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ミンホを救え!映画『メイズ・ランナー:最期の迷宮』ネタバレ&感想

仲間を救うのか、世界を救うのか

ちびぞうの「まさか続編をやるなんて!リスト」の一つですね。(他には『フィフティ・シェイズ~』とかがリストアップされてる)

しっかりとラストまで作ってくれて、更に日本で観ることが出来るのは幸せだなぁと思いながらも「2から持ち返せるのか・・・?」という不安を抱えて劇場に向かいました。

正直、捕らえられたミンホの行方だけが気になって行ったと言っても過言ではない。

ちなみにパンフはこんな感じ。A4サイズっぽい感じです。

26Pで税抜き667円。ぺ、ペラい・・・。三部作の(本国では)ヒットしたシリーズの最後の作品とは思えないペラさ・・・。
しかし中は前2作の簡単なあらすじや、主演キャスト・監督のインタビューなどもきちんとあって、必要最低限のものがしっかりそろっている!というイメージ。

【映画情報】

【原題】Maze Runner: The Death Cure
【制作国】アメリカ
【監督】ウェス・ボール
【脚本】T・S・ノーリン
【原作】ジェームズ・ダシュナー
【製作】エレン・ゴールドスミス=バイン、ウィク・ゴッドフリー、マーティ・ボーウェン、ジョー・ハートウィック・Jr.、ウェス・ボール、リー・ストールマン
【製作総指揮】T・S・ノーリン、リンジー・ウィリアムズ、エディ・ガマラ、ロレンツォ・ディ・ボナベンチュラ、ダニエル・M・スティルマン
【撮影監督】ギュラ・パドス
【プロダクション・デザイナー】ダニエル・T・ドランス
【編集】ダン・ジマーマン、ポール・ハーブ
【衣装デザイナー】サンジャ・マルコヴィッチ・ヘイズ
【音楽】ジョン・パエザーノ
【出演([]内は役名)】

  • ディラン・オブライエン[トーマス]
  • カヤ・スコデラリオ[テレサ]
  • トーマス・ブロディ=サングスター[ニュート]
  • キー・ホン・リー[ミンホ]
  • ローサ・サラザール[ブレンダ]
  • ジャンカルロ・エスポジート[ホルヘ]
  • ナタリー・エマニュエル[ハリエット]
  • パトリシア・クラークソン[エヴァ・ペイジ]
  • エイダン・ギレン[ジャンソン]
  • デクスター・ダーデン[フライパン]
  • ウォルトン・ゴギンズ[ローレンス]
  • ジェイコブ・ロフライド[エリス]
  • バリー・ペッパー[ヴィンス]
  • キャサリン・マクナマラ[ソーニャ]
  • ウィル・ポールター[ギャリー]

【公開日(日本)】2018年6月15日
【上映時間】142分
【配給】20世紀フォックス映画
【映倫区分】G
【前作】面白さが迷子。映画『メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮』ネタバレ&感想
【IMDB】6.3/10.0  (およそ63,000人の評価)

【あらすじ】

巨大迷宮から脱出するために3年もの歳月を費やしたトーマスと仲間たちだったが、謎は深まるばかり。捕らわれた仲間ミンホを救い出すため、そして自分たちが閉じ込められた理由を突き止めるために、彼らは決死の覚悟で伝説の迷宮に逆侵入することを決意する。そんな彼らの前に、謎の組織「WCKD」が立ちはだかり……。

【感想(ネタバレするよ!)】

☆2.6/5.0

一言で言えば

よく頑張ったなぁ!!!(;ν;)

という感じ。

いや、相変わらずツッコミどころはあるんですけど・・・でも、ちゃんと最後にふさわしい盛り上がりとか用意されていて、王道すぎるけどハラハラしたり泣けたりして・・・思ってたより全然よかったんですよ!!

おおまかなストーリー

前作のラストから数か月経ち、捕らえられたミンホをWCKDへ輸送する列車から救い出す作戦からスタート!

ヘルホとブレンダがヘリの囮になって別の場所へ誘導、罠にはめてヘリをジャックする!その間に列車の連結部分を破壊し、車両を切り離す。ロープをかけて、ジャックしたヘリで戻ってきたヘルホとブレンダが車両を持ち上げて奪取成功!しかしそこにミンホの姿はなかった・・・(間違った車両に乗っていた??)

ミンホは「ラスト・シティ」と呼ばれる隔離施設に運ばれ、人体実験を受けていた。そこにはテレサもいて、ミンホの血でフレアウィルスを抑える完璧な血清を作ろうとしていた。

ラストシティへ向かったトーマスと仲間たち。そこで、WCKDと戦う市民軍に保護される。なんとそこにいたのは、1のラストで死んだはずのギャリーだった。
市民軍に手助けされ、ラストシティ内部に侵入するトーマスと仲間たち。
テレサを誘拐して一時的に仲間にすることでミンホの居場所を聞き出す。無事にミンホを助け出すも、ニュートがフレア・ウィルスに感染し体調を崩し始めていた。

トーマス達の侵入が成功したことでセキュリティが崩れ、市民軍がシティへ全面戦争をしかける。そのころ、ミンホの血ではなくトーマスの血がウィルスに対抗出来ると発覚するも、間に合わず二ュートはクランク化し、トーマスに襲い掛かる。揉み合いの末、握ったナイフが刺さりニュートは死んでしまう。

テレサの呼びかけに答え、WCKDの研究施設へ一人で向かうトーマス。そこでは感染してしまったジャンソンが暴走し限られた血清を選ばれた人たちにのみ与えようと目論んでいた。
最後の最後でトーマスを助けるテレサ。二人でジャンソンと戦い倒し、火の海となったビルからヘリで迎えに来た仲間たちのところへ脱出を試みる。

あと一歩のところでビルが崩れ、テレサは落下して死亡。

RAの仲間たちと一緒に新天地へと向かうトーマス。そこで新しい生活を始める。
ニュートから預かった手紙を読み終え、自分の血で作った血清を取り出し何か決意したような瞳で海を見つめて終わる。

まずは先に何よりも先に・・・

ツッコミどころから!

一番に言いたいことがまず一つ。

  • 最初からトーマスの血で血清作ればいいじゃないですかぁああ!!!

これ何の説明もなかったんですけども、おかしいですよね???
だって、元々WCKDの職員だったにしろ、先にグレードへ入っていた子ども達と同じように脳波を調べたりしてたんじゃないですか???当然のように、血液検査くらいしてますよね・・・?それなのになぜ!?トーマスの血が有用だって気付かなかったのか・・・。

実験がまだ不完全で、あのタイミング(ミンホを散々いたぶったりした後)じゃないと気付けなかったとうことなのか・・・(だとしたら実験の進み具合によっては完璧な抗体を持った若者が後々出てくるかもしれないのに、今まで若者を殺してきたWCKDってよっぽどのアホですよね)

ここらへんがグダグダなので、最後の方のトーマスの苦悩(WCKDに身を渡して世界を救うのかどうか的なやつ)にも全く身が入らない・・・。

  • ブレンダが無事だったことの謎

これも本当に不思議。2の最後の方でRAで作った血清を打っていた場面は確かにありましたが、それだけで彼女が無事だったと説明するシーンはない。それなのにテレサが「あなたが血清を打って助けたからブレンダは治ったの」とか言ってて、全っ然説得力ないよ・・・
テレサしか作れない血清なんではないんですか?????
そんな適当な感じだったら、ニュートにそのまま血でも飲ませたら助かったんじゃないかなと・・・。

  • 結局テレサはなぜグレートに?

最初に、エヴァ・ペイジが「計画だった」と言ってトーマスをグレートに送った理由も、それ以前のテレサとトーマスの関係も、なぜテレサがグレートに送られたのかも、一切明らかになりませんでした・・・・・・・・・・2まではね、「まだ最後が残ってるし明らかになるかも」と思っていたので良いんですよ。
でもこれが最後だからぁああああ。全部の謎を明かしてくれないとぉおお!!!

