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リアルで重めのヒーロー映画『ウォッチメン』ネタバレ&感想

知ってはならない、真実がある―――

以前観た事があったんですが、家族がもう一度観よう!というのでパパヤからレンタル、鑑賞しましたー。

どうもちびぞう(@cbz_ewe)です。

今作の監督をしているザック・スナイダーの大ファンです!彼の映画は、今作と、『300<スリー・ハンドレッド>』が一番好きです!

そして今作に登場する最恐のヒーロー、Dr.マンハッタンが大好きです!!

【映画情報】

【原題】Watchmen
【制作国】アメリカ
【監督】ザック・シュナイダー
【脚本】デビッド・ヘイター、アレックス・ツェー
【原作】デイブ・ギボンズ
【製作】ローレンス・ゴードン、ロイド・レビン、デボラ・スナイダー
【製作総指揮】ハーバート・W・ゲインズ、トーマス・タル
【撮影】ラリー・フォン
【美術】アレックス・マクダウェル
【編集】ウィリアム・ホイ
【音楽】タイラー・ベイツ
【出演([]内は役名)】

  • ジャッキー・アール・ヘイリー[ウォルター・コバックス/ロールシャッハ]
  • パトリック・ウィルソン[ダニエル・ドライバーグ/ナイトオウル二世]
  • ビリー・クラダップ[ジョン・オスターマン/Dr.マンハッタン]
  • マリン・アッカーマン[ローリー・ジュピター/シルク・スペクターⅡ]
  • マシュー・グッド[エイドリアン・ヴェイド/オジマンディアス]
  • ジェフリー・ディーン・モーガン[エドガー・ブレイク/コメディアン]
  • カーラ・グギーノ[サリー・ジュピター/初代シルク・スペクター]
  • スティーブン・マクハッティ[ホリス・メイソン/初代ナイトオウル(若い時)]
  • クリント・カールトン[ホリス・メイソン/初代ナイトオウル(老いた頃)]
  • グレン・エニス[ロルフ・ミューラー/フーデッド・ジャスティス]
  • ダン・ペイン[ビル・ブレイディ/ダラー・ビル]
  • アポロニア・バーノワ[ウルスラ・ザンドット/シルエット]
  • ダリル・スチーラー[ネルソン・ガードナー/キャプテン・メトロポリス]
  • ニアル・マター[バイロン・モイス/モスマン]
  • ローラ・メンネル[ジェイニー・スレイター]
  • マット・フルーワー[エドガー・ジャコビ/モーロック・ザ・ミスティック(老いた時)]
  • ダニー・ウッドバーン[ビッグ・フィギュア]

【公開日(日本)】2009年3月28日
【上映時間】163分
【配給】パラマウント
【映倫区分】R15+
【IMDB】7.6/10.0  (およそ432,400人の評価)

【あらすじ】

ベトナム戦争、キューバ危機など数々の事件の陰には、人々を見守る“ウォッチメン”と呼ばれる監視者の存在があった。しかし、1985年のニューヨーク、米ソ間の緊迫状態が続く中、政府により活動が禁じられていたウォッチメンの1人、エドワード・ブレイクが暗殺され……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆3.1/5.0

このジメッとした陰気な空気感というか良いですよねぇ。
DCらしいというか、監督らしいというか・・・。

オープニングから炸裂するヒーロー映画らしくないアクションシーンがカッコよくて大好物なんですよ・・・。そしてそこから、リアルにヒーローが存在したらどうなるのか?という「ヒーローものなのにヒーローヒーローしない」現実的な過去から現在までが描かれます。

 

おおまかにあらすじを言ってしまえば

ヒーローだって必ずしも国民に愛されるわけじゃないし、
ヒーローの中にもクズなやつはいるし、結局人間なのよね。っていう感じの話があって、その中でも自分たちはヒーローたろうと立ち上がるもの(ナイトオウル二世とシルク・スペクターⅡ、そしてロールシャッハ)がいたりなんだりする。

そして時代は冷戦だし、冷戦を自分が止めて平和をもたらそうって「一見どうなのそれ」っていう方法を使って自分の目的を成し遂げようとする悪者的立ち位置なんだけどでも悪者とは言い切れないもの(オジマンディアス)もいたりして、ラストは結局オジマンディアスの策略通りにDr.マンハッタンの創り出したパワーを爆発させて街を犠牲にしてしまうけど、そのおかげ(?)で冷戦も止まるし、しかも最後まで彼のしたことを善しとしなかったロールシャッハも殺されてしまうしでなんとも言えない後味に包まれる!!!!!

そう!人間ドラマなんですよね!

