジョルジオ・モロダー
【出演([]内は役名)】

  • ミシェル・ロドリゲス[フランク・キッチン]
  • トニー・シャルーブ[Dr.ガレン]
  • アンソニー・ラパリア[オネスト・ジョン]
  • ケイトリン・ジェラード[ジョニー]
  • シガニー・ウィーバー[Dr.レイチェル・ジェーン]

【公開日(日本)】2018年1月6日
【上映時間】96分
【配給】ギャガ・プラス
【映倫区分】R15+
【IMDB】4/6/10.0  (およそ4,830人の評価)

【あらすじ】

銃撃戦によって意識を失った凄腕の殺し屋フランク・キッチンは、見知らぬベッドの上で目が覚める。全身に巻かれた包帯を取り去り、鏡を見たフランクは、自分の姿がまぎれもない女に変貌していたことに驚愕する。フランクは正体不明の女性医師によって性転換手術を強行されており、しかも、それが医師のフランクへの復讐を意味しているという。大切なものを奪われたフランクもまた、自身の姿を男から女に変えた者への復讐を開始する。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆1.8/5.0

きっ・・・期待外れ!!!!!

うーんすいませんすいません、正直言って面白くないです!!!

これ、多分ロバート・ロドリゲス監督が撮った方が面白くなったんじゃない????ねぇ??そう思うよね???トレホさんも使ってさ・・・

この突拍子もないあらすじから想像するのは、若干下品な下ネタと、ブラックジョークが飛び交う超絶クールなアクション映画だと思うんですよ。あとエロ
ロドリゲスの兄貴がガンガン口汚く台詞を飛ばしながらかっこよーーーーく戦う!!みたいな。

でもそういうんじゃないんですこれ・・・

比率がおかしいんです・・・

どちらかと言えばミシェル・ロドリゲスは看板役で、真の主役はシガニー・ウィーバー扮するDr.ジェーンかなって思うくらい、医師のシークエンスが多いんですよ。

こんなはずじゃなかったのにーーーーーってきっと誰しも思うはず。。。

そもそも、最初に出てくるフランク・キッチン(男)の部分もミシェル・ロドリゲスが演じてるんですよ(笑)その時点でもう、申し訳ないんですけど女性にしか見えないんですよ・・・。
最初から女性にしか見えなかったら、整形後の女の姿も映えないし、微妙ですよねぇ・・・。

えぇっ!このシーンもあなたか!と思ったのは私だけではないはず(笑)

男性バージョン↑

キャプテン・アメリカのムキムキになる前のシーンも本人が演じていてCGとか代役でヒョロヒョロにしてたみたいなんですけどあれも若干違和感ありましたよね。でもそんなもんじゃないです。違和感しかないっていうか、ミシェル・ロドリゲスにしか見えないですから。

ひー褒めるところがなくて残念!!
完璧な性転換手術なのに声も全く変わらないのも気になりますし・・・あと、なぜか

ロドリゲスさんに全く似合っていないブロンドのヅラ姿↓を披露されて、そこもファンとして辛かったですね・・・

ストーリーも・・・???

フランク・キッチンを性転換させた医師が色々と小難しいことを言ってるんですけど、結局は自分の弟を殺されたことの復讐してるだけじゃんと思ってしまうんですよね。

映画の構成的に「この話は実はこの医師の妄想で、フランク・キッチンなんて存在しないのでは?」みたいに思わせる(ミスリードさせる?)感じなんですけど、だったら何?と思ってしまうし、なんというか何もかもが上手く機能していない感じがするんですよ・・・。

フランクが女性になる前に関係を持った女性看護師とも、女性になった後も恋愛関係になるんですけど、そこの描かれ方も薄かったし、結局は彼女が裏切っていたせいでフランクは性転換された!という事実が分かってもただ別れるだけだし・・・
せっかく特殊な愛を育んだんだから、その後もなんやかんやあってよりを戻したりして欲しかったなーーー。と思うわけです。

ちびぞう的には、せっかく「元々は男だったのに性転換で女にされてしまった!」という滅茶苦茶な設定があるんだからそれを活かした場面(女になって困ったあるあるとか)がもっと沢山観たかったですね・・・。

まとめ

女医師の場面がすごく多めなので、ゴリゴリのアクションシーンもなければグロもエロも薄く、そのわりにストーリーも薄くてせっかくの設定が活かしきれてない感じが残念すぎました。

B級っぽく攻めるならばそれはそれでツッコミ満載にして逆に楽しくさせるとかもあると思うんですけど、ネタにもならない感じが悲しい・・・。

正直これは映画館で観なくて良かったです。

ロドリゲスファンの方だけレンタルしたらいいと思います!!

 

 


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画像引用元:映画.com

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ゲームを愛するあなたのための映画『レディ・プレイヤー1』ネタバレ&感想

”新世代VRワールドで、三つの謎を解け!”

こんにちは、ちびぞう(@cbz_ewe)です!

今作は劇場で予告を観た時期が『ヴァレリアン』と近かったので、ちょっと警戒してしまっていましたね・・・。色んなキャラクターが登場するって話は前から聞いていたので、映像重視で、監督のやりたい放題の夢を叶える系の作品かなー・・・と(ヴァレリアンは映像とデハーン様は良かったけど内容が・・・)

宇宙で彼女を落とす方法。映画『ヴァレリアン 千の惑星の救世主』ネタバレ&感想

しかし、結構「良かった!」という声も聞くので迷うくらいなら観よう!と劇場へ!スピルバーグさんですし誰でも楽しめるエンタメ作品にしてくれているはず!

そういえばポスターもパロりまくりで面白いんですよね、/Filmさんで見れますよ!(結構不満の声が多かったようですが/笑)

パンフはこんな感じ!