  • まさかのギャリー復活

グレートの生活に依存し頑なにそこでの生活を守ろうとしたギャリーは、一作目の最後でチャックを殺して死んだんですよね。なのに何で生きてるの(笑)さすがに草が生えそう。
しれっと戻ってきてしかも市民軍のメンバー(結構上の方っぽいポジションに数か月で収まってるし)になってるし、チャックを殺したことも「誰にでも間違いはある」の一言で流されてしまう(笑)そしてしれっと仲間に戻っている(笑)

いやー、ウィル・ポールターくんは画面が引き締まるし名優だと思ってるから嬉しかったんですけど、その脚本どうなのよ??というね。

  • ニュートはあれだけミンホにこだわってたんだから、最後にミンホにも手紙を残して欲しかったよぉおお!!!

これね、最後に手紙が二枚あったので、ミンホにも何か書いてるのかなって思ったんですけど何もなしですか・・・命をかけてでも救いたかったミンホなのに・・・
あと、ミンホからニュートへの友情が若干薄めで釣り合ってない感じがしましたね・・・。ニュートがクランク化して動けなくなってしまった時、トーマスに言われて血清を取りに行ったミンホですけども、本来ならばあそこは自分から「俺が血清を取りに行くから!ニュートを頼む!」って言ってくれなきゃ・・・。ニュートはミンホのために命をかけたのに・・・ミンホの方はそうでもない・・・(まぁ拷問されたあとで疲れてたんだよね、その割にはふっくらしてたけどね)

どんどんハンガー・ゲームっぽくなっていく

これ本当に似てますね。どんどん似ていきますね。
最初のメイズが関係なくなっていって、途中から対立する組織同士の戦いになり、最終的に世界を巻き込んでいくって感じも。ヒーローが捕まって拷問される流れも一緒・・・。
ラストで女性が自分の組織を裏切るという展開まで・・・。

こんなに似てていいの?ってくらい似てますけど・・・作ってて気にならないんでしょうかね・・・。

  • 相変わらずメイズ(迷路)してない

けどもうそこはいいや・・・

  • チャックの形見もどっかいった

ちゃんと両親に渡すシーンとか、さすがにそれは難しくてもちょろっと出したりしてくれても良かったのにな・・・。

散々ツッコんでしまいましたが・・・

次に良かった点を

  • ワイスピばりの奪取作戦がかっこいい!

オープニングで列車を分断し仲間を奪取するシーンは『ワイルド・スピード』シリーズを彷彿とさせるクールな手段でスカッとさせてくれます!今までの特殊な世界観で中途半端にゾンビ映画っぽさもあった作風から、一気に大作映画のような「ドバーン!感」をここで見せてくれます。地味にテンションが上がりましたし、入りとしてはバッチリでしたね!

  • ゾンビ映画として観ると楽しい

特に、ニュートがゾンビ(というかクランク)に変わっていく過程が地味に丁寧に描かれており、他のゾンビ映画よりも描写が好きでした。仲間がゾンビに変貌していく場合、大体は途中で別れるか殺すか・・・ですけども、今作では最期までしっかり描いてくれていた。
時々自我が戻るようなシーンは涙がちょちょぎれるんですよ・・・;;
完璧にクランクになってしまった、というニュートの表情もたまらなかったですね。個人的にあそこが今作の一番のピークでもあり、泣き所でもありました。

  • 目立ったラブもなくてサッパリ

元々恋仲っぽかったテレサと、途中で登場したブレンダとの間で揺れ動く主人公・・・という感じの三角関係を想像していたんですけど、そういうごちゃごちゃした関係は特になく、ラストまでサッパリしていて良かった。

テレサはきちんと自分のした業を背負って亡くなっていったし、その直前のキスシーンも(特に顔の角度が)良かったですね。

テレサが死んだからすぐにブレンダと・・・って感じの軽さもなかったしね!

まとめ

ツッコミに分類しましたが、個人的にギャリー復活は嬉しかったです。
(復活するならするでちゃんとキャラを掘り下げて生きていた理由を納得させて欲しかったですけどね・・・)

シリーズ通してミンホが好き!っていうミンホファンの方は必見ですよ!ミンホはあんまり活躍しないけどとっても尺を取ってますから!画面にはたくさん映る!!

それから、ゾンビ映画が好きで好きで(厳密にはフレア・ウィルスでゾンビになるわけではないんですが)、ちょっとでもゾンビっぽい映画を観たいって人はぜひ!観てみてください!

案外良いですよ!!!!

 

 


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面白さが迷子。映画『メイズ・ランナー2 砂漠の迷宮』ネタバレ&感想

本当の迷路(メイズ)は、ここから始まる

皆さん!!本当のメイズはここかららしいですよ!!本当かな!?!?

どうも、こんにちはちびぞうです。前回の記事に引き続き、メイズ・ランナーのおさらいをしていきたいと思います。

巨大迷路の謎を解け!映画『メイズ・ランナー』ネタバレ&感想

今作では、前作のキャストに引き続き、新たに『ユージュアル・サスペクツ』『ラビット・ホール』ジャンカルロ・エスポジート『ダイバージェントNEO』『アリ―タ:バトル・エンジェル』ローサ・サラザールなどが主要メンバーに参加します!!!

【映画情報】

【原題】Maze Runner: The Scorch Trials
【制作国】アメリカ
【監督】ウェス・ボール
【脚本】T・S・ノーリン
【原作】ジェームズ・ダシュナー
【製作】エレン・ゴールドスミス=バイン、ウィク・ゴッドフリー、マーティ・ボーウェン、リー・ストールマン、エディ・ガマラ、ジョー・ハートウィック・Jr.
【製作総指揮】リンジー・ウィリアムズ
【撮影】ギュラ・パドス
【美術】ダニエル・T・ドランス
【衣装】サーニャ・ミルコビック・ヘイズ
【編集】ダン・ジマーマン
【音楽】ジョン・パエザーノ
【出演([]内は役名)】

  • ディラン・オブライエン[トーマス]
  • カヤ・スコデラリオ[テレサ]
  • トーマス・ブロディ=サングスター[ニュート]
  • キー・ホン・リー[ミンホ]
  • パトリシア・クラークソン[エヴァ・ペイジ]
  • ジェイコブ・ロフランド[エリス]
  • ジャンカルロ・エスポジート[ホルヘ]
  • エイダン・ギレン[ジャンソン]
  • バリー・ペッパー[ヴィンス]
  • リリ・テイラー[メアリー]
  • ロサ・サラザール[ブレンダ]

【公開日(日本)】2015年10月23日
【上映時間】132分
【配給】20世紀フォックス映画
【映倫区分】G
【前作】巨大迷路の謎を解け!映画『メイズ・ランナー』ネタバレ&感想
【次作】メイズ・ランナー 最期の迷宮
【IMDB】6.3/10.0  (およそ185,800人の評価)

【あらすじ】

苦闘の末にようやく迷路の出口にたどり着いたトーマスたち。ところが、彼らを迷宮に送り込んだ謎の巨大組織は、さらに過酷な運命を突きつける。迷路の外に出たトーマスたちの前に現われたのは、灼熱の太陽に焼き尽くされて全てが崩壊した砂漠のような世界だった。トーマスたちは別の迷路からやって来た新たな仲間たちと共に、あらゆる場所にトラップが仕掛けられた地球規模の「第2ステージ」の攻略を目指す。【引用元:映画.com

【感想】

☆1.3/5.0

だーーーいぶ、ゾンビ映画っぽくなってきました!

そしてこーーーーーーーれは、完全に「やらかしちゃった系続編」ですね!!

  • 意味不明な脚本
  • 意味不明な演出
  • 要らないなぁというシーンが多い
  • そもそもメイズしていない!!

