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岸井ゆきののこじらせ片思い。映画『愛がなんだ』ネタバレ&感想

全部が好き。でもなんでだろう、私は彼の恋人じゃない

こちら、最近ですと『スマホを落としただけなのに』で怪演されていた成田凌と、ちびぞうも観ていました朝ドラ「まんぷく」で主人公福子の姪っ子役をやっていた岸井ゆきのがダブル主演の恋愛映画!!!

成田凌はもはや殺人鬼のイメージしかないしあまり興味はなかったんですが…、ポスターの感じがね、以前観た『寝ても覚めても』に雰囲気が似てる気がして惹かれてしまいました。

それから母上の情報で「口コミで人気が高まっているらしい、主人公が平凡っぽいからそこに共感する女子が多いとかテレビでやってた」と聞きましてなるほど、それは一度観ておいても良いかもしれないと劇場へ。

パンフはこんな感じ。

A4サイズ、26Pで税込み800円。裏面は成田凌。主演陣のインタビューの他に、映画ライターの細谷美香さんのコラムが載っていました。

映画情報

【制作国】日本
【監督】今泉力哉
【脚本】澤井香織、今泉力哉
【原作】角田光代「愛がなんだ」
【撮影】岩永洋
【照明】加藤大輝
【録音】根本飛鳥
【美術】禪洲幸久
【装飾】うてなまさたか
【スタイリスト】馬場恭子
【ヘアメイク】寺沢ルミ
【編集】佐藤崇
【音楽】ゲイリー芦屋
【主題歌】Homecomings - Cakes
【助監督】八神隆治
【制作担当】柴野淳
【出演([]内は役名)】

  • 岸井ゆきの[テルコ]
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  • 成田凌[マモル]
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  • 深川麻衣[葉子]
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  • 若葉竜也[ナカハラ]
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  • 片岡礼子[テルコの上司]
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  • 筒井真理子[葉子の母]
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  • 江口のりこ[すみれ]
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  • 穂志もえか
  • 中島歩

【公開日(日本)】2019年4月19日
【上映時間】123分
【配給】 エレファントハウス
【映倫区分】G
【IMDB】6.1/10.0 (およそ25人の評価)

あらすじ

28歳のOL山田テルコ。マモルに一目ぼれした5カ月前から、テルコの生活はマモル中心となってしまった。仕事中、真夜中と、どんな状況でもマモルが最優先。仕事を失いかけても、友だちから冷ややかな目で見られても、とにかくマモル一筋の毎日を送っていた。しかし、そんなテルコの熱い思いとは裏腹に、マモルはテルコにまったく恋愛感情がなく、マモルにとってテルコは単なる都合のいい女でしかなかった。テルコがマモルの部屋に泊まったことをきっかけに、2人は急接近したかに思えたが、ある日を境にマモルからの連絡が突然途絶えてしまう。【引用元:映画.com

感想

☆2.9/5.0

いわゆる恋愛群像劇。誰かが誰かに片想いしていて、恋人のような関係だけど恋人ではない〜みたいな、こういう関係よくあるよね!的なお話。

面白かったかと聞かれると微妙な反応を返してしまうかも!!!

一方通行…恋愛…?恋愛映画…?ほ、ホラー?サイコ…?ストーカー…?とイメージが変化していきます。ちなみに主人公は最後まで報われることはない。

ホラー映画的な演出がある辺り、やっぱり『寝ても覚めても』と印象が共通する部分はありましたね!

劇中で「ストーカー同盟の反省会」的なセリフが出るけどこの映画はまさにそれ。「ストーカーに至る人達の思考回路」に近しいものが描かれていると思う。

20後半の恋愛はめんどくさい。と言いつつも、自分のことや相手のことを考えているうちにごちゃごちゃしていく周りに反して主人公は「それがなんなの?うるさいよ」とストレートに一蹴していく。彼女はもうただただ好きな人のそばに居たいという欲求に素直に動いている。そしてそのためならば本人に「もう好きなわけないじゃん」と自分の気持ちをはっきり否定できるほど。

控えめに観れば自分の気持ちを押し殺して好きな人のそばにいたいというささやかな望みを叶えている切ない恋愛に見えなくもないんだけど、いかんせんこの岸井ゆきのちゃんのキャラクターが怖い。

ヒーローに撃退されて「このままでは終わらせないぞ」と吐き捨てるアニメの悪役みたいな余韻がある。いつかは仕留めてやる、的な貪欲な欲求が彼女の中でくすぶっているような。

本人も最後に言っている通り「愛とか恋とかを超えている」し、「この執着の正体がなんなのか」分からないのが恐ろしい。

どこぞの感想で「依存」という言葉も見かけたけども、それとも少し違う気がするんですよね。

常人の概念では少し理解しがたい「執着」であり、そこには「人をダメにする残酷さ」も間違いなく入っている。

結局のところは自己愛なのかな…分からない…うまくまとめられない…

一般的にクズ男とされる成田凌の役柄は思ったよりクズではなく、心地よい愛情に甘えてしまっただけの男に思える。悪意なんかは勿論ないし、自分の行動に気がつけばそれを改善させようと思える至って普通の人間だ。

この映画は、群像劇の側面もあり、様々な登場人物がそれぞれの恋愛をしていて、それが微妙に噛み合わなくなったりした時にその影響を他者に及ぼすって辺りがちびぞうの好きな演出だった。

アッシーやメッシーだった仲原くんが35歳のおばさんの言葉により目を覚まさせられ、その言葉が巡り巡って主人公にも影響を及ぼす。うまい。

主人公の小学校の頃の姿が出てきて自問自答したりする演出もわりと好きでしたね。面白い!!!と人に勧めるような映画ではないけども、でもなーんかキライになれない。そんな一本でした。

ほんとどうでも良い希望だけど、あの35歳のおばさんが安藤サクラだったら最高なのになぁ。と思いながら観ていた。今もそうだったら良かったのにと思っている。

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現代にも起きているリアルなホラー。映画『スマホを落としただけなのに』ネタバレ&感想

あなたの全てを知っている存在。
それは家族でも恋人でもなく…
”スマホ”です。

例のメンズラブドラマ「おっさんずラブ」でバズった田中圭主演のサスペンス!!!ヒロイン役には北川景子、助演にはバカリズムも出ています!(正直ちびぞうはバカリズムが好きなのでこの映画を観に行ったと言っても過言ではない!!)

監督は『リング』『仄暗い水の底から』のホラー監督としても有名な中田秀夫!調べてから初めてこの監督がこの作品群の監督だと知りました・・・。なるほどね・・・。

パンフはこんな感じ!

A4サイズ、38P、税抜き667円。主演陣・製作陣のインタビューのほか、映画文筆家の鷲巣義明氏のコラムが載っています。
ちなみに表紙に書かれている長文は

「顔も、名前も、住所も、電話番号も、メアドも、勤務先も、学校も、出身地も、彼氏の顔も、元彼も、一夜限りの男も、浮気相手も、嫌いな上司も、気になる後輩も、遊び相手も、友達も、家族も、ギャンブルも、下着も、裸の写真も、コンプレックスも、行動範囲も、通話時間も、検索履歴も、行きつけのレストランも、ファッションも、借金も、夢も、過去も、隠したいことも、忘れたいことも、そして犯人の名前も、犯行理由も、このパンフを読めば知る事が出来ます。ネタバレ満載です。ただ…」

となっています(笑)なんかちょっとお茶目さある(笑)

ちなみに中開きのページの内側↓には、バッチリネタバレがありますのでご注意を…

【映画情報】

【制作国】日本
【監督】中田秀夫
【原作】志駕晃「スマホを落としただけなのに」
【脚本】大石哲也
【企画・プロデュース】平野隆
【プロデューサー】刀根鉄太、下田淳行、辻本珠子
【共同プロデューサー】星野秀樹、水木雄太
【ラインプロデューサー】及川義幸
【撮影】月永雄太
【照明】藤井勇
【録音】室薗剛
【美術】磯見俊裕、塚本周作
【装飾】平井浩一
【衣装】宮本茉莉
【ヘアメイク】外丸愛
【編集】青野直子
【音楽】大間々昂、兼松衆
【主題歌】ポルカドットスティングレイ – ヒミツ
【出演([]内は役名)】

