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現代にも起きているリアルなホラー。映画『スマホを落としただけなのに』ネタバレ&感想

あなたの全てを知っている存在。
それは家族でも恋人でもなく…
”スマホ”です。

例のメンズラブドラマ「おっさんずラブ」でバズった田中圭主演のサスペンス!!!ヒロイン役には北川景子、助演にはバカリズムも出ています!(正直ちびぞうはバカリズムが好きなのでこの映画を観に行ったと言っても過言ではない!!)

監督は『リング』『仄暗い水の底から』のホラー監督としても有名な中田秀夫!調べてから初めてこの監督がこの作品群の監督だと知りました・・・。なるほどね・・・。

パンフはこんな感じ!

A4サイズ、38P、税抜き667円。主演陣・製作陣のインタビューのほか、映画文筆家の鷲巣義明氏のコラムが載っています。
ちなみに表紙に書かれている長文は

「顔も、名前も、住所も、電話番号も、メアドも、勤務先も、学校も、出身地も、彼氏の顔も、元彼も、一夜限りの男も、浮気相手も、嫌いな上司も、気になる後輩も、遊び相手も、友達も、家族も、ギャンブルも、下着も、裸の写真も、コンプレックスも、行動範囲も、通話時間も、検索履歴も、行きつけのレストランも、ファッションも、借金も、夢も、過去も、隠したいことも、忘れたいことも、そして犯人の名前も、犯行理由も、このパンフを読めば知る事が出来ます。ネタバレ満載です。ただ…」

となっています(笑)なんかちょっとお茶目さある(笑)

ちなみに中開きのページの内側↓には、バッチリネタバレがありますのでご注意を…

【映画情報】

【制作国】日本
【監督】中田秀夫
【原作】志駕晃「スマホを落としただけなのに」
【脚本】大石哲也
【企画・プロデュース】平野隆
【プロデューサー】刀根鉄太、下田淳行、辻本珠子
【共同プロデューサー】星野秀樹、水木雄太
【ラインプロデューサー】及川義幸
【撮影】月永雄太
【照明】藤井勇
【録音】室薗剛
【美術】磯見俊裕、塚本周作
【装飾】平井浩一
【衣装】宮本茉莉
【ヘアメイク】外丸愛
【編集】青野直子
【音楽】大間々昂、兼松衆
【主題歌】ポルカドットスティングレイ – ヒミツ
【出演([]内は役名)】

  • 北川景子[稲葉麻美]
  • 千葉雄大[加賀谷学]
  • 成田凌[浦野善治]
  • 田中圭[富田誠]
  • 原田泰造[毒島徹]
  • バカリズム[小柳守]
  • 要潤[武井雄哉]
  • 高橋メアリージュン[杉本加奈子]
  • 酒井健太[大野俊也]
  • 筧美和子[天城千尋]
  • 桜井ユキ[山本美奈代]
  • 北村匠海[ユウくん]

【公開日(日本)】2018年11月2日
【上映時間】116分
【配給】東宝
【IMDB】5.8/10.0  (およそ80人の評価)

【あらすじ】

いつものように彼氏に電話をかけた麻美は、スマホから聞こえるまったく聞き覚えのない男の声に言葉を失うが、声の主はたまたま落ちていた彼氏のスマホを拾った人物だった。彼氏が落としたスマホが無事に戻ってきたことに一安心する麻美だったが、その日から麻美の日常は一変する。まったく身に覚えのないクレジットカードの請求、それほど親しくない友だちからの執拗な連絡……それらは麻美のさまざまな個人情報が彼氏のスマホからの流出を疑う事象の数々だった。一方その頃、ある山中で若い女性の遺体が次々と発見される事件が起こる。すべての遺体には、いずれも長い黒髪が切り取られているという共通点があり……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆2.8/5.0

一言でまとめるなら、「スマホは落としたらダメだよ…」って話(何をわかりきったことをと言わないで)

更に言うなら「スマホのロックコードは他人に分からないようにしようね…」って話。

さらにさらに突き詰めて言うなら「素人は株に手を出しちゃダメだよ!!!!」って話でもあります。(笑)

全体的に

サスペンススリラーなのにクスッと笑えるシーンがあって、しかもホラー監督の作品だけあってゾッとする怖さもある!バランスよくエンタメとしてよく出来てる感じ!

犯人についてのどんでん返しとかはわりと予想がつきやすいですけど(成田凌がちょい役で出てる時点でこいつ怪しいなってメタ読みできちゃうよねとかは言ってはいけないやつ!!!)、本当に驚くネタ(ヒロインが過去に死んだ友人の名前と顔に変えて他人として生きていた)は犯人探しよりももっと深いところにあったりして意外性もあり、楽しめます!

ちびぞう的には怪しすぎる刑事(本当は白)が、真犯人と似たような境遇で育ってきて、犯人の気持ちが分かり合えてしまうというところが演出として面白かったですねー!おそらく、途中まで千葉雄大扮する刑事の怪しさに「こいつが真犯人か・・・?」と揺さぶられた人も多かったのではないでしょうか。

田中圭が田中圭だった

ほんと、田中圭でした。北川景子にビンタされた時の顔なんかモロ田中圭。

モロ田中圭というかモロはるたん

あー田中圭だなぁ~という印象しか残らないのが残念なので、ぜひ今後、作品ごとに化ける役者に進化してもらいたいなと思うちびぞうなのでした。

バカリズムもイイ味出してる!

スマホを拾ってヒロインをストーカーしているのでは?とまず最初に我々が疑う位置にいるのが怪しさ満点のバカリズム。いきなり家に来たりとか異常者っぽさが全面に押し出されていて不気味。この映画の良い味付けになっていると思いました(笑)

しかもこのバカリズムが噛ませ犬的なポジションで、真犯人を隠す木の葉の役目なんですけども、このバカリズムのキャラクターがいるおかげで「ちょっぴり怪しい刑事」の真犯人っぽさが際立つんですよね。

バカリズムは怪しすぎるし、実はあの刑事が犯人なのでは?と思わせておいて実は全然前に出てない成田凌が犯人だったー!というところに行きつくまでの二段オチみたいになってるんですよね(笑)

こうやって全くの無実なのに怪しまれてる人とかいるんだろうなぁって思うと、そこらへんもけっこうリアリティあると思いました。

貞子に寄りすぎ

最後にこれだけ言わせて。リングの監督だと知ったからなるほど!と理解しましたが

貞子に寄りすぎ。

長髪のヅラをかぶった成田さんがもうソレにしか見えない。意識しているなんてレベルではなく、監督のセルフパロなんだろうなっていう目で観ました。ホラーファンに対するサービス精神も満点で本当に素晴らしいと思います(笑)

映画館で観るほどではないとは思いますが(映像的に)、DVDでも十分楽しめる!そんな作品です。サスペンスやホラーが好きな方にお勧め。

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夫がある日、宇宙人に変わっていたら。映画『散歩する侵略者』ネタバレ&感想

世界は終わるのかもしれない。それでも、一緒に生きたい。

こんにちは、ちびぞうです!

今作は、去年に書きました『ぎふアジア映画祭』のレポ記事内で”予兆”の方を観まして。その予兆を観るのに予習した方がいいかな?と思い慌てて借りてきて鑑賞したものになります。

『第40回/ぎふアジア映画祭』行って来たよレポ!

監督はちびぞうもファンの黒沢清監督。主演は旬真っ盛り!な長澤まさみと、松田龍平。ちびぞうの大好きな長谷川博己さんも助演しています!!!

元々(原作)は舞台作品だったようですね。

公式サイトはこちら

【映画情報】

【制作国】日本
【監督】黒沢清
【脚本】田中幸子、黒沢清
【原作】前川知大(劇団イキウメ)
【製作】中山良夫、永山雅也、大村英治、大角正、薮下維也、三宅容介、大柳英樹、松田美由紀、桜井良樹
【エグゼクティブプロデューサー】門屋大輔、千葉善紀、青木竹彦
【企画プロデュース】石田雄治、藤村直人
【撮影】芦澤明子
【照明】永田英則
【録音】渡辺真司
【美術】安宅紀史
【編集】高橋幸一
【音楽】林祐介
【出演([]内は役名)】

  • 長澤まさみ[加瀬鳴海]
  • 松田龍平[加瀬真治]
  • 高杉真宙[天野]
  • 恒松祐里[立花あきら]
  • 長谷川博己[桜井]
  • 前田敦子[加瀬明日香]
  • 満島真之介[丸尾]
  • 児嶋一哉[車田]
  • 光石研[鈴木]
  • 東出昌大[牧師]
  • 小泉今日子[医者]
  • 笹野高史[品川]

【公開日(日本)】2017年9月9日
【上映時間】129分
【配給】 松竹、日活
【映倫区分】G
【関連作】予兆 散歩する侵略者
【IMDB】6.0/10.0  (およそ1,000人の評価)

【あらすじ】

数日にわたって行方がわからなくなっていた夫・真治が、まるで別人のように優しくなって帰ってきたことに戸惑う妻・鳴海。それ以来、真治は毎日どこかへ散歩に出かけるようになる。同じ頃、町で一家惨殺事件が発生し、不可解な現象が続発。取材を進めるジャーナリストの桜井は、ある事実に気づく。不穏な空気が町中を覆う中、鳴海は真治から「地球を侵略しに来た」という衝撃的な告白を受ける。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆2.7/5.0