メイズ(迷路)していないんですよ!!!!!!!

二作目から早速メイズしていないんですよ!!!!!!(笑)

『ハンガー・ゲーム』でも次第に話の規模が大きくなっていって最終的には国家と戦う事になるのでハンガー・ゲームはやらない展開になるんですけど、それでも二作目はギリギリハンガー・ゲームをしていた・・・。

しかしこの砂漠の迷宮では、全くメイズしていない・・・ガッカリ・・・。

まぁ、砂漠という広い場所がまるで迷宮のようだね、という部分ではメイズかもしれないんですけど・・・ちびぞう的には1の時のような巨大迷路の謎を解いたりっていうのをメインでやって欲しかった気持ちがあったので。。残念でしたね・・・。

おおまかなストーリー

トーマスが子どもの頃に、母親から引き離されたっぽい夢のシーンから始まる。

前作の続きでヘリに乗ってどこかの施設?へと移動する。
チャックの形見を忘れないトーマス!!!
施設の外はクランクと呼ばれるゾンビたちが襲って来ていて戦闘状態なので急いで建物の中に入る。

そこは巨大な軍事施設のような感じ。実はトーマス達がいた場所以外にもメイズは他に沢山あって、そこから集められた人たちがたくさんいる。
一日に何人か選ばれて別の場所に移される。特別な農場のような場所で新たな人生を送らせてもらえるという話で、みんな喜んで選ばれている。

夜中に、ここに一番長く入っているという男の子(エリス)が通気口を通って来て、トーマスに見せたいものがあると誘う。通気口から覗きに行くと、眠らされた人間?のようなものが運ばれていく姿が見えた(多分毎日名前を呼ばれるメンバーが人体実験でもされてるのかな?)

食堂でトーマスは扉の奥に進みたいと騒ぎを起こして職員のIDを盗む。そしてエリスと一緒に扉の奥に進む。そこには無数の人間がたくさんの管をつけられて宙づりにされていた!

ペイジ博士とジャンソンが通信する場面も目撃し、この組織がWCKDの支配下の組織だという事が発覚。

逃げるトーマス達!追ってくる組織!テレサを探す!

建物から外の砂漠に出ようとする!

WCKDの敵?でRA(ライトアーム)という組織が山にいるらしい。彼らなら助けてくれるかもとRAの本拠地を目指すことに。

途中でウィンストンが感染してクランクになりかけて拳銃自殺したり、ホルヘという黒人が率いる団体に捕まったり、そこにWCKDがやってきてホルヘたちと協力したりしつつRAへと向かう。

途中でホルヘが娘のように可愛がっているブレンダという女の子がフレア・ウィルスに侵されるも、RAにあった血清を打つ事によってクランクへの変化を止める。

ラスト、テレサの裏切りによりRAの場所がWCKDにバレてしまい、襲撃を受ける。そしてミンホが捕らえられてしまう。エヴァ・ペイジやジャンソンと一緒にWCKDへと戻るテレサ。

トーマスは、ミンホを助けに行く、と決意する。

あまりにも説明不足な脚本

元々はWCKDの職員だったっぽいトーマスが彼らのやり方に疑問を持ち、メイズの中の子ども達を助けようとWCKDを裏切っていた、というのはなんとなく分かってきて、でもなぜトーマスがメイズの中にも入れられたのか、更になぜそこにテレサも入れられたのか?というところが分からないんですよね。

二人が恋仲だったのかどうかも怪しいんですけど・・・テレサはトーマスに恋をして彼の考えに傾倒し一緒にメイズの子ども達を助けようとしたのか・・・

しかし、裏切りに対する罰とかそういう目的ではなく、「トーマスは実験のために投入した」みたいにエヴァ・ペイジが語っていたんですよね。

つまりトーマスとテレサが記憶を消されてメイズに投入されたのも実験の一環ということ。しかしそれは具体的にどういう目的だったのか?というのが分からない。

テレサはRAへの旅の途中で記憶を取り戻し、やっぱりWCKDに協力しよう!と裏切るんですけど、それもいまいち説得力がない・・・。テレサが裏切るところまで含めて計画だったとは思えないですしね・・・。物語的にも「いかにも裏切りそう」と思ったら裏切って、驚きもなかった・・・。

物語の核心に迫る部分に謎が残っていても、まぁまだ二作目なのでなんとか観れるかな、というところではあるんですが。それ以外の部分にも説明不足な部分が多すぎる!!

例えば、ホルヘの率いていた団体は何だったのか、とか・・・
RAに行くまでに途中で寄った街はなんだったのか・・・
あの謎のパーティのシーンはなんだったのか・・・なぜ薬を飲まさせられたのか・・・

正直、ホルヘの登場する部分からRAに合流するところが無駄だなと思うところも多くてすごく退屈でしたね・・・。

おそらく原作ではきちんと説明されている部分をはしょっているからこうなったんだろうなぁ。

自分の名前しか思い出せることはないはずのミンホとニュートがいきなり銃を触って撃てるのとか、違和感しかないんですけど、そういうところも全部描写不足ですよね・・・

まとめ

ミンホは相変わらず頼りになりますけども、あんまり出番がなくて残念。

ただ、ミンホを助けに行こう!という目的が、次回のミンホの出番の多さを予感させるので地味に楽しみではあります。

ギャリーが1の最後で死んでもう出てこないので、画面を引き締める実力派俳優もいなくてなんだかそこも頼りない感じ。

内容はお世辞にも面白いとは言えず・・・褒めるところもあんまりないんですけども・・・
これ無しでは3作目も観れないですし。繋ぎとして一応、観ておくと良いと思います。

 

 

 


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画像引用元:映画.com

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携帯の電波が人を狂わす!?映画『セル』ネタバレ&感想

スティーブン・キングが仕掛ける衝撃のサバイバルホラー!

『シャイニング』『ミザリー』などのスティーブン・キング原作でしかも御大本人が脚本として参加されていると聞いたらそりゃ借りずにはいられませんよねぇええ!!!

ちなみに監督は『パラノーマル・アクティビティ2』『ラスト・リベンジ』などのトッド・ウィリアムズ監督。

主演は、今ではホラー映画ばかりの主演になってしまっているジョン・キューザックさんと、今やどこにでも現れる「仕事を選ばない」ので有名なサミュエル・L・ジャクソンさん。

うーん、なんとなく主演の二人の名前で不安になってきました…

更に製作総指揮にジョン・キューザックも参加しているということで…個人的に、製作側に俳優さんが回るとあまり、よいことが起きない気がしているんです…

公式サイトはこちら

【映画情報】

【原題】Cell
【制作国】アメリカ
【監督】トッド・ウィリアムズ
【脚本】スティーブン・キング、アダム・アレッカ
【原作】スティーブン・キング
【製作】リチャード・サパースタイン
マイケル・ベナローヤ
ブライアン・ウィッテン
シャラ・ケイ
【製作総指揮】ジョン・キューザック、スティーブン・ヘイズ、ピーター・グレアム、ベン・サッシュ、パディ・カレン、エドワード・モクタリアン、アルメン・アゲアン、ローレンス・フリード、タイラー・ホーズ、ブライアン・ポープ、ジェノ・タッツィオーリ、ザビエ・ジャン、マリーナ・グラシック、ジャン・コルベリン
【撮影】マイケル・シモンズ
【美術】ジョン・コリンズ
【衣装】ロレイン・コッピン
【編集】ジェイコブ・クレイクロフト
【音楽】マーセロ・ザーボス
【音楽監修】アンディ・ロス
【出演([]内は役名)】

  • ジョン・キューザック[クレイ・リデル]
  • サミュエル・L・ジャクソン[トム・マクコート]
  • イザベル・ファーマン[アリス・マクスウェル]
  • クラーク・サルーロ[シャロン・リデル]
  • イーサン・アンドリュー・カスト[ジョニー・リデル]
  • オーウェン・ティーグ[ジョーダン]
  • ステイシー・キーチ[チャールズ・アルダイ]
  • ジョシュア・マイケル[ラゲッティ]