  • 北川景子[稲葉麻美]
  • 千葉雄大[加賀谷学]
  • 成田凌[浦野善治]
  • 田中圭[富田誠]
  • 原田泰造[毒島徹]
  • バカリズム[小柳守]
  • 要潤[武井雄哉]
  • 高橋メアリージュン[杉本加奈子]
  • 酒井健太[大野俊也]
  • 筧美和子[天城千尋]
  • 桜井ユキ[山本美奈代]
  • 北村匠海[ユウくん]

【公開日(日本)】2018年11月2日
【上映時間】116分
【配給】東宝
【IMDB】5.8/10.0  (およそ80人の評価)

【あらすじ】

いつものように彼氏に電話をかけた麻美は、スマホから聞こえるまったく聞き覚えのない男の声に言葉を失うが、声の主はたまたま落ちていた彼氏のスマホを拾った人物だった。彼氏が落としたスマホが無事に戻ってきたことに一安心する麻美だったが、その日から麻美の日常は一変する。まったく身に覚えのないクレジットカードの請求、それほど親しくない友だちからの執拗な連絡……それらは麻美のさまざまな個人情報が彼氏のスマホからの流出を疑う事象の数々だった。一方その頃、ある山中で若い女性の遺体が次々と発見される事件が起こる。すべての遺体には、いずれも長い黒髪が切り取られているという共通点があり……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆2.8/5.0

一言でまとめるなら、「スマホは落としたらダメだよ…」って話(何をわかりきったことをと言わないで)

更に言うなら「スマホのロックコードは他人に分からないようにしようね…」って話。

さらにさらに突き詰めて言うなら「素人は株に手を出しちゃダメだよ!!!!」って話でもあります。(笑)

全体的に

サスペンススリラーなのにクスッと笑えるシーンがあって、しかもホラー監督の作品だけあってゾッとする怖さもある!バランスよくエンタメとしてよく出来てる感じ!

犯人についてのどんでん返しとかはわりと予想がつきやすいですけど(成田凌がちょい役で出てる時点でこいつ怪しいなってメタ読みできちゃうよねとかは言ってはいけないやつ!!!)、本当に驚くネタ(ヒロインが過去に死んだ友人の名前と顔に変えて他人として生きていた)は犯人探しよりももっと深いところにあったりして意外性もあり、楽しめます!

ちびぞう的には怪しすぎる刑事(本当は白)が、真犯人と似たような境遇で育ってきて、犯人の気持ちが分かり合えてしまうというところが演出として面白かったですねー!おそらく、途中まで千葉雄大扮する刑事の怪しさに「こいつが真犯人か・・・?」と揺さぶられた人も多かったのではないでしょうか。

田中圭が田中圭だった

ほんと、田中圭でした。北川景子にビンタされた時の顔なんかモロ田中圭。

モロ田中圭というかモロはるたん

あー田中圭だなぁ~という印象しか残らないのが残念なので、ぜひ今後、作品ごとに化ける役者に進化してもらいたいなと思うちびぞうなのでした。

バカリズムもイイ味出してる!

スマホを拾ってヒロインをストーカーしているのでは?とまず最初に我々が疑う位置にいるのが怪しさ満点のバカリズム。いきなり家に来たりとか異常者っぽさが全面に押し出されていて不気味。この映画の良い味付けになっていると思いました(笑)

しかもこのバカリズムが噛ませ犬的なポジションで、真犯人を隠す木の葉の役目なんですけども、このバカリズムのキャラクターがいるおかげで「ちょっぴり怪しい刑事」の真犯人っぽさが際立つんですよね。

バカリズムは怪しすぎるし、実はあの刑事が犯人なのでは?と思わせておいて実は全然前に出てない成田凌が犯人だったー!というところに行きつくまでの二段オチみたいになってるんですよね(笑)

こうやって全くの無実なのに怪しまれてる人とかいるんだろうなぁって思うと、そこらへんもけっこうリアリティあると思いました。

貞子に寄りすぎ

最後にこれだけ言わせて。リングの監督だと知ったからなるほど!と理解しましたが

貞子に寄りすぎ。

長髪のヅラをかぶった成田さんがもうソレにしか見えない。意識しているなんてレベルではなく、監督のセルフパロなんだろうなっていう目で観ました。ホラーファンに対するサービス精神も満点で本当に素晴らしいと思います(笑)

映画館で観るほどではないとは思いますが(映像的に)、DVDでも十分楽しめる!そんな作品です。サスペンスやホラーが好きな方にお勧め。

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フランスのスプラッタ代表!映画『ハイテンション』ネタバレ&感想

さあ、逃げまどえ。

き、き、き、きたー!!

ホラー映画ファンにオススメを聞くと10人に8人は答える系フランス映画〜〜!!

アレクサンドル・アジャという監督名だけならちびぞうだって聞いたことがあるくらい有名な監督です!!

この人の作品は過去にイライジャ・ウッドの『マニアック』を観たことがありまして…これが結構好きなんですよ…。

最近には映画仲間に勧められて観た『ルイの9番目の人生』が記憶に新しい!!これはジャンルが父と子のヒューマンドラマ系で泣けるんですけど、ホラー映画監督ならではの”ゾッとする演出”もちゃんと用意されてて素晴らしいんですよ…

そんな監督の作品で有名なのになぜか観てないっていうね…ちびぞうはこういうのよくあるね…。

ちなみに概要に軽く触れますと「田舎に行ったら襲われた系」のスプラッタですよ!!!!

映画情報

【制作国】フランス
【監督】アレクサンドル・アジャ
【脚本】アレクサンドル・アジャ、グレゴリー・ルヴァスール
【製作】アレクサンドル・アルカディ、ロベール・ベンムッサ
【撮影】マキシム・アレクサンドル
【音楽】フランソワ・ウード
【美術】グレゴリー・ルヴァスール
【出演([]内は役名)】

  • セシル・ドゥ・フランス[マリー]
  • メイウェン[アレックス]
  • フィリップ・ナオン[殺人鬼]
  • フランク・カルフン[ジミー]
  • アンドレイ・フィンティ[Père Alex]
  • オアナ・ペレア[Mère Alex]
  • マルコ・クラウディウ・パスク[トム]
  • ジャン=クロード・ド・グロス[Capitaine Gendarmerie]

【公開日(日本)】2006年8月26日
【上映時間】91分
【配給】 ファントム・フィルム
【IMDB】6.8/10.0  (およそ63,000人の評価)

あらすじ

親友アレックスの実家で週末を過ごすことになった女子大生マリー。ところがその夜、突然訪ねてきた謎の男がアレックスの両親と弟を惨殺、さらにトラックでアレックスを連れ去ろうとする。マリーはなんとか彼女を救おうとするのだが……。【引用元:映画.com

感想(ネタバレするよ!!)

