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モンスターと恋しよう。映画『シェイプ・オブ・ウォーター』ネタバレ&感想

”彼を助けないんだったら―――

私たちだって、人間じゃないわ”

『パンズ・ラビリンス』『パシフィック・リム』のギレルモ・デル・トロ監督が贈る、異種族(モンスター)との恋。

もう劇場で予告編を観た時からちびぞうは劇中の主演二人に恋してしまいましてね…

「これは名作の予感!」と映画館に足を運ばずにはいられませんでした。

パンフレットはこんな感じ。

20世紀フォックスさんと一目で分かるようになってきました(笑)

表紙を飾るジェームズ・ジーンのイラストも最高・・・!!!

50ページで税抜き760円はホクホクです。内容もインタビューが充実していて良いですね~(*’ω’*)

【映画情報】

【原題】The Shape of Water
【制作国】アメリカ
【監督/原案】ギレルモ・デル・トロ
【脚本】ギレルモ・デル・トロ、ヴァネッサ・テイラー
【製作】ギレルモ・デル・トロ、J・マイルズ・デイル
【撮影監督】ダン・ローストセン
【美術】ポール・オースタベリー
【編集】シドニー・ウォリンスキー
【音楽】アレクサンドル・デスプラ
【衣装】ルイス・ケセイラ
【出演([]内は役名)】

  • サリー・ホーキンス[イライザ]

  • マイケル・シャノン[ストイックランド]

  • リチャード・ジェンキンス[ジャイルズ]

  • ダグ・ジョーンズ[不思議な生き物]

  • マイケル・スタールバーグ[ホフストラー博士]

  • オクタヴィア・スペンサー[ゼルダ]

【公開日(日本)】2018年3月1日
【上映時間】123分
【配給】20世紀フォックス
【映倫区分】R15 +
【IMDB】7.7/10.0  (およそ101,100人の評価)
【劇中で登場する映画】『砂漠の女王(1960)』『恋愛候補生(1958)』

【あらすじ】

1962年、冷戦下のアメリカ。政府の極秘研究所で清掃員として働く女性イライザは、研究所内に密かに運び込まれた不思議な生き物を目撃する。イライザはアマゾンで神のように崇拝されていたという“彼”にすっかり心を奪われ、こっそり会いに行くように。幼少期のトラウマで声が出せないイライザだったが、“彼”とのコミュニケーションに言葉は不要で、2人は少しずつ心を通わせていく。そんな矢先、イライザは“彼”が実験の犠牲になることを知る。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレしているよ!)】

☆4.1/5.0

 

いやぁ、こんな完璧に美しいおとぎ話が他にありますか???!

ないよね!!!(でも『シザーハンズ』も素晴らしいけどね!)

インテリアから小物から衣装からクリーチャーのデザインまでがため息が出るほどに美しくて芸術的で、監督のセンスをこれでもか!と味わうことが出来た至福の2時間でした・・・
色や音楽にもこだわっていて、本当に隙がないというか、隅々までが本当にオシャレ。

冴えない中年女性の主人公が映画館の上に住んでいるという設定も最高だし、主人公イライザを演じたサリー・ホーキンスの繊細で軽やかで踊るような演技も素晴らしい・・・さすが、監督が「この役は彼女にしかできない」と彼女のために脚本を当て書きしただけあります。
きっと監督のイメージを最大限引き出す演技を見せてくれたんだと思います。

おおまかなお話としては、「人魚姫」やティム・バートン監督の『シザーハンズ』やディズニーの『美女と野獣』に近しいものがありますね。

しかしそれらのファンタジーとは少し違っていて、スタンダードな異種族との愛を描き「むかしむかーしのお話だよ」とおとぎ話に見せつつ、実は私たちが生きる現代と非常に深くリンクしている・・・という側面があります。

もうこれ涙無しでは観られないよ!!!

おおまかなストーリー

ソ連との冷戦下のアメリカ、政府の極秘研究所が舞台。

そこの清掃員として働くイライザと、アマゾンの奥地で発見された”不思議な生き物”とが出会い、声なき交流を通して絆を深めていく。

研究者であるホフストラー博士は、「彼を宇宙へ送って宇宙開発でソ連より先んじよう」と提案するが、政府のお偉いさんは”生き物”を解剖して研究しろと決定してしまう。

解剖されてしまうと知ったイライザは、アパートの隣室に住む友人のジャイルズに「彼を一緒に助けよう」と頼み説得する。

ゲイのジャイルズは会社から追われ、好意を寄せていたカフェ店員から拒絶され失恋したことをきっかけに、イライザの計画を手伝う事を決意する。

その計画とは、監視カメラを動かし”彼”を搬入口へ運び、画家であるジャイルズが偽装したIDを使って搬入口へトラックで侵入、示し合わせたイライザと”彼”をトラックに積んで脱出させるというもの。

しかし、”彼”の警護役をしていたストイックランドに気付かれ、計画を邪魔されそうに!そこへホフストラー博士、清掃員仲間のゼルダが助け舟を出し、無事”彼”をイライザのアパートへ連れ出すことに成功。

イライザと”彼”は愛を深めていくが、彼は水と塩を入れただけのバスタブでは生きていくことが出来ない。雨の降る日に桟橋から彼を逃がそうと決めるイライザ。

しかし、ストイックランドも上司に脅され、死に物狂いで”彼”を逃がした犯人を捜す。解剖に反対していたホフストラー博士が裏でソ連と通じていることに気付いたストイックランドは、博士を拷問し「ただの清掃員がやった」と口を割らせる。

そこからゼルダの家に行き、ゼルダを恫喝、計画を知っていたゼルダの夫が「口がきけない女がラボから何かを盗んだんだ」と喋ってしまう。イライザの家に向かうストイックランド。危険を知らせるためイライザに電話をかけるゼルダ。

アパートが危ない!と知ったイライザはジャイルズと共に”彼”を車に乗せて桟橋へと急ぐ。ストイックランドが到着した時、アパートはもぬけの殻だったが、カレンダーに書かれた”雨、桟橋”というメモを見て桟橋へと追いかける。

桟橋に着いた3人が今まさに別れようとしているところでストイックランドも追って来て発砲。”彼”とイライザは致命傷を負ってしまう。しかし”彼”はまるで神のように銃弾の傷を治し復活、ストイックランドの喉を掻っ切って殺す。

死体となってしまったイライザを抱き海へと飛び込む”彼”。”彼”がイライザへ口付けすると、彼女の首にあった傷がエラのように開き彼女は息を吹き返す。

美しい光を放ちながら、海の中で抱き合った二人のシーンに、ジャイルズのモノローグが重なって映画は終わる。

ちびぞうが泣いたポイント

①イライザが、友人ジャイルズに「私と一緒に彼を助けて」と説得するシーン。

手話で必死に

「私を見て!私はなんなの?彼は人間の言葉が話せない。私と何が違うの」

「彼を助けないなら、私たちも人間ではない」

と伝えるイライザの言葉が本当に痛ましくて、切実で、泣かずにはいられなかった。

赤ちゃんの頃に喉を切りつけられた?という過去があり声帯が機能していない彼女は、きっと今までの人生、マイノリティとして他人に差別的な目で見られてきたんだろうな。

そんな自分と”彼”を重ねて、見た目や種族や言語なんか関係なく”彼”を”彼”のまま愛したんだろうなーと思うと。なんて優しくて温かい女性なんだろう、という気持ちになりましたね。こんな風に自分に周囲と違う部分があっても、そのままを見て愛してくれる相手に出会えるのは本当に幸せなことだ。

②ラストシーンでの”彼”とイライザの手話のやりとり

彼「”あなたと 私 一緒”」

イライザ「”違う、私とあなたは一緒じゃない”」

最高に切なくて泣けました。彼を生かすためには離れ離れにならなければいけない、というイライザの断腸の思いも、ここにきて突き放されてしまう”彼”のショックも、どちらも辛くて切ない。

”彼”も、顔が微妙に変化して悲しみや怒りを表現できるんですけど、その表情も本当に繊細。

その後の展開は悲しみも十分にあるけれど二人にとってはハッピーエンドで、温かな水の中でゆったりと漂うような心地よさがあって、ちびぞうの心もホッと温まりました。

いや、ほんと、胸がポワッとあったかくなって、そしてまた涙が出るそんな感じなんです・・・

まとめ

ギレルモ監督の映画は毎回追いかけてるわけではないですが、『パンズ・ラビリンス』は大好きだし、『クリムゾン・ピーク』も良かった。

今作は、今のところギレルモ監督の作品の中では一番好きな映画になりそうです。

パンフレットのインタビューで監督も言っていたけど『美女と野獣』でヒロインが美人だったり、野獣は最後に王子になったりするのは”外見は関係ない”というテーマに反する部分だと思っていたんですよね。そういう映画的な都合をまったく取り外して、ただただ「モンスターと恋する素朴な女性」を描いている、ファンタジーだけどリアルで、真実味があって、正直な映画だと思いました。

脇を固めるのもゲイや黒人女性、祖国を離れたロシア人といったマイノリティたち。

むかしむかしのおとぎ話、と言いながら、現代で生きづらいと感じているマイノリティたちに元気を与える”今”を描いた映画でもあると思います。

 

しかも、こういうメッセージ性の深い芸術的な映画でありながら、クスッと笑えるシーン、恐ろしく痛ましいシーンもちょこちょことあって、全体的にバランスが良い・・・。完璧です・・・。

 

あぁ、本当に幸せなハッピーエンドをありがとう監督!