【公開日(日本)】2017年2月17日
【上映時間】98分
【配給】プレシディオ
【映倫区分】PG12
【IMDB】4.3/10.0  (およそ20,000人の評価)

【あらすじ】

コミック作家のクレイは、ボストンの空港から別居中の妻と息子へ電話をかけるが、携帯のバッテリーがなくなり、通話の途中で電話が切れてしまう。その瞬間、空港内で電話をしていた人びとが次々と暴れだし、空港はパニック状態と化す。なんとか地下鉄へと逃げ込んだクレイは、車掌のトムらの協力のもと、暴徒化した人びとの攻撃から身を守りながら、妻と息子が住むニューハンプシャーを目指す。【引用元:映画.com

【感想】

☆2.0/5.0

こ、こーーーーーれは…つまらん!!(笑)

ごめんなさい、あんまり擁護も出来ないです。御大…ごめんね…こんなつもりじゃ…

ぶっちゃけ映画的なピークはオープニングで携帯を持ってた人々が次々におかしくなって周りの人間たちを襲いだすところですね。そこでガッと上がってあとは緩やかに右肩下がり。って感じです。

新しいゾンビ映画…?

今作のゾンビはちびぞう的にはゾンビとは思っていませんが、限りなくゾンビに近いものを持っていますのでその特徴を記しておきます。

  • 謎の携帯の電波によって、暴徒化する人々
  • 集団行動し、人間を襲うが噛まれても感染しない
  • 走る系ゾンビである
  • 夜はみんなで一緒になって口から音楽を出しながら寝ている
  • 彼らは視覚を共有している
  • どんどん進化し、口から怪電波を発してまともな人間をゾンビ化できるようになる
  • 進化は進み、夜にも活動できるようになる

そもそも携帯から発せられる謎の怪電波によって人間がゾンビと化すという設定が突拍子もなさすぎてついていけないんですよね…そんなことが出来るとしたらそれこそ『バイオハザード』シリーズに出てくるアンブレラ社のようなとてつもなくデカい企業が生物兵器を作ろうとしてたとかそういうオチでもなければこの突拍子のない設定と映画的なバランスが取れない感じがするんです。

しかも、このゾンビ進化して口から人間をゾンビ化する電波まで出せるようになりますしね。ジャンル的にもちょっとSF寄りというか…ハッキリしない、スッキリしない!

謎の伏線、謎のエンディング

中盤から登場人物達が口々に言う「赤いフードの男を夢で見た」という台詞。しかも、その赤いフードの男はコミック作家である主人公が以前創作したキャラクターと同じだというんです。

この、主人公が創り上げたキャラが実在しているのか、夢に見た男をキャラクターにしたのかはハッキリしませんが、「黒幕の男は複数人の夢の中に登場する」というまるで都市伝説の「ディス・マン」を思い出させるようなノリ。

しかもその黒幕の存在も明かされなければ、主人公が最終的に助かったのかそうでないかすらハッキリ描かれないんです。

伏線回収もなし、オチの説明もなし。

うーんスッキリしない!!!

ちびぞう的には、ラストは息子を取り戻し、仲間の所へ向かおう!とする映像も実はゾンビ化してしまった主人公の見ている夢だった…という感じのオチだと思っているんですけど、どうなんでしょうかね。それもありがちっちゃありがちでパッとしないですね。

まとめ

ゾンビ映画好きな人にも、御大ファンにもオススメ出来ない悲しい作品です。

スティーブン・キングの新作が映画館で観れる!!と思って興奮していましたが、これは映画館で観なくて良かったかも…。

しかし、なんとなく原作は面白そうな感じがするんですよね。テーマ的に。

うまく映像化が出来なかったのかなぁ…

 

あっ!唯一、運動場?に集まって寝ている大量のゾンビの上にガソリンをぶっかけて炎上させるシーンは楽しかったです!!!

 

 

 


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いまだ色褪せないゾンビコメディ。映画『バタリアン』ネタバレ&感想

あたしオバンバ、あなたの脳味噌食べさせて~

↑当時のキャッチコピー。すでにすごいパンチ。

皆さんの知っている「オバタリアン」という言葉の語源となったゾンビ映画はこちら!!!!

子どものころ家にあった『バタリアン』のビデオを観て、「腕だけになっても動くゾンビ」「墓から大量に蘇るゾンビ」「屋根裏に逃げ込むシーン」の記憶だけがあったちびぞう。

今回たまたま家族が「観てみたい!」と言ったので改めて観ることに…

今作はかの有名なゾンビ映画『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』のパロディ映画とされていますが、特にそちらは観ていなくても問題なく楽します!

【映画情報】

【原題】The Return of the Living Dead
【制作国】アメリカ
【監督/脚本】ダン・オバノン
【原案】ルディ・リッチ、ジョン・A・ルッソ、ラッセル・ストライナー
【製作総指揮】ジョン・デイリー、デレク・ギブソン
【製作】トム・フォックス
【制作補佐】グラハム・ヘンダーソン
【撮影】ジュールス・ブレンナー
【美術】ウィリアム・スタウト
【編集】ロバ―ト・ゴードン
【特殊メイク】ビル・マンズ
【音楽】マット・クリフォード
【出演([]内は役名)】

  • クルー・ギャラガー[バート]
  • ジェームズ・カレン[フランク]
  • ドン・カルファ[アーニー]
  • トム・マシューズ[フレディ]
  • ベヴァリー・ランドルフ[ティナ]
  • ジョン・フィルビン[チャック]
  • ジョエル・シェパード[ケイシー]
  • ミゲル・ヌニェス[スパイダー]
  • ブライアン・ペック[スクーズ]
  • ジョナサン・テリー[グローバー大佐]
  • リネア・クイグリー[トラッシュ]
  • マーク・ヴェンチュリニ[スーサイド]
  • キャスリーン・コーデル[大佐の妻]
  • アラン・トラウトマン、ロバート・ベネット[タールマン]

【公開日(日本)】1986年2月1日
【上映時間】91分
【配給】東宝東和
【次作】バタリアン2
【IMDB】7.3/10.0  (およそ44400人の評価)

【あらすじ】

ケンタッキー州ルイヴィル。フレディ(トム・マシューズ)はユニーダ医療会社で働くことになり、倉庫長のフランク(ジェームズ・カレン)に説明を受けた。フランクは、「Night of the Living Deadって映画を見たか?あれは実話なんだぜ」という。軍の細菌兵器が誤って死体を蘇生させ、しかもそのゾンビが秘密裡に処理される途中に移送ミスで、ここに運ばれたのだそうだ。地下室でフランクがゾンビの入ったケースを叩いてみせた時、突然ガスが吹き出した。一方、フレディの悪友たちは倉庫の隣りにある墓地で乱痴気パーティを始めた。【引用元:映画.com

【感想(オチまでネタバレしてるよ!)】

☆2.8/5.0

パロディ、という事で分かるかもしれませんが、今作はグロいシーンのあるコメディ映画です(笑)

非常にツッコミどころが多く、もはや追いつけません。そんなレベルです。

まず最初に「今作は実話を基にしています。なので、登場人物や組織の名前などは全て実名です」とかいう嘘八百な案内にニヤッとさせられます(笑)

今作のゾンビ

  • 走るゾンビの先駆けは『28日後…』とされているが、実は今作のゾンビこそが史上初の”走る系ゾンビ”
  • 血は出ない
  • 軍の細菌兵器(死体を蘇らせるガス)によって蘇った死体である
  • ガスがかかれば人間も生きたままゾンビになる
  • 人間の肉を食べるというより人間の脳を食べる
  • 頭を潰しても死なない。体を切断してもそれぞれの部位が独自に動く
  • 知能が高く、道具を使うこともできる
  • 知能が高く、喋ることもできる
  • 人間との対話も可能。脳を食べる理由は「死んでいる苦痛が全身を襲っている。その痛みを脳を食べることで消すことが出来る」ということらしい