☆3.8/5.0

いやー面白かった。

途中までは「ホラー映画で笑う人」として大いにツッコミを入れて笑って楽しんでたんですけどね。

そのツッコミどころもラストを迎えると「なるほど…!!」な伏線に進化するという。すごすぎる。このすごさを伝えるためにまずおおまかなあらすじをお読みいただきたい。

おおまかなあらすじ

オープニングは、森の中を傷だらけで逃げる女性の姿。

どこかの建物内で裸足で椅子に座る女性の姿も見え、そこにかぶさる「誰にも邪魔させない」「録音して」というセリフ。

しばらくすると車の後部座席で眼を覚ます女性。何やら悪夢を見ていたようで、「森の中で逃げる夢を見ていた。不思議だけど、追いかけてくるのも私なの」と言う。彼女の名はマリー。このお話の主人公。

友達のアレックスの車に乗って彼女の実家へ向かっていた。

その道中、不審なトラックの運ちゃんが女性の生首のお口にアレコレ突っ込んでアワワさせるなんとも非人道的なシーンが映し出される。突然すぎて何!?とビビる。生首は終わってすぐポイされるし。

マリーたちは実家に到着。アレックスの家族は、父親と母親と弟の3人。彼らは暖かくマリーを迎え入れて泊めてくれた。

マリーはアレックスの彼氏の話を聞いた後、寝付けなかったのか夜中に外のブランコでぶーらぶら。外から上階の風呂場の窓が見え、そこからアレックスの入浴シーンが丸見えなのに気付いたマリーは自室に戻ってマスターベーション。おそらくマリーはレズビアンで、アレックスに恋心を寄せてるのかな?という雰囲気。

そしてマスタベシーンの途中から、怪しげなトラック(ニコちゃんマークのキーホルダーが良い感じ)が一家の元へとやってくる場面が挿入されます。

真夜中に鳴り響くインターホンのジリリリという音!!ひまわりの可愛い寝間着を着たお父ちゃんが何用じゃとドアを開けると、運ちゃんに有無を言わさず脳天をかち割られます!!ふらついたお父ちゃんが階段に倒れると、手すりの隙間に頭をインされて首を固定。動けません。すると運ちゃんは玄関の棚を移動させてお父ちゃんの首を横にスライドカット☆

そんな残虐なめんどい方法で殺さんでもというシーンNo. 1ですね。

どうしたどうしたと降りてきたお母ちゃんが死体に気付いて騒ぎ始めます。次の標的はお母ちゃんな様子。

騒ぎに気付いたマリーは、ベッドシーツを整えたり洗面室の濡れた部分を拭いたりと「自分の部屋に誰かが泊まっていた痕跡」を消し始めます。マリーの部屋に現れる運ちゃん!探し回りますがマリーの姿はない。マットレスもけどめくってみたけどそこにもいません…と思ったらたまたまめくった場所にいなかっただけでマリーはベッドの下に隠れていました…!

なんとかベッドの下で運ちゃんをやりすごしたマリー。電話機に電話線を繋ぐため重い家具をどかしますが出てきたのはテレビ線の挿入口。ガッカリです。

その間、運ちゃんは眠るアレックスを襲います。マリーはなんとか外部と連絡を取ろうとこっそり夫婦の寝室へ向かい電話機を発見!!!しかし子機がなーい!!探してもなーい!!そんなこんなしてたら誰か来たからクローゼットは慌てて隠れるマリー。現れたのは襲われたらしきお母ちゃん。以外に目に付きやすい場所に置かれていた子機を手に取って電話をかけようとすると追いかけて来た運ちゃんに首元を掻っ捌かれて血を吹き出しながらマリーの目の前で倒れます。

倒れたお母ちゃんで禁断のお楽しみをする運ちゃん。彼が去ったあとマリーはそっとクローゼットから出てお母ちゃんに近付きます。すると突然息を吐き返すお母ちゃん!!びっくり!!

「なぜ…なぜなの……」と言って死んでいきます。ここのお母ちゃんのKIRARETA首の奥がビクついてる演出すごい細かい。

家の中に子供の悲痛な声が響く!弟がママを求めて駆けているのを運ちゃんが追いかけています。そのすきにマリーはアレックスの寝室へ。

アレックスは生きていましたがぶっとい鎖で繋がれ口には太いチューブを噛まされて拘束されていました。アレックスをなんとか助けようとするマリー。「殺す気なら殺してるわ。あなたは生かす気よ」と励まします。

弟は外の畑に逃げ込みますが猟銃を持った運ちゃんに撃たれてしまう。マリーの努力むなしく、運ちゃんはアレックスをトラックの荷台へ乗せます。家族写真からアレックスの写真を切り取り持って持ち帰る運ちゃん。

荷台に潜んでアレックスを助けようとするマリー。キッチンから取ってきた包丁で運ちゃんを迎え撃とうと構えますが、マリーは運ちゃんに気付かれず、荷台のドアを閉められてしまう!!トラックは無情にも運ちゃんのアジトへ向かう…………運ちゃんはご機嫌で持ち帰ったアレックスの写真を運転席上部のサンバイザー辺りに貼り付けます。そこには過去の犠牲者の物と思われる写真が…

さて、物語最初で最後の脱出ポイントである【ガソリンスタンド】に到着です。

この辺で悪魔のいけにえを思い出しますね!!絶対影響受けてると思う!!

運ちゃんがガソリンを入れている間に、マリーは包丁で荷台後ろのドアを開けてそっと降ります。そしてスタンドに併設されているコンビニ的なショップに店員さんがいるのを見たマリーはそこへ逃げ込み「警察へ連絡して」と伝えます。

店員さんも混乱!事態を把握する隙もなく運ちゃんが店内へ!マリーの異常な様子から何かを察した店員さん、血なまぐさい指先とかを全く隠すことのない運ちゃんを怪しく思ったのか彼女をかばおうとしてくれます。良い人!良い人だ!!

「都会から来た女に興奮させられることはないか?」とか世間話をする運ちゃん。なんとか誤魔化せそうな空気も漂う!しかし、棚の影に隠れていたマリーと目配せしたところを見られていたせいで店員さんは運ちゃんに斧か何かでぶっ刺されて倒れてしまう!!「何を見ていたんだ!?」と運ちゃん。

マリーは慌ててトイレへ逃げ込みます!

トイレの個室へ隠れるマリー。運ちゃんが女子トイレの扉を一つ一つ開けていきますが誰もいない!実はマリーが隠れていたのは男子トイレだった!!運ちゃんは男子トイレにも足を運びますが、用を足すだけで特に探す様子もなく去っていきます。なぜか見つからなかったマリーは隠れていれば良いものの個室から出てきて、ホッと一息。手洗い場の水をゴクゴク!

と、そうしているうちに運ちゃんはアレックスを乗せたトラックを発信させてしまう!!しまったねーそりゃそうなるよねー何してんの!!と若干ちびぞうをイラつかせるマリー。

ショップ内の電話を使って警察へ電話をかけます。「〇〇近くの〇〇家に男が来てみんなを皆殺しに…助けて!」しかし警察はそこのスタンドの位置を特定できないと言う。

店の名前くらい外に出たら書いてあるんじゃない!?と思うのにそこら辺努力せずマリーは警察にキレて電話を切ってしまう。

そして車のキーをパクり黄色いスポーツカーでトラックを追跡!!!銃も忘れずに持っています!!ここら辺すごいかっこよい!!あとこの辺りでかかるMUSEの曲が最高です。センス光ってる。

ライトを消してトラックを尾行していますが眠気に負けて目をこすった隙に見失ってしまうマリー。どこに行った?と言いつつ車をゆっくり走らせていくと、追いかけていたはずのトラックがなんと背後に出現!!!どこかで停めてマリーを先に通したみたいですね。

後ろから激突!ばりにぶつかられるマリー。銃は空だし運転中に弾を込められず(ここってもしかして薬莢が空だったのかも)、事故って車が吹っ飛ぶ!!燃える車からなんとか抜け出し森の中をさまよいます。左腕の怪我にボロ布を巻いたらオープニングのシーンで見た夢の状況とそっくり!!!

歩いているとビニールで覆われた温室へ到着。ここで運ちゃんとの最終バトル!!!畑に刺さっていた釘だらけの棒を抜いて、運ちゃんに攻撃を仕掛けるマリー。懐中電灯で自分を探している運ちゃんを返り討ちにしようとするが、上から垂れていた紐に懐中電灯をくくりつけた罠だった!!

まんまと背後から襲われてしまうマリー。「お前もあの女が欲しいのか?」とか話しかけてくる運ちゃん。

大ピンチ!しかしなんとか頑張って運ちゃんをカボチャか何かで殴り卒倒させ棒で滅多打ちにする。これで死なないの不思議ってくらい殴る。しかし死なない運ちゃんにビニールをかぶせて窒息させる。

さぁこの辺りでネタバラシきます。

マリーから連絡を受けた警察がガソリンスタンドに到着。防犯カメラの映像で何が起きたかを調べる。すると、そこには店員を斧で襲うマリーの姿が!!!