目的の為に手段を選ばずに勝ち取った平和は確かに平和なんだけど、でも確かに大きな犠牲も出てるわけで・・・。でも、彼らが止めなかったら戦争が起きてもっとたくさんの人が犠牲になったかもしれないんですよね。

そこらへんのジレンマというか、うまいなぁと。

ドンパチやるのがメインのヒーローものだと、基本的には自分がヒーローやってることに対する苦悩とかそういうものと戦ってたりするんですけど、今作のヒーローはもう少し我々に近いというか、人間らしい悩みを抱えてるんです。そこがイイ。

へなちょこマンハッタンの魅力

全裸だったりパンイチだったりスーツだったり、また全裸だったり、人前で分別をわきまえてるようでわきまえてないような感じの彼なんですけども、以前何か別の記事でも語りましたが私は

存在するヒーローの中で彼が最強なのではないか!?

と思っています!!!だって、分身も出来ちゃう、瞬間移動も出来ちゃう、自分の大きさも自由自在に変えられちゃう、物質も無に帰すことが出来るし未来も見えちゃうし宇宙に行ったって平気火星に行ったって平気なんだったらその気になれば地球を一瞬で破壊することもできるよねっていうもうとにかく最強なんですよ!!!

でも女にはめっぽう弱いんですよ!!!!

そこがイイ・・・すごくイイ・・・。

無駄にメンタルが弱くてすぐに逃亡するし、未来視出来るはずなのに都合の良い場面では未来が見えてないし、「女は若い方が良い」とか言いながら簡単に彼女を乗り換えたりするクズメンだし「生命の存在のなんとちっぽけなことか」と悟りを開いて火星に行ったけどなぜかすぐに彼女を召喚して軽く泣かせたら「あぁーやっぱり人間って素晴らしいね」って自分で一人で納得して助けに行こっかな~♪ってノリになっちゃうし、

彼の部分だけ脚本が急に適当になるというか本当に情緒不安定だな!?!?!?

でもそこがイイんですけどね!!!

ちびぞう、人間臭い汚さとか醜さとか不確かさや弱さを持ってる人が大好物なのでね(アベンジャーズの社長もそとても人間臭い)、この、最強にして使えないDr.マンハッタンが本当に大好き!!!

まとめ

ザック・スナイダー監督の映像表現だとかアクションシーンがものすごくかっこよくてそれだけでも十分楽しめるんですが、他のヒーロー映画にはない葛藤、そしてリアルさがここにはあります。

一言で言えば人間臭い奴らばっか。

ちびぞうは残念ながら学がないので分かりませんでしたが、歴史上に本当に存在する人物も登場していたりして、社会派ドラマとしても楽しめる一本になっていると思います。

それプラス、Dr.マンハッタンの魅力で成り立っていますね!!!!

Dr.マンハッタンの股間ばっかに目が行ってしまうんですけどね!!!

 

以上、ちびぞうでした。

 

 


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画像引用元:映画.com

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イタリア×日本のヒーロー誕生!映画『みんなはこう呼んだ、鋼鉄ジーグ』ネタバレ&感想

「皆を―――救って」

どうもこんにちは、こんばんはちびぞう(@cbz_ewe)です!

見始めるまで知らなかったんですが、こちらの作品、なんと、日本で1975年に放映されていたテレビアニメ「鋼鉄ジーグ」をモチーフにしているというイタリア版のヒーローもの!

劇中にもばっちり「鋼鉄ジーグ」の映像も出てきますし、主人公がアニメの登場人物の名前である「ヒロシ」と呼ばれたりなど、明らかにモチーフにしているのが分かります。この邦題もカッコよくて良いなぁと思ったんですが、どうも監督自らが訳した邦題らしいです!!すごい!!日本愛に溢れている!!

ちびぞうは全く知らないアニメですが、やっぱり日本愛を感じる作品は嬉しいですね~。

公式サイトはこちら

【映画情報】

【原題】Lo chiamavano Jeeg Robot
【制作国】イタリア
【監督/製作】ガブリエーレ・マイネッティ
【脚本】二コラ・グアッリャノーネ
【撮影】ミケーレ・ダッタナージオ
【美術】マッシミリアーノ・ストュリアーレ
【衣装】メリ・モンタルト
【編集】アンドレア・マグオーロ
【音楽】ガブリエーレ・マイネッティ、ミケーレ・ブラガ
【出演([]内は役名)】