おおまかな流れ

倉庫で補完されていた『ナイトオブザリビングデッド』(この映画が実話だったという設定)のガス入り死体。この入れ物を「丈夫さ!」と叩いたらバリンと割れてプシューとガスが吹き出してしまいます(笑)

ガスが倉庫内の死体を蘇らせる

映画のように頭を潰せば死ぬ!と思ってツルハシでカーン!とやってみても死なない。「映画は嘘だったの!?」と言いながら死体をバラバラにする

それと同時に倉庫係のフレディの友達が(パンクロックな”ロッキーホラーショー”ばりの派手な若者たち)やってきて隣の墓地でパーリーナイを始める

(こいつらの周りだけ世紀末)

死体を焼き払おうとするも、死体を焼却した煙が雨雲に混ざり、雨となって薬品が墓場に降り注ぐ

蘇る大量の死体たち。倉庫内の人も墓場の人も大パニック

ガスがかかった最初の二人が体調を崩し、救急車を呼ぶも、救急隊員がゾンビによって襲われる。賢いゾンビたちは救急車の無線に「もっと応援を頼む」と自分たちで連絡してどんどん餌をおびき寄せる

警官隊もやってくるけど同じようにえじきになる。これはもうアカンと薬品の入っていた入物に書いてあった軍の緊急連絡先に連絡をする

すると軍が核ミサイルを発射。4,000人ほどが犠牲になる

しかし、爆破のきのこ雲がまた雨雲になり…という地獄を予想させるエンディング

 

もう、とにかく終始登場人物たちがギャーギャーと騒いでいてめっちゃうるさい(笑)

あとゾンビが強すぎる(笑)倒す方法がない絶望感があるはず、なのにツッコミどころが多すぎて全く怖く感じません(笑)

オチもまさかの核ミサイルに「えぇ!?」と思ってしまいましたね…ぶっとんでる…

濃すぎる愛すべきキャラたち

この映画のカリスマ性は主にキャラクターの濃さから来てると思います(笑)

舞台になる医療会社の倉庫では、解剖などで使う死体や、死体の標本なんかが置かれているんですよね。で、最初に登場するのが

「縦割れの犬」

この、”縦割れの犬”というパワーワード(笑)大好き(笑)

言葉通り、犬の死体が縦に真っ二つに割られている標本です。ガスを漏れさせてしまった二人が一番最初に目にするゾンビ。キャンキャン吠えていて(半分しかないのにどうやって声を出しているんだという)、すっごい可愛いです(笑)こいつが可愛いせいで、最初っから緊張感がなくなります(笑)

そして次に登場するのが

「黄色いスキンヘッドマン」

倉庫に保管されていた割と新しめの死体です。黄色くてすべすべ。ツルハシで頭をカーンとされても死なないのでバラバラにされます。こいつが焼却された煙によって、墓場の死体が蘇ってしまいます。

それからこちらは人間からゾンビになる

「トラッシュ(裸女)」

パンクロック野郎たちの仲間の一人で、墓場で急に盛りだし「あたし沢山の老人に囲まれて生きながら食われる死に方がしたいわ」と言いながら全裸になって踊り出すという、非常にパンチの効いたキャラです。

この墓場で全裸ダンスをするシーンは、どう考えても『死霊の盆踊り』を意識してますよね!!それと比べるのは失礼なくらい、今作の方がエロさがあります。

彼女は墓場から蘇った大量の死体に群がられ、夢を叶えて死亡。その後、”全裸女のゾンビ”として蘇るという、わき役なのに誰よりも目立っているキャラです。

そして、一番最初にガスが入っていた器に一緒に入っていた死体、おそらく世間の認知度ナンバーワンの

「タールマン」

黒いへどろのようなものでドロドロになっている死体です。しかし瞳は綺麗。見た目のインパクトとしては最強。ドロドロなくせに跡形もなく姿を消したりする器用な人。

中盤~後半に向けて登場するのが、ほぼ骨だけ、肋骨から下がない

「オバンバ」

作中で「オバンバ」と呼ばれていることに違和感しかないキャラ。彼女は人間と対話が出来、何故脳を食べたいのか?という謎に答えをくれます。「死んでいるという苦痛が全身を襲い…」と言っているけどこの人上半身しかないじゃんというツッコミが脳裏をよぎります。
頭と肋骨から伸びた背骨がブンブンと、とにかくよく動く。

そして忘れてはならない主人公(多分)

「フレディ」

ガスを浴びてしまい、生きたままゾンビになるという可哀そうな若者。死ぬ前もギャーギャーとうるさく、死んでからも「ティーーーナァアアア!!!(彼女の名前)」とうるさいです。目が赤く腫れて潰れている顔はなかなかのインパクト。

↑この画像の左側。

最後に、ちびぞうの個人的にお気に入りキャラの

「アーニー(死体処理係)」

ゾンビにズボンを破かれてしまったので、右足だけハサミで切って半ズボンにする、というお茶目な人。この人のズボンにばかり目が行ってしまいます。
このおっさんは死体を処理しているという仕事柄、頼もしいのかな?という予感をさせてくれる割には「大事なところで地味に骨折する」という役立たずっぷりを発揮してくれる愛しい人。

こんな感じで、ほとんどの登場人物が濃さ抜群、という楽しくて困った感じの映画です(笑)

まとめ

古い映画だからとバカに出来ないクオリティ、さすが続編が5本も出ている一大ムーブメントを引き起こした作品というだけあって、古くても見応えたっぷりです。

ぜひとも誰かと笑いながら観て、ツッコミ入れまくりながら、作中のキャラたちと一緒にギャーギャーうるさく騒いで観て欲しい。

そんな作品でした(*’ω’*)

 

 


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最後に残る希望とは?映画『ディストピア パンドラの少女』ネタバレ&感想

彼女は人類の希望か。絶望か。

こちらもちびぞうノーマークだったんですが、周りで「観たい」という声が上がっていたのでレンタル屋にて手に取ってみました。

顔に透明マスクを着けている少女のジャケットが印象的ですね。

どうもゾンビ映画らしい…?あまり、良い予感はしません(笑)が、IMDBなんかを見ているとそんなに悪い評価でもないんですよね。

公式サイトはこちら

【映画情報】

【原題】The Girl with All the Gifts
【制作国】イギリス/アメリカ
【監督】コーム・マッカーシー
【脚本】マイク・ケアリー
【原作】M・R・ケアリー『パンドラの少女』
【製作】カミール・ゲイティン、アンガス・ラモント
【製作総指揮】リジー・フランク、ベン・ロバーツ、リチャード・ホームズ、クリストファー・モル、ウィル・クラーク、アンディ・メイソン、マイク・ルナゴール
【撮影】サイモン・デニス
【美術】クリスチャン・ミルステッド
【衣装】ライザ・ブレイシー
【編集】マシュー・キャニングス
【音楽】クリストバル・タピア・デ・ビール
【出演([]内は役名)】

  • セニア・ナニュア[メラニー]
  • ジェマ・アータートン[ヘレン・ジャスティノー]
  • パディ・コンシダイン[エディ・パークス軍曹]
  • グレン・クローズ[キャロライン・コールドウェル博士]
  • アナマリア・マリンカ[ジーン・セルカーク博士]
  • フィサヨ・アキナデ[キーラン・ギャラガー一等兵]
  • アンソニー・ウェルシュ[ディロン]
  • ドミニク・ティッパー[デヴァ―二]

【公開日(日本)】2017年7月1日
【上映時間】111分
【配給】クロックワークス
【映倫区分】PG12
【IMDB】6.7/10.0  (およそ37,000人の評価)

【あらすじ】

近未来、ウィルスのパンデミックによって人類のほとんどが凶暴な「ハングリーズ」と化し、生き残ったわずかな人々は壁に囲まれた安全な基地内で暮らしていた。イングランドの田舎町にある軍事施設には、ウィルスに感染しても見た目が変わらず思考能力も保ち続ける「セカンドチルドレン」たちが収容され、彼らからワクチンを作り出すべく研究が行われている。ある日、その子どもたちの中に特別な知能を持つ少女メラニーが現われる。【引用元:映画.com

【感想(わりと酷評だよ!)】

☆1.2/5.0

ネタバレもしているのでご注意くだっせ!