運ちゃんを倒してアレックスを解放するマリー。しかしアレックスは「あなたがやったんじゃない」と言う。

マリーの元から逃げようとするアレックス。森を抜けて小道を走る車を捕まえる!しかし車はアレックスを避けたせいでエンスト?エンジンをかけようとしてもなかなかかからない!

そこへ、チェーンソーを持って登場した運ちゃんがやってきて運転手の男をSATSUGAI

途中で運ちゃんの姿がマリーの姿へと切り替わる。

血しぶきをあげて真っ赤に染まったアレックス。かかとにガラスが刺さり歩けないが逃げようとする!そこへマリーがやってきて愛してる?と聞く。愛してる!!と叫ぶアレックスにぶちゅっとキスをするマリー。キスに夢中になっていると、アレックスに棒で胸を貫かれる。

そして、場面は病院?のシーンへ。

窓に格子のついた独房のような部屋でベッドに座り両手を拘束されているマリー。彼女を見に来ているアレックス。アレックスが職員の人に「本当に私が見えてない?」と聞くと、マリーがそちらを向いて両手を勢いよくつきだす!!!!

というシーンでおしまいおしまい。

エンディング曲もMUSE!最高です!!聞いて!!↓↓

野暮な気になりどころ

ちょっとだけ気になるのはなんで主人公がビアンでしかも二重人格(精神を病んでる)設定なのかという…まぁ、普通に男では絵面がおもんないってのもあるんでしょうけどね!!小汚いトラックの運ちゃんが美麗な女性と同一人物って方が映えるでしょうし、そのネタをやるにはヒロインを愛すというビアン設定が不可欠かなぁと。

野暮中の野暮かもしれませんが、ちびぞうはマイノリティや精神疾患の人を殺人鬼に当てはめるのはあんまり好きじゃないから!!!どうにもそこだけが気になりましたね!あとはよい!!!

まとめ

いやー、ラストのどんでん返しというか、潜んでいたトリックが肝。面白いとこ。

ちびぞうはガソリンスタンドに警察が来たあたりでオチに気付いてしまったんですがそれでも十分ラストにはビビらされました。こういう、実は自分の頭の中で起きたことなんだよー的なオチとか、二重人格だったーとかはよく見かけるネタではあるものの、わりと上手く王道スプラッタホラーに練りこんであったなーと思います。

伏線も、最初の夢のシーンで話していた「追いかけてくるのも私なの」というセリフや、アレックスを助ける時の「あなたは生かす気よ」というセリフなんかがありました。まんまネタバレじゃん!殺人鬼として言ってる台詞じゃん!となる。

それから殺された母親も「なぜなの…」と呟いていましたね。あれも真相を知ってから見れば、マリーに問いかけていたセリフなのだという事が分かります。

それ以外にも、マリーに対してだけ妙に運ちゃんの察しが悪かったりしたのも自分だからだし、最後のバトルで倒せないのも自分の内面を映し出したモンスターだからなんですね。

そう思うと伏線がいっぱいで、思わず二周目に突入したくなる出来なんです!!!

グロさも十分だし、見応えバッチリで楽しかったですね。

もうハッキリとアジャ監督のファンになってしまいました!!!

『ヒルズハブアイズ』も絶対に観るぞい!!

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少年はなぜ死にかけるのか?映画『ルイの九番目の人生』ネタバレ&感想

「9年間で9度死にかけた少年」
その運命に隠された秘密を解き明かせるかーーー

『怪物はささやく』という映画が良かった!と知り合いに話したらこちらの映画を紹介して頂きました。父と息子の映画で感動的ということでレンタルしてみた今作。

このジャケットだけでもかなり惹かれますねーーーーーー!!!!

監督は『ハイテンション』『ヒルズ・ハブ・アイズ』のアレクサンドル・アジャ!ホラー映画で名を馳せた監督のファンタジー?ヒューマンドラマに興味津々のちびぞうです!!(まぁその二本どっちもまだ観てないんですけど・・・すいません・・・『マニアック』なら観ました。最高に好きです。)

主演のエイダン・ロングワースくんもとっても可愛らしいですね。彼は『X-ファイル』やドラマ『スーパーナチュラル』、『アンデッド』などでも活躍していた将来有望な子役さん!!

更に母親役のサラ・ガドンは『最も美しい顔ランキング』の常連だそうで・・・この二人を見てるだけでも眼福な予感。

公式サイトはこちら

【映画情報】

【原題】The 9th Life of Louis Drax
【制作国】カナダ・イギリス合作
【監督】アレクサンドル・アジャ
【脚本】マックス・ミンゲラ
【原作】リズ・ジェンセン「ルイの九番目の命」
【製作】ショーン・ウィリアムソン、アレクサンドル・アジャ、ティモシー・ブリックネル、マックス・ミンゲラ
【製作総指揮】ザンヌ・ディバイン、ローザンヌ・コーレンバーグ、ジョナサン・キーア
【撮影】マキシム・アレクサンドル
【美術】レイチェル・オトゥール
【衣装】カーラ・ヘットランド
【編集】バクスター
【音楽】パトリック・ワトソン
【出演([]内は役名)】

  • ジェイミー・ドーナン[アラン・パスカル]
  • サラ・ガドン[ナタリー・ドラックス]
  • エイダン・ロングワース[ルイ・ドラックス]
  • オリバー・プラット[Dr.ペレーズ]
  • モリー・パーカー[ダルトン刑事]
  • ジュリアン・ワダム[ジェネク医師]
  • ジェーン・マグレガー[ソフィー]
  • バーバラ・ハーシー[ヴァイオレット]
  • アーロン・ポール[ピーター・ドラックス]

【公開日(日本)】2018年1月20日
【上映時間】108分
【配給】松竹
【映倫区分】G
【IMDB】6.3/10.0  (およそ11,850人の評価)

【あらすじ】

少年ルイ・ドラックスは、大変な難産の末にこの世に生を受けてから、毎年のように必ず事故にあい、そのたびに生死の境をさまよってきた。そして9歳の誕生日に崖から転落したルイは、ついに意識不明の重体になってしまう。担当医のパスカルは必死にルイを救おうとするが、両親やパスカルなど周辺の人々の身に、不可解な出来事が次々と起こり……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆3.5/5.0

これは泣けます!!!!!そして泣ける中にもきちんとホラー要素が散りばめられていて、ホラー映画監督ならではのヒューマンドラマらしさというか、味のある作品になっていると思います!!

父と息子の絆が好物な映画ファンの方は飛びつくこと間違いなし!!!

おおまかなあらすじ

ルイの独白から始まる。事故多発少年だということを自己紹介してくれる。

逆子だったので帝王切開することになった胎児の頃から、何度も何度も死にかけているルイ。食中毒なんて年中。しかしなんとか生き抜いたルイは9歳になった。

誕生日に母と父とピクニックに行ってルイは崖から落ちる!!!
そのピクニックでの独白でルイが「(両親の?)愛が戻ったようだった」と言うことから家族はうまくいってなかった?ということが予測される。

暗転。
猫は九つ命がある。それと同じで毎年命を落としてる。もう命を使わないでという母親の言葉。何者かの声が聞こえて「これはお前の9番目の命だ。事故多発少年のミステリーを一緒に解こう」と言う。

 

ピクニックのバスケットやレジャーシートなどはそのままで、三人が消えている。父親は事故後に姿を消し失踪、指名手配され捜索願を出されているらしい?ルイは海から引き上げられて病院へ、母親もいる。生体反応も瞳孔反射、動脈派もなし。医師によって死亡確認。

場所は変わってどこぞのホールのようなところで拍手喝さいを浴びる男(パスカル医師)。何かの講演会のようで、夢遊病だった子ども時代の話をしている。「人間の脳はただのパーツではない。脳が傷付いても、心は通わせることが出来る」と語っている。