42Pで税抜き760円。まぁまぁ普通のお値段!表紙はこれ、写真ではなくイラストでなんとなく『インディ・ジョーンズ』を彷彿とさせるデザインですね~

【映画情報】

【原題】Ready Player One
【制作国】アメリカ
【監督】スティーブン・スピルバーグ
【脚本】ザック・ベン
【製作】ドナルド・デ・ライン、クリスティ・マコスコ・クリーガー、ダン・ファラー
【製作総指揮】アダム・ソムナー、ダニエル・ルピ、クリス・デファリア、ブルース・バーマン
【撮影】ヤヌス・カミンスキー
【美術】アダム・ストックハウゼン
【編集】マイケル・カーン、サラ・ブロシャー
【衣装】カシア・ワリッカ=メイモン
【音楽】アラン・シルベストリ
【出演([]内は役名)】

  • タイ・シェリダン[ウェイド・ワッツ/パーシヴァル]

  • オリビア・クック[サマンサ・エブリン・クック/アルテミス]

  • ベン・メンデルソーン[ノーラン・ソレント]

  • リナ・ウェイス[ヘレン/エイチ]

 

  • マーク・ライランス[ジェームズ・ハリデー/アノラック]

  • フィリップ・チャオ[ゾウ/ショウ]

  • 森崎ウィン[トシロウ/ダイトウ]

  • サイモン・ペッグ[オグデン・モロー]

  • ハナ・ジョン=カーメン[フナーレ]

  • T・J・ミラー[アイロック]
  • ラルフ・アイネソン[リック]
  • スーザン・リンチ[アリス]
  • パーディタ・ウィークス[キーラ]

【公開日(日本)】2018年4月20日
【上映時間】140分
【配給】ワーナー・ブラザース映画
【映倫区分】G
【IMDB】7.8/10.0  (およそ106,020人の評価)

【あらすじ】

貧富の格差が激化し、多くの人々が荒廃した街に暮らす2045年。世界中の人々がアクセスするVRの世界「OASIS(オアシス)」に入り、理想の人生を楽しむことが若者たちの唯一の希望だった。そんなある日、オアシスの開発によって巨万の富を築いた大富豪のジェームズ・ハリデーが死去し、オアシスの隠された3つの謎を解明した者に、莫大な遺産とオアシスの運営権を明け渡すというメッセージが発信される。それ以降、世界中の人々が謎解きに躍起になり、17歳の孤独な青年ウェイドもそれに参加していた。そしてある時、謎めいた美女アルテミスと出会ったウェイドは、1つ目の謎を解き明かすことに成功。一躍オアシスの有名人となるが、ハリデーの遺産を狙う巨大企業IOI社の魔の手が迫り……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレもあるよ!)】

☆3.2/5.0

ゲーム・映画・アニメ・漫画が大好きなファンたちが大喜びするキャラクターたち、アイテム、車、ロボ、パロディも沢山で愛がとにかく詰まってる。そんな作品でした。

なんだろう、沢山知ってるだけ歓びを得られるんですよ。不思議です。

今までどれだけオタクって来たかどうかが試されているような気もするし、まるでその歓びは「よく見つけられたね」というスピルバーグさんのご褒美のようで・・・

 

と脱線しかけたので戻ります。

バーチャル世界でアバター使って大冒険ってのは『サマー・ウォーズ』でもやってたような感じですね。

流石スピルバーグさん!!!!!

と叫びたいくらい、かなり大味だけどしっかり勧善懲悪の物語でスッキリ分かりやすい。

ネタが分からなくてもちゃんと楽しめる作りになっていると思うし、古き良き『インディ・ジョーンズ』を現代に蘇らせたような謎解きも楽しい

 

VRという今後私たちの身近にもやってくるであろうアイテムを使って「バーチャル世界」の良さと「リアル世界」の良さ両方を描いていて希望に溢れるラストだったと思う。

「リアルは現実にしかない」というのは言われなくても分かるって思いがちだけど、人間はその想像力の豊かさからリアルでない物にもリアルを見出してしまいがちなんですよね。別にでも、それは悪いことじゃない。今後も私たちがリアルの大切さを忘れず見失わなければ、きっとバーチャル世界でも楽しく生きていくことが出来るんだろうな。

 

物語のキーになる”過去の偉大な人物から、次の新世代へと遺志が引き継がれていく”流れも感動したし泣けた。天才の孤独とか、生きにくさとか、そういうの弱いんですよねぇええええ・・・!!!

 

どんなキャラやパロディがあった?

ちびぞうはにわかオタなところがあるので(大体なんにでもミーハー)分かったのは

  • マイン・クラフト
  • キティちゃん
  • けろけろけろっぴ
  • ぽんぽこ ぽこぽん
  • デロリアン(『バック・トゥ・ザ・フューチャー』)
  • バットマン
  • キング・コング
  • T・レックス(『ジュラシック・パーク』)
  • ビートルジュース
  • ケント・クラーク(『スーパーマン』)
  • レックス・ルーサーのセリフ(『スーパーマン』)
  • ハーレクイン(『スーサイド・スクワッド』)
  • 『ブレック・ファースト・クラブ』
  • 『シャイニング』
  • アイアン・ジャイアント
  • フレディ(『エルム街の悪夢』)
  • RYUと波動拳(『ストリート・ファイター』)
  • メカゴジラ
  • チャッキー
  • ガンダム
  • 『ターミネーター』の親指立てるシーン

パパッと思い出せるのはこのくらいですねー。有名どころばかり!

本当に一瞬のシーンの中にも色々とパロってるっぽいので100や200以上はネタが仕込まれてそうです。

『シャイニング』のシーンは噂には聞いていたけども吹き出しそうになってしまいましたよ!!!!あのホテルの再現はずるい!!!!!美しすぎる!!双子ちゃんに幽霊に、あと斧がバキバキと扉をやぶってくる演出ね。

ジャック・ニコルソンは登場しませんでしたけどね!!

してくれたら★1つ上がってたな!

メカゴジラ登場でゴジラのテーマも流れるし・・・チャッキーは武器アイテムになってるし・・・もうカオス(笑)

 

 

まとめ

それにしてもーーー、楽しかったーーーー!!!

映画館で、ぜひ!!!

 

 


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美しき、国家の武器。映画『レッド・スパロー』ネタバレなし感想

「”スパロー”と呼ばれてる―――それが、彼女だ」

『ハンガーゲーム』シリーズや『パッセンジャー』などに出演しているジェニファー・ローレンス主演!!ちびぞうは彼女のファンなので、彼女が女スパイ役になると知り、ワクワクしながら劇場へ足を運びました(*’ω’*)

目覚めたらひとりぼっち!映画『パッセンジャー』ネタバレ&感想

ダブル主演の相手役は、ジョエル・エガートン!そこまで美形というわけではないんですけども、不思議な男らしい魅力があってちびぞう母はお気に入りだそうで!(笑)

ちなみに『ザ・ギフト』の主演と監督を務めていた才能あふれる役者さんでもあります!