 

 

物語の大筋としては、

ゾンビに噛まれた妊婦から、ゾンビウィルス(茸の菌らしい)に胎盤を通して感染した赤ちゃんたちが母親の腹を食いちぎって誕生!!ゾンビと人間のハイブリッド(第二世代)となる!

その子ども達の中でも特別な知能を持った少女が主人公のメラニーであり、「パンドラの少女」。彼女の体からワクチンを作るぞ!いざ手術だ!というところでゾンビパニックが発生。軍の施設もゾンビの大群に襲われ、軍曹とその部下、博士と教育係の女性とメラニーの五人での逃走劇が始まる。

なんやかんや逃げていると、ロンドンでゾンビの死体から根が生え、巨木となっている場所を見つける。巨大な種のようなものが破れたら、胞子が世界中に散って人類は終わるらしい。

どんどこ仲間が襲われ、博士が無理やりメラニーを手術しようとしたところで、メラニーは自分の命を犠牲にして人類を救うかどうかの決断を迫られる。メラニーは「私は生きているの。なぜ人類のために死なないといけないの?」と言って巨木に火を放つ。胞子が世界に散って人間の世界は終了。

しかし、メラニーと心を通わせていた先生のみ命を救われ、第二世代の子ども達の先生として新たな人生を始める…というオチ。

色々と鼻につくよ!

序盤から、”シュレディンガーの猫”だったり、神話の物語だったり、”パンドラの物語”だったりと意味深な話がいくつか出てきて「この物語って深いのよ!」といったアピールが結構鼻につく。

これらのいくつかの話の中で「パンドラの話」が伏線になっていて、「少女は箱を開けてあらゆる災害や不運を世界にもたらした。しかし、箱の最後には希望が残った」というあらすじがそのまま映画のストーリー(オチ)になっている。そして多分、それを誤魔化すためにいくつかの話が一緒に語られたんじゃないか…とちびぞうは思っているんですが…あまりにもひねりがない!!!安易!!

それから、前衛的な雰囲気のするBGMも「今までのゾンビ映画とは一味違うのよ!」と言いたげで鼻につく!!(笑)

今作のゾンビとは

  • 走る系ゾンビである
  • 匂いで人間をかぎ分けたりする
  • なので人間は匂いを消すために「ブロッカージェル」とかいう安易なネーミングのジェルを体に塗りたくっている
  • ゾンビは「ハングリーズ」と名付けられている
  • 昼間は寝ていたり、活動していたりする
  • 集団で行動するようで、大量に集まっている場所には所狭しと集まっている
  • 無駄に徘徊はせず、基本的に立ち止まっている
  • 物音に非常に鈍感で、至近距離で発砲されても気付かなかったりする
  • 見た目は粉っぽく、腐った死体というより菌に侵されているという感じ

既視感がすごいよ!

従来のゾンビものとは一線を画しているのよ!と全体的に言いたげなわりには、既視感がすごく、あ、この場面この映画で見たな…と思う事がしばしば。

ただ、それが愛のあるオマージュと言えばそう思えなくもない…けれど、パクりと言えばパクリになってしまいますよね。

一番に思い出したのは、ノーティドッグの『ザ・ラスト・オブ・アス』というゲーム!

寄生菌がゾンビの原因で、胞子を飛ばしたりなんかもするし、何よりも「人類を助けるためのワクチンを作れるかもしれない少女を守りながら旅をする」というメインストーリーがまんま、なのです。

似たような内容ですがラストオブアスの方がはるかに面白いですよ!

ゾンビの死体が集まって巨木になってるところなんかは、漫画「アイアムアヒーロー」の後半で合体するゾンビ達を思い起こさせるし…「第二世代」が理性も兼ね備え、従来のゾンビよりも強い、という意味では映画『トワイライト』に出てきた「ニューボーン」を思い出させる。

なんというか、色んな作品を切り貼りしてる感じが凄いんですよね。

逃げた先で見つけたショッピングモールがすでにゾンビに占領されている、というところは『ドーン・オブ・ザ・デッド』のオマージュっぽくてクスっとしたんですけどねー…。

とにかく退屈だよ!

序盤から話の進みが遅い…そして軍の対応が甘々すぎる。

あれだけ厳重に監視・監禁していた子どもが外に出て来ていたら真っ先に殺さないといけないのでは…と思うけど、そうはされない。なぜか?それは彼女が主人公だからでしょう。

それから、森の中で物音に驚いて部下が発砲するシーン。いや、サイレンサーとか付けておけばいいのに…なんというヌルい軍人さんなの…。

少女と一緒に施設を逃げ出してからは、少女の顔に透明マスクを着けさせているんですが、それも少女が簡単に外してしまえる適当な作りの物(笑)

思わず「マスク意味ないじゃん!!」とツッコミ入れてしまいましたね。

あと犬は食べないくせに猫は食べてる!許すまじ!(笑)

でも挑戦はしている!

後半の、第二世代の子ども達とメラニーとのなんとも緊張感のない戦いのシーンがしんどいんですが、そこでただならぬシーンを発見。

それは、子どもが子どもの手によって(バットで)殴り殺されるシーン

いや、ホラー映画でもなかなか子どもが殺されるシーンというのは描かれないものなんですよ。もはやタブー視されていると言っても過言ではないくらい、めったにないシーン。

それがこの映画にはあった!だから凄い!!というわけではなく、「新しいことに挑戦しよう」としている意気込みのようなものは、唯一感じられましたね。

まとめ

ゾンビ映画の中でも、正統派ゾンビ映画と、斜め上を狙った意欲作のようなものがあります。

後者は、もうネタ切れのゾンビ界に新しい風を吹かせようと、とにかくゾンビの原因に凝ってみたり、世界観に凝ってみたりと色々やってる。だけど大体のものが失敗している。そんな印象。

真新しいことをして成功したものも中にはあるっちゃある。

例えば『コリン ラブオブザデッド』なんかはゾンビを主人公にした新しい視点の映画だったし、そこからさらに発展してゾンビが主人公で恋までしちゃう『ウォーム・ボディーズ』なんてコメディものもありましたね。当時、流行りのPOVにゾンビものを乗せてみた『REC』とかも流行りましたねー。

でもこういう成功例って本当に一握りで、ほとんどの物は外れてしまう…残念ながらちびぞうの中で今作もその括りに当てはまってしまいました。

 

正統派ゾンビものでも、近年では『アイアムアヒーロー』だったり、『新感染』だったり、めちゃくちゃ面白いゾンビものってあるんですよ。(どっちもアジア圏が頑張ってるね!)

出来れば、設定だったりにグダグダ講釈垂れないで素直に作ったゾンビものが観たいです。
懲りずに今後も観るのでゾンビ製作者さま、頑張ってください。

 

 


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さ行

韓国の名作ゾンビ映画『新感染 ファイナル・エクスプレス』ネタバレ&感想

生か死か――時速300km超のノンストップ・サバイバル!

