仲間を救うのか、世界を救うのか
ちびぞうの「まさか続編をやるなんて!リスト」の一つですね。(他には『フィフティ・シェイズ~』とかがリストアップされてる)
しっかりとラストまで作ってくれて、更に日本で観ることが出来るのは幸せだなぁと思いながらも「2から持ち返せるのか・・・?」という不安を抱えて劇場に向かいました。
正直、捕らえられたミンホの行方だけが気になって行ったと言っても過言ではない。
ちなみにパンフはこんな感じ。A4サイズっぽい感じです。
26Pで税抜き667円。ぺ、ペラい・・・。三部作の(本国では)ヒットしたシリーズの最後の作品とは思えないペラさ・・・。
しかし中は前2作の簡単なあらすじや、主演キャスト・監督のインタビューなどもきちんとあって、必要最低限のものがしっかりそろっている!というイメージ。
【映画情報】
【原題】Maze Runner: The Death Cure
【制作国】アメリカ
【監督】ウェス・ボール
【脚本】T・S・ノーリン
【原作】ジェームズ・ダシュナー
【製作】エレン・ゴールドスミス=バイン、ウィク・ゴッドフリー、マーティ・ボーウェン、ジョー・ハートウィック・Jr.、ウェス・ボール、リー・ストールマン
【製作総指揮】T・S・ノーリン、リンジー・ウィリアムズ、エディ・ガマラ、ロレンツォ・ディ・ボナベンチュラ、ダニエル・M・スティルマン
【撮影監督】ギュラ・パドス
【プロダクション・デザイナー】ダニエル・T・ドランス
【編集】ダン・ジマーマン、ポール・ハーブ
【衣装デザイナー】サンジャ・マルコヴィッチ・ヘイズ
【音楽】ジョン・パエザーノ
【出演([]内は役名)】
- ディラン・オブライエン[トーマス]
- カヤ・スコデラリオ[テレサ]
- トーマス・ブロディ=サングスター[ニュート]
- キー・ホン・リー[ミンホ]
- ローサ・サラザール[ブレンダ]
- ジャンカルロ・エスポジート[ホルヘ]
- ナタリー・エマニュエル[ハリエット]
- パトリシア・クラークソン[エヴァ・ペイジ]
- エイダン・ギレン[ジャンソン]
- デクスター・ダーデン[フライパン]
- ウォルトン・ゴギンズ[ローレンス]
- ジェイコブ・ロフライド[エリス]
- バリー・ペッパー[ヴィンス]
- キャサリン・マクナマラ[ソーニャ]
- ウィル・ポールター[ギャリー]
【公開日(日本)】2018年6月15日
【上映時間】142分
【配給】20世紀フォックス映画
【映倫区分】G
【前作】面白さが迷子。映画『メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮』ネタバレ&感想
【IMDB】6.3/10.0 (およそ63,000人の評価)
【あらすじ】
巨大迷宮から脱出するために3年もの歳月を費やしたトーマスと仲間たちだったが、謎は深まるばかり。捕らわれた仲間ミンホを救い出すため、そして自分たちが閉じ込められた理由を突き止めるために、彼らは決死の覚悟で伝説の迷宮に逆侵入することを決意する。そんな彼らの前に、謎の組織「WCKD」が立ちはだかり……。
【感想(ネタバレするよ!)】
☆2.6/5.0
一言で言えば
よく頑張ったなぁ!!!(;ν;)
という感じ。
いや、相変わらずツッコミどころはあるんですけど・・・でも、ちゃんと最後にふさわしい盛り上がりとか用意されていて、王道すぎるけどハラハラしたり泣けたりして・・・思ってたより全然よかったんですよ!!
おおまかなストーリー
前作のラストから数か月経ち、捕らえられたミンホをWCKDへ輸送する列車から救い出す作戦からスタート!
ヘルホとブレンダがヘリの囮になって別の場所へ誘導、罠にはめてヘリをジャックする!その間に列車の連結部分を破壊し、車両を切り離す。ロープをかけて、ジャックしたヘリで戻ってきたヘルホとブレンダが車両を持ち上げて奪取成功!しかしそこにミンホの姿はなかった・・・(間違った車両に乗っていた??)