病院ではルイが息を吹き返す!(二時間死んでたらしい(笑))小児の低体温症は死亡と酷似してるんだって!(それで誤診ひどい!)
ルイは全身の骨がボキボキに折れてるけどかろうじて生きてる、しかし昏睡状態。

昏睡病棟に入るルイ。崖から突き落としたのは父親らしい!!?と警察は考えている様子。

同時進行でルイが元気だったころのセラピーの場面がはさまれる。ペレーズ医師は自傷行為(ルイが自分で自分をわざと危険な目に遭わせている)の可能性もあると考察。

 

かつてシーワールドに父親と行った時の思い出の場面をルイの独白で語られる。

そこには謎の女が登場。父親の浮気相手か元カノかと思ったら元奥さんだったー!父親に「このことは内緒にしよう」と言われたのに帰宅後、母親に話してしまうルイ。両親は喧嘩。
「二人は愛し合ってないから別れた方が良いし別れたがっているけど僕がいるからできないんだ」とルイ。

ルイは自分の飼っているハムスターを殺した。処分権だと言う。ペットが平均寿命より長く生きたら殺せるルールがあるとルイは語る。

ルイは父親を本当の父親じゃないとか言う。

回想シーンが終わり、パスカル医師がルイの元へやってくる。途中でルイの母親とのロマンスが差し込まれる。

パスカル医師が昏睡状態のルイに本を読んであげようとすると、何かの気配を感じる。床が濡れていてわかめのようなものも床に落ちている。それをたどっていくパスカル医師。
「生きている海」を思わせるバケモノの、幻想的で恐ろしいそれはパスカル医師の夢だった。

医師の元にルイが書いたような筆跡の手紙が届く。内容は「パスカル医師との関係を断て」と言ったもの。母親は夫がルイの筆跡を真似てポストに入れたと言う。

パスカル医師がセラピストを訪ねると、セラピーを打ち切った医者にルイから手紙が届いたと言う。それにはハムスターのフン入りで「秘密を母親に話した」ことを怒っている内容。

父親(ピーター)は本当に実の父親ではなかった、かつてルイの命を救いそのまま病院に付き添った時に母親と出会い、元の奥さんを捨てて母親と一緒になった、ということらしかった。
しかし母親はルイを養子に出そうとしていた!

手紙の警告を破って結ばれるパスカル医師と母親。(なんか違和感が拭えない)

母親は「ピーターには奥さんがいたけど愛していたのは私なの」と語る。

ピーターの死体が見つかる。ピーターの母親がやってきて、あの女(ルイの母親)は何でも嘘をつくと語る。

昏睡状態のルイの夢の中に現れたバケモノは三匹の蝙蝠の話をする。
よく笑うメスとよく泣くメスがいて、よく泣くメスを選ぶオス。よく泣くメスは周りの人間に同情してもらうのが好きだったから泣いてたらしい。しかし、オスは「蝙蝠の子供の父親になれたからよかった」と言うお話だった。

ピーターはルイが崖から落ちたあと、同じように崖から落ち、その後1~2週間は海産物を食べながら生きていたが洞窟で肺炎を起こし死亡。

手紙の筆跡が誰か分かった。パスカル医師のものだった!彼は無意識に致死量の薬の処方箋を出していた。昏睡の状態から夢遊病の自分をルイが操ってると言いたいらしい。

催眠術でパスカル医師の無意識の中に入りルイの意識と会話させようという試みが行われる。

パスカル医師を通してルイの口から遂に真相が語られる。

毎年のようにルイが事故に巻き込まれ命を失いかけていたのは全て母親が周りから同情を買うためにやっていたことだった。そんな母親のためにルイは自ら崖から身投げした。

ルイは母親を憎んでいて、父親を愛してたということも分かる。

昏睡状態のルイの意識の中に現れていたバケモノの正体は、父親だったということも判明。

父親は血のつながりはないがルイを誰よりも愛していたと語る。

昏睡した意識の中で、ルイは父と対話し、明るい方へ歩んでいく。そして意識を取り戻す。

母親は精神病棟に入れられるも、そのお腹は大きく膨らんでいた・・・(パスカル医師との子どもができてしまっていた)

物語の解説

文章だけで物語を追っていくと、回想シーンやら何やら時系列もバラバラでちょっと分かりにくかったかと思います。大きく分けるとシークエンスは二つ。

  • ルイのかつての人生についての場面
  • ルイの昏睡中の場面

パッと見は血のつながりのない父親がルイを突き落とし逃走、母親が新たな出会いを見つけるのに嫉妬して脅迫の手紙を出している・・・という感じで見えるんですけども、真相は真逆。

母親の方が悪だった。父親はルイを守ろうとしていたし、死にかけながらもルイの意識の中に化け物の姿で現れて彼を救おうとしていた・・・というお話。

あの手紙はルイが医師を母親から守ろうと夢遊病中にやらせたことだったんですね!

どんでん返しと言えばどんでん返し。

感想

血のつながりのない父親があそこまで息子を愛せるのはなぜなのか?と思う部分はあまり描かれていないので、そこがしっくりこないと物語に入り込めないかもしれません。

そもそも奥さんがいたのに、彼女を捨ててまで母親を選んだのは、美しい母親に惹かれたわけではなくルイを息子として愛したから…という理由なのですさまじい。

しかし最後の父と息子の対話のシーンは最高に美しく

「愛してるよ 町全体よりも 海の魚全部よりも」

という台詞で涙腺崩壊。

そしてラストで母親がまた身籠っている!!!(悲劇はまだまだ終わらないんだぜ…)というところに人間の恐ろしさを感じてゾクッとさせられますし、ちびぞう的にはしっかりと父と息子の絆を描いて感動させつつも怖がらせる心を忘れていない監督の遊び心にやられた…という感じ。

(この美しさが恐怖を煽ります)

どんでん返しと言っても途中から母親が怪しく見えてくる作りになっていると思うので、正直そこはそんなにメインの要素でもないのかな。

じっくりと、恐怖の真実へ向かって進んでいく。そんな感じの作品でした。

映像の美しさ、少年の美しさ、父の愛の美しさに泣けること間違いなし。

 


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ま行

公開中止の問題作!?映画『マザー!』ネタバレ&感想

「――私の家から、出て行って!」

ちびぞう(@cbz_ewe)の大好きな映画監督の一人でありますダーレン・アロノフスキー監督の最新作!!!(2018年)

しかも!!!!

最近ちびぞうのイチオシ女優、ジェニファー・ローレンスとのタッグとあって、もう興奮が止まりません!!!!

なのに!?!?日本公開中止だってぇええええ!??!?!?

そのニュースを知った時、なぜそんなことになったのか・・・??とノンストップクエスチョンでしたよ。最近ようやくツタヤさんでレンタル出来ましたので早速観てみましたが・・・劇場で観たかったよぉおおおお。

しかも今作のポスターを描いているのが、『シェイプ・オブ・ウォーター』のポスターも手掛けていたアーティスト、ジェームズ・ジーン!!!

モンスターと恋しよう。映画『シェイプ・オブ・ウォーター』ネタバレ&感想

パンフレットも欲しかったなぁ・・・。

【映画情報】

【原題】 Mother!
【制作国】アメリカ
【監督/脚本】ダーレン・アロノフスキー
【製作】ダーレン・アロノフスキー、スコット・フランクリン、アリ・ハンデル、マーク・ヘイマン
【撮影】マシュー・リバティーク
【美術】フィリップ・メッシーナ
【衣装】ダニー・グリッカー
【編集】アンドリュー・ワイスブラム
【出演([]内は役名)】

  • ジェニファー・ローレンス[母親]
  • ハビエル・バルデム[彼]
  • エド・ハリス[男性]
  • ミシェル・ファイファー[女性]
  • クリステン・ウィグ[使者]
  • ドーナル・グリーソン[長男]
  • ブライアン・グリーソン[弟]
  • ジョヴァン・アテポ[召使]
  • スティーヴン・マクハティ[熱狂者]

【レンタル開始日(日本)】2018年3月23日
【上映時間】121分
【映倫区分】PG12
【IMDB】6.7/10.0  (およそ118,000人の評価)

【あらすじ】

郊外の一軒家に暮らす一組の夫婦のもとに、ある夜、不審な訪問者が現れたことから、夫婦の穏やかな生活は一変。翌日以降も次々と謎の訪問者が現れるが、夫は招かれざる客たちを拒む素振りも見せず、受け入れていく。そんな夫の行動に妻は不安と恐怖を募らせていき、やがてエスカレートしていく訪問者たちの行動によって事件が相次ぐ。そんな中でも妊娠し、やがて出産して母親になった妻だったが、そんな彼女を想像もしない出来事が待ち受ける。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆2.5/5.0

 

ぶっちゃけて言ってしまいますけどね・・・

 

わけわかんない!!!!!!