たまらんですよこの邦題のセンス(笑)周囲の映画館でやっているところがあまりないのでDVDで良いかなと思いきや、周りがけっこう褒めるもんですからね、これは観ておかねば!?という空気を感じ取りました。

韓国もののゾンビ映画ですよ!?韓国の映画は5本の指で数えられる程度にしか観ていないので、全くの未知の世界でした(笑)

パンフはこんな感じ。

うーんなんとも言えない普通なデザイン。特筆することのない縦長A4サイズでツルツルの表紙、18P税込み700円は少な目。しかし新幹線のイラストと共に、登場人物がどこにいたのかなど図で表されていてわかりやすい!

【映画情報】

【原題】부산행 (英題:Train to Busan)
【制作国】韓国
【監督】ヨン・サンホ
【脚本】パク・ジュソク
【エグゼクティブプロデューサー】キム・ウテク
【プロデューサー】イ・ドンハ
【共同プロデューサー】キム・ヨノ
【撮影】イ・ヒョンドク
【照明】パク・ジョンウ
【美術】イ・モグォン
【衣装】クォン・ユジン、イム・スンヒ
【編集】ヤン・ジンモ
【音楽】チャン・ヨンギュ
【出演([]内は役名)】

  • コン・ユ[ソグ]

  • キム・スアン[スアン]

  • チョン・ユミ[ソンギョン]

  • マ・ドンソク[サンファ]

  • チェ・ウシク[ヨングク]

  • アン・ソヒ[ジニ]

  • キム・ウィソン[ヨンソク]

【公開日(日本)】2017年9月1日
【上映時間】118分
【配給】ツイン
【IMDB】7.5/10.0  (およそ73,000人の評価)

【あらすじ】

ソウルでファンドマネージャーとして働くソグは妻と別居中で、まだ幼いひとり娘のスアンと暮らしている。スアンは誕生日にプサンにいる母親にひとりで会いにいくと言い出し、ソグは仕方なく娘をプサンまで送り届けることに。ソウルを出発してプサンに向かう高速鉄道KTXに乗車したソグとスアンだったが、直前にソウル駅周辺で不審な騒ぎが起こっていた。そして2人の乗ったKTX101号にも、謎のウィルスに感染したひとりの女が転がり込んでいた。主人公のソグ親子のほか、妊婦と夫、野球部の高校生たち、身勝手な中年サラリーマンなど、さまざまな乗客たちが、感染者に捕らわれれば死が待ち受けるという極限状態の中で、生き残りをかけて決死の戦いに挑み、それぞれの人間ドラマが描かれる。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレ盛りだくさん)】

☆3.9/5.0

ダサい邦題に釣られB級ホラー映画ファンが押し寄せて「何だこれは名作じゃないか!」って鼻水垂らす系のやつです(笑)

全体的にセンスが良い

この監督はアニメ畑出身のようですが、映像が結構斬新というか、間違いなく今まで観てきたゾンビ映画にはない緊迫感、スリルが味わえる構造、色味があってどれもセンスが良いです!

例えば

  • 何かが漏れたということで区画閉鎖している道を通ろうとするトラックが、鹿をひき殺す。すると、トラックが走り去った後、その死んだはずの鹿がムクムクバキバキ起き上がる。ゆっくり鹿をクローズアップすると、その瞳は薄白く濁っていた・・・というオープニングシーンからもう素敵。目を惹かれます!
  • 横倒れになりかけた新幹線に押しつぶされそうになるシーン。逃げ場はなく、迫ってくる新幹線の窓に大量のゾンビが張り付いてガラスをばんばん叩いている!!潰されるかもという恐怖と、ゾンビがガラスを割って落ちてくるかもという二重の恐怖。楽しいなぁ。
  • 列車の後ろにゾンビが一匹(一人?)ぶら下がって引きずられ、そいつにまた別のゾンビが飛びついて引きずられ、更にまた別のゾンビが・・・と大量のゾンビが列車にミノムシのミノのようにくっ付いていく・・・というシーン!重さと摩擦で止まりそうになる列車!必死にぶら下がるゾンビの足を蹴る主人公!いやぁこのシーンは圧巻でしたね。

どのシーンも大体ハラハラしたし、新しかった。

今作のゾンビ

  • 走るゾンビである(非常に足が速くてそこそこ力も強くて元気)
  • 夜目がきかない(暗闇では音に反応する)
  • 齧ってから即ゾンビ化するものもいれば、意外に時間がかかるものもいる
  • 血は赤い派
  • 原因はバイオ系の会社からのウイルス流出・・・?

走るゾンビに抵抗がある私ですが、シチュエーションや脚本も含め撮り方が面白いせいか普通に楽しめました。

新幹線という媒体

ゾンビものが流行る時、「どこでゾンビから逃げ回るか」という部分は非常に大事。

特に、異国の映画でありながらショッピングモールのような”身近で分かりやすい場所”というのは、状況を想像するのに容易で、世界観に入り込みやすくなると思うのです。

今回の新幹線という場所は、きっと誰しも(乗ったことがない場合でも)一度は目にしているもの。作りも日本の物と似ていて、客席のある部分、連結の部分、連結部分に存在するトイレなどなど。とても親しみがあります。

そこでゾンビが入り込んで来たらどうなってしまうのか?無理のない展開で、ものすごいスリルがありました。本当にこうなりそう!

ヘッドショットしないよ!

韓国が銃社会なのかどうか私には分かりませんが、今作では銃を用いてゾンビを倒すシーンが一つもありません。

あるのは猛ダッシュで逃げるシーン、そして体と体のぶつかり合い!

成金親父のような図体をしていたおっさん(妊婦の夫)が文字通り人肌脱ぐと、熱いマッスルマンに早変わり!椅子の背に両手をついてドロップキック!からの首折りやら肘鉄やら・・・強い。頼もしい!漢(おとこ)!

主人公も警官隊の盾を使ってフォロー!野球少年もバットを振り回す!かと思えば、トンネルの暗闇でこそこそする(笑)

楽しいですねー。今作のゾンビの設定と、「新幹線」という逃げ場のない密室を最大限生かした映画でした。

泣かせるシーン盛りだくさん

実はすごく泣けるのです。

野球部員の中で自分だけ助かってしまったと泣く少年。新幹線内を主人公とおっさんと共に彼女のいる車両までゾンビの中を突っ切らないといけないという状況の中、ゾンビと化した野球部員たちと再会し、どうしてもバットが振るえない。切ない。

それから、おばあさん姉妹。人の世話ばかりするお節介な妹とはぐれてしまった姉。その再会は残酷で、集団パニックに陥った乗客に扉を閉鎖され、ガラス扉1枚挟んだ目の前で妹がゾンビに襲われてしまう。「こんな最期でいいのかい?本当にあんた損ばかり」と切ない。

マッスルマンの最期も切ない。手を齧られ感染してしまい、家族を守るため一人でドアを押さえる・・・。「赤ちゃんの名前はまだ決まってないの。この人が決めてくれなくて」と妊婦である妻が序盤で語っていましたが、その妻を逃がそうとする瞬間、「その子の名前は○○だ」と叫ぶんです。切ない。

そして、主人公。彼は最初「自分勝手な人間」として描かれていますが、ゾンビとの諸々を通して「他人を思い遣れる人間」へと変わっていくんです。そこも良い。ラスボスの自己中さも、前半の主人公との精神的な決別を表しているようで良かったですね!!

物語の中盤で主人公のした選択によってこの状況が引き起こされたかもしれないと知らされる。自責の念に駆られ涙する主人公。この時点で死亡フラグ立ったかな・・・とは思ったんですが。おの死に様が最高に泣けました。噛まれて、ゾンビへ変異する瞬間、娘が生まれて初めて抱くときの事を思い出して、笑うんです。ゾンビの顔で笑うその表情の切ないこと切ないこと!思い出しただけで涙腺が。そのまま彼が列車から落ちる姿を影だけ映すのも、センス◎でした。

ラストシーンの歌唱シーンは「音に敏感っぽいゾンビなのに、視界の悪いトンネルの中で歌うのは多少不自然ではないか」と思ったものの・・・あの状況で兵たちに気付いてもらうにはああするしかないですもんね。あれもきちんと伏線を回収していて、上手だなぁこの監督は。と思いました。

まとめ

映画館で、とまでは行かなくとも、ゾンビファンにはぜひとも観て欲しい一本です。

最近は、「アイアムアヒーロー」も面白かったし、アジア圏のゾンビ映画も頑張っていますねー!飽和状態かと思いきやまだまだ面白い映画が出てくるホラー界。

今後にも期待です!