  • クラウディオ・サンタマリア[エンツォ/ヒロシ]
  • イレニア・パストレッリ[アレッシア]
  • ルカ・マリネッリ[ジンガロ]
  • ステファノ・アンブロジ[セルジョ]
  • マウリツィオ・テゼイ[リッカ]
  • フランチェスコ・フォルミケッティ[スペルマ]
  • ダニエーレ・トロンベッティ[タッツィーナ]
  • アントニア・トルッポ[ヌンツィア]
  • サルボ・エスポジト[ビンチェンツォ]
  • ジャンルカ・ディ・ジェンナー[アントニオ]

【公開日(日本)】2017年5月20日
【上映時間】119分
【配給】ザジフィルムズ
【映倫区分】PG12
【IMDB】7.1/10.0  (およそ10,000人の評価)

【あらすじ】

ふとしたきっかけで超人的なパワーを身につけたチンピラのエンツォは、世話になっていたオヤジが殺され、アニメ「鋼鉄ジーグ」の熱狂的なファンである娘のアレッシアの面倒を見る羽目になる。超人的な能力を持つエンツォを「ジーグ」の主人公である司馬宙とダブらせて慕うアレッシアを前に、パワーを私利私欲のために使っていたエンツォは、彼女を守るため正義に目覚め、互いにほのかな愛情が芽生えていく。そんな2人の前に、闇の組織のリーダー、ジンガロが立ちはだかる。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレもあるよ!)】

☆4.1/5.0

ちびぞうはこの映画、好きなんですよ~~~~~~。

とっても画面が暗くて主人公も陰気だしヒロインは頭がおかしいしで決して娯楽映画ではないんですけど、でもすごくアーティスティックで愛に溢れていて愛しい映画なんです!!!!

哀愁と悲哀たっぷりの主人公がイイ

盗みを働き男たちに追われている主人公エンツォ。川に逃げ込むと、そこに廃棄されていた核物質のドラム缶にはまってしまい、全身に放射能物質に浸かってしまう。

というオープニングのシーンから始まり、ちょっと体調を崩したあと彼は

放射能物質の影響で肉体強化されちゃいます!!!

9階の高さから落ちても平気だし、鉄も変形させられるほどに怪力だし、傷もすぐに治っちゃいます。(しかし鋼鉄のような体かと思いきや、刃物では切られてしまうし、切断された指とかはくっつかない)

しかしスーパーパワーをゲットしたからと言って、エンツォは突然正義に目覚めたりはしないんですよーーー!!!

そこがイイ!!!

ATMをまるごと盗んだり現金輸送車を襲ったりして悪いことをする。そしてお金を溜め込む。
溜め込んだお金で引っ越したりもしないし、くたびれたアパート住まいのまま、豪華なご飯を食べるでもなく好きなヨーグルトを大量に買い占めて、巨大なスクリーンを買い、その画面でアダルトビデオを観る、という今までの生活に毛が生えたような感じの事をするんですよ・・・(笑)
なんだろう、金は最低限生きていくために必要で、最低限生きるとは彼の中で「雨風しのげる家がある/ヨーグルトを食べる/AVを観る」くらいのもの。その最低限の生活を維持するためだけに金を盗んだ・・・そんな感じがします。つまり、彼自身は彼の人生に何も展望がなく、夢ややりたいことがあるわけでもない。超人的な能力を手に入れたとしても、それは何も彼の生き方を変えるきっかけにはならなかった・・・。

ならば、何が彼を変えるのか!?

それはヒロイン、アレッシアの存在。
同じアパートに住んでいたギャング一味のおっさんに盗んだ時計とか売って生活していたエンツォ。そのおっさんが麻薬密売の時に死亡。彼の家には一人娘(アレッシア)がいて、行き場がなくなった彼女は顔見知りだったエンツォの周りをうろつくようになる。

アレッシアは母親を亡くしてから精神を病み、日本のアニメ「鋼鉄ジーグ」の世界観の中にどっぷりと入りこんでしまってまともに会話が出来ないような感じ。
彼女はエンツォの超人的なパワーを見て「あなた、シバ ヒロシね!」と鋼鉄ジーグの主人公の名前で呼び始める。最初は困惑していたエンツォだったが、彼女の持っていたアニメのDVDを観たことで一緒にハマってしまい、DVDセットを買ってしまう。(ここらへんすごく可愛い)

同じものを観て同じものを好きだと感じたり、同じ時間を共有して、彼女のピュアな心に触れていくうちに、エンツォは次第に彼女を愛するようになる。

廃遊園地へ彼女を連れて行って、動かなくなった観覧車に乗せて、エンツォが自力で観覧車を回してあげるシーンとか最高に可愛くてロマンチックだし、いい雰囲気になったらパニックになってしまうアレッシアを抱きしめる二人の姿に鋼鉄ジーグのアニメの画面がかぶっていたりするのがすごくアーティスティックで素敵!!!!!!