まずこの映画はオープニングがなかなかハイセンスだったというか、さすが黒沢清監督!!って感じでした。ちょっとうろ覚えなんですが

「オープニングの五分間で”この映画の内容はこんな感じなのよ”と表現できている作品が素晴らしい」

と誰かの言葉がありまして。この映画のオープニングはこんな感じ↓

金魚すくいのシーンから始まる。金魚を手に歩く女子高生の後ろ姿。
静かな住宅街に突然の老婆の悲鳴。勝手口から逃げようとする老婆が何者かに引きづられて玄関の中へ戻される。血まみれの家の中、女子高生が血だらけで立っている。手についた血を舐め、血だらけのまま外を出て田舎道を歩く。(まるで何気ない散歩をしているよう!)
横転するトラックと乗用車がぶつかるのをバックに笑う女子高生(立花あきら)。

「開始5分でタイトルを回収するオープニング!」

どうですか、お見事じゃないですか!?おそらく女子高生は何者か(宇宙人?)に乗り移られているんですよね!この一連のシーンはちびぞうのクソみたいな文章ではなく映像で観るとすごく格好いいんですけどね・・・説明しきれてる気がしない・・・。

おおまかなストーリー

病院に保護されたという夫(真治)を迎えに来た妻(鳴海)。夫はまるで別人のように変わってしまっていたらしい。若年性のアルツハイマーか事故による人格の変化だと医者は言う。
しかし妻は夫に対して怒っている様子。夫は最近不貞を働いていたのがバレていたかららしい。夫婦関係は終わっていると言われ夫は妻に突然「ガイドになってくれ」と意味不明なことを頼む。

「分からないことも多いし一人では道もまともに歩けない」と言う夫は天気予報の番組を観ながら動きの練習をしている(どう考えても宇宙人に乗っ取られてる!!)

桜井(長谷川博己)登場!週刊誌の雑誌記者らしい!米軍基地も自衛隊も1週間取材拒否していて、どうも何か起こっているようだと桜井は予想している。
彼はオープニングで殺された家族の取材に。そこに生き残った女子高生(立花)を探している男の子(天野)がやってきて「目的は地球の侵略」だと言われる。

夫婦(真治と鳴海)の元に鳴海の妹、明日香(前田敦子)がやってくる。親と喧嘩したので泊めて欲しいらしい。義理の兄(真治)がおかしくなってしまったので「家族」という概念について教える妹。真治が「それいいね。もらうよ」と言って人差し指を彼女の額に当てると、妹は突然おかしくなってしまう。急に帰る、と言い出す妹。

場面は変わって桜井と天野組のシーン。天野君の家に招かれる桜井。天野君のご両親は抜け殻みたいになってる。色々と”概念”を奪ったかららしい。彼らがガイドと呼ぶ人間からは奪わないと言う。
言葉の根本にある概念を奪うと、奪われた側はそれを失ってしまうらしい。(でもこれ、奪われる側の言葉の概念が間違ってたらそのまま間違って伝わるってことだよね?というかこんな子供の戯言にライターが付き合う必要なんてないのに!!!)

地球人は地球の支配者だと思い込んでるとか色々言われる。地球はほっといてもあと100年くらいで滅びるらしい。

鳴海は大きい仕事をもらえるが、上司にセクハラを受ける。

真治は鳴海の理想の夫になると宣言する。人類の前に自分(真治)のことを理解し、彼を作り直す気らしい。(ちょっとここらへん『PK』に似てるなー。人間を学んでいく宇宙人)

真治は鳴海が家から出るなという言いつけを破って近所を散歩。近くに住む男から『所有の”の”』という概念を奪う。すると結果的にその男は引きこもり状態から脱することに!(笑)
その後も散歩してたら犬にかまれる真治。やっぱりガイドが必要だと鳴海の事を信頼できるパートナーと言う。鳴海も少しずつ、変化した真治を受け入れていく。

立花さんは警察に保護されてるっぽい。彼女を見回る役の刑事もちょっとどこかおかしくなっている様子。誰か?と問われると自分は自分だよって言う。
立花さんがいる病室に簡単に入っちゃう桜井と天野。その後、意味の分からない格闘シーンが繰り広げられる。
刑事から”自分と他人”という概念を奪うと、どこか清々しい顔を見せる刑事。

立花さんと天野くんが合流すると、もう一人いる侵略者(真治)を見つけるために情報を仕入れて来いと桜井に指示する。これから通信機も作るから材料を仕入れて来いとも言われる。桜井は彼ら宇宙人の記事を本気で書くつもりになっている。

場面変わって鳴海の職場。真治は妻を締め付ける”仕事”の概念を上司から奪って彼女を救う。そこでようやく鳴海に自分は宇宙人だと打ち明ける!
元の真治は今、眠ってもらっていて、彼の記憶とかを引き継いで宇宙人が新しい加瀬真治になったと言う。彼ら宇宙人の本来の姿は地球人には見えないらしい。目的は、人間の”概念”を集めること。

桜井に厚生労働省の者だと名乗る男が近付く!新型のウイルスに立花が感染しているという話をしてくる!(でも本当に厚生労働省の男かどうか怪しい)
宇宙物理学者が自衛隊と一緒に行動しているところを目撃する。
立花が警察に見つかり、彼女は警察を容赦なく殺す!桜井は彼女たちにインチキだってキレたり、だいぶ動揺?している様子。

真治も謎の組織に追跡されて、鳴海と二人で逃げる。
真治は教会で神父から愛の概念を奪おうとするがうまくいかない。そんなもの誰にもイメージ出来ないのよと鳴海は言う。

真治は味覚も変わって、以前は食べられなかったご飯も美味いと言うように。そこに医者から「彼はウイルスに感染している」という電話がかかってくる。
(ウイルス感染を信じたとして、鳴海は彼を治療したいと思うのかなぁ。元のシンジに戻したいって思わないんじゃないかなぁ)

二人で病院に向かうと、そこには概念を奪われた人々がたくさんきていて阿鼻叫喚の図。

夫婦の元に桜井がやって来る。最初は宇宙人じゃないフリをしようとした真治、しかしガイドという言葉を聞いて態度が豹変!そこに立花と天野がやってくるー!
彼ら宇宙人の話し合いは一瞬で完了。しかし仲間と合流しても、真治は鳴海の夫でいることを選び、二人で逃げ出す。
立花は追いかける途中で車にひかれて死亡。
通信機を作る作業は桜井と天野の二人でする。桜井には別れた妻と息子がいるらしい。(ここで桜井は息子と天野を重ねたのかな?)
人類のサンプルとして選ばれた地球人は生き残れるという話を聞いて、それに志願しようかなと言う桜井。

すると厚生労働省を名乗った謎の組織の男たちがやってきてバトル!

戦いで倒れた天野の代わりに桜井が侵略開始の通信機をオンにする!笑顔を見せる桜井!
(地球の軍も桜井じゃなくて最初に無線機を破壊すればいいのに…)

桜井の働きにより、宇宙人の地球侵略が始まる。
全てが消えてなくなる前に真治の手で自分を消させようとする鳴海。自分の首を握らせて殺させようとする。しかし真治は殺せない。すると今度は愛の概念をイメージするから奪ってと鳴海は言う。
”愛”の概念を奪われた彼女は何も感じなくなってしまった。逆に真治は愛を知って感動している様子。

 

そして二か月後!侵略者は侵略をなぜか途中で終えたらしい。
鳴海には後遺症が残っている。(ここでまさかの小泉今日子がカメオ出演!)

廃人のようになってしまった鳴海に向かって真治は「ずっと一緒にいるよ、最後まで」と声をかける。

愛についてのお話

基本的には、夫婦という関係から愛について知る映画なのです。
宇宙人が、人類から愛を学ぶ。というお話。

夫婦とは何か?という問いについて、「夫婦」という肩書を大切にするのではなくその関係になってからも二人が「信頼できるパートナー」になるということに意味があるという事が言いたいのかもしれない。

子供たちに愛とは何か聞くところも面白いですよね!教会にいる神父が「愛はあなたの内側にあります」と説いていて、その神父からは”愛の概念”をうまく奪えなかったのも興味深い。鳴海の「そんなもの誰にもイメージできないのよ」っていう言葉も深い。これが真理だー!!となりますね(笑)

最終的に、鳴海からは愛を学ぶことができたわけだし、神父のおかげでそこの演出も引き立ちますね。

わりとツッコミどころも

多いんですよ。宇宙人の強さ設定もガバガバな感じがする(立花は車にひかれて死んだのに天野の方は銃に撃たれても平気そう(笑))し、謎の組織も宇宙人のこと知ってて戦いに来てるのに全然対策してない感じがしたり(概念奪われまくり)

天野が殺されても、仲間がたくさんいるって言ってたからあんまり意味はない気もしたり。。。

桜井も、二人の宇宙人と一緒に行動してて彼らに無理やりやらされているのか自分の仕事のために自分からついて行ってるのかわかりにくい!彼らを止めたいのか止めたくないのかどっち!?!?って感じがする。

最終的には天野に情が移る感じなんだと思うけど、そこに行くまでの描写がなさすぎてどうしたい人なのか分からない。自分の体に乗り移られるほどの気持ちの変化がどこで起きていたのかも分からないし。

(しかしこのラストには諸説あるようで、桜井は乗り移られていないのに自らの意志で通信機をオンにしたという説もあります。だとしても、どうしてそういう心境になったのかが謎なんだけどね)

最後の侵略のシーンも、ちょっと古臭い特撮感があったり(笑)音楽も(笑)
侵略行為って人間に対してのものだけだからもう少しスマートな方法なのかと思ったら普通に物理的に攻撃しててそこも笑ってしまった!!ほかの生物も死にそうじゃん!!