元ネタになった『大アマゾンの半魚人(1954)』も観てみます!!

 

あ、最後に一言。

雰囲気ぶち壊しのボカシ、本当に要らなかったです。

 

 


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父と息子の絆を描くアニメ映画『バケモノの子』ネタバレなし感想

「キミとなら、強くなれる。」

試写会にて鑑賞!なので残念ながらパンフはなし!

細田守監督と言えば、『時をかける少女』『サマーウォーズ』などなど有名ですね!ちびぞうも「よろしくおねがいしまぁああ!!!!す!!!」のサマーウォーズは大好き!(*’ω’*)

今回も期待値アゲアゲで鑑賞しました!

公式サイトはこちら

【映画情報】

【制作国】日本
【監督/原作/脚本】細田守
【製作】中山良夫、齋藤佑佳、井上伸一郎、市川南、柏木登、中村理一郎、薮下維也、熊谷宜和
【ゼネラルプロデューサー】奥田誠治
【エグゼクティブプロデューサー】門屋大輔、高橋望
【プロデューサー】齋藤優一郎、伊藤卓哉、千葉淳、川村元気
【ラインプロデューサー】和気澄賢
【アソシエイトプロデューサー】佐藤譲、伊藤整、鈴木智子
【作画監督】山下高明、西田達三
【美術監督】大森崇、高松洋平、西川洋一
【色彩設計】三笠修
【CGディレクター】堀部亮
【美術設定】上條安里
【衣装】伊賀大介
【編集】西山茂
【録音】小原吉男
【音響監督】赤澤勇二
【音楽】高木正勝
【音楽プロデューサー】北原京子
【主題歌】Mr.Children – “Starting Over”
【出演([]内は役名)】

  • 役所広司[熊徹]
  • 宮崎あおい[久太(少年期)]
  • 染谷将太[久太(青年期)]
  • 広瀬すず[楓]
  • 山路和弘[猪王山]
  • 宮野真守[一郎彦(青年期)]
  • 山口勝平[二郎丸(青年期)]
  • 長塚圭史[久太の父]
  • 麻生久美子[久太の母]
  • 黒木華[一郎彦(少年期)]
  • 諸星すみれ[チコ]
  • 大野百花[二郎丸(少年期)]
  • 津川雅彦[宗師]
  • リリー・フランキー[百秋坊]
  • 大泉洋[多々良]

【公開日(日本)】2015年7月11日
【上映時間】119分
【配給】東宝
【映倫区分】G
【IMDB】7.7/10.0  (およそ12400人の評価)

【あらすじ】

人間界「渋谷」とバケモノ界「渋天街」は、交わることのない二つの世界。ある日、渋谷にいた少年が渋天街のバケモノ・熊徹に出会う。少年は強くなるために渋天街で熊徹の弟子となり、熊徹は少年を九太と命名。ある日、成長して渋谷へ戻った九太は、高校生の楓から新しい世界や価値観を吸収し、生きるべき世界を模索するように。そんな中、両世界を巻き込む事件が起こり……。【引用元:シネマトゥデイ

【感想】

☆3.0/5.0

結論から言えば、非常に無難な作りになっていると感じました。
面白くはあるんだけど、突き抜ける感じ、アツさ、諸々足りない感じ。

期待してしまったのかなー!!!どうしても『サマーウォーズ』、『千と千尋の神隠し』などと比べてしまいますね!!

前半は千と千尋

主人公が序盤でバケモノの世界へと迷い込んでしまう描写など、どことなく『千と千尋の神隠し』を彷彿としてしまい、それと比べてもやっぱり世界観の作り込みなどが薄い感じが。
千と千尋が見事過ぎるのかもしれませんが、やっぱりああいう世界に行ったならば「もしかしたらもう二度と現実世界へは戻れないかもしれない」という怖さが欲しい。
そしてその上であの場所で過ごしていくということを選ぶ覚悟なんかも見たかったですね。(現実世界の父親は離婚してしまっているという事実以外はまともな人そうだし、その父のところへ行くという選択肢を捨ててしまえるほど主人公が切羽詰まっていた感もあまり感じられなかった)なので後半で、簡単に現実世界に行ったり帰ったりしているところを見ると・・・、なんだかバケモノの世界の価値がぐんと下がってしまう感じがして・・・。
あの時あの瞬間に、彼だからこそ辿り着けた、選ばれた感じが欲しかったです。

中盤はベストキッド

なんとなく彷彿となっただけで別に意識してるとかはないかもしれませんが。主人公が熊徹から学んで強くなっていくところは良かったですね。熊徹のダメ師匠っぷりも引き立っていた。弟子である九太を通じて熊徹の父性も育てていく。そんな熊徹の変化も良かった。

中盤~後半に関しては

色々と気になる点も多く、(例えばどうして熊徹のライバルの息子は鯨って漢字が読めたのか?とか)ヒロインの影も薄く、実の父親の影も非常に薄い。

青く光るクジラが渋谷の交差点の下を泳いでいく絵の美しさはとっても良かったんですが、それがなければだいぶ厳しいことになっていたかもしれない。

ラストの展開もお涙頂戴ではあるけれども一線を越えて行かない安心感。

うーん悪くないけど・・・悪くないけどなんかさ・・・!!

そして最後に、主人公(大)の声優を務めた染谷くん・・・。か、滑舌が・・・!滑舌が気になって話に集中出来ない!!
俳優さんなのでお笑い芸人やアイドルを起用するのよりは何倍もマシだけど、ちゃんと通用する技量がある人を選んで欲しい。
こういう時、プロの声優さんにほんと失礼。といつも思う。

まとめ

おそらく期待しすぎもあったんですが、普通に家族で見て普通に楽しめる良作ではあるとは思います。

が、思い出に深く残るような名作にまでは至らない…そんな感じの一本でしたね。

 


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引用元:映画.com

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女性と少年しかいない禁断の島で。映画『エヴォリューション』ネタバレ&感想

そこはユートピアか、ディストピアか。

なんとも不可解な雰囲気のする今作。

監督はかのロリコン映画として有名な『エコール』の監督さんじゃないですか!!それは知らずに鑑賞しましたが、やはり雰囲気というか芸術的な画面と不穏な空気、そして深すぎる意味不明さは健在でしたね…(笑)

先に劇場で観ていた映画仲間も感想を言いにくそうにしていたので、なんとなくどんな内容なのかは察していました(笑)

アップリンクさんが展開している公式サイトはこちら

【映画情報】

【原題】 Evolution
【制作国】フランス
【監督】ルシール・アザリロビック
【脚本】ルシール・アザリロビック、アランテ・カバイテ
【製作】シルビー・ダントン、ブノワ・ケノン、ジェローム・ビダル
【撮影】マニュ・ダコッセ
【美術】ライラ・コレット
【衣装】ジャッキー・フォコニエ
【音楽】ザカリアス・M・デ・ラ・リバ、ヘスス・ディアス
【出演([]内は役名)】

  • マックス・ブラバン[二コラ]
  • ロクサーヌ・デュラン[ステラ]
  • ジュリー=マリー・パルマンティエ[母親]
  • マシュー・ゴールドフェルド[ビクター]
  • ニシム・レナード[フランク]
  • ナタリー・レゴレス[医者]

【公開日(日本)】2016年11月26日
【上映時間】81分
【配給】アップリンク
【映倫区分】PG12
【IMDB】6.0/10.0  (およそ4210人の評価)

【あらすじ】

少年と女性しか住んでいない島で母親と暮らす10歳の少年ニコラ。その島の少年たちは、全員が奇妙な医療行為の対象となっていた。そんな島の様子に違和感を覚えたニコラは、夜遅く外出する母親の後をつけてみることに。やがて海辺にたどり着いた彼は、母親がほかの女性たちと「ある行為」をしているのを目撃してしまう。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレしているよ!)】

☆2.3/5.0

うぅーーーーん!!!!難解!!!!!