ミンホは「ラスト・シティ」と呼ばれる隔離施設に運ばれ、人体実験を受けていた。そこにはテレサもいて、ミンホの血でフレアウィルスを抑える完璧な血清を作ろうとしていた。
ラストシティへ向かったトーマスと仲間たち。そこで、WCKDと戦う市民軍に保護される。なんとそこにいたのは、1のラストで死んだはずのギャリーだった。
市民軍に手助けされ、ラストシティ内部に侵入するトーマスと仲間たち。
テレサを誘拐して一時的に仲間にすることでミンホの居場所を聞き出す。無事にミンホを助け出すも、ニュートがフレア・ウィルスに感染し体調を崩し始めていた。
トーマス達の侵入が成功したことでセキュリティが崩れ、市民軍がシティへ全面戦争をしかける。そのころ、ミンホの血ではなくトーマスの血がウィルスに対抗出来ると発覚するも、間に合わず二ュートはクランク化し、トーマスに襲い掛かる。揉み合いの末、握ったナイフが刺さりニュートは死んでしまう。
テレサの呼びかけに答え、WCKDの研究施設へ一人で向かうトーマス。そこでは感染してしまったジャンソンが暴走し限られた血清を選ばれた人たちにのみ与えようと目論んでいた。
最後の最後でトーマスを助けるテレサ。二人でジャンソンと戦い倒し、火の海となったビルからヘリで迎えに来た仲間たちのところへ脱出を試みる。
あと一歩のところでビルが崩れ、テレサは落下して死亡。
RAの仲間たちと一緒に新天地へと向かうトーマス。そこで新しい生活を始める。
ニュートから預かった手紙を読み終え、自分の血で作った血清を取り出し何か決意したような瞳で海を見つめて終わる。
まずは先に何よりも先に・・・
ツッコミどころから!
一番に言いたいことがまず一つ。
- 最初からトーマスの血で血清作ればいいじゃないですかぁああ!!!
これ何の説明もなかったんですけども、おかしいですよね???
だって、元々WCKDの職員だったにしろ、先にグレードへ入っていた子ども達と同じように脳波を調べたりしてたんじゃないですか???当然のように、血液検査くらいしてますよね・・・?それなのになぜ!?トーマスの血が有用だって気付かなかったのか・・・。
実験がまだ不完全で、あのタイミング(ミンホを散々いたぶったりした後)じゃないと気付けなかったとうことなのか・・・(だとしたら実験の進み具合によっては完璧な抗体を持った若者が後々出てくるかもしれないのに、今まで若者を殺してきたWCKDってよっぽどのアホですよね)
ここらへんがグダグダなので、最後の方のトーマスの苦悩(WCKDに身を渡して世界を救うのかどうか的なやつ)にも全く身が入らない・・・。
- ブレンダが無事だったことの謎
これも本当に不思議。2の最後の方でRAで作った血清を打っていた場面は確かにありましたが、それだけで彼女が無事だったと説明するシーンはない。それなのにテレサが「あなたが血清を打って助けたからブレンダは治ったの」とか言ってて、全っ然説得力ないよ・・・
テレサしか作れない血清なんではないんですか?????
そんな適当な感じだったら、ニュートにそのまま血でも飲ませたら助かったんじゃないかなと・・・。
- 結局テレサはなぜグレートに?
最初に、エヴァ・ペイジが「計画だった」と言ってトーマスをグレートに送った理由も、それ以前のテレサとトーマスの関係も、なぜテレサがグレートに送られたのかも、一切明らかになりませんでした・・・・・・・・・・2まではね、「まだ最後が残ってるし明らかになるかも」と思っていたので良いんですよ。
でもこれが最後だからぁああああ。全部の謎を明かしてくれないとぉおお!!!