 

一番のメインである”概念を奪う”という部分に関しても、奪われた人間が廃人のようになるのがいまいち納得できず。学び直せばいいだけでは??赤ちゃんに戻ったようなもんなんだし。と思ってしまいますね、正直。

まとめ

けっこうツッコミどころ満載なんですけど、主演二人の演技は良いし、夫婦の関係が少しずつ変改していく過程も良かった。愛について学ぶというのも良かったですね。

ラスト付近で鳴海が真治に「愛を奪って」と言うシーンはなんとなく官能的に見えて、夫婦として二人が結ばれたようにも思えました。

 

ちなみに、トークショーで監督への質問に「刑事が自分は自分、と苦悩する場面があり、映画”CURE”の中で出てきた”自分は自分”という台詞の酷似しているがわざとでしょうか」というものがありましたが、監督が意図したわけではないようです。

そういう同じ監督の作品で繋がりが見えると、ついつい嬉しくなってしまうものだけど!!意外と製作側は何も考えてなかったりすることってわりとありますよねー・・・と思った瞬間でした。

 

トークイベントで観た方の予兆の感想も上げました!↓そちらもぜひご一緒に!

宇宙人から夫を守れ!映画『予兆 散歩する侵略者』ネタバレ&感想

ここまで読んで頂きありがとうございました!ちびぞうでした!!

 

 


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画像引用元:IMDB

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写真家・鋤田正義さんに迫るドキュメンタリー映画『SUKITA 刻まれたアーティストたちの一瞬』感想

デヴィッド・ボウイ、YMO、忌野清志郎―――
時代を駆け抜けた天才たちの《永遠の時》を獲得した写真家・鋤田正義の軌跡をたどるドキュメンタリー

最近、ドキュメンタリー映画熱が少しずつ上がってきています!!!

こちらもちびぞうの働く映画館で上映されていた作品。

鋤田さんという写真家の方は存じ上げていなかったので前知識ゼロでの鑑賞です!
ちびぞうも知っているような有名人の方がたくさん出演されているのでそれだけでも興味がそそられますよねー!

残念ながらパンフレットの販売はしていなかったのでゲットできず・・・。

公式サイトはこちら!

【映画情報】

【制作国】日本
【監督】相原裕美
【プロデューサー】相原裕美、鋤田晃久
【エグゼクティブプロデューサー】石田美佐緒、金子学、松井智
【スーパーバイザー】井上智、追分史朗、近藤正司
【撮影】マーク東野、北島元朗
【整音】田辺邦明
【カラリスト】小林哲夫
【編集】臼杵恵理
【音楽】鋤田晃久
【助監督】松永光明
【出演([]内は役名)】

  • イギー・ポップ[ナレーション]
  • 鋤田正義
  • 布袋寅泰
  • 山本寛斎
  • 高橋靖子
  • ジム・ジャームッシュ
  • 永瀬正敏
  • フィル・アレキサンダー
  • 糸井重里
  • リリー・フランキー
  • クリス・トーマス
  • ポール・スミス
  • 細野晴臣
  • 坂本龍一
  • 高橋幸宏
  • 鋤田哲雄
  • 日暮真三
  • 平田比呂志
  • 寺山偏陸
  • デビッド・ゴドリス
  • アーロン・ジチェ
  • スージー・ロンソン
  • MIYAVI
  • 箭内道彦
  • 羽良多平吉
  • ロス・ハルフィン
  • マウリッツオ・グイドーニ
  • マッテオ・メイリ
  • ジョナサン・バーンブルック
  • アキマ・ツネオ
  • PANTA
  • 鋤田弘子
  • マーク東野
  • 内山直之
  • 是枝裕和
  • 北島元朗
  • 立川直樹
  • DRUM TAO
  • 宮原夢画
  • ガイ・ホワイト
  • 野上眞宏

【公開日(日本)】2018年5月19日
【上映時間】115分
【配給】パラダイス・カフェフィルムズ
【映倫区分】G

【解説】

デビッド・ボウイと40年以上も親交を重ね、イギー・ポップ、マーク・ボラン、YMO、寺山修司、忌野清志郎らのポートレート、アルバムジャケットなど数多く手がけた写真家・鋤田正義を追ったドキュメンタリー。1938年に九州の炭鉱町で生まれた鋤田は60年代に広告写真で注目を集め始める。70年代には海外へ飛び、ボウイとの運命的な出会いを果たした。布袋寅泰、山本寛斎、永瀬正敏、糸井重里、リリー・フランキーら鋤田と親交のある人びとの証言を交えて、2018年5月に満80歳を迎える鋤田の創作活動や人柄に迫っていく。【引用元:映画.com

【感想】

☆3.5/5.0

鋤田さんが幼少期の頃に家の店番をしていた時、その窓から見える外の景色をまるでカメラを通してみているようだった。窓枠が、自分の初めてのファインダーだった。というエピソードに、彼が生まれながらの写真家だと実感。

この映画で見れる鋤田さんの全ての作品は、被写体のかっこよさとかかわいさとか表面上のものを写したものではなく、その人の自然体を、魂そのものを写し出したような生々しさと力強さを感じるんですよね。総じて美しいって一言に収束しちゃうんですけど・・・!!!

劇中で「カメラは写真家の武器であって、武士が持っているような刀を突きつきられるようなものだから」という台詞があり、鋤田さんはその武器をもっているのに相手に突きつけられているという感覚を受けさせない。だから自然体を写し出すことができるんだなー、と感動しました。カメラマンとしてのプロの技はもちろんですがそれ以上に、鋤田さんが生まれながらにして持っているもの。という印象ですね。

以前、黒沢清監督の『ダゲレオタイプの女』を観た時も思ったんですけど、被写体と写真家の関係って少しエロスを感じるんですよちびぞうは。

『ダゲレオタイプの女』感想/黒沢清ミーツ仏映画!

「見る」って行為は縛って縛られての魂のぶつかりあいというか。

MIYAVIも劇中で「互いの全てをぶつけ合ってまるでセックスのようだった」って表現しているんですよねーーー。やっぱりそういう感覚あるんだ!?分かるーーー!!!と思ってしまった(笑)

最後の方で語られた、震災の時に写真が流れてしまった家族の話をしていて号泣してしまいました。亡くなったおばあちゃんの写真が、見つからない。おばあちゃんがどういう人物だったのかを語るものが何もない。とても悲しいことですよね。

ディズニーの『リメンバー・ミー』でも、祭壇に写真が飾られていない人は現世の家族に会いにいけないという縛りがありました。写真というものは、いなくなってしまった人と現世を生きる人を繋ぐ大切なものなんですよ。

愛してくれる人達を忘れない。CGアニメ映画『リメンバー・ミー』ネタバレ&感想

そう考えると写真家の人の仕事というのはとても偉大で、人ひとりの生きた証のようなものを後世に繋いでいく仕事なんですよね。

有名アーティストから名もない普通の人まで、鋤田さんの写真はその人の表面的ではない人としての軌跡のようなものが垣間見れる。だからこそ、これだけの人に愛される写真家さんなんでしょうね。

まとめ

素晴らしいことを学べる映画でした。有名な写真家さんは、古い手法にこだわる人も多い中で鋤田さんは最新の技術をすぐに取り込もうとするそうです。そういう姿勢も時代を超えて活躍する秘訣なのかもしれませんね。

 

ドキュメンタリーが好きな方にはオススメな作品です。

どうでも良いんですけど、ポール・スミスが出ていてめちゃめちゃカッコいいロマンスグレーのおじさま(おじいさま)でした!!!素敵すぎる!!!!

 

 


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生田斗真×広瀬すずの禁断ラブ♡映画『先生!、、、好きになっても良いですか?』ネタバレ&感想

”お前が未来に出会う災いは、お前がおろそかにした過去の報いだ”


先生! 、、、好きになってもいいですか? [DVD]

たまーーーーーに、こう、日本の少女漫画原作のラブ映画っていうのが観たくなるんですよね。ちびぞう(@cbz_ewe)です!!

