2015年—海底から一台の水中カメラが発見された
近年、『シャークネード』や『シャークトパス』といった変わり種作品の水面下の爆発により、サメ映画は立派な1ジャンルに成長しております。(と思っているのはちびぞうとこの記事を読んでいるサメ映画好きのあなただけかもしれないが)
その密かなサメブームに乗っかろうという感じのサメ押し押しのジャケットですね。
最近PS4のVRで、このケージ・ダイビングが出来るソフトの体験版?をやったことがあって
「こんな水中の檻で本気でサメが襲ってきたら恐ろし過ぎる!!」
と思いレンタルしてみました。
しかしこれ、今調べてみたらかの有名な!『オープン・ウォーター』の3作目だそうじゃないですか!!!
えっ、そんなのどこに書いてあったんだろう!!!
ワーオ見てください海外版のジャケットを!
おもいっきり『オープン・ウォーター3』って書いてありますね~~~
2でコケたしシリーズだって明かさなくていいやって思ったのかな。(配給の「ケージ・ダイブ上映委員会」とはなんなのか)
新宿シネマカリテさんの特集企画にて上映されたようです。
【映画情報】
【原題】Open Water 3 Cage Dive
【制作国】オーストラリア
【監督/脚本/撮影/編集】ジェラルド・ラシオナト
【製作】ジェラルド・ラシオナト、アントワーヌ・ムアワッド、チャールズ・M・バーサミアン、ラナ・ジョイ・グリックマン
【製作総指揮】トニー・ラシオナト、ポール・アダムス、ウィルマ・アダムス、ジェイコブ・グレイ、トレイシー・マックナイト、ピート・バレー
【美術】アンジェラ・ラシオナト、マクファーソン・ダウンズ
【音楽】ザ・ニュートン・ブラザーズ
【音楽監修】アンディ・ロス
【出演([]内は役名)】
- ジョエル・ホーガン[ジェフ・ミラー]
- ミーガン・ペータ・ヒル[メーガン・マーフィ]
- ジョシュ・ポソフ[ジョシュ・ミラー]
- ピート・バレー[グレッグ]
- マーク・フェル[ダイバー]
- クリストファー・カレン[ジョシュとジェフの母親]
- タラ・ウライス[女性遭難者]
- ティーガン・バージャー[女性遭難者]
【公開日(日本)】2017年8月13日
【上映時間】81分
【配給】「ケージ・ダイブ」上映委員会
【前作】オープン・ウォーター2
【IMDB】4.1/10.0 (およそ2,200人の評価)
【あらすじ】
2015年10月21日。アメリカ人のジョシュ、メーガン、ジェフはエクストリームゲーム番組のオーディションテープを撮影するため、オーストラリアのアデレード沖で「シャーク・ケージ・ダイビング」のツアーに参加していた。ところが彼らを乗せたクルーザーが高波にのまれて転覆し、参加者たちは海に投げ出されてしまう。ジョシュは周囲の人々が相次いでサメの餌食になっていく様子を小型水中カメラで撮影する。ジョシュたちは夜になって救命イカダを発見し、命の危機を脱したかに思えたが……。【引用元:映画.com】
【感想(ネタバレするよ!)】
☆1.5/5.0
これはなかなか・・・アレですね。
まず、海底で見つかったカメラの中に入っていたSDの録画データ。これを見てみたら、なんとシャーク・ケージ・ダイビングの最中に高波に飲まれて遭難した三人の旅の記録&遭難の記録だった・・・
ちなみにシャーク・ケージ・ダイビングってこんなやつ。
そしてその映像を公開することによって三人の捜索がはかどるようにと、ドキュメンタリー番組として放送することになった、というのが映画の内容の全て。
ファウンド・フッテージ(モキュメンタリー)ですね。
(◆ファウンド・フッテージ=撮影者が死亡または行方不明となった録画データを第三者が発見するという設定の作品
◆モキュメンタリー=ドキュメンタリーを模している作品で、あくまでも事実を伝えていますよ、という設定)
まずちびぞうが観ていて最初に思ったのは
ケージ・ダイビング関係なくない!?
