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ネズミが大量に襲いくるCG無しのパニック映画『ウイラード』ネタバレ&感想

もの凄いことが起こります!あなたは信じられますか

画像引用元:映画.com

TSUTAYAの新作コーナーでふと見つけたこの映画。1971年のパニック映画『ウイラード』!

ジャケットの表面にはデカデカとネズミの顔写真が載っていて、そのインパクトに借りずにはいられなかった(笑)

どうも、大量のドブネズミが人間を襲うようですよ・・・?

それにしても、上に貼ったこのポスターの煽り文句(笑)この記事の一番上にも書いたんですが・・・

「もの凄いことが起こります!」って良いですね(笑)適当に投げやりに書いたような感じもするんですが、決して嘘は言ってない感じの素直さが好きです(笑)

【映画情報】

【原題】Willard
【制作国】アメリカ
【監督】ダニエル・マン
【脚本】ギルバート・A・ラルストン
【原作】スティーブン・ギルバート
【製作総指揮】チャールズ・A・プラット
【製作】モート・ブリスキン
【撮影】ロバート・ハウザー
【音楽】アレックス・ノース
【出演([]内は役名)】

  • ブルース・デイビソン[ウィラード]
  • アーネスト・ボーグナイン[アル]
  • ソンドラ・ロック[ジョーン]
  • エルザ・ランチェスター[ヘンリエッタ]

【公開日(日本)】1971年12月18日
【上映時間】95分
【配給】松竹
【次作】パニックを捨てたネズミの映画『ベン』ネタバレ&感想
【IMDB】6.2/10.0  (およそ2,600人の評価)

【あらすじ】

気はいいが、自閉症ぎみの青年ウイラード(ブルース・デイヴィソン)は、ひとつ屋根の下で暮らしている老母ヘンリエッタ(エルザ・ランチェスター)と、会社の上司アル(アーネスト・ボーグナイン)を特に嫌っていた。というのも、アルは数年前、ウイラードの父の事業を乗っ取った卑劣漢で、老母は、裏庭に出てくるネズミを退治しろとうるさいからだ。ウイラードにとってジョーン(ソンドラ・ロック)だけが彼の理解者であり、優しく愛してさえくれた。ある日、ネズミ退治をはじめたウイラードは、ネズミという動物は調教すれば自分の意志通りに動くことを発見した。ウイラードは1匹の子ネズミに“ソクラテス”という名をつけ、可愛がると、ソクラテスはすっかり彼の命令に従うようになり、ほかのネズミたちもそれに従って行動した。ただ、イタズラ・ネズミの“ベン”だけは、時々ヘソを曲げた。ウイラードはネズミたちを使って悪戯を始めだした。まずアルが開いた夕食パーティにネズミを送り込み、会場を大混乱させた。しかし、彼の悪戯は発覚し、ソクラテスはアルに殺されてしまった。その夜、怒ったウイラードはネズミたちを引き連れ会社に出かけた。そしてアルの顔を見るなり、命令一下、一斉に襲ったネズミたちによって、アルは無残に食い殺されてしまった。ウイラードはその悪魔のような惨劇を見て戦慄した。あまりにひどい手口に、ウイラードはネズミたちを会社の一室に閉じ込めて帰ってしまった。ジョーンと夕食をしたあと、ウイラードはベンの怒り狂った眼が注がれているのに気づいた。ウイラードはベンと対決する決意をした。しかし殺しにかかったウイラードに、もの凄い憎悪をもやしたベンが鋭い鳴き声をあげると、地下室から無数のネズミがかけ上がってきた。…【引用元:映画.com

【感想】

☆2.3/5.0

いつも引用させて頂いてる映画ドットコムさんのあらすじがすごいあらぶってる(笑)

このあらすじを読めばほとんど分かってしまいます(笑)何故この記事だけやたらと詳細なのか・・・いやありがたいね。

どうでもいいですが、主演のブルース・デイビソンという俳優さんは、ナードっぽさがものすごい。もし現代にリメイクするなら、間違いなくジェシー・アイゼンバーグがこの役をやることでしょう(笑)

ネズミがすごい!

主人公ウイラードが心の癒しを求めたのは真っ白なネズミ。彼女に「ソクラテス」と名付けて可愛がるウイラードは、寝室にも彼女を連れて行くくらいハマっています。

そしてネズミ愛が膨らみ過ぎて何百というネズミたちを地下室で繁殖させるウイラード。

そして、ひと際賢いネズミ「ベン」を筆頭としたネズミたちに、最終的には逆襲されてしまうというスリラー?映画なんですが・・・。

ネズミがCG無しで演技している!!