最近のものだと『ピーチガール』とか観てましたね!というかこの記事の触りでも全く同じこと書いてて自分で笑ってしまった(笑)

山本美月がガングロギャルに!?映画『ピーチガール』ネタバレ&感想

今回は先生と生徒の恋愛映画ということで、近い時期にやっていた『ナラタージュ』とごっちゃごちゃになってしまうちびぞうです・・・。

今作も、先生と生徒の恋。キャストは先生役に生田斗真、教師に恋する女子高生役に、広瀬すずです。

公式サイトはこちら

【映画情報】

【制作国】日本
【監督】三木孝浩
【脚本】岡田麿里
【原作】河原和音「先生!(集英社)」
【エグゼクティブプロデューサー】高橋雅美、平野隆
【プロデューサー】濱名一哉、幾野明子
【共同プロデューサー】田口生己、辻本珠子、山本礼二
【撮影】山田康介
【照明】木村匡博
【録音】矢野正人
【美術】花谷秀文
【装飾】西尾共未
【ヘアメイク】百瀬広美
【スタイリスト】望月恵
【音響効果】伊藤瑞樹
【編集】伊藤潤一
【主題歌】スピッツ -“歌ウサギ”
【出演([]内は役名)】

  • 生田斗真[伊藤貢作]
  • 広瀬すず[島田響]
  • 竜星涼[川合浩介]
  • 森川葵[千草恵]
  • 健太郎[藤岡勇輔]
  • 中村倫也[関矢正人]
  • 比嘉愛未[中島幸子]
  • 八木亜希子[島田遼子]
  • 森本レオ[羽柴晶一]

【公開日(日本)】2017年10月28日
【上映時間】113分
【配給】ワーナー・ブラザース
【映倫区分】G
【IMDB】6.0/10.0  (およそ300人の評価)

【あらすじ】

弓道部に所属する女子高生・島田響は、クールで生真面目だが実は生徒への愛に溢れる世界史教師・伊藤貢作に恋をする。生まれて初めて誰かを好きになった響は、伊藤に対し自分の気持ちを率直にぶつける。伊藤はそんな彼女に惹かれながらも、教師という立場から一歩を踏み出せずにいたが……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆2.3/5.0

王道中の王道。という感じでした。

適度にキュンあり適度に悩みあり適度に山場があって適度にハッピーエンド。

無難に楽しめる作品ですが、あえて悪く言えば「驚きが何一つない展開」に若干退屈感を感じるかもしれませんね・・・。

役者陣がミスキャスト感

ちびぞうは原作の漫画を読んでいないのでこの役にこの人どうなの!?という違和感がある、という事ではなく、単純に生田斗真×広瀬すずの演技としての相性の問題があったのかなと・・・。

まず、広瀬すずの「先生大好き!!!」感があまり出てない。彼女はあんまりキャピキャピしてる女優さんではないというか、静かでミステリアスな雰囲気すら感じる演技が最近ハマってますよね(『三度目の殺人』『ラプラスの魔女』でも同じような演技をしていたと思います)先生を好きになったきっかけもボンヤリしているし、その気持ちの大きさみたいなものも伝わって来にくい感じがします。

それに加えて生田斗真の演技もまーーーーた、感情が見えない!!!
いつ彼女を好きになったのか????惹かれていく描写なんかあったのかな????
なので、ウェディングドレスの広瀬すずに近いの儀式をされて

「魔が差してキスしちゃった感」がすっごい・・・。

もしあそこのシーンに行くまでに生田斗真の気持ちもきちんと見えていたら、そんなに違和感もなかったと思うんですけどね。その後の、教師や保護者の人達を相手に気持ちを話すシーンももっと盛り上がった気もする。
生田斗真って別に感情消す演技ばっかりじゃないし(最近だと『彼らが本気で編むときは、』とかありましたね)、今回は本当に相性の問題だったのかなぁ、と。

個人的には、『ナラタージュ』の先生役を生田斗真で観たかったなぁ・・・。

松潤×有村架純の純愛系?映画『ナラタージュ』ネタバレ&感想

代わりに脇役のアツさは空振り感

先生が生徒にキスしてる写真がSNS上に流出したら相当な騒ぎになりますよね。多分ね。

そんな状態で「逃げんなよ!!」みたいに怒りに行く主人公のクラスメイトの川合浩介くん・・・。いや、正直異動だけで済んだって相当良い方だと思うんですけど・・・。
というか大人としての責任を取る事と、広瀬すずとの恋愛を今後どうするかは全くの別物だと思うんですけどそこらへんごっちゃごちゃ感。

せっかく、弓道部仲間の藤岡勇輔くんも告白したけど、あんまり広瀬すずを悩ませるような存在にはなれなかった・・・。ちびぞうはヒロインとヒーローに横恋慕するキャラってすごく好きなので、彼の存在感がどうにも薄かったのも残念だったなぁ。もうちょっとヒロインを悩ませて欲しかった!!!

まとめ

すーーーごく無難にキュンキュンできる王道中の王道、最後もしっかり卒業を待ってから結ばれるというとっても綺麗なハッピーエンド。

だからこそ、何かが物足りない・・・・とちびぞうは思ってしまうんですけど、でも普通に楽しめる恋愛映画だと思います!!!

というかコレ系はあんまり観ないから他と比べようがないけど、でも多分結構面白い方だと・・・思う!なので失敗することは決してないと思います!そこは安心して頂けるでしょう!!多分!(多分)

 

 


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人は人を裁けるのか?映画『三度目の殺人』ネタバレ&感想

「裁判所では―――人の命を自由にできるじゃないすか」

まずは是枝監督!
最新作(2018年5月現在)『万引き家族』のカンヌ国際映画祭での最高賞”パルムドール”の受賞おめでとうございます!!

アカデミーでもぜひ!健闘して頂きたいところですね!!

ちびぞう(@cbz_ewe)は監督の作品は今作で『海街diary』から二つ目!!!

ド初心者の領域です!!!過去に『誰も知らない』『そして父になる』などが話題になった時は邦画にあまり興味がなく、スルーしてしまっていたんですよね・・・。

なので、家族について描くのが彼の映画の特徴なのかなとふんわり知っている程度です・・・。

今作は賛否両論でパッカリらしいですが、果たして・・・??

【映画情報】

【制作国】日本
【監督/脚本/編集】是枝裕和
【製作】小川晋一、原田知明、依田巽
【プロデューサー】松崎薫、田口聖
【アソシエイトプロデューサー】大澤恵、小竹里美
【撮影】瀧本幹也
【照明】藤井稔恭
【録音】冨田和彦
【美術監督】種田陽平
【装飾】茂木豊
【衣装】黒澤和子
【ヘアメイクデザイン】勇見勝彦
【音響効果】岡瀬晶彦
【音楽】ルドビコ・エイナウディ
【出演([]内は役名)】

  • 福山雅治[重盛]
  • 役所広司[三隅]
  • 広瀬すず[山中咲江]
  • 満島真之介[川島輝]
  • 市川実日子[篠原一葵]
  • 松岡依都美[服部亜紀子]
  • 橋爪功[重盛彰久]
  • 斉藤由貴[山中美津江]
  • 吉田鋼太郎[摂津大輔]

【公開日(日本)】2017年9月9日
【上映時間】124分
【配給】東宝、ギャガ
【映倫区分】G
【IMDB】6.7/10.0  (およそ1,540人の評価)

【あらすじ】

勝つことにこだわる弁護士・重盛は、殺人の前科がある男・三隅の弁護を仕方なく担当することに。解雇された工場の社長を殺害して死体に火をつけた容疑で起訴されている三隅は犯行を自供しており、このままだと死刑は免れない。しかし三隅の動機はいまいち釈然とせず、重盛は面会を重ねるたびに、本当に彼が殺したのか確信が持てなくなっていく。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレも唐突にあるよ!)】

☆2.5/5.0

賛否両論!!!!ということでしたが、ちびぞう的には可もなく不可もなく。

なので「普通に面白い」の2.5をつけさせて頂きました・・・。

後味がなぁ、狙ってのことらしいんですけど、スッキリできない終わり方です。

とてもモヤモヤする終わり方

金が欲しくて殺した

金が欲しかったんじゃなくて私怨で殺した

本当は被害者の奥さんに依頼されて殺した

被害者の娘咲江(広瀬すず)と交流があり、被害者に性的暴行を受けていた咲江を助けるために殺した

全てを撤回、自分は殺していない

こんな感じで、全てが三隅(役所広司)本人の供述ではないんですが、弁護士側が調べたことも合わせると少しずつ見えてくる”真相”が変わっていくので、観てて段々分からなくなっていきます。

ちびぞう的には最後に「自分はやってない」、と言い出したのは咲江に法廷で性的暴行があったなどど証言させたくなかったから、敢えて周りを混乱させようという目的があったのかなと思っています。もしかしたら娘も殺害に関与していたのかもしれないし、そこも守ろうとしたのかもしれない。その流れが個人的には一番しっくりくるかな、と。
劇中で三隅がハッキリと観客の前で「こうだった」と自分から主張したのは初めてのことだったじゃないですか、他は「週刊誌にそう言ったらしい」とか「自白したらしい」とかって、又聞きなんですよ。いや、劇中の登場人物はもちろん本人の口から聞いたってことなんでしょうけど、我々鑑賞者からしたらそのシーンははっきり描かれてなかった。だから、それまでの三隅の自供内容ってどこまでが本当か分からない。
しかし、最後に自分はやってないと言い出したのはハッキリと私たちにも分かるように描かれてる。だからそこに真実があったようにちびぞうは感じました。

といっても想像の域を出ないんですけどね。

今作は最後の最後まで「本当のところはどうだったのか?」というのが分からぬまま、三隅の有罪が決まって終わってしまいます。
主人公の弁護士も複雑な心境で、どうもその弁護士の複雑な気持ちを観客にも感じてもらいたい!というのが是枝監督の意向らしいからもうどうしようもない!

このモヤモヤを享受するしかないのですよ!!!!