孤独で盗むことでしか生きていけなかったこの情けない冴えない男がですよ。
輝き始めるわけですよ。アレッシアに時々見せる笑顔が切なくて愛しいわけですよ。

しかもきっと今まで女性を愛したことなんかなかったものだから関わり方も愛し方も知らない。どうしたらいいの?って

そんな矢先!!!!悲劇は起きてしまうんですねーーーーーー。

ヒーロー映画にはつきもの。ヴィラン(敵)の登場ですね。それまでただのギャングのチンピラっぽかったジンガロ(しかし無駄に運がよく死なない)が、エンツォのパワーに目を付け、アレッシアを人質にしてそのパワーの秘密を教えろと迫ってくる。
そして逃げ出そうとしたアレッシアは銃弾に倒れ、最期に「皆を救って」とエンツォに言い残す

かたやジンガロはエンツォと同じ川で同じ核物質に浸かり、同じような超人パワーを手に入れてしまう。球場で爆弾テロを仕掛けようとするジンガロをエンツォは止めに行き、最後に一対一で戦って勝つ。

このラストの場面、エンツォは爆弾を持って必死に走るんですよ。出来るだけ人の少ないところへ、出来れば川の中へ、と走る。このシーンがオープニングの彼の走る姿とリンクするんです!!!

オープニングでも彼は必死に走っていた。しかしそれは、自分の身のため。盗んで捕まらないようにと必死に走っていた。
しかし!!このラストの走りは違う。爆発まで5分を切っている爆弾を小脇に抱え、アレッシアの言葉を胸に「誰かを助けよう」と走っている!!同じ川辺を走るシーンですが、全く意味合いが違うんです。

こんなに分かりやすく成長してくれる主人公も珍しいというか、すごく感動しましたね。

エンツォのキャラクターが本当に素晴らしく、彼の生き方の描き方も本当に良かった。

ヒロイン、アレッシアの魅力

彼女はちょっと外見が、美人なのか不細工なのかちょっと場面によってコロコロ変わる不思議な女優さんでして・・・(笑)しかしそれが魅力の一つと言うか。精神を病んでしまった部分でのピュアさの演技だったり、それまでの正常な女性であった時の顔が見え隠れする演技が、表情から何から不安定なアレッシアを表現していたと思うんですよね。

エンツォを演じたクラウディオ・サンタマリアも素晴らしかったですけど、アレッシアのイレニア・パストレッリもすごく良かった!!!

お姫様のドレスを着て、喜ぶ彼女の姿はエンツォの目にも心にも焼き付いたんだろうなぁ・・・。

まとめ

SFアクションですけど、これは間違いなく愛によって成長する男のストーリー。

そして、ヒーローの誕生の物語でもあります。

すっごくちびぞうは好き!!続編も観たい!!!!

エンツォはあまり表情に変化がないし明るい性格ではないけど、でもコミカルな雰囲気にも持って行けると思うし、ヒーローとして目覚めた彼の今後の生き方もぜひ見ていきたいんで監督宜しくお願いしますよ続編をぉおと額を擦りつけて土下座したいですね!!!!!!

 

あ、結構グロいシーンあります。容赦なく人が死にます。あとエロいシーンもあるっちゃあるし基本的に雰囲気が陰気なので苦手な人は気を付けていただきたい。
PG12ですからね。

でもすごくオススメですよ!!!!!!!!!鋼鉄ジーグも観たくなりますよ!!!

 

 


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画像引用元:映画.com

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MCU参戦!映画『スパイダーマン : ホームカミング』ネタバレなし感想

ホームカミング=”帰郷”を祝福せよ!

待ちに待ったMCU(マーベル・シネマティック・ユニバース)の最新作が、ファン待望のスパイダーマンをリブートさせアベンジャーズの一員として描く形でやってきました!!!

以前公開された2作のスパイダーマンとはまた別に新たに、『キャプテン・アメリカ/シビルウォー』で助っ人として登場したスパイダーマンの個別作品第一弾です!

今までのスパイダーマンよりももっと年齢を若く設定し、高校生としてのピーター・パーカーがどのようにヒーローになっていくのかを身近な目線で堪能出来るのが本作の魅力。

私もやっとこさ劇場で観る事が出来ましたー!

パンフはこんな感じ

A4より少し大きめサイズで46P税抜き760円はやっぱり豪華め。もう一つ、豪華版のようなものが出ていたようなのですがそちらは売り切れでした。残念。

キャストやスタッフさんへのインタビューも豊富で、監督の全て生身で撮れるように”リアルにこだわった”アクションシーンへについての記事も面白かったです。