戦慄の贈り物。映画『ザ・ギフト』ネタバレ&感想

パンフはこんな感じ!

大きめ縦長サイズで、めちゃめちゃ反射するテッカテカの表紙!
男性越しにこちらを見てくるジェニファーの鋭い眼光!!たまりませんね!!!

中は赤と白を基調にしたデザインがとってもオシャレ!なんですが、24Pで税抜き667円はちょっと寂しい・・・しかも写真のみのページも結構多くて(;;)もう少し安くして欲しかった・・・。

【映画情報】

【原題】Red Sparrow
【制作国】アメリカ
【監督】フランシス・ローレンス
【脚本】ジャスティン・ヘイス
【原作】ジェイソン・マシューズ「レッド・スパロー(ハヤカワ文庫)」
【製作】ピーター・チャーニン、ジェンノ・トッピング、デヴィッド・レティ、スティーヴン・ザイリアン
【製作総指揮】メアリー・マクラグレン、ギャレット・バッシュ
【撮影監督】ジョー・ウィレムズ
【編集】アラン・エドワード・ベル
【プロダクション・デザイナー】マリア・ジャー・コヴィク
【衣装デザイナー】トリッシュ・サマービル
【音楽】ジェームズ・ニュートン・ハワード
【出演([]内は役名)】

  • ジェニファー・ローレンス[ドミニカ・エゴロワ]

  • ジョエル・エガートン[ネイト・ナッシュ]

  • マティアス・スーナールツ[ワーニャ・エゴロフ]

  • シャーロット・ランプリング[監督官]

  • ジェレミー・アイアンズ[コルチノイ]
  • メアリー=ルイーズ・パーカー[ステファニー・ブーシェ]

【公開日(日本)】2018年3月30日
【上映時間】140分
【配給】20世紀フォックス映画
【映倫区分】R15 +
【IMDB】6.8/10.0  (およそ33,000人の評価)

【あらすじ】

事故でバレリーナになる道を絶たれたドミニカは、ロシア政府が極秘裏に組織した諜報機関の一員となり、自らの肉体を使った誘惑や心理操作などを駆使して情報を盗み出す女スパイ「スパロー」になるための訓練を受ける。やがて組織の中で頭角を現したドミニカは、ロシアの機密情報を探っていたCIA捜査官ナッシュに近づくというミッションを与えられる。接近したドミニカとナッシュは互いに惹かれあいながらも、それぞれのキャリアや忠誠心、国家の安全をかけてだまし合いを繰り広げていく。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレなしで!)】

☆3.9/5.0

すっごく面白かった!!!私これ大好きです!!!

元々、最近やっていたシャーリーズ・セロン主演の『アトミック・ブロンド』のような、アクションばりばり見せてくれる女スパイかっけぇーーー!!!系のモノかと思っていたんです!

美しすぎるスパイムービー!映画『アトミック・ブロンド』ネタバレ無し感想

でも全然違った・・・

想像を超えるボリューム満点のストーリー

ロシアというお国柄の抱える闇や、アメリカとの関係にスポットを当てた社会派ドラマでもあり、ドミニカという一人のバレリーナが女スパイとして過酷な人生に身を投じていくヒューマンドラマでもあり、敵対国であるアメリカのCIA捜査官と恋に落ちる切なすぎるラブロマンスだったり、二転三転する物語にハラハラドキドキが止まらないクライムサスペンスだったりする

非常に内容の濃いスパイ映画だったんです・・・!

プラス、彼女のアクション的な強さは、今回はありません。

なんせ、主人公ドミニカが入るスパイ養成所というのはいわゆる”ハニートラップ”をメインとした心理系スパイの養成所。戦闘訓練のシーンなんかほとんどなく、エロい映像を観させられたり、人前で裸になってあんなことやこんなことをさせられたりする場面がとっても!!!多い!!!出来たら親とは!観ない方がいい!

なので、いかに彼女が「人の心に入り込み操る能力」に長けているかどうか、というのが物語の非常に大きなポイントになってくるわけで、人を殺したり銃を撃ったりすることはさほど重要ではないんです!!

意外性も高い

敵国のCIAと恋仲になるのかな~~~?そしたら今度はアメリカ側につくのかな~~~?

という予想はあらすじ見ただけでも簡単につくんですが、そこからがね。例えば、あーもうこれは銃撃戦不可避!と思うと主人公の意外な決断により回避されたりとかね・・・

あーーーーーもうこれは無理だ殺される・・・!と思ったら主人公の意外な作戦で生き延びたりね。

それに反して、え??うそ?騙されていたのは私たち観客だったの??と不安にさせられたりとか、意外な展開、意外な選択肢、意外なオチ、みたいなのがどこどこ出てきます。二転三転、振り回されるけどそれこそがドミニカの実力なのね・・・!!

と最終的に納得してしまう。

ジェニファー・ローレンスの静かな熱量

彼女の瞳による演技が本当に素晴らしいです。怒り、悲しみ、絶望、ささやかな喜び、恋心、あまり表情豊かとはいえない彼女ですが、その些細な表情の変化がすっごく繊細で綺麗!!!美しい!!!

元々ちびぞうはジェニファー・ローレンスが大好きなので、彼女がおっしゃれなドレスに身を包んでクールにふるまってるだけでたまりません!!!となるんですけど、もうね、本当に鉄の女って感じの演技を見せていただきまして・・・素晴らしかったです。

そう!ドレス含む衣装やメイクにもぜひ注目していただきたい!大画面で!なので皆さん上映終了するまえに劇場に走りましょう!

まとめ

オチも好きだし、あと何気に養成所の監督官役をしているシャーロット・ランプリングが良い味出してますよー!!!『さざなみ』とかのイギリスの大物女優さんですね!

この人なんでこんな嫌な役ばっかりなの(笑)いや、好きだけど!

あー、一つ気になったのは、ロシア人の話なのにロシア人が演じてないところ・・・ロシア人同士で話してるのに英語・・・とかも地味に気になりますね。まぁこれは今更か。

そういった気になる点はほんとそれだけ。それ以外は完璧(*’ω’*)

エロいとかグロいとかそういったシーンもわりと多めだし、暗い話といえば暗い話なので、観てて辛くなる人はいるかもしれないですが・・・重めでも得るものの多い話だと思うので、うん。ちびぞうはオススメします!!!