ただ、オープニングで出てくる海の中の光景だったり、白く四角い建物が並んだ海辺の街並みだったり本っっっ当に美しいです!!!

それから、冒頭で主人公の少年が「海の中で死体を見た」というシーンも印象的。その死体の腹の辺りにはヒトデらしきものがいた、というのですが、母親が潜ってみてもそんなものはないと言われてしまう…

ネタバレすると

この島に住んでいる女性は全員、背中にタコの吸盤のようなものがついていて、どうやら普通の人間ではないようです。

タイトルにもある「エヴォリューション」が示しているように、この映画の世界観自体が、人間の進化の形の一つ、という意味なのかもしれません。

そしてその女性たちは夜な夜な海辺に集まり全裸でハァハァ言いながら何やら怪しげな行為にふけっている…(これがこの島での生殖行為?なのかは分かりません)

そして、少年たちに施されている医療行為…というのはなんと少年を孕ませて赤ちゃんを出産させる(出産と言っても手術で取り出すわけですが)」というショッキングな内容。

ヒトデの意味は?

あらゆる場面でサブリミナルのように差し込まれるヒトデの映像。

女性の背中の吸盤も、ヒトデを連想させますね。

ちびぞうなりにヒトデについて調べてみたんですが、ヒトデの生殖の種類はいくつもあり、その中には「雌しかおらず無精卵を生んでそこから(母親のクローンとなる)子どもが生まれる」という単為生殖で子孫を増やす種がいるようです。ただし、生まれてくるのは全部メスのみですが。

この、特殊な子孫繁栄の仕方からインスピレーションを得て、女性だけで作った卵子を少年に移植することで子どもを作る…という方法を思いついたのかな?と予想しました。おそらく生まれてくるのは男女両方だけど、男は少年のうちに出産して死亡、大人になれるのは女性だけ…というかなりフェミニズムを感じる設定…。

不在の重要性を描く作品?

しかし、この映画は「女性だけの世界万歳!理想郷!」という映画ではないと思います。

というのも、この世界に不信感を持った主人公二コラを、二コラと心を通わせた看護師の女性が島から脱出させてあげるというオチなんです。

船に乗り島を出た二コラが漂流ののち目をしたものは、大都市の明かりだった…。

多分この大都市は私たちの住む世界と同じ、普通の世界なのではないかと思います。

つまり、この映画は劇中で見せてきた世界を最終的には「逃げるべき世界」として描いている。もうその時点で「女性だけの島万歳!」という内容とは違うと言うのが分かりますよね。

あくまでも、この映画は人間のエヴォリューション(進化)の可能性の一つであり、必ずしも幸せで正しいものではない…という事が言いたいのかな。

二コラと心通わせた看護師が、二コラの描いた絵を見てほんの一瞬、笑顔を見せるのも印象的でしたしね。(劇中の女性は基本無表情)

そしてこの映画で一番重要なのは、一切出てくることがない”成人男性”の存在なのではないでしょうか。
その存在を描かないことによって際立たせる、「不在の重要性」を描いた作品なのかと思いました。

あくまでもちびぞうの見解ですが。

まとめ

非常にアーティスティックで、無言で語りかけてくる絵画のような作品です。

台詞も説明もなく、いきなりポイッとこの世界に放り込まれる感じがすごく不可解。
国で一括りにはしたくないですが、フランス映画ってこんな感じだよなぁ…うん。

面白いかそうでないかと言われるとちびぞうは…うーんなんとも言えません(笑)

この監督の独特な世界観、画の作り方が好きな方はきっと楽しめるでしょう。

 

 


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冒険ファンタジーの金字塔!映画『ジュマンジ』ネタバレ&感想

死にたくなかったら、ゲームを続けるしかない。

『ジュマンジ』と言えばかーなり昔に一度観たような観てないような・・・で、いつかちゃんと観ないといけないなーと思いつつここまで来てしまったちびぞうですが、今年、『ジュマンジ/ウェルカムトゥジャングル』が公開されるということで、ようやく1を見返してみましたー!

ちなみに続編としては『ザスーラ』という映画がありましたが、今作と話が繋がっているわけではなく、同じ絵本を題材にしたお話で、精神的続編・・・?という謎の扱いのようです。

若かりし頃のロビン・ウィリアムズだけでなく、キルスティン・ダンストも見れますよ!!(*’ω’*)

【映画情報】

【原題】 Jumanji
【制作国】アメリカ
【監督】ジョー・ジョンストン
【脚本】ジョナサン・ヘンズリー、グレッグ・テイラー、ジム・ストレイン、クリス・バン・オールズバーグ
【原作】クリス・バン・オールズバーグ
【製作総指揮】テッド・フィールド、ラリー・J・フランコ、ロバート・W・コート
【製作】スコット・クルーフ、ウィリアム・ティートラー
【撮影】トーマス・アッカーマン
【美術】ジェームズ・ビッセル
【音楽】ジェームズ・ホーナー
【編集】ロバート・ダルバ
【特殊効果】インダストリアル・ライト・アンド・マジック
【出演([]内は役名)】

  • ロビン・ウィリアムズ[アラン・パリッシュ]
  • ジョナサン・ハイド[サム・パリッシュ/ヴァン・ペルト]
  • キルスティン・ダンスト[ジュディ]
  • ブラッドリー・ピアース[ピーター]
  • ボニー・ハント[サラ]
  • ベベ・ニューワース[ノラ]
  • デビッド・アラン・グリア[ベントレー]
  • パトリシア・クラークソン[キャロル・パリッシュ]
  • アダム・ハン=バード[若い頃のアラン]
  • ローラ・ベル・バンディ[若い頃のサラ]

【公開日(日本)】1996年3月20日
【上映時間】104分
【配給】コロンビア トライスター映画
【次作】『ザスーラ』
【IMDB】6.9/10.0  (およそ244000人の評価)

【あらすじ】

1869年、深夜の森で2人の少年が大きな木箱を地中深くに埋めた……。1969年、製靴工場を営むニューハンプシャーの名家パリッシュ家の12歳になる一人息子アラン(アダム・ハン=バード)は気の弱い少年で、厳格な父サム(ジョナサン・ハイド)にいつも叱られていた。ある日、彼は工事現場の土中から、大きな木箱を掘り出す。それは「ジュマンジ」と書かれたゲーム盤で、アランはガールフレンドのサラ(ローラ・ベル・バンディ)とプレイをする。ところが、このゲームは投げたダイスの目に応じた結果が、実際に起こるのだった。アランはサラの目前で、ゲーム盤の中のジャングルの世界へと吸い込まれて消えてしまった。さらに26年後、アラン一家が住んでいた屋敷に、伯母ノーラ(ベベ・ニューワース)に連れられた、ジュディ(キルスティン・ダンスト)とピーター(ブラッドリー・ヒアース)の幼い姉妹が住むことになった。彼らは屋根裏部屋で「ジュマンジ」を発見し、さっそくプレイしてみる。だか、吸血蚊、猿、そしてライオンが出現してしまった。そこへ、ピーターの出した目のおかげで26年ぶりに生還したアラン(ロビン・ウィリアムズ)も現れる。【引用元:映画.com

【感想】

☆2.7/5.0

ファミリー向け、コメディタッチのファンタジーアドベンチャー!という感じなんですが、ちょっとホラー要素の方が強い気がしましたねー。

同監督の映画は『ミクロキッズ』を観たことがありますが、すごく似た雰囲気があります。

クスクス笑える感じではなく、ワクワクして「次はどうなるんだろう!?主人公はどうなってしまうんだろう!?」というドキドキハラハラ、そしてちょっぴり怖さも含むイメージ。

今見るとCGもそんなに感動的な出来ではないんですが、当時の人からしたら、これは凄かったんだろうなぁ・・・。

ちびぞう的にハッとしたのは、最初に子ども達がジュマンジを地中に埋める場面から100年が経ち、主人公と思わしき男の子(アラン)が建設現場でジュマンジを再発見。ゲームを始めてしまう・・・という始まり。

このアランという男の子が主人公でジュマンジのゲームをしていくんだろうなー、と思って観ていると、ダイスが最初に導いたマスは「次に5か8が出るまでジャングルで待つ」というもの。するとアランがジュマンジに吸い込まれて消えてしまう!!!