イメージ的には、テレンス・マリック×ミヒャエル・ハネケって感じでしょうかね。
(分かる人にだけ伝わればいいという例え)

 

小説家の旦那と暮らす妻、彼の生まれ育った家が火事に遭い、その家をDIYで修繕していく妻。
そこに現れる無遠慮でデリカシーのない客たち。
彼らは勝手に増殖し、侵食し、戦争状態になり、家と家庭と彼女の腹に宿った新しい命をも破壊していく・・・

ラスト、ブチ切れた彼女が家に火を放つと、まるで時間軸が遡ったかのようにオープニングの映像に戻る・・・

おおまかに書けばこんな感じなんですけど、何を言ってるかわかんないって??いや説明してる私もわけわかってないですよ!!

メタだらけの聖書映画だった

実はこの映画、察しの良い観客であればすぐにこの物語の登場人物たちが何を表しているのか分かるらしいです。ちびぞうは最後の最後までサッパリ分かりませんでしたけどね!!!

そう、アメリカ人であれば馴染みの深い聖書。それがこの映画の表現したいものであったと言います。監督もそうハッキリ言っています。

  • 主人公(母)=母なる大地、地球
  • 修繕している家=地球そのもの
  • 主人公の夫であり作家(彼)=神
  • 最初の来客(男)=最初の人間アダム
    (男の背中右側にアザがありましたが、あれは神がアダムの肋骨を取ってイブを創造したという意味らしい)
  • 二人目の来客(男の妻)=二人目の人間イブ
    (二人は勝手に書斎に入り、夫の大切にしていたクリスタルを壊して追い出される=禁断の果実を食べてしまい楽園から追放されるアダムとイブ)
  • 男の長男と弟=カインとアベル
    (遺産相続で弟を憎んだ兄は、弟を殺した後いなくなる=人類最初の殺人と言われるカインによるアベル殺し)
  • 主人公の産んだ赤ちゃん=神の子イエス・キリスト
  • 作家が書いたベストセラー=聖書
  • 勝手に家に入り込み増えていく彼のファンたち=人間たち
    (彼らは勝手に彼(神)の家(地球)で神をあがめながら増殖し、地球を破壊し、戦争をし、そしてキリストを磔にして殺す)
  • 家を燃やす妻=温暖化によって滅ぼされる地球
  • 死んだ妻からクリスタルを取り出しオープニングへ戻る演出=神は惑星を変えずっと同じことをずっと繰り返してきた

こうやって説明されていればちびぞうも「あぁー!そういうことかぁあ!」となるんですけど、なるんですけどね・・・。

悔しかったなぁ。なんか時間の経過がおかしいな、という感じがしていたので「これは現実の話ではなく何か別の物を表しているのかな」と思いはしていたんですが、結局最後まで分からなかったですね・・・。

それにしてもあの黄色い粉(液体)は何の暗喩だったんだろう。
主人公が精神安定剤のように飲んでいたものですが、地球を一時的に癒す存在とは一体・・・?

公開中止に至った理由とは

配給である海外パラマウントさんの判断で日本での公開が中止になったらしいですね。

多分、単純に「客が入らないだろう」と思われたからかな。

神はDV夫であり、地球をめちゃくちゃにしているのはその信者であるとでも言いたげな内容でパッキリ賛否両論!となるほど日本では聖書の内容が浸透していないですもんね。

しかもはたから見たら無能な夫が妻より客を優先していて女性蔑視の作品のようにも見えますし、挙句の果てには赤ちゃん殺しのシーンもあります。これはエグい。
エグい上に問題しか感じさせないだろうと思うと、おそらく日本でこれを絶賛する人は海外ほど多くはないでしょうね・・・。

まとめ

ちびぞうは監督すきなので・・・、そしてジェニファー・ローレンスもすきなので・・・。

意味が分からなくとも夢中で観ました・・・。

面白かったかと言われると「(意味を聞いて)ふーん」て感じなんですけども(笑)

何気に、夫はペネロペ・クルスの旦那さんのハビエル・バルデム、来客はエド・ハリスとミシェル・ファイファーで、息子たちは今『ピーターラビット』などで旬のドーナル・グリーソンとブライアン・グリーソンという貴重な兄弟出演だしでキャストはものっすごく豪華なんですよね・・・。

世界一有名なうさぎの初・映画化!『ピーターラビット』ネタバレ&感想

人にはオススメしない映画ですが、キャストや監督さんが気になる方は一度、観てみてはいかがでしょうか・・・。

 

 

 


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さ行

いいね!依存のあなたへ。映画『ザ・サークル』ネタバレ&感想

「秘密とは嘘。秘密があると犯罪が起きる可能性がある。説明責任がないと、人は悪い行動をする」

予告編では面白そうな雰囲気も出てたんですけどね~~~~~~。

「ちょっと微妙」そうな世間の空気を感じて劇場で鑑賞するのはやめました、どうもちびぞう(@cbz_ewe)です。

主演はトム・ハンクスとエマ・ワトソン。エマ・ワトソンと言えば最近では『美女と野獣』の本家実写版などに出演していましたねーーーー。ハリポタのハーマイオニー役のイメージがようやく抜けてきた感あります。今後の活躍にも期待したいです!!

エマ・ワトソン主演!映画『美女と野獣』実写版のネタバレ&感想

対してトム・ハンクスは最近ちょっとちびぞうの中で不作続きというか・・・あまり良い印象がなくて怖いんですよねぇ・・・。その怖さを乗り越えて来てくれると良いんですが・・・

ギャガさんの公式サイトはこちら

【映画情報】

【原題】The Circle
【制作国】アメリカ
【監督】ジェームズ・ポンソルト
【脚本】ジェームズ・ポンソルト、デイブ・エガース
【原作】デイブ・エガース「ザ・サークル(早川書房)」
【製作】ゲイリー・ゴーツマン、アンソニー・ブレグマン、ジェームズ・ポンソルト
【製作総指揮】ステファニー・アズピアズー、ロン・シュミット、サリー・ウィルコックス、スティーブ・シェアシアン、エバン・ヘイズ、ピーター・クロン、マーク・シュミューガー、フェデリカ・セント=ローズ、ラッセル・レビン
【撮影】マシュー・リバティーク
【美術】ジェラルド・サリバン
【衣装】エマ・ポッター
【編集】リサ・ラセック
【音楽】ダニー・エルフマン
【音楽監修】ティファニー・アンダーズ
【出演([]内は役名)】

  • エマ・ワトソン[メイ・ホランド]
  • トム・ハンクス[イーモン・ベイリー]
  • ジョン・ボイエガ[タイ・ラフィート]
  • カレン・ギラン[アニー・アラートン]
  • エラー・コルトレーン[マーサー]
  • パットン・オズワルト
  • グレン・ヘドリー
  • ビル・パクストン[ビニー]
  • ベック[本人役]

【公開日(日本)】2017年11月10日
【上映時間】110分
【配給】ギャガ
【映倫区分】G
【IMDB】5.3/10.0  (およそ61,200人の評価)

【あらすじ】

憧れの「サークル」に採用された新入社員のメイは、あることがきっかけでカリスマ経営者のベイリーの目に留まり、新サービス「シーチェンジ」のモデルケースに大抜擢される。「サークル」が開発した超小型カメラによって、自身の24時間を公開することとなったメイは、あっという間に1000万人を超えるフォロワーを集め、アイドル的な人気を博していくが……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!!)】

☆2.0/5.0

この映画ってスリラーだったんですか!!!!!?