 


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愛してくれる人達を忘れない。CGアニメ映画『リメンバー・ミー』ネタバレ&感想

”それは、時を超えて―――家族をつなぐ、奇跡の歌”

劇場で予告編を観た時は、「DVDで良いかなぁ」と思っていたんですけども、公開後に多方面から絶賛の声が聞こえてきまして。これは足を運んでみねば、となりましたね。

ピクサー初のミュージカルアニメという意味でも、興味を持たれてる方が多いのかな~。

というか何故にこれ系の映画は「吹き替え版」しかやってないところばかりなんですかね!?田舎だからですか!?岐阜が田舎だからですかね!?基本はアニメ映画も字幕で観たい派なんですけど、やってなければ吹き替えで観るしかないですよねぇええ

今回、パンフを買ってみて初めて気付いたんですけども、今作に登場するヘクターというキャラクターの声をちびぞうが愛してやまないガエル・ガルシア・ベルナルが演じている!!!!

あぁーーーー字幕で観れば良かった(;;)いつか絶対観る(;;)

パンフはこちら。いつものディズニーのCGアニメ御用達の四角いパンフです。

キラッキラの星が散りばめられた豪華な表紙を飾るのは主人公ミゲルと犬のダンテ、ヘクター。42Pで税抜き667円。メキシコの豆知識ページが載っています!全部のページが表紙なのかってくらいツルツルしてて指が滑る、滑る!

【映画情報】

【原題】Coco
【制作国】アメリカ
【監督】リーアン・クリッチ
【共同監督】エイドリアン・モリーナ
【原案】リーアン・クリッチ、エイドリアン・モリーナ、ジェイソン・カッツ
【脚本】エイドリアン・モリーナ
【製作】ダーラ・K・アンダーソン
【製作総指揮】ジョン・ラセター
【歌曲「リメンバー・ミー」作詞作曲】クリステン・アンダーソン=ロペス、ロバート・ロペス
【歌曲共同作詞/楽曲製作&編曲】ジャーメイン・フランコ
【歌曲/民族音楽コンサルタント】カミロ・ララ
【音楽】マイケル・ジアッキーノ
【アニメーター】原島朋幸
【シミュ―レーション・アーティスト】小西園子
【声の出演([]内は役名)】

  • アンソニー・ゴンザレス/石橋陽彩[ミゲル]

  • ガエル・ガルシア・ベルナル/藤木直人[ヘクター]

  • ベンジャミン・ブラット/橋本さとし[エルネスト・デラクルス]

  • アラナ・ユーバック/松雪泰子[ママ・イメルダ]

  • レニー・ヴィクター/磯辺万沙子[エレナ]

  • ハイメ・カミーユ/横山だいすけ[パパ]

  • アナ・オフェリア・ムルギア/大方斐紗子[ココ]

  • ナタリア・コルドバ=バックリー/渡辺直美[フリーダ・カーロ]

  • ソフィア・エスピノーサ/恒松あゆみ[ママ]

【公開日(日本)】2018年3月18日
【上映時間】105分
【配給】ウォルト・ディズニー・スタジオ・モーション・ピクチャーズ
【映倫区分】G
【IMDB】8.5/10.0  (およそ138,200人の評価)

【あらすじ】

天才的なギターの才能を持つ少年ミゲルはミュージシャンを夢見ているが、過去の悲しい出来事が原因で、彼の一族には音楽禁止の掟が定められていた。ある日ミゲルは、憧れの伝説的ミュージシャン、デラクルスの霊廟に飾られていたギターを手にしたことをきっかけに、まるでテーマパークのように楽しく美しい「死者の国」へと迷いこんでしまう。ミゲルはそこで出会った陽気で孤独なガイコツのヘクターに協力してもらい、元の世界へ戻る方法を探るが……。【引用元:映画.com

【感想(結末までネタバレ!!!)】

☆4.1/5.0

泣きました!!!音楽も色彩も脚本も本当に素晴らしくって、面白かった!これは名作!

子供向けではないですね!大人が観て、考えて、そして泣く。そんな映画です。

いつも思うけどディズニーって社会情勢を反映させるの上手だよね。メキシコ移民がアメリカで犯罪を起こしてるから壁を作ろう!なんて話がある中であえてのメキシコを舞台にしたこの物語・・・。本国アメリカの人がこれを観てどう思うかは分かりませんが、私たちにとってはニュースでしか知らないメキシコの印象というか、先入観のようなものが少しでもなくなって、日本と身近な死生観を持った人たちなんだなって少し親しみがわいてきたらいいなって思ってます。

目を奪われる色彩!

まずオープニングで目にするのはメキシコの切り絵細工”パペル・ピカド”。
カラフルな紙に切り絵を施したものを紐に通し、旗のように飾っています。この切り絵の絵が動いて、かつてミゲルの家族(先祖)がどのように音楽を禁止していったか、の過程を見せてくれます。

この表現は『モアナと伝説の海』で、マウイのタトゥーが動くっていうアニメーションでも見た感じですね!

この、伝統的なデザインを使ってアニメーションにするっていう手法が本当に大好きです!!現地の文化へのリスペクトを感じます!!!

南の島の大冒険!映画『モアナと伝説の海』ネタバレ&感想

 

それから、メキシコの伝統的な祭礼行事”死者の日”を舞台にしている本作では、とにかくその街中の色彩だったり、祭壇だったり、散りばめられたマリーゴールドがカラフルで美しい!さらにさらに、現実の世界よりもさらに、ミゲルが迷い込んでしまう”死者の世界”が煌びやか、彩度が高くて極彩色の世界。死者の世界なのに、陰気な気配はまるでないです。でも、絶対的な死の象徴であるドクロだったりはキャラクターにも街並みにも反映されていて、しっかりと死者の国だってアピールは忘れていない。間違いなくあの世だけど、決して苦しい場所ではないんだっていう雰囲気が色合いからも伝わってきます。

耳に残る音楽!

いつもディズニーの曲は耳に残るものばかりで、あとから脳内ヘビロテが始まるんですけども、今回の『リメンバー・ミー』は相当強い!!

劇場を出た瞬間から歌えるようになっていました!!!

この曲は物語のキーアイテムとしても役割をしっかりと持っていて(あとでちゃんと書きますが!)、曲であることの意味がしっかりとある。ミュージカル映画でここまでしっかり役割を果たしているのも、なかなかないんじゃないでしょうか?