画面に出る「26年後」の文字。

えっ!?

すっかり古びた屋敷に、新しい持ち主だという家族(姉弟)がやってくる・・・。

「えっ!?アランどうなったの!?」

という驚きと怖さ、はんぱなかったです。まさかの展開すぎた。

そして当然のように放置されていたジュマンジを見つける姉弟。ゲームを始めて5だったかな?を出したら、ゲームの中から大人になったアランが出てくる!まさか生き伸びてたなんて!!

ここの流れ、すごくワクワクするし大好きですね。26年もジャングルで過ごしていた男が現実に戻ってくる、というコミカルさもありました。

それと、この映画はジュマンジというゲームをクリアする、という部分だけではなく、クリアした後、ゲームを始めた日に戻れる、という設定があって、おじさんになったアランもゲームクリア後に当時の自分の家に帰ることが出来るんです。

そこで、父親の不幸を回避するために行動したりと、タイムトラベラー映画の要素もあって、そこも面白い。序盤に出てきたアランの私生活のシーンも重要な伏線になっていたりして。

いやーこれは名作ですね。

出来れば公開当時に、映画館で観たかったなぁ・・・。

新作の『ジュマンジ/ウェルカムトゥジャングル』も楽しみ!すごろくゲームではなく、テレビゲームとなったジュマンジがどんな大冒険を見せてくれるのか、非常に楽しみです!

 

 


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画像引用元:映画.com/IMDB

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ヴィランズの子ども達のその後!映画『ディセンダント2』ネタバレ&感想

「それではだめ。私はあなたをダメにしてしまう」

昨日の記事から引き続き、『ディセンダント』の続編を観ましたー!!!!

今回から参加するフック船長の息子、ハリー役をしているトーマス・ドハティ君がチョイ脇役にも関わらずイケメンだな・・・?と思っていたら、今作のヒロイン、マルを演じるダヴ・キャメロンと恋仲になっているようですねー!かっこいいもんな!

他にも魅力的な若手俳優がたくさん見られる今作、この中で誰がハリウッドの大物になっていくのか、いかないのか、見守っていきたいところ!

主役はヴィランズの子ども達!映画『ディセンダント』ネタバレ&感想

【映画情報】

【原題】 Descendants 2
【制作国】アメリカ
【監督】ケニー・オルテガ
【製作総指揮】ケニー・オルテガ、サラ・パリオット、ジョーサン・マクギボン、ウェンディ・ジャフェット
【脚本】サラ・パリオット、ジョーサン・マクギボン
【音楽】デビッド・ローレンス
【振付】ケニー・オルテガ、トニー・テスタ
【主題歌】ダヴ・キャメロン、ソフィア・カーソン、キャメロン・ボイス、ブーブー・スチュワート – “Ways to Be Wicked”
【出演([]内は役名)】

  • ダブ・キャメロン[マル]
  • ソフィア・カーソン[イヴィ]
  • ブーブー・スチュアート[ジェイ]
  • キャメロン・ボイス[カルロス]
  • ミッチェル・ホープ[ベン]
  • チャイナ・アン・マックレーン[ウーマ]
  • トーマス・ドハーティ[ハリー]
  • アンナ・カスカート[ディジー]
  • ディラン・プレイフェア[ギル]
  • ダン・ペイン[ビースト]
  • キーガン・コナー・トレイシー[ベル]
  • ブレンナ・ダミーコ[ジェーン]
  • メラニー・パクソン[フェアリー・ゴッド・マザー]
  • ジェディダイア・グッドエイカー[チャド・チャーミング]
  • サラ・ジェフリー[オードリー]
  • ダイアン・ドーン[ロニー]
  • ザッカリー・ギブソン[ダグ]

【放送日(日本)】2017年10月21日
【上映時間】111分
【前作】主役はヴィランズの子ども達!映画『ディセンダント』ネタバレ&感想
【IMDB】6.7/10.0  (およそ3,500人の評価)

【あらすじ】

マレフィセントの娘マルはビーストとベルの息子ベンと恋に落ちるが、王室入りのプレッシャーに耐えきれずロスト島へ帰ってしまう。ロスト島では、マルの宿敵であるアースラの娘ウーマが、マルの後釜におさまり子どもたちを支配していた。【引用元:映画.com

【感想】

☆2.6/5.0

今作のストーリーラインとしてはなんと3つもあります!!!

一つは、オラドン国の王室のメンバー(ベン王の彼女なので)に招き入れられるマルさんのその後「善人だけど故郷の悪も恋しい!」なホームシック問題

そして二つ目は、前回オラドンへ招待されなかったヴィランズの子ども達(ウーマ率いるギル、ハリー)が「何で私たちを招いてくれなかったのよ!!」と嫉妬して拗ねる問題

最後の三つ目は、ちょい地味ですがムーランの娘ロニーが「女だって男の中で肩を並べて活躍したいのよ!」と女性の権利を叫ぶ問題

この三つのテーマ?お話?が同時進行で進んでいきます。

いやぁ、今作も頭空っぽにして楽しめる作品だったー。

ディズニーキャラたちも前作より増えて、アースラの娘ウーマ、フック船長の息子ハリー、ガストンの息子ギルが新たに混ざり、親世代もアラジンやジャスミンが(後ろ姿だけですが)出てきたりもします。

相変わらずベンは真っすぐマルを愛してるし(キュンポイント)、3Dプリンターで魔法の杖の偽物を作ろうとする現代的な要素も増えて、笑えるシーンもたくさんありました。

個人的に

  • カルロスがマルとイヴィに対して「二人だけの女子トークはうんざりだ!俺たちも仲間なんだから話し合いに混ぜろ!」と言うシーン(いざ女子トークに混ざってみると即座に答えが出て「じゃあやめろ」「はい、終了」と話を終わらせる無駄のない短絡さ大好き)と
  • ラスト付近でタコ化するウーマとドラゴン化するマルにぶち切れたベンが『美女と野獣』の野獣ばりの雄叫びを上げるシーンは

とにかく大声上げて大爆笑してしまいました(笑)

正直、あそこでもしベンが野獣化したら最高に面白いのにと思ったんですけど、野獣が野獣になったのは魔女の呪いのせいなのでベンには無理でした(笑)でも野獣化見たかった(笑)

あとは、島に帰ってしまったマルを追ってロスト島に乗り込んだベンが周囲から浮きまくっているシーンだとか、留守にしていたイヴィにダグが「ごきげん(七人の小人)の息子と浮気したのか!」と迫るシーン、そしてそんな彼に「おとぼけさんね」とキスするイヴィが可愛すぎて、お気に入りです。

前作は超えられない、どころか

物語については単純明快!なので深く考えなくても観られたのが前作の良さ。

今作は、ちょっと後半に問題がありました。

ジェーンをダンスに誘いたいのに誘えないカルロスが”真実しか話せなくなるキャンディ”を間違って飼い犬に食べさせてしまったことで、その犬が人の言葉を喋れるようになるというアクシデントが発生。しかしそれは後半、ウーマを「魔法の杖は本物だ」と騙すための伏線になっていました。

それから、ロスト島からオラドンに戻る時に魔法の書を落としていったことで、ベンがマルを恋人として(妃として?)王室に迎え入れる大事な儀式で突然ウーマが恋人として登場したり(魔法の書を利用してベンに魔法を使っていた)、脚本的に「おっ?」と思うトリッキーさがありました。

ここまでは、ちょっぴり面白い。だけど、最後のウーマとの戦いの落としどころが微妙なんです。前述したベンの咆哮シーンのあと、二人の戦いはなぜか終わる(笑)
多分、ベンの説得がウーマに届いた?ように見える・・・けど、ぶっちゃけそれで納まるとは思えないんだよなぁ・・・だいぶ、無理やりまとめた感がありましたね。

しかも続編がある!多分!