- まさかのギャリー復活
グレートの生活に依存し頑なにそこでの生活を守ろうとしたギャリーは、一作目の最後でチャックを殺して死んだんですよね。なのに何で生きてるの(笑)さすがに草が生えそう。
しれっと戻ってきてしかも市民軍のメンバー(結構上の方っぽいポジションに数か月で収まってるし)になってるし、チャックを殺したことも「誰にでも間違いはある」の一言で流されてしまう(笑)そしてしれっと仲間に戻っている(笑)
いやー、ウィル・ポールターくんは画面が引き締まるし名優だと思ってるから嬉しかったんですけど、その脚本どうなのよ??というね。
- ニュートはあれだけミンホにこだわってたんだから、最後にミンホにも手紙を残して欲しかったよぉおお!!!
これね、最後に手紙が二枚あったので、ミンホにも何か書いてるのかなって思ったんですけど何もなしですか・・・命をかけてでも救いたかったミンホなのに・・・
あと、ミンホからニュートへの友情が若干薄めで釣り合ってない感じがしましたね・・・。ニュートがクランク化して動けなくなってしまった時、トーマスに言われて血清を取りに行ったミンホですけども、本来ならばあそこは自分から「俺が血清を取りに行くから!ニュートを頼む!」って言ってくれなきゃ・・・。ニュートはミンホのために命をかけたのに・・・ミンホの方はそうでもない・・・(まぁ拷問されたあとで疲れてたんだよね、その割にはふっくらしてたけどね)
どんどんハンガー・ゲームっぽくなっていく
これ本当に似てますね。どんどん似ていきますね。
最初のメイズが関係なくなっていって、途中から対立する組織同士の戦いになり、最終的に世界を巻き込んでいくって感じも。ヒーローが捕まって拷問される流れも一緒・・・。
ラストで女性が自分の組織を裏切るという展開まで・・・。
こんなに似てていいの?ってくらい似てますけど・・・作ってて気にならないんでしょうかね・・・。
- 相変わらずメイズ(迷路)してない
けどもうそこはいいや・・・
- チャックの形見もどっかいった
ちゃんと両親に渡すシーンとか、さすがにそれは難しくてもちょろっと出したりしてくれても良かったのにな・・・。
散々ツッコんでしまいましたが・・・
次に良かった点を
- ワイスピばりの奪取作戦がかっこいい!
オープニングで列車を分断し仲間を奪取するシーンは『ワイルド・スピード』シリーズを彷彿とさせるクールな手段でスカッとさせてくれます!今までの特殊な世界観で中途半端にゾンビ映画っぽさもあった作風から、一気に大作映画のような「ドバーン!感」をここで見せてくれます。地味にテンションが上がりましたし、入りとしてはバッチリでしたね!
- ゾンビ映画として観ると楽しい
特に、ニュートがゾンビ(というかクランク)に変わっていく過程が地味に丁寧に描かれており、他のゾンビ映画よりも描写が好きでした。仲間がゾンビに変貌していく場合、大体は途中で別れるか殺すか・・・ですけども、今作では最期までしっかり描いてくれていた。
時々自我が戻るようなシーンは涙がちょちょぎれるんですよ・・・;;
完璧にクランクになってしまった、というニュートの表情もたまらなかったですね。個人的にあそこが今作の一番のピークでもあり、泣き所でもありました。
- 目立ったラブもなくてサッパリ
元々恋仲っぽかったテレサと、途中で登場したブレンダとの間で揺れ動く主人公・・・という感じの三角関係を想像していたんですけど、そういうごちゃごちゃした関係は特になく、ラストまでサッパリしていて良かった。
テレサはきちんと自分のした業を背負って亡くなっていったし、その直前のキスシーンも(特に顔の角度が)良かったですね。
テレサが死んだからすぐにブレンダと・・・って感じの軽さもなかったしね!
まとめ
ツッコミに分類しましたが、個人的にギャリー復活は嬉しかったです。
(復活するならするでちゃんとキャラを掘り下げて生きていた理由を納得させて欲しかったですけどね・・・)
シリーズ通してミンホが好き!っていうミンホファンの方は必見ですよ!ミンホはあんまり活躍しないけどとっても尺を取ってますから!画面にはたくさん映る!!
それから、ゾンビ映画が好きで好きで(厳密にはフレア・ウィルスでゾンビになるわけではないんですが)、ちょっとでもゾンビっぽい映画を観たいって人はぜひ!観てみてください!
案外良いですよ!!!!