おおまかなストーリー

主人公ミゲルのひいひいじいちゃんに当たる人家族を捨てて音楽で生きる道を選んでしまったから、ひいひいばあちゃんは音楽を家族に禁じるようになる。
ミゲルは本当は音楽の才能に溢れ、音楽を愛する少年だけど家族に反対されているから、家で歌う事すら許されない。秘密の隠れ家で、同じ町出身で有名になったあこがれのエルネスト・デラクルスという歌手でありスターの映画を観ながらこっそりギターで弾き語りしている。

分かりやすくパンフに載ってた家族の相関図を貼っときますね!

ココひいばあちゃんは、いなくなったパパを今でも想っていて、口を開けば「パパ?帰ってきたの?」と言う。でも、もう家族のことは誰が誰だか分かっていない状態。切ない。

死者の日には祭壇を作り、先祖の写真を飾るのがメキシコの風習。写真を飾らないと、ご先祖様が帰ってこれない、ということらしい。これは、日本のお盆と似ていますよね。日本もお盆になると精霊馬と呼ばれるきゅうりやナスに脚をつけて馬に見立てたものを飾ったりします!これはご先祖様が行き帰りに乗る乗り物。それと同じで、メキシコではマリーゴールドの花弁を巻く。香りの強いこの花びらが、先祖様が迷わず自分たちの家に帰れるよう道案内の役割をしているらしい。しかし、ひいひいじいちゃんの写真だけは顔の部分が破られていて、飾られていない。

死者の日当日。ミゲルは町の広場で行われる歌のコンテストに出ようとするも、家族に見つかりエレナおばあちゃんにギターを壊されてしまう!どうしてもコンテストに出たいミゲルは、「チャンスを掴め!」という言葉を思い出しデラクルスの墓所に飾られたギターを盗もうとする。ギターに触れた瞬間、見つかりそうになるも周囲の人にミゲルの姿が見えなくなる。それどころかすり抜けてしまう。ミゲルは死者の世界に来てしまっていた。
戻ってきていた家族の先祖と一緒に死者の国へ行き、ひいひいばあちゃんであるママ・イメルダと会う。家族に「許し」を与えられ、マリーゴールドの花弁を渡されれば生者の世界に戻れるらしいが、イメルダの出した条件は「2度と音楽に関わらないこと」。それを受け入れられないミゲルは逃げ出し、破られていた写真に写っていたひいひいじいちゃんが手に持っていたギターがデラクルスの物と知ったミゲルは「彼がひいひいじいちゃんだ!」と確信。
日の出までに家族に許しをもらわないと、完全に死者の国の一員になってしまうらしい。なんとかデラクルスに会って、彼に許しをもらおうと急ぐ。

デラクルスの居場所を知るという男ヘクターに出会ったミゲルは、誰からも写真を飾ってもらえず、忘れ去られそうになっている(誰の思い出にも残らず忘れ去られてしまうと、人は2度目の死を迎える。死者の国からも消えてしまうらしい)という彼の写真を「帰ったら飾ってあげる」という約束をして、デラクルスの場所まで連れて行ってもらおうとする。

家族の追跡から逃げつつ、デラクルスと会えたミゲル。しかしそこで、実はデラクルスは夢を諦めて家へ帰ろうとしたヘクターを殺し、曲とギターを奪って有名になった・・・という最低の嘘つき野郎だった事が明らかになる。真実を知ったミゲルを帰すわけにはいかないと、閉じ込めるデラクルス。
デラクルスの元からの脱出、そしてヘクターや家族と力を合わせてデラクルスを倒すまでの過程で、本当はヘクターがひいひいじいちゃんだったと知る。イメルダにも「何の条件も出さずに許すわ」と言われて大団円!と思いきや、ヘクターの写真は戦いの最中でどこかへ行ってしまったし、日の出も間近。早く帰らなければミゲルも人間に戻れない。しかし、ヘクターも消えかけている。唯一彼を覚えていたママ・ココがパパの事を忘れかけているからだ。
ヘクターに「必ずヘクターの事をママ・ココに思い出させるから!」と言って生者の世界へと帰るミゲル。

何も語らず何も聞いていないようなママ・ココに、必死でパパのことを思い出して!と言うが反応がない。しかし、ミゲルがギターを弾き、ヘクターが小さかったママ・ココのために作った『リメンバー・ミー』を歌い出すと、ママ・ココも反応し、一緒に歌い始める!
そして、引き出しの中から破られていた写真の切れ端を出してくれる。

1年後の死者の日。イメルダとヘクターから始まる家族全員の写真が飾られた祭壇の前に、生きている家族も死んでいる家族も全員がそろって、ミゲルの歌を聞いていた。

脚本も素晴らしいです

最初に、ギターを盗むシーンで「いけないことをするなぁ」と思っていたんですが、それは後半のデラクルスの「チャンスをつかむためには何でもする」という言葉でミゲルをハッとさせるんですよね。チャンスを掴もう!という言葉を信じて盗むに入ってしまったけど、それは本当は良くないことだった、というのをデラクルスのやった出来事を知ることで気付くことが出来る仕組みになっているんですよね!

それから、ママ・ココの「パパはどこ?帰ってきたの?」という序盤のセリフも、まだママ・ココが覚えていてくれているからヘクターが今日まで存在出来ていたんだな、という説得力にもつながりますし。ラストで一度は忘れてしまうけど、曲を聴いて歌い出すシーンは本当に感動できます。
昔ニュースで見た、老人ホームで認知症の進んだご老人に昔好きだった曲を聴かせると過去の思い出が蘇り、症状も改善するというのを思い出しました。音楽というものは本当に偉大で、潜在意識に刻まれているんですよね。こういう事だけでなく、例えばテストの時の語呂合わせも曲をつけてみると覚えやすかったりとか、音楽って本当に記憶と密接に結びついてると思うんです。
この、ママ・ココが思い出すことが死者にとってどれほど重要な事か、ということを十分に見せられているので、そのキーになるのが歌である、というのはミュージカル映画でこれ以上ない演出だったと思います。

素晴らしい(;;)

原題が「Coco」なのも良いですよね。『リメンバー・ミー』も良いけど、この話はミゲルが主人公のようでいて本当はヘクターとココの物語でもあるわけで、あの曲はヘクターがココの為に作った曲でもあるから、映画を観終わったあとにタイトルの意味を考えると余計にジーンとくると思います(;;)

素晴らしい(;;)