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さ行

ゾンビの人権とは?映画『ゾンビ・サファリパーク』ネタバレ&感想

人間の良心は?ゾンビになったら良心はどこにいってしまうの?

久々にゾンビ映画を観ました!前回観たのは多分『ゾンビ・リミット』、その前が『アイアムアヒーロー』かな?前者はゾンビ感染が広がった後、治療方法まで見出された世界の話(ただし薬を毎日打たないとゾンビ化してしまう)で真新しかったし、後者は日本映画良くやった!!と褒めたいくらいに爽快な正統派ゾンビ映画でしたね!

何気にゾンビ映画も大好物なちびぞうです(*^ω^*)

一番好きなゾンビ映画はオチが斬新な『アンデッド』です!

今回はなんと、ゾンビの島でゾンビの射的が楽しめるよっていうリゾート地が開発されちゃっている世界でのお話。邦題はだいぶフザけた感じですが・・・中はどんな感じやら。

【映画情報】

【原題】The Rezort
【制作国】イギリス・スペイン
【監督】スティーブ・バーカー
【脚本】ポール・ガーステンバーガー
【製作】シャーロット・ウォールズ、ニック・ジロット、カール・リチャーズ
【製作総指揮】エイドリアン・ポリトウスキー、ジル・ワテルケン、アラベラ・ペイジ・クロフト
【撮影】ロマン・オーシン
【美術】ジェームズ・ラプスニー
【衣装】アリソン・ミッチェル
【音楽】ザカリアス・M・デ・ラ・リバ
【出演([]内は役名)】

  • ダグレイ・スコット[アーチャー]
  • ジェシカ・デ・ゴウ[メラニー・ギブス]
  • マーティン・マッキャン[ルイス・エヴァンス]
  • ジャッサ・アールワリャ[ジャック]
  • エレン・リス[セイディ]
  • クレア・グース[ヴァレリー・ウィルトン]

【公開日(日本)】2017年1月18日
【上映時間】90分
【映倫区分】PG12
【配給】ポニーキャニオン
【IMDB】5.3/10.0  (およそ4,600人の評価)

【あらすじ】

20億人が犠牲となった人類対ゾンビの戦争から7年。生き残ったゾンビを孤島に隔離してゾンビ狩りを楽しむアトラクション「リゾート」が人気を集めていた。戦争で父を亡くしたメラニーは、ゾンビ狩り療法がトラウマ克服に良いと聞きつけ、パートナーのルイスと共に島にやって来る。しかし、何者かが「リゾート」のシステムにウィルスを仕かけたためにセキュリティが制御不能となり、島中にゾンビが解き放たれてしまう。さらに「ブリムストンプロトコル」が発動され、島は5時間後に自動的に空爆されることに。何も知らないメラニーたちは、野外キャンプでゾンビ狩りを楽しんでいたが……。【引用元:映画.com

【感想】

☆2.3/5.0

誰しも思いつきはするけどやってこなかったこの世界観・・・。なぜ誰もやらなかったか?それは”たとえゾンビでも元は人間である”という部分が暗黙の了解というか。見れば分かるというか。倫理的に当たり前というか。だったからなんでしょうね(笑)

全体的にツッコミどころ満載でしたね、やっぱり。分かっていたけども。でもそれでも観てしまう・・・それがゾンビ映画の不思議な魅力・・・

ツッコミどころ

  • ゾンビとの戦争で20億人も失った

まず”ゾンビとの戦争”という言い回し、そして犠牲者の数字に笑ってしまった。おそらく噛まれて死んでいるとすればその人たちも全員ゾンビに違いないので世界人口70億人だとしたら4分の1~3分の1はゾンビですよ!近所の人3~4人に1人がゾンビ!人類滅ぶって!

まぁ、じわじわと広がっていってゾンビ化→ヘッドショットしていって最終的に出た被害者が20億人・・・ということなんでしょうね。冷静に考えれば他のゾンビ映画でもそれぐらいの犠牲者が出ていそうなものはありますが、具体的な数字を提示されることがあまりないのでシュールに感じてしまいました(笑)

  • どう考えてもタブーなリゾート地

ゾンビの生き残りが見つかった島全体をリゾート地に改造。街中に、ゾンビが板のようなものに括り付けられていたり、あるいは鎖で繋がれていたり、それがまるでアトラクションのようにバーンと出て来る。そしてそれを射的のように本物の銃で撃ち殺す。という場所が舞台。

お客はみんなそれぞれ、復讐だったりトラウマ克服の治療だったり、ただはしゃぎたくて来てたりと理由は様々ですが・・・。そもそも”ゾンビを生け捕りにして的にする”という発想が反倫理的に思えるんですよね。だって元は人間の、生ける屍なわけで・・・そのゾンビも誰かの親であり子どもだったわけですよ。いくら動くし襲ってくるからって自分の家族や親類の死体を的にして銃で撃って楽しむなんてことは・・・普通の神経してたら出来ない気が・・・。しかも客の中には16歳の少年まで!いくらガンシューティングゲームの優勝者でもなぁ・・・。

(ゾンビ映画好きの私が倫理観を語るのか?という点は一旦置いておいていただきまして・・・(笑))

  • ぐだぐだのセキュリティ

ゾンビの島にこのリゾート施設のセキュリティルームのようなものを置いている事も「おいおい」ですし、ハンティングが始まる前夜祭の会場からセキュリティの中枢へアクセス出来る場所へお客がすぐに入れてしまうことも「おいおい」ですし。

しかもセキュリティにウィルスを仕込む女は手首にコードをメモっててそれを見ながら打ち込んでるし・・・。そんなとこに書いてたら怪しまれるし何よりすぐ消えちゃうでしょ!!

そしてそんな簡単にセキュリティは破られてしまうのに、島の職員は「鉄壁のセキュリティのはずが何故」とか言っているのでもう笑うしかないです。

  • 脚本もぐだぐだ

ネタバレになりますが、今作を観ながら書いていた私のメモが残っているのでそれを貼ります。

「島だし、客にはヘッドショットを教えているわけだし、いつかはゾンビの数が絶えるのを考えると、どこかから人間を補充していると考えるのが妥当。
先の無いビジネスすぎるもん。
おそらく最初の方で見た難民とかを島に投入してそう
そしてこの島でゾンビになった人の中に家族がいたりしたら、やめさせたくなるのかも。」

90%この通りでした!!

予想から外れたのは、このリゾート地を止めるためのスパイの女は、”リビング2”というゾンビの権利団体の女だったということです。でも大体合ってた。

こんな簡単に予測できてしまって、しかもそのスパイの招待が客の中から発覚する流れも唐突ですし、特に大きな人間ドラマもなくヒロイン以外は全員しんでしまうのです。なんだそりゃ、という感じ。

まとめ

ちょっとだけ、ゾンビの人権?というものを考えるシーンがあって、そこだけは良かったかなー。ラストのヒロインの台詞も良かったです。

ただせっかく、今までなかった事をしているのだからもう少しタブー方向に振り切れてしまっても面白かったかもしれません。中途半端に真面目なので、ネタとしても楽しむことが出来ず、また、昔ながらのB級ホラー映画の様式美(例えば意味のない美女の裸とか、意味のない女同士の絡みだとか、すぐにしぬ頭の悪そうなカップルとか)が踏襲されているわけでもないので、ホラー洋画ファン的にもいまいち。全体的に残念な作品でした。

 

 


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