ファンシーラットという、いわゆるドブネズミをペット用に改良した生き物がいるんですが、みなさんご存知でしょうか?

アメリカではペットとして結構な人気があり、何がすごいってその「知能」がすごい!!

youtubeとかでも、ラットに技を教えてジャンプさせたり、輪くぐりさせたり、ボビンを転がさせたりしている動画が結構あります。そう、教え込むと色んな事が出来るんですネズミは。

1個有名なやつをぺたり。

私も昔ファンシーラットを飼っていた事があって、「ターン!」と言いながら餌を見せるとクルッと回ってくれる・・・くらいの事は2週間もかからずに覚えてくれました。個体にもよりますが、大体のラットは非常に賢い!!

そして、ネズミが出てくる作品としておそらく一番有名なのはスティーブン・キング原作トム・ハンクス主演の『グリーンマイル』ですよねー!

グリーンマイルに登場する囚人が飼っていたネズミ「Mr.ジングルス」も、CGではなく本物のネズミが演技しているんですが、今作のネズミもCG無しで演技をしています!しかも大量に!

ぜひこの機会に嫌われ者なネズミの(まぁホラーではあるんですが)賢い魅力というものに気付いてもらいたいなーと思ったりしています。

まとめ

ストーリーはいたって単純、そして作品自体の古さもあり、見るからに

「ぬいぐるみを体に張り付けて騒いでいるだけじゃん・・・」

というシーンもなくはない。ホラーをうたっていますが全く怖くないですよ!!

なので見どころと言えば、本当にネズミの演技だけ・・・(笑)

そして、『ベン』への前フリとして観て頂くのがよいでしょう。

続編『ベン』

この映画は地味に続編があります。こちらもTSUTAYAの新作コーナーにあったので借りてみましたが・・・内容はホラーではなく少年との心温まる友情ストーリーとなっています(笑)

そして、主題歌をジャクソン5時代のマイケル・ジャクソンが歌っているというのもあって非常に興味がそそられる一本になっています。

ぜひぜひ、ウィラードを観るならベンをベンを観るならウィラードをといった風に両方チェックしてもらいたいと思います!

 

 


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ネタバレ厳禁の新感覚ホラー『ダークレイン』ネタバレ&感想

雨に紛れてヤツらは来た―――

「面白いかは別として珍しいオチの映画がある」「これは予想できない」と複数の映画仲間さんから「あんまり面白さは期待しないで。でも観てほしいの><」と控えめにオススメされた今作。

メキシコ発のホラー・スリラーということですが・・・ジャケットからは、頭のおかしい家族が監禁する(もしくはされる)系かな?と予測。

ちなみに同監督の作品は一つも観ていないため、どういう作風なのか全く予想がつかない状態で鑑賞しました。

【未体験ゾーンの映画たち2017】の作品ということで、少し不穏な空気は漂いますね・・・(笑)

【映画情報】

【原題】Los Parecidos
【制作国】メキシコ
【監督/脚本】イサーク・エスバン
【製作】イサーク・エスバン、ミリアム・メルカード
【製作総指揮】サロモン・スケナシ、ミリアム・メルカード
【撮影】イシ・サルファティ
【音楽】エディ・ラン
【出演([]内は役名)】

  • グスターボ・サンチェス・パッラ[ウリセス(主人公の髭男)]
  • カサンドラ・シアンゲロッティ[イレーヌ(DV夫から逃げてきた女)]
  • フェルナンド・ベセリル[マルティン(チケット売り場の男)]
  • ウンベルト・ブスト[アルバロ(医大生)]
  • ルイス・アルベルティ[警察官]
  • サンティアゴ・トレス[イグナシオ]

【公開日(日本)】2017年1月21日
【上映時間】90分
【配給】AMGエンタテインメント
【IMDB】6.0/10.0  (およそ1,520人の評価)

【あらすじ】

世界中が記録的な豪雨に襲われた夜。人里離れたバスステーションで、偶然居合わせた8人の男女が立ち往生していた。やがて1人の女性がウィルスに感染したような症状を見せ、正気を失ってしまう。ラジオから流れてくる情報によると、原因不明の伝染病で外でもパニックが起きているらしい。彼らは建物から出ることもできず、1人また1人と感染していき……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレしています!)】

☆2.6/5.0

はい、出ましたジャケ詐欺ですねー。

まずこのような場面、このような人たちは出てこないです(笑)

こんなクラシックなお洒落ソファも出てこなければ、そもそも「バスステーションでのワンシチュエーション」ものなんですよ。ものすごく家の中っぽいジャケットですがもう、何から何まで間違ってます(笑)

たまーに、こういう「作ってる人たちは本当に映画を観たのかな?」と疑問に思う邦題だったりジャケットだったりがありますけども、なんでなんでしょうね。

やる気あるんでしょうかね。

ところで、この映画の外国版のポスターはこんな感じです。IMDBから引っ張ってきました。

いやぁハイセンス。どうしてこのクオリティが出せないのかー。

むしろ、このままのジャケットをそのまま使ったって、十分目を引けると思うんですよね。

一体どこが衝撃のラスト15分だったのか?