ちょっと気になったけど

亡くなったママ・ココが死者の国へ行った時、白髪なんですよね。でも他の死者たちはみんな黒髪だったりする。それが不思議だったな。

ちびぞうが思うに、ヘクターが女装をしたりするときに、髪はカツラかな?と思えるシーンがちょこちょこありました。つまりみんなほんとは髪がないけど、自分の好きな髪型のカツラをかぶっているのかな、と。
で、なぜママ・ココは白髪だったのか。それは多分、埋葬されている時の姿と死者の国でいる時の姿がリンクしているからかなー。と。埋葬されたばかりの時は白髪だけど髪もあって、でも時間が経つにつれて骨だけになっていくから、みんなだんだん髪がなくなって、カツラをかぶるようになる。そんな感じなのかなーと。

結構、死者の国にしてみても深く細かく設定されてそうですよね。
細かい部分まで見て、楽しめます。

まとめ

メキシコの死生観がまず素敵。忘れられることで2度目の死を迎えるって考え方も素敵。

死者の世界がきらびやかで、美しいところも好き。みんな楽しそうだし、前向きですよね。

 

お話としての簡単な驚きも隠されていますし、今周りにいるだけではない、もう亡くなってしまった「自分の家族」についても改めて考えられる、本当にいい映画だったと思います。

曲もメキシカンなものが多くて、耳に新しいし、でもすごくキャッチ―で覚えやすい。

 

最後に出てくるスタッフからの「支えて愛してくれた人たちを忘れない」というメッセージもすごく泣けます(;;)

ぜひともこれは、劇場で何度も!観て欲しい作品です!!!

 

 


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アートな写真が流れるフランス映画『ラ・ジュテ(1962)』ネタバレ&感想

「彼がいない時には、おそらく彼女は死んでいるのだ」

IMDB

「フォトロマン(モノクロ写真の連続だけで構成されている)」という手法で作られた、ということで興味が湧いた作品。
分かりやすく言えば、スライドショーであり、紙芝居。

1962年に製作されたフランスのSF映画です。28分しかないので非常に観やすいね!

観終わって調べて初めて知ったんですが、『12モンキーズ』の原案となった映画のようですね。ちびぞうはそちら未見なので、またチェックしてみねば!!!

【映画情報】

【原題】La Jetée
【制作国】フランス
【監督/脚本】クリス・マルケル
【製作】アナトール・ドーマン
【編集】ジーン・ラベル
【音楽】トレバー・ダンカン
【出演([]内は役名)】

  • ジャン・ネグロニ[ナレーション]
  • ダフォ・アニシ[男]
  • エレーヌ・シャトラン[彼女]
  • ジャック・ルドー[科学者]

【公開日(日本)】1999年7月3日
【上映時間】28分
【IMDB】8.3/10.0  (およそ24120人の評価)

【あらすじ】

第三世界大戦を舞台にした架空のパリで、過去や未来にタイムトラベルする実験に携わるある男と「彼女」の物語。

【感想(ネタバレしますよ!)】

☆3.2/5.0

ちびぞうは好きです!!!!!

主演の女優さん(エレーヌ・シャトラン)が、どことなくキルスティン・ダンストっぽくてとっても美しい!

おおまかなストーリー

空港の写真から始まる。割れんばかりのオペラ

Stichere – “A la croix”

が流れている。

「これは少年期に見た光景に取りつかれた男の話である」

男性の語りと、文章が出る。

「少年期にその男が見たのはオルリ空港での出来事で 第三次世界大戦ぼっ発の数年前のことだった。少年はその日の出来事をそれ以来忘れたことがなかった」

※オルリ空港とはフランス(パリ)の国際空港のこと

写真がどんどん変わっていき、そこに男性のモノローグが乗る。

少年が見たというのは「送迎台の光景と、ある女性の顔」。
しかしこの女性の顔に見覚えがあるとずっと後に彼は気付くことになる。戦争が起きる少し前の平和な彼女の顔に見覚えがあったというのだ。

揺れる送迎台。突然の轟音と、倒れ行く人々。そしてある男の死を目撃したと、少年は後に知る。

それが現実だったのか、戦争から逃れるための妄想だったのかは分からない。

そしてほどなくパリは崩壊

流れるオペラと共に崩壊したパリの写真が次々と流れてくる。暗転し、再び男のモノローグと共に写真が流れ出す。

放射能によって、誰もパリの地上では暮らせなくなってしまった。勝者は敗者を捕虜にし、実験台にした。しかし実験は失敗し、多くが死ぬか、錯乱した。

そして新たな実験に主人公が選ばれる。

なんとその実験というのは「タイムトラベル」の実験だった。過去に行って現在を救うために物質やエネルギーを持ち帰るのが使命だった。

体が過去に行っても意識は現在のままなので、体にかかる衝撃が大きすぎ、普通の人は錯乱してしまう実験らしい。しかし主人公は過去への執着が強く、想像力が豊かな人物だったので実験台に選ばれた。

主人公は過去に意識を飛ばし、平和だった頃へ戻る。そして、見覚えのあるあの女性を探し出す。彼女と二人で見覚えのある公園で過ごす。第三次大戦中に付けていたネックレス(ドッグタグのようなもの?)に気付かれるが、彼はごまかす。

意識が戻るが、すぐにまた過去へと戻る。

 

彼女と遠い国の話をしながら、散歩を続ける。これがまだ同じ日の出来事なのかどうかは男にはわからない。

実験の第一段階が終わり、第二段階の最初で彼女とあちこちで会った。

彼は唐突に現れるが、彼女は気にしない。彼女は彼を”私の幽霊”と呼ぶ。

朝の鳥のさえずり、彼女の寝顔。

ここだけ一瞬、動画に切り替わる!彼女が目覚めて瞬きをする瞬間だけが動画に!