なんと、最後に去っていったウーマが「これで終わると思うなよ」的な捨て台詞を吐いて映画が終了!!!

エーッ

やっぱり全く解決してなかったですNE★

前作はIMDBでも一万人くらいが評価をしていたんですが、今作は4000人にも満たない人数に減ってしまっていました・・・本国のサイトなのに・・・半分以下><
ちょっとこれでは、3作目(がもし実現したとして)を日本で観るのは難しいかも?しれませんね。

ちびぞう的には『ハイスクール・ミュージカル』のようにシリーズごとに盛り上がって、「ザ・ムービー」が作られる感じになるといいなーと思っていたんですけどね。

最後に歌紹介を

ウーマの歌がかっこよかったなー。

カットされたっぽいんですが、おそらくここのシーンでギルとハリーのキスシーン(!?)があったらしい(笑)どういう関係性なのか・・・。

あとラストの、水浸しの船の上でみんなで踊るところは良かったですねー!

『雨に唄えば』のこのシーンを彷彿とさせます。

ついでに、↑をちびぞうの大好きな『Glee/グリー』でカバーされていたシーンも貼っておきますね! グウィネス・パルトロウも歌っているよ!!!
Umbrellaとのマッシュアップですがとにかくカッコいい・・・。

 

まとめ

結局、感想から離れてしまいましたが(笑)

ツッコミどころも多いストーリーですが、歌とダンスのシーンは前作よりも増えて、剣による殺陣シーンなんかも増えて、色々トライしてる感がすごいです。

前作が気に入った!という人はぜひこっちも観てディセンダントを応援しよう!

せっかくならもっとたくさんのディズニーキャラたちを実写で見たいしね!

 

あ!!!忘れてましたが散々焦らされたマルとベンのキスシーンがありましたよ!!!!

 

 


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画像引用元:映画.com

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トム・クルーズがヒーロー化!?映画『ザ・マミー』ネタバレ&感想

そこには“邪悪が眠る”

トム・クルーズ主演の冒険アドベンチャー。原作は1932年の『ミイラ再生』
同映画のリメイクは1959年の『ミイラの幽霊』『ハムナプトラ/失われた砂漠の都』に続いて三回目。ちびぞうはそのいずれも未鑑賞。

インディ・ジョーンズ的なワクワクドキドキの謎解きアドベンチャーが観られるかもしれないというわずかな期待を込めてレンタルしてみました。

ちなみに、敵の王女役をしているのは『キングスマン』一作目で美麗なラスボス・ガゼルさんを演じていたソフィア・ブテラ!今作でもうっつくしぃーーーーー!!!!

公式サイトはこちら

【映画情報】

【原題】The Mummy
【制作国】アメリカ
【監督】アレックス・カーツマン
【製作】アレックス・カーツマン、クリス・モーガン、ショーン・ダニエル、サラ・ブラッドショー
【製作総指揮】ジェブ・ブロディ、ロベルト・オーチー
【原案】ジョン・スパイツ、アレックス・カーツマン、ジェニー・ルメット
【脚本】デビッド・コープ、クリストファー・マッカリー、ディラン・カスマン
【撮影】ベン・セレシン
【美術】ドミニク・ワトキンス、ジョン・ハットマン
【衣装】ベニー・ローズ
【編集】ポール・ハーシュ、ジーナ・ハーシュ、アンドリュー・モンドシェイン
【音楽】ブライアン・タイラー
【出演([]内は役名)】

  • トム・クルーズ[ニック・モートン]
  • ソフィア・ブテラ[アマネット]
  • アナベル・ウォーリス[ジェニー・ハルジー]
  • ジェイク・ジョンソン[クリス・ヴェイル]
  • コートニー・B・バンス[グリーンウェイ大佐]
  • マーワン・ケンザリ[マリク]
  • ラッセル・クロウ[ヘンリー・ジキル]

【公開日(日本)】2017年7月28日
【上映時間】110分
【配給】東宝東和
【映倫区分】G
【IMDB】5.5/10.0  (およそ118,100人の評価)

【あらすじ】

古代エジプトの王女アマネットは次期女王になる約束を裏切られた怒りから闇に堕ち、生きたまま石棺に封印されてしまう。それから2000年後、中東の戦闘地帯で石棺が発見される。発掘に立ち会った米軍関係者ニックは、考古学者のジェニーらとともに輸送機で石棺をイギリスに運ぼうとするが、その途中でトラブルが発生。ジェニーは脱出したものの、ニックを乗せた輸送機はロンドン郊外に墜落し、石棺が行方不明になってしまう。【引用元:映画.com

【感想】

☆1.5/5.0

こ、これはひどい・・・。

謎解き・冒険要素ぜんぜんない

失われた文明の、隠された墓所を見つけるまでにこう・・・地図を見て推理したり・・・見つけたはいいけどどうやったら中に入れるのか?と推理したり・・・中に入ったら人を寄せ付けないように張り巡らせた殺人罠や仕掛けを必死でかいくぐったり・・・苦労の末、見つけた貴重な墓所でうっかり(ここのうっかりは序盤の苦労があってこそと思う)人類史上最悪の悪魔を蘇らせてしまったり・・・

そういう要素、全くないですよ!!!!!!

まず、地図はあるものの見つけてはいけない墓所を発見するのはミサイルによる爆発だったりして

偶然にも大穴が開いてるじゃん!!!!!

という感じで非常にサクッと見つけます。

そしてそのまま中に入って特に罠なんかもなく、うっかり王女を蘇らせます。ここもサクッと。たくさんの蜘蛛が襲ってきますが別に毒があるわけでもなし

私が観たかった冒険アドベンチャーなんかどこにもないよ!!!!

???な展開

そして失われた王女に何故か気に入られたトム・クルーズ。こいつを邪悪の神・セトを蘇らせるための媒体にいよう!と思い立つ王女。いや、なぜ?イケメンだから?イケメンだからってことでいいですか??

序盤で死んでしまったトムさんの相棒も幽霊?思念体?まるで死んだジェダイ・マスターのように平気で出てきます。正直「こいつなんなの?」感がすごい。
設定が唐突でまるで現実味がない。いや、現実味がないのは冒険ファンタジーだしそうなんだけど・・・ルールがよくわかんないまま登場されても置いてけぼりになるんですよ・・・。

トム・クルーズが王女に気に入られてぼっこぼこにされてても何故か簡単には死なない、というのも不自然だし「いや、生身の人間が敵うわけなくない?」感が拭えない。

と、思ったらラストでトムさん自らセトさんを体内に取り込み、復活の儀を行う!!!いや、なんで?ピンチだから何でもいいからやってみようって発想ですか?何やってんの!!!セトさん復活しちゃうよ!!!!

と、思ったらトムさんなんとセトを取り込み

スーパーヒーローばりの超人能力を手に入れふっかぁあああつ!!!アマネット王女も軽々倒しちゃう!!

え、えぇー?なんでですか?なんでそうなるんですか?トム・クルーズだからですか?トム・クルーズだからってことでいいですか?

いやもう、全体的に「???」ですね。

ヒーローが流行ってるからトムも「俺もああいうのやりたいな」ってなっただけに違いないとちびぞうは思ってます。

ラッセル・クロウはなんだったのか

ジキルとハイドを彷彿とさせるジキル博士。というか、名前も二重人格設定もそのまんまジキルとハイドなジキル博士。彼は一体なんだったのか?

分かりません(笑)

正直、彼がハイド化する辺りはもうこの映画に対する興味が非常に薄れていてあまり覚えていないという・・・・・。

彼はこの物語に必要あったのか?いや、ない。

まとめ

一つしかないパラシュートを女性に譲ったトム・クルーズ。

その女性に「一つしかないパラシュートを譲ってくれた」と感謝され「二つあると思ったんだ」と答えるシーンでクスッとしましたが、面白いのはここだけでした。

予告編でそのシーンを観てクスッとしたんですが、まさか予告編の面白さと本編の面白さが大して変わらないという・・・かなしい。

ぶっちゃけ落ちていく飛行機から助かるというのも、トム・クルーズだからですかね?

 

 

あ、ソフィア・ブテラは美しかったですよ!