”真相”が分からないことに意味がある

この映画は、「”真相”が分からないこと」そのものにスポットライトを立てた法廷劇。

偶然にもちびぞうは最近、NHKドキュメンタリーの『ブレイブ 勇敢なる者 ”えん罪弁護士”』を観ておりまして。

詳細サイトはこちら

有罪率99.9%という日本の司法に挑む「えん罪弁護士 今村 核先生」のドキュメンタリーだったんですが、その中で裁判が1000件あれば1件しか無罪判決が出ない。という恐ろしい事実を知りました。
ほとんどの人がやってなくても自白してしまう。と言うんですよね。そして、一度でも自白してしまえばそれがひっくり返ることはない・・・。

「海外の司法は有罪なのか無罪なのかを判断する場所なのに対して、日本の司法は有罪を確認する場だ

という言葉が今村先生の影響を受けたという論文の一節にあって衝撃を受けました。

つまり、裁判に出てしまえばそれだけで有罪が決まっているようなもの。真実なんて、誰も気にしていないんです。

この映画はそういった日本の司法にメスを入れる作品だった。
だからこそ登場人物はみんな露骨にやる気がないし、主人公も最初は「勝てれば真相なんでどうでもいい」と言っているんです。それが、三隅と関わることで考えが変わっていく。
だけど、主人公一人の考えが変わったところで、日本の司法は一ミリも変わることなく流れていく。その無情さというか理不尽さというか、やるせなさを観客に感じさせることで裁判事情ってどうなんよってところを考えさせる目的があったんだと思います。

劇中で「三隅はただの器でしかない」という言葉が出てきますが、本当にその通り。彼の中はからっぽかもしれない、でもその中身がこうであったらいいなと周りが勝手に決めつける。それが有罪だろうと無罪だろうと。

ちびぞうが、上述した”三隅が咲江を守ろうとした”という事もただの想像でしかない、と言いましたがこれは私が三隅にそうであってほしいと考えただけのもの。

観客であるちびぞうも、器である三隅に自分の都合のいい真実をあてはめて「こうであればいい」と考えてしまっているんですよね。
やられたなぁ、という感じがしました。

家族映画の一面も

主人公の弁護士、被害者家族、そして加害者家族と三つの家族の形が描かれていて、家族の絆や関係性についても描かれている作品だと感じました。

是枝監督と言えば父と子の絆、家族の絆を大切にする人という印象があったので、今回も、形の違う三つの家族の中の絆が見え隠れしていましたね。

まとめ

司法についてメスを入れている、と言っても、一体どれくらいの人に日本の裁判の実情が伝わるのか?と考えると、多分この映画だけでは伝わらないでしょう。

ちびぞうはドキュメンタリーを観ていたからたまたま知っていただけで、知らなかったらその実情が酷いもので、そこにツッコんでいる作品なんだなとは思えなかったかもしれません。

家族のドラマという側面もあるので、結果的に「詰め込み過ぎ」感があるんですよね。

司法ドラマなのか、家族のドラマなのか、はたまた人間を描いたヒューマンドラマなのか。
はたまた人間は人間を裁けるのか、神の存在は必要かなどなどテーマがすごく多い・・・。

観た人が感じるだけの沢山のテーマが潜んでいてとても重厚なんですけど

「分かった、分かったから!」

と言いたくなる説教臭さみたいなものもあって・・・うーん。

タイトルの三度目の殺人の三度目は何を示すのか?も三隅の死刑が殺人だ、と言いたげなのも分かりますけどね。なんだかすごくドヤァ!とされてる感があって。

ちびぞうはプラスの部分もマイナスの部分も合わせて普通に観れた、という感想に落ち着きました。(と言う割にあんまり褒めてないけど)

 


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せめて前篇だけで良かった。映画『サクラダリセット 後篇』ネタバレ&感想

咲良田の未来をかけた、最後の聖戦が始まる―――

はいどうもぉ、ちびぞう(@cbz_ewe)です。

前回の記事に引き続き、こちらの青春超能力映画の後篇について書いていきたいと思います。

超能力者たちの青春映画『サクラダリセット前篇』ネタバレ&感想

今回の見どころはミッチーこと及川光博さんが後篇から登場するということでね、いかに前篇の面白く無さを底上げするか・・・ということなんですが(序盤から辛口全開)

というか今気付いたんですけども、こちらの原作はラノベでしかもアニメ化もされてるんですね。ラノベ原作に偏見はないんですけども、アニメ化されるようなラノベは実写化に向いていないのでは?という気持ちはうっすらとあります・・・。

【映画情報】

【制作国】日本
【監督/脚本】深川栄洋
【原作】河野裕 「サクラダリセット(角川スニーカー文庫)」
【企画】丸田順悟
【プロデューサー】春名慶、二木大介、青木裕子
【撮影】清久素延
【照明】三善章誉
【録音】小松将人
【美術】黒瀧きみえ
【スタイリスト】浜井貴子
【ヘアメイク】ワシダトモキ
【視覚効果】松本肇
【編集】坂東直哉
【音響効果】齋藤昌利
【主題歌】flumpool – “ラストコール”
【出演([]内は役名)】

  • 野村周平[浅井ケイ]
  • 黒島結菜[春埼美空]
  • 平祐奈[相麻菫]
  • 健太郎[中野智樹]
  • 玉城ティナ[村瀬陽香]
  • 恒松祐里[岡絵里]
  • 岡本玲[宇川紗々音]
  • 岩井拳士朗[坂上央介]
  • 矢野優花[皆実未来]
  • 奥仲麻琴[魔女(若い頃)]
  • 吉沢悠[津島信太郎]
  • 丸山智己[加賀谷]
  • 中島亜梨沙[索引さん]
  • 八木亜希子[浅井陽子]
  • 及川光博[浦地正宗]

【公開日(日本)】2017年3月25日
【上映時間】103分
【配給】ショウゲート
【映倫区分】G
【IMDB】5.8/10.0  (およそ35人の評価)

【あらすじ】

住人の半数が特殊能力を持つ閉ざされた街・咲良田。芦原橋高校の奉仕クラブに所属する浅井ケイと春埼美空が2年前に死んだ同級生・相麻菫を再生させるべく奔走する一方、管理局内では強い権力を持つ対策室室長・浦地正宗が、街の未来を左右する計画を実行しようとしていた。その計画に相麻が関わっていたことを知ったケイと春埼は、仲間たちと共に計画を阻止するべく立ち上がるが……。【引用元:映画.com

【感想(酷評というか・・・)】

☆1.0/5.0

前篇後篇に分けて公開するという割と大作をイメージさせる作りなわりには、前篇は3週目には終わっていたと言う大コケぶりで大変なことになっていましたね。

さて。後篇は果たして盛り返せたのか?

いや、盛り返せるはずはない

IMDbでも前篇の6点台から鑑賞数の半数が減り、人数が激減りすると点は上がりやすくなる(追いかけてるの熱心なファンだけだろうから)と思うのに5点台に下落・・・これは辛い。

もう感想書くのもしんどい

  • 相変わらず物語に置いてきぼりされている点
  • ミッチーを相手取った最終決戦がただの説得という地味さで、前篇のクライマックスの方がよっぽど緊迫していた感
  • ミッチーの演技も怪演というほどでもなく浮いていてつらい
  • 全体の演技もなんだか自然さがなくてつらい(元々ラノべってアニメに似合う台詞回しが多いと思うんですよ。だから現実だと違和感生まれること多々あり)
  • 途中でいきなり主人公とハルキが両思いになって突然三角関係!みたいなシーンが出てくるけど違和感しかない
  • 能力者の能力が暴発したら街中で爆発が起きると言うよく分からない流れ(爆発させときゃクライマックス感あると思ってる)

おおまかにいえばこんな感じです。

ぶっちゃけラストの方は、あまり頭に入って来なくて「え?どうなったっけ?」って感じだけど見返して理解しようという気がまず起きないというね・・・。

能力者を町から消し去りたい!というミッチーVS能力者がいるサクラダが好きという主人公

というのは分かりました。

そして、能力で悲劇が起きないようにしっかり管理していけばいいじゃん?俺がやるし!という主人公の案が最終的にミッチーを納得させた・・・

というのも分かりました。

なんで納得したのかとかいまいち分かっていませんが・・・

 

すごく思うのは、前後編にせずに前篇だけもう少し掘り下げてクオリティアップさせた方が良かったんじゃないかな・・・というところ。

未来視の能力を持った女性がサクラダの管理局で幽閉されながら仕事をしていて、しかし最期には愛する人のそばで死にたい・・・という想いを叶えるために能力者が力を合わせて管理局から脱出させる・・・というのはすごく良い話じゃないですか。
しかも、主人公はその作戦を成功させるためにその身を投じて死にますからね!一回ね!絶対に前篇のラストの方が後篇より盛り上がるよね!

まぁ言ってても仕方ないんですけどね!!

 

よし、こんな感じで勘弁してください。

 

 


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超能力者たちの青春映画『サクラダリセット前篇』ネタバレ&感想

能力者が集う街、咲良田に、聖なる再生を―――

映画館でチラッと予告を観た時に、タイムリープ系の青春群像劇で、ちびぞう(@cbz_ewe)の好みっぽいなぁと思ったものですが・・・しかし気付いたらものすごい速度で上映が終了しておりまして。

劇場で見逃してしまいましたね。

でもなんか大コケしたみたいですね。それを知らずにレンタルしてDVDで観ましたが・・・。

ちなみにちびぞうは原作未読です!!!