実験は進み、50日目。彼女と博物館で様々な動物を見る。照準は完璧になり、思うままの時間に送り込まれることが可能となった。楽しそうに博物館デートを楽しむ二人。

彼女も、突然現れて消える彼を自然現象として受け入れた。

実験室に戻った時、微妙な変化を感じた。所長がいるのだ。過去への実験は成功し、次は未来へ行く実験が始まった。

未来では地球は変貌していた。再建されたパリは迷路のような道路が広がっていて、冷たい未来人がいた。全産業を復活するエネルギーを未来人に渡して、未来への旅も終わった。

実験が終わり、彼は用済みになった。しかし、未来人がやってきて、彼を仲間にする、と言う。彼はそれを拒否した。未来ではなく彼女の待つ過去へと行きたかったのだ。

再びオルリ空港。

送迎台で彼女を探す。彼女の姿を見つけるも、そこには追跡者がいた。

少年時代に見た記憶、強迫観念の正体は―――自らの死の場面であった。

まとめ

あらすじは、現代に生きるちびぞうが観てみれば「この最初に出てくるある男の死って自分じゃね?」とか簡単に予想してしまいますが、当時の人からしたらそうは問屋が卸さなかったんであろう・・・。

内容云々というよりも、この悪夢のような作品をあえてスライドショー方式にしたことで、より悪夢っぽさが際立ってる感じがしたんですよね。

映画も、細かくしていけば絵の連続。たくさんの絵がものすごいスピードで流れていくとそれが動いているように見えて、動画になる。この作品では、その1枚1枚の絵が流れていくスピードを限りなく遅くしていった結果、こういう紙芝居的な表現になったのだ。と思うんです。すると、一つ一つの場面が、流れているようで止まっているような、不思議な感覚に陥るというか。悪夢を見てそれを思い出そうとすると断片的にしか思い出せない、そんな感覚に似ているというか。

時の流れを遅く遅くさせていって、止まってしまいそうな感じが、この「タイムトラベル」するというSF的なテーマにすごくマッチしていたと思います。

そしてちびぞうが特に感動したのは、途中で「彼女」が目覚める場面。

その数秒だけが動画になって、彼女の瞬きする様子が見れるんです。が、その表現の美しいこと!!彼女の美しさとか、尊さとかを深く感じ、「この瞬間だけは本物かもしれない」という気持ちにさせてくるというか・・・うーん。とにかく美しかった。

モノクロ映画はそんなに得意でないちびぞうの、数少ないお気に入りの作品となりました。

みなさんもぜひ機会があれば、鑑賞してみてください!

 

 

 


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息子を亡くした母と加害者の交流を描く、映画『ラビット・ホール』感想

大きな岩のような悲しみは、やがてポケットの中の小石に変わる。

過去に鑑賞した作品を記録しておこうシリーズ!

観たのは3年くらい前になりますかね。ニコール・キッドマンとアーロン・エッカートが好きなので、二人が夫婦役ということで釣られてしまいました…!!!

『セッション』で一躍有名になったマイルズ・テラー君も出ています!!

ラスト10分を堪能せよ!映画『セッション』感想

【映画情報】

【原題】Rabbit Hole
【制作国】アメリカ
【監督】ジョン・キャメロン・ミッチェル
【脚本/原作】デヴィッド・リンゼイ=アベアー
【製作】レスリー・アーダング、ディーン・ベネック、ニコール・キッドマン、パー・サーリ、ジジ・プリッツカー
【製作総指揮】ダン・リバース、ウィリアム・リシャック、リンダ・マクドナフ、ブライアン・オシェイ
【撮影】フランク・G・デマルコ
【美術】カリナ・イワノフ
【編集】ジョー・クロッツ
【衣装】アン・ロス
【音楽】アントン・サンコー
【出演([]内は役名)】

  • ニコール・キッドマン[ベッカ・コーベット]
  • アーロン・エッカート[ハウイー・コーベット]
  • ダイアン・ウィ―スト[ナット]
  • タミー・ブランチャード[イジ―]
  • マイルズ・テラー[ジェイソン]
  • サンドラ・オー[ギャビー]
  • パトリシア・カレンバー[ペグ]
  • ジョン・テニ―[リック]
  • ジャンカルロ・エスポジート[オーギー]

【公開日(日本)】2011年11月5日
【上映時間】92分
【配給】ロングライド
【映倫区分】PG12
【IMDB】7.0/10.0  (およそ44000人の評価)

【あらすじ】

ニューヨーク郊外に暮らすベッカとハウイーの夫婦は、8カ月前に交通事故で息子を失い、絶望の淵にいた。ベッカは現実から目をそらし、ハウイーは思い出にふけることで夫婦の関係が次第にほころびはじめていたある日、ベッカは息子の命を奪った車を運転していた少年を街で見かける。ベッカは偶然を装って少年の後を追うが……。【引用元:映画.com

【感想】

☆3.5/5.0

流石実力派揃いのキャスト陣!絵にもなるし、安心して観られます。

アーロン・エッカートも良かったんですが、

ニコール・キッドマン×今をときめくマイルズ・テラーくん。
この二人の掛け合いは相性良いですよ!!!

それから、『シザーハンズ』に母親役で出ていたダイアン・ウィ―ストも出てます!本当に豪華!!

脚本と台詞が良い。

  • 事故で息子を亡くした母親と、父親。
  • 同じように息子を亡くした経験のある祖母。
  • 妊娠中の妹。
  • 事故の加害者になってしまった少年。
  • 同じ経験をした者が集うグループセラピーのメンバー達…。

物語のメインは、母親が加害者の少年との交流によって心の傷を癒していく…という部分。

だけどそれ以外の、その二人を取り巻く周囲の人々の、それぞれの想いがうまーい具合にすれ違って、みんな共通の望みを持っているはずなのにうまくいかない。そのもどかしいところもね、妙にリアルで愛おしいんです。さりげなく群像劇になっている感じ。

自分の息子を交通事故で死なせてしまった加害者と交流を持つっていう本筋も、それだけで興味を惹かれますよね。

全体的に良かったんだけど特にちびぞう好みだったのは台詞選び!
ポッケの中の小石のたとえ話や、平行世界をテーマにしたコミック(マイルズくんが描いていたもの)など…センス良し!