 


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画像引用元:映画.com

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現代版人魚姫?アニメ映画『崖の上のポニョ』ネタバレ&感想

ポニョ、そうすけ、すきー!

駿さんはこれで最後の監督作にするとかしないとか色々言っていましたが、結局このあと『風立ちぬ』を撮っていましたね。そして引退したかと思いきや、今後また長編の企画があるとかないとか・・・死ぬまで撮るんでしょうきっと。

小さいころからトトロやラピュタなど観て過ごしてきたちびぞうなので、ジブリ作品はわりと身近な存在であります。でも、特にこれといった感銘を受けることもなく・・・どちらかと言えばディズニー作品の方が好きな子どもでしたね。

大人になってから鑑賞した作品では、『かぐや姫』『コクリコ坂』『思い出のマーニー』などがとってもお気に入りなので、もしかすると宮崎監督とはそんなに相性が良くないのかもしれません。

『千と千尋の神隠し』は別格ですが!!!(むしろこれで引退でも全然よかった)

ポニョはとにかく地雷臭がすごくて観るのを避けていたんですが、たまたま地上波でやっていたのを家族が録画していたので遂に鑑賞。

ジブリさんによる公式サイトはこちら

【映画情報】

【制作国】日本
【監督/原作/脚本】宮崎駿
【プロデューサー】鈴木敏夫
【製作担当】奥田誠治、福山亮一、藤巻直哉
【作画監督】近藤勝也
【美術監督】吉田昇
【色彩設計】保田道世
【映像演出】奥井敦
【編集】瀬山武司
【整音】井上秀司
【音響効果】笠松広司
【音楽】久石譲
【主題歌】林正子 – “海のおかあさん”
【主題歌】藤岡藤巻と大橋のぞみ – “崖の上のポニョ”
【アニメーション制作】スタジオジブリ
【声の出演([]内は役名)】

  • 奈良柚莉愛[ポニョ]
  • 土井洋輝[宗介]
  • 山口智子[リサ]
  • 長嶋一茂[耕一]
  • 天海祐希[グランマンマーレ]
  • 所ジョージ[フジモト]
  • 柊瑠美[婦人]
  • 矢野顕子[ポニョのいもうと達]
  • 吉行和子[トキ]
  • 奈良岡朋子[ヤスエ]
  • 左時枝[カヨ]
  • 羽鳥慎一[アナウンサー]
  • 平岡映美[クミコ]
  • 大橋のぞみ[カレン]

【公開日(日本)】2008年7月19日
【上映時間】101分
【配給】東宝
【IMDB】7.7/10.0  (およそ96,600人の評価)

【あらすじ】

海辺の町で暮らす5歳の少年・宗介は、クラゲに乗って家出した魚の子ども・ポニョに出会う。すぐに仲良くなる彼らだったが、ポニョはかつて人間だった父・フジモトによって海に連れ戻されてしまう。ポニョは父の魔法を盗んで再び宗介のもとを目指すが……。【引用元:映画.com

【感想】

☆2.3/5.0

全体的によくわからない

観終わったちびぞうの第一声は・・・「どういうこと?」

いやもう全然わかんなかったです。いや、どういう話なのかは分かる。

ポニョが地上に憧れて、出会った男の子と恋に落ちて、親父に連れ戻され、反発して逃げ出したら「命の水」を解放したことにより魔法の力を得て「世界の破滅」が訪れそうになる。

困った親父とグランマンマーレはポニョを人間にすれば魔法の力が奪われて「世界の破滅」を防げるよーということで、ポニョに「魔法が使えなくなっても人間でいたいか?」と宗介に「ポニョが魚であっても好きでいられるか?」と問いかけをする。=二人の答えがYESなら古い魔法が発動してポニョは人間に、世界の破滅は防げたのであった・・・。

という感じ。

散々、都市伝説として語られていますが、途中で町の人たちが全員死んでポニョと宗介は船で死後の世界に行く、という展開はちびぞう的に「都市伝説でもなんでもなく普通にそう描写されてる」と思えました。そしてその上で

ポニョのせいで沢山の人間が死んでるけどそれはいいの?

というモヤモヤが・・・津波のシーンあたりから、「あーあーあーあー・・・」と思いつつ観ていました。そしてその惨劇については何も解決しないままラストを迎えますよね。

ポニョと宗介がハッピーで世界も救われたやったー!みたいなノリになってますが、「世界の破滅」になるとどうなってしまうのか?という部分がいまいち語られていないので、「救われたやったー!」のノリにもついていけないのです。

説明不足だからよくわからない

この話はとにかく説明不足な部分がすごく多くて、その分色々と考察の余地が出てくるので「意味を探りたい」ジブリファンにとっては非常に面白い作品なのかもしれませんね。

ちびぞうも、この作品を観る前はネットで色々と考察サイトを読んで「なるほど深い!そんな隠された意味が・・・!」とワクワクしていたんですが

正直本編はとても退屈で、考察サイト読んでる方が何倍も楽しかった、という。

とっても深読みしていらっしゃるサイトさんは沢山あってどれも興味深いので、本作を観てよくわからなかった、という方はその辺も見て回ると良いかもしれません。

監督自身が「出会って何かが起きて、山場があって大山場があって、ハッピーエンドという物語のかたちを何度もやっていると腐ってくるそういうものは捨てないといけない」、と語っていらしたようなので

つまりそういうアニメなんですよね。

お決まりのルールに乗らない実験的な作風のアニメですから、エンタメ性も低く、説明もないのでその意図も伝わらないし、一般の方に「つまらない」と思われるリスクも十分に含んだ作品。

正直、もしこれが駿さんの作品でなかったら・・・と思うと、もっと(評価が)悲惨なことになるのでは

ファンタジーと現実の境目があいまいでよくわからない

トトロであれば、例えば「トトロが見えるのは限られた人間(子ども)」だったり、ルールがありますよね。そのルールの上で現実的な描写の部分とファンタジーの部分がはっきり描き分けされていてすごく分かりやすい。

今作は、現実的な世界の描写の中に、突然海の中で暮らす魔法使いの男が出てきたり、ポニョという謎の存在を周りの大人がすんなり受け入れていたりと、「どこからがファンタジーなのかが」わかりにくい。だから、多分現実で起きたであろう津波のことも「本当は起きていないのでは」とか、色々と曖昧で気持ちのふんぎりがつかないままどんどん物語が進み、終わってしまう。

鑑賞者が置いてきぼりになってしまう。

頭を空っぽにもできない

かと言えば、頭をからっぽにして楽しめるかというとそうでもない。意味深すぎるんです、表現が。

スピード感でぐいぐい進んで、大きな山場もオチもハッピーエンドもない物語とするなら、もう少し頭をからっぽにしても楽しめるようにしてくれても良かったかな・・・。

駿さんのこだわりが、ちびぞうには難易度高すぎた・・・。

子どもだからハマる映画か?と言えばそうでもないところが一番痛い・・・。

そんな印象の映画でした。

次は「君たちはどう生きるか」という映画の企画があるようですが・・・どうなるのかな。
同名タイトルの小説から名前を取ったようですが、内容は関係ないのだろうか。漫画が今流行ってますよね。

多分、観るとは思いますが・・・そんなに期待できないなぁ・・・。

 

 

 


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熱量に圧倒されるインド映画!『バーフバリ 王の凱旋』感想

「民を創るのは神、民を救うのは医者、そして民を守るのが・・・王族だ」

バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!!バーフバリ!!

・・・はっ

どうもこんにちはこんばんは、明けましておめでとうございます!ちびぞうです!

今回はこの、年の瀬に公開された怒涛のインド映画について書きたいと思います。

「せっかく作った2017年の映画ベストを12/29という本当にギリギリなところでひっかきまわしてくれてある意味迷惑!!」と書いている方々をツイッターで沢山お見掛けしました(笑)

ちなみに今作は『バーフバリ 伝説の誕生』の続編に当たります。ちびぞうは前作は観ていないのですが

  • インド映画好きだし劇場で一度観てみたかった
  • 既に観た人たちが「これは年始一発目に観たかった」と書いていた
  • 一作目のあらすじも冒頭で見せてくれるから前作観てなくても問題ないという情報を目にした

ということで、2018年一発目の劇場作品にチョイスさせて頂きましたー!

監督は『マッキー』のS・S・ラージャマウリさん!