【映画情報】

【制作国】日本
【監督/脚本】深川栄洋
【原作】河野裕 「サクラダリセット(角川スニーカー文庫)」
【企画】丸田順悟
【プロデューサー】春名慶、二木大介、青木裕子
【撮影】清久素延
【照明】三善章誉
【録音】小松将人
【美術】黒瀧きみえ
【スタイリスト】浜井貴子
【ヘアメイク】ワシダトモキ
【視覚効果】松本肇
【編集】坂東直哉
【音響効果】齋藤昌利
【主題歌】flumpool – “ラストコール”
【出演([]内は役名)】

  • 野村周平[浅井ケイ]
  • 黒島結菜[春埼美空]
  • 平祐奈[相麻菫]
  • 健太郎[中野智樹]
  • 玉城ティナ[村瀬陽香]
  • 恒松祐里[岡絵里]
  • 岡本玲[宇川紗々音]
  • 岩井拳士朗[坂上央介]
  • 矢野優花[皆実未来]
  • 奥仲麻琴[魔女(若い頃)]
  • 吉沢悠[津島信太郎]
  • 丸山智己[加賀谷]
  • 中島亜梨沙[索引さん]
  • 大石吾朗[佐々野宏幸]
  • 加賀まりこ[魔女]

【公開日(日本)】2017年3月25日
【上映時間】103分
【配給】ショウゲート
【映倫区分】G
【IMDB】6.2/10.0  (およそ61人の評価)

【あらすじ】

住人の半数が特殊能力を持つ閉ざされた街・咲良田。過去に体験したすべての記憶を保持する能力を持つ高校生・浅井ケイは、世界を最大3日分巻き戻す能力「リセット」を持つ春埼美空と行動を共にしていた。「リセット」後の世界では春埼自身の記憶もリセットされてしまうが、ケイの記憶はリセットされないため、2人が一緒にいれば世界を最大3日分やり直すことができるのだ。2年前、「リセット」の影響で同級生の相麻菫を死なせてしまったケイと春埼は、咲良田の人々の様々な能力を組み合わせることで相麻を蘇らせることができるのではないかと考えはじめる。【引用元:映画.com

【感想(酷評だよ!)】

☆1.2/5.0

DVDも当然のことながら前篇と後篇ありましてね・・・。

レンタル屋で両方見つけて「おし!」と両方借りたんですけどね・・・。

正直前篇を見始めてすぐに

「あ、これは後篇まで全部観るのがキッツいやつ・・・」

と思いましたね・・・。

もうこういうのはすぐに分かりますね。なんでだろう。役者の雰囲気とか、オープニングの入りなどなど、感覚ですかね。第6感的な感覚で。

まず最初から置いてきぼり感ある

原作をはしょりまくって、結果、映画だけではいまいちキャラクターの関係性や設定がわかりにくくなってしまう。という残念な事になっていると思います。

主人公が突然、「管理局の頂点に近い人間(もうこの呼び方がすでに厨二くさいのは置いておくとして)」に呼ばれて行ってみたら、

「あなたは私がここに呼んだ」だの「この咲良田市に入れば二度と戻れなくなる」だのよくわからない・・・

主人公が小さい頃、この女性に呼ばれてこの町に来た、というところまでは理解できるんですけど、「二度と戻れなくなってしまうのにも関わらず親の記憶からも消されてまでこの町で暮らすことを選んだ理由」が分からないんですよね・・・。

一応恋愛要素もある感じなんですが(特に後篇は)、主人公とハルキの関係性だったり、もう一人のヒロイン?の関係性もなかなか謎が多いままで進んでいく・・・

超能力に関しても曖昧

ルールが曖昧と言うかガバガバな感じがするんですよ。全体的に。

主人公の能力が「全ての記憶を保持し続けられる」っていうのは分かりやすいんですけど、ハルキの「リセットと言えば三日間巻き戻る。ただしセーブをしたらそれより前には戻れない。更に、セーブが出来るのは一度に一回だけ」みたいな、この能力。

そもそも、主人公とセットでないと使えないの。って言われても

なんで????

となるわけですよ。一応、過去に自分だけでリセット能力を使っていたらミスって友達が死んでしまったという事があってから、信頼する主人公の言葉がないと能力を使えなくなってしまった・・・という理由は説明されるんですけど・・・。

精神的な問題であるなら、最後に主人公がわざと殺されることでリセットしよう!って場面の時にわざわざ”声を届けられる能力”を使ってハルキにリセットを命じなくても、あんな壮絶な場面だったら自力で能力使ってくださいよって思ってしまう。
だって、主人公がただの石になってしまっても愛せるって明言するくらいハルキは主人公ラブなわけだから。死ぬ気で能力使えよ、と思ってしまうわけです。

しかも、「セーブをされた日より昔には遡れない」はずなのに、写真で過去に戻ればそこからまたリセットが使えるのもなんだかなぁ。ルール違反じゃないですかね。法の隙間ってことですかね。

それ以外の能力者も、ルールが曖昧な感じがする人が多い。

「能力を奪える能力者」と言っても、そのやり方は”記憶を操作して能力者にその使い方を忘れさせる”というもの。

それって、つまりは能力を奪うのがメインではなくて「記憶を操作するのがメインの能力」ってことだよね??ほかにもできることめっちゃありそうだし強い能力じゃないですか!!でも基本的に能力を奪うことにしか使わないんだよなあ・・・。

他人に声を届けるにしても、対象から対象へ能力を移す能力も、どれもいまいちハッキリしない。よく分からないまま能力を使うところを見せられても、あまり楽しい!!とはならないわけです。

おそらく、原作ではしっかり説明されているのかと思うんですが・・・。

最後少しだけ盛り上がる

まさかのわざと殺されてハルキに能力を返させるというめちゃくちゃな作戦はぶっちゃけ勝機をなぜそこまで確信して出来たのか?と思ってしまうんですが

そこへ行きつくまでの、能力者たちの力を複数組み合わせて魔女を脱出させる、といった展開は全体的に退屈な流れの中で楽しめた一部分でした。

まとめ

しかし、最後の最後に、過去に死んだ相麻菫(もう一人のヒロイン)が蘇ってビックリ―!!!と言う感じになるんですけど、ちびぞう的には

誰???

ってなるし、もうよく分からないです!!!(笑)

正直この感想すら書く気力が非常に起きなくて苦しみました・・・苦しんで生み出した子(感想)ほど可愛いとかそんなもんではありません。

前篇と後篇を両方借りて失敗したなぁと心から思っていたんですが、逆に両方借りていたから良かったのかもしれません。

だって前篇だけ観たら後篇を借りる気力ってなかなか沸いてこないと思うので・・・。

果たして後篇で盛り返すのか?及川光博さんが出演しているっぽいので、そこに希望の光をかんじているちびぞうでした・・・

 

 

 


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ゲスの極み族VS侍。映画『忍びの国』ネタバレ&感想

「あやつの前に門はなし、ゆえに無門とはよう言うたもんじゃ」

ちびぞう母チョイスでレンタルしてみた作品。

和田竜による同名小説の映画化ですね!

主演の大野智とかはあんまり興味ないんですけども、鈴木亮平が出ているのでちょっと楽しみになりました・・・!!邦画で時代物(しかも忍者)って、滅多に観ないのでワクワクです!!

公式サイトはこちら

【映画情報】

【制作国】日本
【監督】中村義洋
【脚本/原作】和田竜「忍びの国(新潮社)」
【企画/プロデュース】平野隆
【エグゼクティブプロデューサー】藤島ジュリーK.
【プロデューサー】辻本珠子、原藤一輝、下田淳行、藤井和史
【アソシエイトプロデューサー】小野原正大、大楠正吾
【撮影】相馬大輔
【照明】佐藤浩太
【音響効果】伊藤瑞樹
【美術】清水剛
【装飾】秋田谷宣博
【衣装デザイン】黒澤和子
【編集】上野聡一
【音楽】高見優
【主題歌】嵐 -“つなぐ”
【出演([]内は役名)】

  • 大野智[無門]
  • 石原さとみ[お国]
  • 鈴木亮平[下山平兵衛]
  • 知念侑李[織田信雄]
  • マキタスポーツ[長野左京亮]
  • 平祐奈[北畠凛]
  • 満島真之介[下山次郎兵衛]
  • でんでん[下山甲斐]
  • きたろう[音羽の半六]
  • 立川談春[百地三太夫]
  • 國村隼[北畠具教]
  • 伊勢谷友介[日置大膳]

【公開日(日本)】2017年7月1日
【上映時間】125分
【配給】東宝
【映倫区分】G
【IMDB】8.1/10.0  (およそ1,670人の評価)

【あらすじ】

天下統一に向け、諸国を次々と攻め落としていた織田信長が攻め入ることができなかったただひとつの国、伊賀の国。人でなしの忍者衆が住む伊賀の国に暮らす忍者の無門は、伊賀一の凄腕を持つ忍者でありながら、怠け者の性分で、普段は女房のお国の尻に敷かれる毎日を送っていた。そんな中、ついに圧倒的な軍勢を率いた織田軍が伊賀に攻め込んできた。武力、兵力では太刀打ちできない無門率いる忍びの軍団は人知を超えた秘策で織田軍に抗戦する。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆3.0/5.0

邦画はあんまり観ないので基本的に期待値が低い・・・(特に大野くんとか興味ないので)のもあったかと思うんですけど、でも

意外に面白いんですよ、これ・・・!!