ぶっちゃけてしまうと、この映画の衝撃を得るタイミングはラスト15分では決してない。

それだけはハッキリと言えます(笑)

衝撃は衝撃ですが、それは爆笑や失笑を誘ったり、人々を困惑させる類のもので、決して「うぉおおおこの映画やばEEEEEE!!!」となるようなものではないです。

相変わらず、アオリも適当だ。やる気あるんですかね。

結論から言うと

雨の降るバスステーションの中で起きる怪奇現象は「全ての人が主人公と同じ髭面になる(正確にはそう見えるようになってしまう)」というもの。

突拍子もない発想そのものは誰しも一度は思いつくような、でもやろうとしないような、そんな感じのもので、しかもそのオチは「宇宙人がやらかしたよ!」という安直なもの。

でも、この映画オープニングがとにかくオシャレなんです。

雨の降るバスステーションを引きで撮っていて、徐々にクローズアップ、そしてタイトルバック。モノクロ映画?と見紛うほどに彩度を限りなく低くした画面もオシャレで、この監督のセンスを感じさせます。

それだけに、うーん。内容がもったいない。

全ての人間が同じ顔になることによって、個性がなくなってしまう恐怖。

言いたいことはなんとなく分かるんですが、宇宙人がそれをする意味も、病気の男の子がオーメンのダミアンばりに覚醒して場を恐怖に陥れる展開も、どうもよくわからない(笑)

(ただしイグナシオは相当な美少年)

そもそも最終的に没個性したことそのものを忘れてしまって、みんながみんな元通りの顔に見えるというなら、最初と何も変わっていないのではないか?と思うのですよ。

だって、今の私たちの顔だって、鏡に映る、触れて分かる、その通りの顔を本当にしているなんて誰に証明できますか?私たち人間がお互いの視覚や触覚を通して認識しているだけであって、別種族(それこそ宇宙人とか)から見てみたら全く違う容貌をしているかもしれない。それこそ、全部同じに見えているかもしれない。

現時点ですでにそうなのだから、映画のラストで没個性(人間すべての顔が同じになった)したということそのものを無かった事のようにしてしまうのはあまりにも意味がないかなと。正直、そこに怖さはないですよね。

それから、笑わせに来てるのか分かりませんが、犬の顔まで髭面になってたあの演出(笑)

本当に必要?狙ってるよねぜったいにね!

人類が、同じになってしまうという恐怖の雨のはずなのに、犬まで人間の顔になるのはおかしいんじゃないかというツッコミをせざるを得ません。

まとめ

ホラーとしてはイマイチ。哲学としてもイマイチ。

ホラー映画で笑えるマニアックな映画ファンの皆様には、ぜひとも登場人物が全員同じ「髭面」になるという奇妙な場面を観て笑っていただきたい。そんな一本です。

ただ、前述したようにものすごくセンスを感じる作品なので、この監督の別作品は追いかけてみてもいいかも!と思えました。『パラドクス』とかね。

 


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倫理観が崩壊する不条理スリラー。映画『エル ELLE』感想

犯人よりも危険なのは”彼女”だった―――。

時々、映画好きの母親に連れられて前知識がゼロのまま映画を観に行く事があります。ある程度母親の勘を信頼しているのもあるし、「何も知らずに」観に行くワクワク感が楽しかったりするからです。

実際、以前観に行った『トランボ』なんかはもの凄く面白かった。

今回も若干の期待をしつつ、タイトルから勝手に「ブランドに関わる女性の物語だろうか」と想像しながら行ったのです。

全く違ったけどね!

パンフはこんな感じ。

やっぱりミニシアター系の映画のパンフはシンプルオシャレで好きです!右開きの真っ赤なデザイン、文字も白と黒のみでハイセンス。

価格は26Pで税抜き667円。まぁ普通ですね。

個人的に小説家の真梨幸子さんのコラムが載っていたのが嬉しかったです!