パンフはこんな感じ!

裏面も極彩色!!!

分かりやすいキャラクター相関図と、今作のトリビアページ(製作費から使ったジュエリーの数、キャストの肉体改造についてまで)が面白かった!

22Pで税込み700円・・・値段の割にはちょっと内容が寂しいですね><

パンフってどんなにかっすかすでも最低で税抜き680円くらいにしないといけないっていうルールでもあるのかな?

【映画情報】

【原題】Baahubali 2: The Conclusion
【制作国】インド(テルグ語、タミル語)
【監督/脚本】S・S・ラージャマウリ
【提供】K.ラーガヴェンドラ・ラーウ
【原案】V.ヴィジャエーンドラ・プラサード
【製作】ショーブ・ヤーララガッダ、プラサード・デーヴィネーニ
【撮影】K.K.センティル・クマール
【美術】サーブ・シリル
【音楽】M.M.キーラヴァーニ
【編集】コータギリ・ヴェンカテーシュワラ・ラーウ
【衣装】ラーマ・ラージャマウリ、プラシャンティ・ティピリネーニ
【出演([]内は役名)】

  • プラバース[シヴドゥ/バーフバリ]

  • ラーナー・ダッグバーティ[バラーラデーヴァ]

  • アヌシュカ・シェッティ[デーヴァセーナ]

  • タマンナー[アヴァンティカ]

  • ラムヤ・クリシュナ[シヴァガミ]

  • ナーサル[ビッジャラデーヴァ]

  • サティヤラージ[カッタッパ]

  • スッバラージュ[クマラ・ヴァルマ]

【公開日(日本)】2017年12月29日
【上映時間】141分
【配給】ツイン
【映倫区分】G
【前作】『バーフバリ 伝説の誕生』
【IMDB】8.5/10.0  (およそ53,000人の評価)

【あらすじ】

蛮族カーラケーヤとの戦争に勝利してマヒシュマティ王国の王に指名されたアマレンドラ・バーフバリは、クンタラ王国の王女デーバセーナと恋に落ちる。しかし王位継承争いに敗れた従兄弟バラーラデーバは邪悪な策略で彼の王座を奪い、バーフバリだけでなく生まれたばかりの息子の命まで奪おうとする。25年後、自らが伝説の王バーフバリの息子であることを知った若者シブドゥは、マヘンドラ・バーフバリとして暴君バラーラデーバに戦いを挑む。【引用元:映画.com

【感想】

☆4.1/5.0

テルグ語映画であり、タミル語映画でもある。タミル語圏の映画でここまで歌と踊りが少ないのは珍しいのかな?同監督のマッキーも歌はそんなになかったように思いますね。

この勢いはタミルならではなのかな・・・(笑)

 

正直、何がどう良かったのかと聞かれると・・・

熱気と勢いと画面の圧力に屈して、気付いたら王(バーフバリ)を讃えていた・・・としか言えないんですよね・・・(笑)

いや、本当に!!!

正直、冒頭部分で前作の流れと一緒に今作のあらすじもダイジェストで見せて貰えるんで、物語の意外性とかは何もないですし”分かっているあらすじ”を本当に追うだけになってしまうので141分という時間が退屈で寝てしまう人も中にはいるかもしれませんし、

しかも、脚本が飛びぬけて面白い!!!というわけでもないんですよ。

よくある王位継承戦よくある兄弟・血筋のしがらみよくある暗殺劇と裏切りよくある真の王の帰還・・・歴史スペクタクルとしてはものすごくありがちなんですよね。

そしてインド史上最大の製作費・約42.5億円を投入して作ったにしてはヤケにCGがちゃちぃシーンがあったり・・・国や街を見下ろすような俯瞰のシーンは「あ、これジオラマだな」と分かったりして・・・そこがちょっとおマヌケでクスッと来たりする部分でもあるんですが(笑)隅から隅まで映像が完璧にすごい!!というわけでもない・・・

デーヴァセーナと一緒に凱旋するシーンはまさにファンタジー!!って感じで、唯一インド映画っぽさを感じる極彩色のダンスシーンがありますが、このシーンも”そういうのについていける人”でないと厳しいかもしれない・・・。

いきなり歌いだしたりするわけではないので、だいぶ見やすくはありますけどね!!

ではどこが面白いのか!

やっぱりそれは常識破壊のインパクト(公式アオリ文)を持つアクションシーンでしょう!!!!

物理的に、「いやその発想は分からんでもないけど実行するのは不可能じゃない?」といったアイディア溢れるアクションを王の眼力と力技でごりごり押して可能にしていきます!!!!

そしてどの場面でストップしても絵になる画面の美しさと迫力!!センスあるスローモーション!!『300(スリーハンドレッド)』を初めて観た日の興奮がよみがえる!!!

観ていると「あ、そっか!バーフバリならば可能なのか!!!」という気持ちになんとなくなりますね!!もはや洗脳ですね!

観てる間中ずっと「むちゃくちゃやりおる・・・(笑)」と思って観ていましたが・・・観終わってみると余韻がまたすごいんですよね。観終わった後の興奮というか、この上がりきったテンションをどこで昇華させればいいのか?という。

誰かと語り合って、一緒に「バーフバリ!バーフバリ!バーフバリ!」と拳を突き上げて叫びたくなること間違いなし。

それと、数ある神話の中でも破壊の神シヴァは相当強いと言われているみたいですね。さすが、バーフバリはシヴァ神を信仰しているだけはあるな・・・という「映画の強さ」みたいなものも感じました。アオリにもあった「映画の神様、降臨」という文も本当にしっくりきます(笑)

個人的に、オープニングでバーフバリのカッコよさを見せつけてくる「国母による結願の儀」がありましたが、同じ儀式をラストでも同じように持ってくるセンスとか、好きですね・・・構成がお上手・・・。

まとめ

悲しいことにちびぞうの周りではバーフバリの鑑賞率がほぼゼロに近いので・・・

以前から好きだったのですが、今作を観て本気でインド映画を布教したくなりましたね・・・

興行収入も300億と、インドでトップに躍り出て、しかもIMDBでもかなり高評価の8.5!!しかし日本ではTOHO系列で上映していないのが大きいのかまだフィルマークスさんでも400人くらいしかマークされていない・・・。

みんなもっとインド映画観ようよ!!!!!

とりあえずはまだ前作『バーフバリ 伝説の誕生』を観ていないので、そちらを急いで鑑賞したいところです!!!!

※伝説誕生も観ました!

王を讃えよ!インド映画『バーフバリ 伝説誕生』ネタバレ&感想

 

 


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新三部作の序章!映画『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』感想

「チューイ、我が家だ」

スターウォーズ、新三部作の一作目。シリーズ通すと7作目ですね。
公開当時に映画館で鑑賞。

2017年12月、8作目の『最後のジェダイ』が公開されたのでそのおさらいで何回か見返しました。

ちびぞうは元々、「7が面白い!」という噂を聞いて慌てて過去作を観たという感じで特別スターウォーズファンだったというわけではなかったんですが・・・

ここから好きになってしまいましたねー!(笑)

ちなみにパンフは通常版を購入。

もんのすごい分厚い!パンフというか雑誌レベル。
通常版でも72Pという圧巻のページ量。それだけにお値段も税抜き926円とリッチ!な感じですね~。

過去作の総おさらいのページ、武器の紹介ページ、コンセプトアートのページと内容もとっても充実しています!