忍者VSサムライのアクションが楽しい!

殺陣のシーンがすごく新鮮で楽しかった!

特に主人公無門の戦い方が、相手の振りや攻撃を受け流してヒョイヒョイヒョイと身軽に避けていく感じで(うまく説明できなさすぎる)、すごく楽しいんですよ!!

手裏剣だったり、ターザンだったり、吹き矢だったり、地面に埋もれて隠れる土遁の術や、木や岩の模様に似た布で隠れるこの葉隠れ的な術などなど、忍者ならではのアクションが盛りだくさんで、おおお実戦ではこんな感じになるのか!!と若干感動(もちろん誇張されてる部分もあるとは思いますが)

虎狼の族(ころうのやから)がゲスすぎる

伊賀忍者は虎狼の族と呼ばれるほど、血も涙もなく自己中心的な人たちだったということだったらしいんですけども、それがあまりにもひどい!

「自分が働いたとき誰が銭を払ってくれるのか」

ということを常に気にしていて、里が攻められるピンチであっても金を払える人がいなければサラッと里を捨てて京へ逃げようとしたりする・・・あまりの守銭奴ぶりに、伊賀忍者が全員きり丸(忍た〇乱太郎)に見える・・・と思いました(笑)

でもそれも、途中までは笑えるネタっぽい感じだったんですけど、徐々にそれが「洒落にならないレベル」だということが後半分かってくるんですよね。

まず赤子を別の国から拾ってきて強い忍びに育てるために厳しい訓練をさせ、その途中で子どもが死んでも「弱い奴は死ぬ。仕方のないことだ」と容赦なく言う。仲間が死んでもなんとも思わないし、自分の利になること以外にはやる気を示さない。

まさに外道

って感じなんですよね。

物語的にも、伊賀の家同士の小競り合いで弟を殺された下山平兵衛(鈴木亮平)が、父親に「長男でなければ下人と同じ。下人が死んでもなんとも思わん」と言われて「なんという非道な者たちだ。こんな国は滅びればいい」と祖国を裏切り、お隣の伊勢に行く。
そして伊勢を攻め落とした織田信長の息子信勝に、「伊賀の国のど真ん中に城を建てましょう」という作戦を伝えて伊賀を滅ぼそうとするが・・・実は最初(息子を裏切らせて伊勢の国へ行かせるところ)から全て伊賀のお偉いさんたちの作戦だった!!という感じで

まさに外道

って感じですよね。

史実なのかもしれないんですけど、ここの人たちの血が現代にも受け継がれているかも・・・みたいな、「性格悪い人はみんな伊賀から来た」みたいな印象付けはどうもやりすぎだった感もありましたね。

大野くんの演技けっこういいです

意外にこの、気の抜けた感じだけど実は強い!!!みたいの、ありがちだけど良いですね(笑)
冴羽 獠的なヒーロー像。

戦場で脱いだことないしって言いながら重そうな鎖帷子?鎧?を脱ぐところは笑ってしまったけど。ヤワラちゃんのおじーさんが履いてた鉄下駄を思い出しますね。
(さっきから例えが昭和)

彼は、最初は他の忍者たちと同じように血も涙もない性格をしていましたが、妻であるお国の存在や、平兵衛との命をかけた一騎打ちを通して人の心を取り戻していくんですよね。そこが良い。おちゃらけた演技もしつつ、真剣な演技も出来る。はまり役だったんじゃないかなー、と思います。

もちろん、その死闘の相手である鈴木亮平の演技も素晴らしかったですよ。シーン的にはすごく長い決闘だったけど、その分、その戦いが無門にもたらした物の大きさを示しているって感じがしてよい。

お国は若干浮いてたよね

どこかからさらわれてきたお姫様にしか見えないお国(石原さとみ)が、無門の奥さんだよと急に言われても・・・ボロボロの木造りの小屋で彼女は一体一日何をしているんだろう、とか、一人だけなんでそんなに着物が派手で綺麗(彩度がすごい高い)なんだろう・・・とか若干浮き気味だったんで、美しい人だっていうのは分かるんですけどもう少し周りの雰囲気になじませて欲しかったというかなんというか。。。

最後に、彼女が身を挺して無門を守ろうとする、というのもストーリー上は分からなくもないんですけど、彼女と無門の間にある愛情の度合いというものを測れるエピソードが特になかったので、いまいち感情移入できなかった、っていうのもありますね。

彼女を亡くして、彼女が気にかけていた子どもを無門が救いに行き育てる・・・という流れはすごく良いと思いました。
(そしてその子どもが成長して過去を語るって設定のモノローグも良いですね!)

まとめ

アクションは見応えあり!!!!ですし、大野くんや鈴木亮平の演技もなかなか良いので、興味持ってる人はぜひ観て欲しいなー、という感じ。

段々と重みを帯びていく伊賀忍たちのゲスさも最初はクスクス笑えて楽しいですし。

エンタメとして軽い気持ちで観るのに良い一本ですね(*’ω’*)

 

 


 

 

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怪現象の原因はどこに?映画『残穢 住んではいけない部屋』ネタバレ&感想

穢れ=不浄、汚れ。

死・出産・疫病・出火・悪行などによって生じ、災いや罪をもたらすとされる。

ちびぞうが好きなリアル脱出ゲームに、この映画とコラボしてるものがありまして。(残念ながら結果は失敗でしたけどね!)
そのこともあってちょっぴり気になっていた本作。周りで観た、という声も多いのでジャパニーズホラーはほっとんど観ない私ですがレンタルにて手を取ってみました。

今知ったんですけど、原作は小野不由美さんなんですね!『屍鬼』は漫画を読んだことがあります・・・これは期待値が高まる・・・。

【映画情報】

【制作国】日本
【監督】中村義洋
【脚本】鈴木謙一
【原作】小野不由美『残穢(新潮社)』
【企画/プロデュース】永田芳弘
【プロデューサー】池田史嗣
【撮影】沖村志宏
【照明】岡田佳樹
【美術】丸尾知行
【助監督】片桐健滋
【音楽】安川午朗
【出演([]内は役名)】

  • 竹内結子[私]
  • 橋本愛[久保さん]
  • 佐々木蔵之介[平岡芳明]
  • 坂口健太郎[三澤徹夫]
  • 滝藤賢一[直人]
  • 山下容莉枝[田村さん]
  • 渋谷謙人[梶川氏]
  • 成田凌[山本くん]
  • 吉澤健[奥山家当主]
  • 不破万作[田之倉氏]
  • 上田耕一[國谷氏]

【公開日(日本)】2016年1月30日
【上映時間】107分
【配給】松竹
【映倫区分】G
【IMDB】6.0/10.0  (およそ250人の評価)

【あらすじ】

小説家の「私」に、読者である女子大生の久保さんから届いた一通の手紙。「住んでいる部屋で奇妙な音がする」とい書かれたその手紙に、好奇心から「私」と久保さんが調査を開始する。そこで明らかとなったのは、その部屋の過去の住人たちが転居先で自殺や無理心中、殺人などさまざまな事件を引き起こしたという事実だった。彼らは、なぜその部屋ではなく、さまざまな別の場所で不幸に遭ったのか。「私」たちは、ある真相にたどり着き、さらなる事件に巻き込まれることとなる。【引用元:映画.com

【感想】

☆2.3/5.0

途中まですごく引き込まれて観ていたんですよね。途中まで!

実話怪談を書いている作家が、とある読者からもらった手紙をきっかけに、その読者(久保さん)の家で起きる怪奇現象の原因を探っていく・・・という簡単なあらすじ。

過去をどんどん探っていこうという流れ

同じマンションで色んな怪奇現象が起きていると知った久保さんが「もしかしたらマンション自体に問題があるのでは」と思い立ち、マンションが建つ前のことも近所の住民らに聞き込みを始める流れが面白い。

マンションが建つ前は駐車場、その前は一軒を残して空き地・・・。

その一軒というのは近所でも有名なゴミ屋敷で、家主は謎の病死を遂げている・・・。

そして、その家の周りに家があった時代、それよりもっと古い時代、とどんどん先住者の事を探っていくと

みんな何かしらの怪死や事件に巻き込まれている

ということが発覚していく。

何が面白いって、古い事件がきっかけになってその怨霊が次に住む人をおかしくさせる、おかしくなった住民が死んで、またそいつが次の住民を呪い・・・みたいに連鎖&拡大&飛び火してどんどん被害が及ぶ地域が増えていく・・・という仕組み。

単純に、ちょっと前に死んだ人の呪い!とかではなく、それがかなり古いところに由来している、と分かっていく過程が楽しいんです。

オチはどうなるかと言うと

怪談の大元には奥山家という炭鉱主がいて、炭鉱で起きた火災を治めようと坑道をふさいだせいでたくさんの労働者が死に、その労働者の怨霊が奥山家を呪い始める・・・というのがそもそものスタートらしいです。

そしてその怨霊たちが当主を苦しめ殺し・・・呪いの連鎖スタートですね。

この、「怪談はたどっていけば元が1つ」という発想も面白かった。

 

最終的にこの怪談話には「聞いたら祟られる、話しても祟られる」という”いわく”が付いてるってことで主人公含めて話に関わった全員が穢れに触れてしまい、祟られてしまう、というオチです。ラストも絶望しかないよーって感じですね。

最後の最後まで人間が襲われるシーンがないという見せ方も好きでしたし、映画が終わった直後の暗転のシーンで、着物が擦れる「サーッ、サーッ」という音だけが聞こえて来て「まさか私たち鑑賞者も祟られてしまったのでは!?」という演出がされていたのも面白かったです。

しかしツッコむ!