 

な、なーるほど。そう知って観ればなるほど。なるほどなるほど(笑)となりますね。
流行りのSNS依存に対する警告を含めた社会派ドラマかと思って観ていたら最後ああなったのは・・・なるほどスリラーだからか・・・

いやでも、どんなジャンルか聞いて感想が変わるのって微妙でしょう!!!

何も知らずに観ても面白い!!!って思わせないと!!

というわけでちびぞう的にはこれ、微妙でした。

主人公がどっち寄りなのか曖昧問題

エマ・ワトソン扮するメイ・ホランドが、『サークル』の社員となり、そこの人たちの異常なまでのコミュニティへのこだわり、プライベートを共有しよう!という気持ち悪さに触れて

最終的にはこの会社のやりすぎな部分を明らかにしたりなんだりして、人々の目を覚まさせる展開になるんだな。

と思いきや、メイ自体が24時間体制で自分の生活を晒すという新しい試みにハマっていく・・・そして家族に見放されたり「サークル」の”世界中にあるカメラを使って30分で見つけたい相手を見つける”というシステムを披露する友達を事故で死なせてしまったりして

うん、ここからきっと目を覚まして「サークル」の闇を暴く展開!!!
さぁ現状のおかしさを訴えよう!!!!

と期待するとなぜか「私がサークルを更なる高みへ導くわ!!!」となる・・・。

今までのトップであったトム・ハンクスたちの闇を暴いたまでは良かったんですけど、そこから「SNSで何もかもを共有しよう!」という流れを打ち砕くのかと思いきや、思いきや。ですよ。彼女が新たな「サークル」の重役として、活躍していく・・・という恐ろしい展開に。(だからスリラーなのかもしれませんが)

 

序盤で出て来たカヤックの趣味の時間、それはメイにとって貴重な一人を楽しむ時間。
しかし、ラストではそのカヤックをしながらも「サークル」のカメラに向かって「ハイ、みんな!」と笑顔で声をかける姿が映って終了・・・。

つまり、彼女にとってのプライベートそのものを会社(というか社会?)に捧げてしまったよという恐ろしいオチだったんですよね。

いや、別にオチが恐ろしいのは良いんですけど、その主人公のスタンスが最後の最後まで分かりづらいのが問題。だと思うんです。
メイの立ち位置がわかりづらいため、最後まで共感や感情移入が出来ない。この物語は自分とSNSとの関係を見直すための物語だと思うので、「自分の物語」としても見れないと意味がないと思うんですよね。

そしてその”自分”を投影するためのキャラクターが主人公のメイのはず。だから彼女に共感することが出来なければ、自分の物語として見ることができない。

せっかくの良いテーマなのに、ただただ「最後こっわ」となるだけのスリラーにしてしまったらもったいないと思うんですよ!!!

そもそも一般人のプライベート公開に需要があるのか問題

そりゃエマ・ワトソンほどの美人だったら意味があるかもしれませんが、普通の社員である(という設定だし)メイの私生活を全て公開します!!と言ってもそこまで民衆が熱狂するのか・・・?!という素朴な疑問がありますよね。

見てて面白いなーという事をメイがしていたわけでもないし、あれなら別に彼女の私生活に張り付かなくても、普通にYoutube観てた方が楽しいことしてる人いっぱいいるじゃないすか。

なんかそこらへんも妙にリアリティがないんですよね。
リアリティがない社会のままで進んでいっても、あれはあくまでも「フィクション」の域を出ないんだよなぁ・・・。(当然フィクションなんですけど、リアリティがあればあるほどオチも映えると思うので)

ジョン・ボイエガは一体なんだったのか問題

途中で登場する、「サークル」のシステム開発に携わったという有名人タイ・ラフィート役として登場する、ジョン・ボイエガくん。

スター・ウォーズ新章から始まり、活躍しっぱなしの彼。

こんなところにも出てるのか!!とビックリしましたが、せっかくの彼の名演技も披露されることもなく

「結局彼はなんだったんだ?」

と疑問が浮かぶくらいしか出番もなければそのキャラクターに意味もなかったように感じた(メイに大した影響を与えたようにも見えなかったし)のが非常に残念でしたね・・・。

まとめ

ディスるだけでなく褒めることもしたいなって思っているんですけど、うーーーーーーん。あんまりだったなぁ。褒めたいところもあんまり・・・。

メイがSNSに夢中になって自分の生活を晒すところまでも1時間もかけてるし・・・その割に彼女に共感できないっていうのは結構痛いですよねぇ(まだ言う)

トム・ハンクスもいまいちどの程度悪い奴だったのか分からないまま成敗されてしまったし。

全体的に微妙・・・という、鑑賞前に聞いた世間の評判が間違いなかったパターンのやつかな、とちびぞうは思いました。

とりあえず劇場で観なくて良かった!!!!

あっ、そういえば

ベック出てましたよ!!!!!!!

 

 


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画像引用元:映画.com

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あ行

不気味な自動のこぎりが唸る!映画『悪魔のいけにえ』ネタバレ&感想

想像を絶するこの大残酷を 全篇正視できるか?

不気味な自動のこぎりが唸る! 人肉を切りきざむ音がする!20世紀に人骨で家具を、人肉でソーセージを作りつづけたテキサスの狂人たち

↑当時のキャッチコピーのようですが、ものすごいアオリ方(笑)

ホラー映画の有名な殺人鬼と言えば!!!

絶大な知名度を誇る「ジェイソン(13日の金曜日)」を筆頭に、

「フレディ(エルム街の悪夢)」
「ブギーマン(ハロウィン)」と来て
今作の「レザーフェイス」!!!

この四大巨塔が強い!ですよね!みなさんはどれがお気に入りですか??

実はちびぞうは、名作ホラー映画と呼ばれる古い作品群は実は観ていないものが多く、今作もそのうちの一つでした。

レザーフェイスの作品は2004年にリメイクされた『テキサス・チェーンソー』は観ています!

『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』『死霊の~』シリーズも観てないので、そのうち観たい。そういえば今作のトビー・フーパー監督も、ナイトオブザ~のロメロ監督も同世代で、お二方とも昨年(2017)の夏に亡くなられているんですよね。

偉大な映画人がどんどん亡くなっていきますよね、最近は。

訃報をきっかけに、またその人の作品を見返してみる・・・というのも良いかもですね。

ちなみに今回は公開40周年記念版というものを鑑賞しました!

【映画情報】

【原題】The Texas Chain Saw Massacre
【制作国】アメリカ
【監督/製作】トビー・フーパ―
【脚本/原案】キム・ヘンケル、トビー・フーパ―
【撮影】ダニエル・パール
【美術】ロバート・バーンズ
【編集】ラリー・キャロル、サリー・リチャードソン
【音楽】トビー・フーパ―、ウェイン・ベル
【出演([]内は役名)】

  • マリリン・バーンズ[サリー]
  • アレン・ダンジガー[ジュリー]
  • ポール・A・パーティン[フランクリン]
  • ウイリアム・ベイル[カーク]
  • テリー・マクミン[パム]
  • ガンナー・ハンセン[レザーフェイス]
  • エドウィン・ニール[ヒッチハイカー]
  • ジム・シード―[老人(コック)]
  • ジョン・ドゥーガン[じい様]

【公開日(日本)】1975年2月1日
【上映時間】83分
【配給】松竹メディア事業部
【映倫区分】R15 +
【IMDB】7.5/10.0  (およそ111,000人の評価)

【あらすじ】

サリー、ジュリー、フランクリン、カーク、パムの5人組は、夏休みを利用してドライブ旅行に出かけ、その途中でヒッチハイクをしていた男を車に乗せる。しかし、男はナイフで自らを傷つけるといった行動を繰り返し、異常を感じた5人は男を車から追い出す。やがて一軒の洋館を見つけた5人は、その家に立ち寄るが……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレしているよ!)】

☆3.5/5.0

いやぁ、これは名作!間違いない!!!!