思い返しては何度も観たくなりますね。

 

じんわり広がる切なさと、
後に僅かに残る暖かさ。

そんな繊細な映画でした。

ニコール・キッドマンが好きな人にはぜひ!観てもらいたいです。

 

 


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エイリアンいくせいにっき。映画『ライフ』ネタバレ&感想

「人類の夢も未来も砕かれる」

誰かがオススメしていた・・・?か、観たいと言っていたのを聞いてなんとなくレンタル。

確か、劇場で予告編を見たとき少しだけ「面白そう!」と思った記憶があるんですよね。

主演のジェイク・ギレンホールさんは好きな俳優ではあるんですが、結構当たりはずれの振り幅も広い気が・・・。

公式サイトはこちら

【映画情報】

【原題】 Life
【制作国】アメリカ
【監督】ダニエル・エスピノーサ
【脚本】レット・リース、ポール・ワ―ニック
【製作】デビッド・エリソン、ダナ・ゴールドバーグ、ボニー・カーティス、ジュリー・リン
【製作総指揮】ドン・グレンジャー、ビッキー・ディー・ロック
【撮影】シーます・マッガーベイ
【美術】ナイジェル・フェルプス
【衣装】ジェニー・ビーバン
【編集】フランシス・パーカー、メアリー・ジョー・マーキー
【音楽】ヨン・エクストランド
【出演([]内は役名)】

  • ジェイク・ギレンホール[デビッド・ジョーダン]
  • レベッカ・ファーガソン[ミランダ・ノース]
  • ライアン・レイノルズ[ローリー・アダムス]
  • 真田広之[ショウ・ムラカミ]
  • アリヨン・バカーレ[ヒュー・デリー]
  • オルガ・ディホビチナヤ[エカリテーナ・”キャット”・ゴロフキナ]

【公開日(日本)】2017年7月8日
【上映時間】104分
【配給】 ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
【映倫区分】PG12
【IMDB】6.6/10.0  (およそ143,500人の評価)

【あらすじ】

火星で未知の生命体の細胞が採取され、世界各国から集められた6人の宇宙飛行士が国際宇宙ステーションで極秘調査を開始した。しかし、生命体は次第に進化・成長して宇宙飛行士たちを襲いはじめる。高い知能を持つ生命体を前に宇宙飛行士たちの関係も狂い出し、ついには命を落とす者まで現われる。【引用元:映画.com

【感想】

☆2.6/5.0

ちょい厳しめ判定かなぁ・・・。

いや、でも・・・はっきり言ってあんまし面白くなかったです。

面白いところもあった!

火星で見つけた単細胞の生物を刺激して生命活動をスタートさせることに成功!!!からの、すごい勢いで育っていって・・・という流れはその生命体の見た目が可愛くて(クリオネとヒトデを混ぜたような)結構ワクワクして観られる。

その生命体(カルビンと名付けられるので以下カルビン)が、ラボ内の気圧変化で動きを止めてしまったのをなんとか起こそうと電気ショック療法を施したのがきっかけで、活動を再開したカルビンが凶暴化?してしまう。そこから物を使って箱の外へ逃げたり(ものすごく賢い!)逃げ出した先でラットを襲って殺したりするシーンも結構面白い。

襲った、と書きましたがこれは多分正しくなくて、まず最初にラットの方から興味深そうに近寄ったカルビンに噛み付くんですよね。それで、ビックリして反撃した・・・というのが正しいかな。このシーンが最初に物語っているように、カルビンは必ずしも人間を襲いたくて襲っているわけではない・・・というのがポイントだと思います。

最初に電気ショックを受けて人間に反撃するのもそうだし、その後、火炎放射器で殺処分になりそうになったら逃げる、食料となる水分が必要で船内の色々なものを壊す、酸素がなければ生きられないので酸素がある方へ行くと必然的にそこに人間がいて、更に人間とは水分の塊(つまり食料になる)なので襲う・・・

つまりカルビンはカルビンとして自分の生命を維持、または成長するために動いているだけであって、「殺される!このまま地球に行かせてしまっては人類は滅亡だ!」と大騒ぎしているのは人間だけという構図が深くて面白いなと。黒人の博士が言っていた台詞が全てを物語っていますね。

「身を守るために、本能で襲って来てる・・・憎しみがあるわけではない。でも奴は・・・自分たちを殺す」

もっと序盤からカルビンを大切にしてやれば分かり合えた可能性もあったのではないか、と思うと、人間の欲の深さというか業の深さ故の自業自得ストーリーになっているんだな、というのがよくわかりますね。

そういえば人間の体内にカルビンが入り込んで中から殺すシーンも、無重力空間に漂う血の表現が新鮮で恐ろしくて目を見張りました。ライアン・レイノルズさんの熱演も見れたし、良いシーンだった。

しかし何が一番つまんなかったかって

オチどころか大体のストーリーが読めてしまうこと。これ。

真田広之さん扮するショウも死亡フラグがビンビンだし、次々に希望が絶たれていく展開も予想通りで驚きがあまりない。そして、最後に2つしかない救命ポッドで片方は地球へ戻り、片方はカルビンと一緒に宇宙の彼方に去る計画・・・そりゃギレンホールさんが宇宙の彼方へ行くんだろうね!!!なんてったって主人公だし!地球には戻りたくない的な伏線もあったしね!!

そんでもってこれ、今ポッド入れ替わったよね?多分、地球へ向かったのカルビンの方だよね?

やっぱりそうじゃーん。という、最後のオチまでもが予想通りで・・・。

おそらく最後の最後で希望が打ち砕かれて絶望する『ミスト』的な終わりにしたかったのかもしれませんが・・・驚きも何もないよ・・・。

そして地球を蝕む人類は、カルビンによって淘汰されていく・・・と。

最近流行りの「人間は地球にとって害悪だから殲滅しちゃおう」というテーマに行きつくわけですね・・・。

そういえば途中で船員が言ってましたね。

「美しい地球だからこそ守る価値がある。ただ80億のクソたれが住んでいる」

と。

言いたいことは分かるんですけど、『インフェルノ』でも『キングスマン』でもやってたから「またか」となるわけで・・・。

まぁ、一匹しかいないなら、地球に降りてきても倒せるかもしれませんけどね。そこが確実でない辺り、ちょっぴり絶望値も足りないわけで。

色んな方面で、中途半端と言うか、残念な作品でした。

 

 


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画像引用元:映画.com

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ら行

感情を持つ事が悪とされる世界で。映画『ロスト・エモーション』ネタバレ&感想

マルハナバチよ。
航空力学的には飛べないのに 彼らは知らずに飛び続ける

ジャケットの裏の”感情がなくなった世界”という文章と、主演が『エックスメン』シリーズのビースト(若い時)や『マッドマックス』のウォーボーイで知られるニコラス・ホルトというその2点のみでレンタルを決めました!

彼の出演作は『ウォーム・ボディーズ』が一番好きなんですが、ほんと、青白い顔と無表情が似合うというか上手いですよね・・・(笑)

ちなみに相手役は『トワイライト』のヒロイン役で有名なクリステン・スチュアートです。私は彼女の開いたままの口と前歯が気になって仕方がないので・・・ちょっと残念なキャスティングだなぁ。