ってことなんですよね。
最初に想像してたのは、なんらかの理由でケージが海底に落ちるとか、ケージが上げられなくなったりとかの事故が原因で、海中にケージごと留まるしかなくなり、酸素ボンベの残量と戦いつつ、外から襲い来るサメの恐怖とも戦う。っていう展開なんですよ。
しかし、ケージダイビング始まったー!と思ったら、
高波に襲われて船が転覆するんですよ。
ケージの中の人も船内の人も一緒くたに海に投げ出されるわけなんですよ。
一瞬で普通の遭難映画に早変わりなんですよ。
ケージ・ダイビングが関係してるっていうのは唯一「サメが多い海域だったよ」ってことのみ。
というかちびぞうはこの瞬間「これってオープン・ウォーターじゃん。パクりじゃん」って思ったんですけど
普通に続編だったー!!!!!!!!!
さ、最初から続編だと言っておけばこんなことには・・・?いや、でもあんまりそれは面白さには関係ないですね・・・。
他にもツッコミどころ満載
この主人公3人は、兄弟2人と弟の彼女、という組み合わせの3人なんですが、彼らが楽しそうに旅してる序盤の映像とか、彼女とイチャつく中途半端なお色気シーンだとか、
大体全部いらない・・・
しかも弟の方は旅の間に彼女にプロポーズをしようとしているんですけども、実は彼女は彼氏の兄貴と浮気をしている・・・という伏線?伏線なんてもんではないか。そういう設定がありまして(なんでこんなゲスヒロイン設定をぶち込んだのかは分からないけども主演の三分の二がクズだったら感情移入もくそもないですよね)
で、海で遭難してだーーーーいぶ(少なくとも12時間以上)経ってからその話がきっかけに揉め始めるんですけど
正直そんなことに気力使えるような状況ではなくない?
ってことなんですよね。ただでさえ短い81分という尺でこんだけ不要なシーンがある・・・これ、このしょうもないドラマ削ったら大変なことになりますよ。下手したら70分切ってしまうかも(笑)
他にも、海の中で救命胴衣が流れて来たり、4人用の救命イカダが流れて来たり、彼らを生き延びさせようとする漂流物が運よくやってくるわけですよね。
で、それを取りに行こうと一人が泳ぎ始めて「やめて!一人でいるとサメに襲われるわ!」と2人が止める・・・というのが何回かあるんですけども
3人で泳いでいったらええがな
とか思っちゃうんですよねーーーー
そして手に入れた救命イカダも、もう一人、漂流してきた意識のない女性の体を温めようと、何故か照明弾を持ち出すヒロイン・・・そしてそれを止めようとしてもみくちゃになって、イカダの中で照明弾が発射され燃えてしまうというアホっぷりが酷い!!!
救命イカダに取り残された女性が、照明弾に焼かれて死んでしまうんですけど・・・
ここが一番おそろしかったな・・・
しかもこの事件の後に再び海に投げ出された3人が浮気の話で揉めますからね。さすがにそれはない。
↑ビデオカメラが水中でも使えるか試す3人の図
そもそもの話
船が転覆した時に、怪我をした男性の顔がべろーーーーーーとめくれているグロ映像が流れたり(これめっちゃ人形ですよ。今時人形ってわかっちゃうのすごいですよ)するし、
そんなもの、映像として無編集のまま公開する?????
しかもしかも、ヒロインが兄と浮気してるシーンだったり、それで内輪揉めしてるシーンだったりも入ってるし、その上ヒロインがサメにパックンチョされたり、弟が心臓発作で死んだり、最後に残った兄も明らかにこれ死んでるなっていうサメのアタックを正面から受けてる感じの映像で終わってて結構えげつないと思うんですよ。色んな意味で。
で、最後に出てくるこの言葉。
「映像を提供してくれたご家族に感謝します」
いや、どこの世界にこんな情けなくてえげつない最後を遂げた彼らの映像を世界に公開しようって思っちゃうような家族がいるんだよ!!!!
って話なんですよね。
まとめ
全編通してツッコミどころ満載で、タイトル詐欺な上に面白くもない、大変な作品でした。
これがまさかあの『オープン・ウォーター』の続編だなんて・・・
ホオジロサメだったりクジラだったりはちょこちょこ観れます!
サメ好きな人は近くで見れていいかもしれませんね!!!!
とかいう雑な〆で終わります。お疲れさまでした。