ちなみにちびぞうは「ホラー映画で笑ってしまう人間」ですので、その辺しっかり押さえた上で読み進んで頂ければと思います!!!

おおまかなストーリー

怪しげな洋館に立ち寄ったら突然出てきた、人間の皮で作ったマスクをかぶった巨漢(レザーフェイス)に仲間がどんどん殺されていってしまうよ!!!

五人いたメンバーはあっという間に三人、二人、一人・・・となり最後に残ったヒロインはレザーフェイスから必死に逃げて逃げて近くのガソリンスタンドに逃げ込むけども実はそこの人間もグル!!!そして麻袋に詰めて洋館に連れ戻らされてしまう・・・。

その洋館とは狂気の家族が住む家で、序盤で出会った挙動のおかしいヒッチハイカーもファミリーの一員だった。指を切断されて、死にかけの老人にチュパチュパ血を吸われたりハンマーで頭をかち割られそうになったりする!しかしヒロインはなんとかそこからも逃げ出して、道行くタンクローリーのおっさんを巻き込んだりしつつなんとかトラックに拾ってもらい生還。

彼女を逃がしてしまった悔しさからレザーフェイスがチェーンソーを振り回して映画は終わる。

ちびぞうの爆笑ポイント

  • レザーフェイスの初登場シーン
    最初に殺されるカークという男(カップルの彼氏の方)が、怪しげな洋館の中に入っていくと・・・突然部屋の奥からマスクをかぶったレザーフェイスが登場!!!そして出てきた瞬間、ハンマーを振り下ろす!即殺害です、即殺害。あまりの仕事の速さにビッックリしてしまったんですよね。普通、もっともったいぶるというか、殺すまでに怖がらせる描写があるじゃないですか。そういうのもなく、スッと来てガッと殺してバァシーン!とドアを閉める。そのリズミカルさに爆笑。
  • レザーフェイスがガラッ!と出てくる二度目の登場シーン
    「カークが戻ってこない、どうしたのかしら・・・」とカークの彼女が後を追って洋館に入ります。すると中は動物の骨やらなにやらで作った家具や気持ちの悪い装飾品、籠に入れられた鶏など、ゾッとするものばかり。恐れをなして逃げ出そうとすると、レザーフェイスが先ほど閉めた扉の前を通りがかります。するとガラッ!!と勢いよくドアを開けてレザーフェイス再登場!!!コントかな?と思うくらいコミカルで笑いました。
  • 全く汚れないチェーンソーの謎
    チェーンソーで豪快に人体を切ってるっぽいシーンが何度かあるんですけども、使ってるチェーンソーをよく見ると全く汚れてないんですよね・・・。ほんとは使ってないってわかっちゃう!><
  • レザーフェイスと追いかけっこ~のシーン
    最後に残ったヒロインのサリーがレザーフェイスから逃げて逃げてガソリンスタンドまで「結構な距離」を走るシーンがあるんですが、レザーフェイスの足がわりと遅い><どんだけ走るの!?と思わずツッコミを入れてしまいました。しかも、ヒロインがスタンドに逃げ込むとレザーフェイスは中までは追って来ないんですけども・・・
  • ちゃっかり帰宅してる!のシーン
    今言った追いかけっこのあと、スタンドの店員もグルだったため、店員によってヒロインはトラックに乗せられて洋館まで戻ってきてしまうんですが・・・これ結構な距離あると思うんですよね。それで、「あれ?レザーフェイスどこいったの?」と思っていると先に帰宅してる!!!!一人でチェーンソー片手に歩いて帰ってきたのかぁ・・・と考えるととってもかわいく思えてしまいます。
  • レザーフェイスの声が高い!のシーン
    ヒロインを連れ帰ったスタンドの店員に怒られまくるレザーフェイス。その時に出してた声がものすごく高い!!鳥の鳴き声みたい!!
  • じい様生きてたー!のシーン
    どうやら、洋館に住んでいるのはレザーフェイス、ヒッチハイカー、スタンドの店員の三人。さらに、上階にいた死体に見えていたじいさまも実は生きていたようで・・・。ヒロインの切られた指をチュパチュパ吸ったりします。
    しかもそのあと、「じいさまは牛殺しのプロなんだ!一発でコロリなんだぜ、ほらやって見せてよ」とじいさまに無理やりハンマーを握らせてヒロインの頭を殴らせようとするんですが・・・じいさまハンマー握れない!!!(笑)何度握らせてもボトッと落としてしまいます。そして最終的にはハンマーを握らせた男が代わりに殴るという・・・いや、ここのシーンは本気で笑かしに来てるな・・・!という感じがしましたね。
  • え?なんで降りたの?のシーン
    ヒロインが洋館を逃げ出して道を走っていると、向かいからタンクローリーが来て止まってくれます。やったーこれで助かったね!と思っているとなぜか降りる運転手・・・そしてそれを追いかけて降りるヒロイン・・・え?なんで?と笑いつつ、ここのシーンが一番不可解でした。結局タンクローリーの運転手も殺され、そのあとにやってきたトラックに乗せてもらってヒロインは無事逃げ延びる・・・という展開でしたが。
    タンクローリーの運ちゃんは本当になんだったの?(笑)

感想まとめ

ちびぞうは、レザーフェイスが登場した瞬間に「この映画は名作だ!」認定しました。

いやーもう大好きです。

肝心の殺害のシーンが素早くあっと言う間なのに対して、部屋の中の装飾を見せる場面や兄妹の小競り合いのシーン、追いかけっこのシーンなんかがやたらと長くて、尺の使い方がちょっと微妙だったかな・・・とは思いましたが。その緩急の付け方が逆にすごいのかもしれません。

それから、レザーフェイスというキャラ。よくあんな奇抜というか、不思議なキャラクターデザインが出来るものだなぁ、と。当時の人々がこれを観て恐怖に震えるのも分かります。

まぁ、ちびぞうはとっても可愛らしいキャラクターだなと思いましたが。見てくださいこの可愛い笑顔(笑)

さりげにスーツ着てるところも良いですね(笑)

どうも、彼のマスクのメイクアップシーンや、タップダンスシーンなんかも本当はあったらしいんですけどもカットされてしまったようで。なんでそんな素敵なシーンをカットしてしまうのぉおおおお・・・と嘆きました。

 

リメイク版の『テキサスチェーンソー』も観たんですが、あんまり記憶にないちびぞうです。そっちの方がちゃんとしたホラーだったような印象があるんですけども、今作の方がカリスマ性が輝いていました!

 

 


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【後編】映画『プリズナーズ』ネタバレ&感想

こちらの記事は先が読めない!異色のサスペンス『プリズナーズ』ネタバレ&感想【前編】から続いています!

ネタバレ注意!

 

◆宗教色の強さ、随所に散りばめられたキーワードで裏の意味を深読みする?しない?

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先が読めない!異色のサスペンス映画『プリズナーズ』ネタバレ&感想【前編】

僕がいる間は、泣かなかった―――。

 

 

『X‐MENシリーズ』のウルヴァリンで有名なヒュージャックマンを主演に迎えた、『複製された男』のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督と主演ジェイク・ギレンホールの再タッグ作品!

ギレンホールさんは『ゾディアック』のように陰鬱なミステリーが本当に良く似合う役者さんですよね!

 

今作はメインの誘拐劇に加え、考察大好きな映画ファンが裏の意図を色々と妄想できる、そんな深みある作品です(笑)

下にも書いていますが、今回はお目当ての俳優さんがいたのもあって劇場で鑑賞いたしました。

パンフレットはこんな感じ!

税抜き667円で30ページあるのですが、持ってみるとひじょーーーーにうっすい!薄さが不安になるパンフです(笑)