「恨みつらみがその土地に残る?でもそれが本当なら、この世に問題のない場所なんてなくなってしまうよ」
っていう主人公の旦那さんのセリフが的確過ぎて(笑)もうそれが全てを物語ってますよね。

映画の中で登場したキャラクターが、話を聞いただけ、その家に住んだだけで全員見事に祟られているので、それが何十年と続いているとしたらすでに日本滅んでてもおかしくないのではっていうレベルで怨霊強すぎる。

しかも、主人公の体調がみるみる悪くなってるのに誰も何も思わないのかなってところも気になるし。

まぁ、ホラー映画でこういうことを言うのは野暮なのかもしれませんが・・・

せっかく神棚とか仏壇があるのに、悪い怨霊はやりたい放題で神様とか良い霊(守護霊的な)ものは一切働いてないっていうのもおかしな話ですよね。

まぁ、良い霊が出てきて戦い出したらジャンルが変わってしまうのかもしれないけど(笑)

でも、あまりにも怨霊ばかりが強すぎて不公平なんで、出来れば呪いを回避する術だとかもあれば良かったなーーーーー。という。

まとめ

ジャパニーズホラーと言えば祟り一択なんですかね?

もう少しなんというか怪奇現象の原因に幅がほしいところ!

ちびぞうは和洋問わずホラー映画で笑ってしまうタイプの人間なのですが、今回は笑わず真面目に鑑賞出来たので、かなり面白い方のホラーなんだと思います。

オチがなーーーーーーー!

あと地味に豪華キャストなのに活かしきれてなかった感じがあって、それももったいなかったですねーーーーー!!

 

 


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画像引用元:映画.com

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実写版映画『進撃の巨人 エンド オブ ザ ワールド(後編)』ネタバレ&感想

「もう、終わらせよう。君を待っていた」

炎上商法に釣られて劇場にまで足を運んでしまった前編の記憶・・・

そして、散々騒いだのだから後編もしっかり見届けようと、しっかり映画館で観てきましたよ!

パンフはこんな感じ

50P、税抜き667円。見開きページもあって意外にボリューミー。しかし前作はメタリックな装丁で豪華さがあったのに対し・・・ちょっぴり見劣りする出来栄え。

【映画情報】

【制作国】日本
【監督】樋口真嗣
【脚本】渡辺雄介、町山智浩
【原作】諌山創
【製作】市川南、鈴木伸育
【特撮監督】尾上克郎
【音楽】鷺巣詩郎
【撮影】江原祥二(J.S.C)
【照明】杉本崇
【美術】清水剛
【録音・整音】中村淳
【録音】田中博信
【扮装統括】柘植伊佐夫
【特撮美術】三池敏夫
【特殊造形プロデューサー】西村善廣
【スタントコーディネーター】田淵景也
【編集】石田雄介
【テクニカルプロデューサー】大屋哲男
【VFXスーパーバイザー】佐藤敦紀、ツジノミナミ
【音響効果】柴崎憲治(J.S.A)
【主題歌】SEKAI NO OWARI – “SOS”
【劇中使用曲】Skeeter Davis – “The End of The World”
【出演([]内は役名)】

  • 三浦春馬[エレン]

  • 長谷川博己[シキシマ]

  • 水原希子[ミカサ]

  • 国村淳[クバル]

  • 本郷奏多[アルミン]

  • 三浦貴大[ジャン]

  • 桜庭ななみ[サシャ]

  • 松尾諭[サンナギ]

  • 石原さとみ[ハンジ]

  • ピエール瀧[ソウダ]

  • 草なぎ剛
  • 緒川たまき
  • KREVA

【公開日(日本)】2015年9月19日
【上映時間】88分
【配給】東宝
【映倫区分】PG12
【前作】実写版映画『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』ネタバレ&感想
【IMDB】4.8/10.0  (およそ3,200人の評価)

【あらすじ】

超大型巨人によって破壊された外壁の修復作戦に出発したエレンたち調査兵団は、巨人の襲撃によって窮地に陥る。エレンも深手を負った上に、仲間のアルミンをかばって巨人に飲み込まれてしまい、その場にいた誰もが絶望の淵に立たされる。しかしその時、謎の黒髪の巨人が現れ、他の巨人たちを駆逐しはじめる。【引用元:映画.com

【感想(酷評だよ!)】

☆1.0/5.0

あんなに興奮して書いた前編の感想を恥ずかしく思うくらいの拍子抜けが、そこにはありました。

観終わってからまず感想を書くまでにものすごく時間がかかった・・・。そして内容を忘れてしまった頃に慌てて「ああ書いておかなきゃ」と記録する。

そう、わりとどうでもいい部類の映画になってしまったんですよね。

前作を超えるほどのつまらなさが

あるなんて、きっと後編に向かう皆さんは予想出来ていなかったかもしれません・・・。

  • 前編の残念な部分が煮込まれて、全く解消されていない点
  • 伏線回収と物語の終結を急いだ結果、ものすごくありがちな話に
  • 見どころだった巨人同士のバトルなども見慣れてしまえば退屈感満載

しかもこの映画、88分しかないんですよ!

今どき、80分台の映画なんてB級ホラーくらいなもんです。
というかちびぞうの地雷映画の判断基準の中に「映画の長さ」というものもあって、

「90分超えを標準としてそこから短ければ短いほど危険」なんです(笑)

まぁホラー映画が好きなちびぞうの、ホラー映画の中の駄作を避けるための術(他にも”アルバトロスの配給作品は危険”とかもある)なので、過去の名作や別ジャンルでもそうなのかは分かりませんが。

大体、大作映画と言えば前後編わかれていたとしても、それぞれ100分越えが普通。
ダラダラと長ったらしいだけでは意味がないですが、あまりに短くても不安になります。

しかもその不安を解消してくれていませんからね!

物語のオチ

これはつまり巨人の正体。

この映画の中では、巨人は人類が創り出したものという事になっています。そして、政府によってわざと人々は壁の中に捕らえられ「安全」と引き換えに家畜のような生活をしている・・・
その腐った体制を打破しようとしたシキシマさんのクレイジーな思想と対立する主人公、そして体制の権化であるクバルさんの三つ巴の闘い。というものすごくありがちなネタ。

みんながみんな巨人だよ☆

というのはもう・・・お前もか!となります(笑)

更に尺の都合なのかなんなのか、シキシマさんが真っ白な部屋でネタバレ演説するという部分(爆笑ポイントでもあります/笑)

そういう大事な話は演説とか説明ではなくて演出や脚本で魅せてくれないとダメじゃないですか!?

この記事を書くに辺り、ネットレビューを読んだりもしていたんですがシキシマさんがエレンの実の兄・・・?とかいうネタバレもありましたけど全く記憶に残っていません。

更にエンドロール後

全ての戦いを終えて、ようやく壁の向こう側の美しい世界を見た・・・!

と、思いきやエンドロール後の映像に「更に大きな巨悪の存在」を想像させるような「試験区画」の単語と彼らの戦いをモニターで見ていたであろう人物の存在が明らかに・・・!

いやぁ、これにはガッカリ。

物語のスケールダウンが言われる中で、「スケールそんなに小さくないのよ」と言いたげなオマケ映像ですけども、ぶっちゃけエンドロール後の映像を観るか観ないかって観客によってそれぞれお任せな部分じゃないですか?つまり、エンドロール後の映像は本編に数えられるような重要な事って含めちゃいけないんじゃないですか?と思うわけです。

なのに、物語の重点をそこに置いてしまったら「作品内で完結」を上手くさせているとは私は言い難いな・・・と感じました。本編88分しかないんだから(何度も言う)、どうせなら本編に盛り込ませれば良かったのに。

本当に、何もかもが残念でなりません。

唯一の1.0はシキシマさんに

長谷川博己さんのファンとして、彼のクレイジーなキレキャラ(残念なイケメン)っぷりを観れたというただただその点だけにおいて1.0を付けています!!!!(笑)

前作は彼のキャラクター性がよく分からず、「この人ほんとなんなの」という目で見てましたが・・・ここで彼の行動理由とかが語られて、良い感じにシキシマさんというキャラが立ち上がってきたな、という印象でした。

MOZUの劇場版もそうでしたけど、長谷川さんってなんでこうも変なキャラばっかり・・・(笑)でもそこが好き。

まとめ

今回は製作陣が色んな場所でいろんな話をしていたという部分で我々観る側も大きく振り回された・・・そんな作品だったと思います。

作り手は言い訳とかそういうの漏らさず、ただただ作ったものをみせてくれればそれでいいのに・・・とどうしても思ってしまいますね。

樋口監督、この後『シンゴジラ』で大成功!ほんと良かった。
長谷川さんも一緒に大成功!ほんと良かった。

失敗は成功の母!

 

 


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