【映画情報】

【原題】 Star Wars: The Force Awakens
【制作国】アメリカ
【監督】J.J.エイブラムス
【脚本】ローレンス・カスダン、J.J.エイブラムス
【製作】キャスリーン・ケネディ、ブライアン・バーク、J.J.エイブラムス
【撮影監督】ダン・ミンデル
【プロダクション・デザイン】リック・カーター、ダレン・ギルフォード
【編集】メアリー・ジョー・マーキー、メリアン・ブランドン
【衣装】マイケル・カブラン
【音楽】ジョン・ウィリアムズ
【出演([]内は役名)】

  • デイジー・リドリー[レイ]

  • ジョン・ボイエガ[フィン]

  • オスカー・アイザック[ポー・ダメロン]

  • アダム・ドライバー[カイロ・レン]

  • ドーナル・グリーソン[ハックス将軍]

  • グウェンドリン・クリスティー[キャプテン・ファズマ]

  • ハリソン・フォード[ハン・ソロ]

  • キャリー・フィッシャー[レイア・オーガナ]

  • アンソニー・ダニエルズ[C-3PO]

  • ピーター・メイヒュー[チューバッカ]

  • ルピタ・ニョンゴ[マズ・カナタ]
  • マーク・ハミル[ルーク・スカイウォーカー]
  • アンディ・サーキス[最高指導者スノーク]
  • マックス・フォン・シドー[ロア・サン・テッカ]

【公開日(日本)】2015年12月18日
【上映時間】136分
【配給】ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
【映倫区分】G
【前作】スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐
【次作】スター・ウォーズ/最後のジェダイ
【IMDB】8.0/10.0  (およそ710,000人の評価)

【あらすじ】

伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーがいずこかへと姿を消し、帝国軍の残党「ファースト・オーダー」が台頭。レイア・オーガナ率いるレジスタンスが抵抗運動を続けているが、銀河には再び暗雲が立ち込めていた。砂漠の惑星ジャクーで廃品回収をしながらひとり暮らしていたレイは、ある日、砂漠をさまよっていたドロイドのBB-8と出会う。BB-8は、レジスタンスがようやくつかんだルーク・スカイウォーカーの手がかりを託されており、ファースト・オーダーに狙われていた。レイは、ファースト・オーダーを脱走してきたストームトルーパーのフィンと協力しながら、BB-8を連れて逃走し、その過程でかつてルークとともに戦ったハン・ソロと出会うが……。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレないよ!)】

☆3.8/5.0

スターウォーズ新章!女性と黒人をメインキャラに持ってくるところが今の時代!って感じですね~。

ディズニーが買収した後の作品だからなのかどうかは分かりませんが、とにかくキャッチ―でエンタメ感がアップしていて古くからのスタウォファンがどう思うかはともかく、過去作より親しみやすく観やすい作品になっていた印象があります。

旧作へのオマージュ

自分はあんまり気付くことが出来なかったんですけども例えばカイロ・レンがハン・ソロと対峙するシーンの場所(宇宙船内?足元に大きな闇が広がる通気口のような場所に渡された通路の上)、かつてダースベーダーとルークの二人も同じような場所で対峙してませんでしたか!?多分、狙ってのことだと思うんですが、旧作ファンのためのオマージュも色々と盛り込まれていたんだと思います!

 

さらに、今作で登場するキャラクターもそれぞれ、魅力あるキャラがそろっています!

新ドロイドの「BB-8」とかめっちゃくちゃ可愛いです。転がってるのに頭が取れないところにもテクノロジーを感じますねー!フィンとの秘密を守って「親指を立てるサイン」をするシーンなんか劇場で笑いが起きていました(笑)

それからちびぞう一押しキャラの、

カイロ・レンの魅力!!

ほんとね・・・私こういうキャラクターに弱いんですよ。
未完成で歪みのある残念なイケメンというか・・・(笑)近しい雰囲気を持ったキャラだと、『アベンジャーズ』にも登場する『マイティ・ソー』シリーズのロキちゃんがいますね。家族に対する憎しみを抱ききれてない感じとか、情緒不安定で癇癪持ち、中身が幼い感じとか・・・若干キャラ被りしてます!

もう本当、いちいちキレて設備を破壊しちゃうところとか、可愛くて可愛くて(*;ω;*)

闇落ちしているという点ではアナキンも一緒ですけども、アナキンにはハマらなかったんですよね・・・(むしろイライラしてしまった)不思議。

とにかくドツボでした・・・。今後の彼に非常に期待です。

ハルクとソーが大暴れ!映画『マイティ・ソー バトルロイヤル』感想

次作への引きもばっちり

新キャラと旧キャラを上手いこと交えて新スターウォーズは新規ファンも歓迎するよ!という優しさを感じた今作。

ハンソロやルーク、レイアなどの存在は「伝説」として描かれていて、特にルークの存在は物語の大きなキー。伝説を基盤にした上で新人さんが大活躍する!という演出は新旧ファンどちらも楽しめる内容になっていたのではないかな、と。

そして引っ張りまくったルークがラストのラストで満を持して登場。
次作への期待感高まる引きもお見事!でした(*’ω’*)

 


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映画『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』ネタバレ&感想

もういちど輝くために、 もういちど愛されるために、 すべてを手放し、羽ばたこう。

アカデミー賞で作品賞・監督賞・脚本賞・撮影賞を受賞し、その他主演男優賞などでも多数ノミネートをされたアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督×マイケル・キートンの、なんとも表現しにくい作品(笑/特にジャンルが)。アカデミー賞以外でも多数の映画賞を受賞している非常~~~~~に評価が高い作品です!

イニャリトゥ監督と言えば、レオさんがよ~~~~やくアカデミーを獲った『レヴェナント 蘇りし者』なんかの記憶が新しいですね!それ以前の作品では『バベル』くらいしか観ていなかったんですが・・・私的にはあまり好きな監督さんではなかったという・・・。

しかし、今作にはなかなか唸らさせられました。

パンフはこんな感じ!

激お洒落!!!!58ページで税込み860円という値段に見合う分厚さです。

珍しく左開き。最後の方に配給の20世紀フォックスの子会社である「フォックスサーチライトピクチャーズ」の紹介(どんな映画を配給しているか)等の情報ページもあってなかなかにボリューミー。

【映画情報】

【原題】Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)
【制作国】アメリカ
【監督】アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
【脚本】アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ニコラス・ヒアコボーネ、アレクサンダー・ディネラリス・Jr、アルマンド・ボー
【製作】アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ジョン・レッシャー、アーノン・ミルチャン、ジェームズ・W・スコッチドープル
【撮影監督】エマニュエル・ルベツキ、ASC/AMC
【プロダクション・デザイナー】ケヴィン・トンプソン
【編集】ダグラス・クライズ、スティーヴン・ミリオン,A.C.E
【キャスティング】フランシーヌ・メイスラ―,CSA
【衣装デザイナー】アルバート・ウォルスキー
【ドラム・スコア】アントニオ・サンチェス
【製作総指揮】クリストファー・ウッドロウ、モリ―・コナーズ、サラ・E・ジョンソン
【出演([]内は役名)】

  • マイケル・キートン[リーガン]

  • ザック・ガリフィナーキス[ジェイク]

  • エドワード・ノートン[マイク]

  • アンドレア・ライズブロー[ローラ]

  • エイミー・ライアン[シルヴィア]

  • エマ・ストーン[サム]

  • ナオミ・ワッツ[レズリー]

  • リンゼイ・ダンカン[タビサ]

  • メリット・ウェヴァー[アニー]
  • ジェレミー・ジャモス[ラルフ]
  • ビル・キャップ[クレイジー・マン]
  • ダミアン・ヤング[ガブリエル]

【公開日(日本)】2015年4月10日
【上映時間】120分
【配給】20世紀フォックス映画
【映倫区分】PG12
【IMDB】7.8/10.0  (およそ462,200人の評価)

【あらすじ】

かつてスーパーヒーロー映画「バードマン」で世界的な人気を博しながらも、現在は失意の底にいる俳優リーガン・トムソンは、復活をかけたブロードウェイの舞台に挑むことに。レイモンド・カーバーの「愛について語るときに我々の語ること」を自ら脚色し、演出も主演も兼ねて一世一代の大舞台にのぞもうとした矢先、出演俳優が大怪我をして降板。代役に実力派俳優マイク・シャイナーを迎えるが、マイクの才能に脅かされたリーガンは、次第に精神的に追い詰められていく。【引用元:映画.com

【感想(ラスト部分のネタバレ有り!)】

☆3.3/5.0

演出の面白さ!

まず最初にウキウキしたのはノートンさんとの舞台上での練習シーン!あんな風に、熱のこもった演技のやりとりしてみたい!って興奮してしまいました!!
次にウキウキしたのは、超絶カッコいいジャズドラムと台詞のセッション!!登場人物が喋るタイミングに合わせてドラミングする人のシークエンスが挟み込まれるんですが、リズミカル過ぎて観ながら肩が揺れてしまいましたよ恥ずかしい!あんな音響効果初めてでほんとにワクワクが止まりませんでした!!

脚本の面白さ!

バードマンというドッカーン!バコーン!!的な大衆向けヒーローモノ映画でかつて人気者になった俳優が落ちぶれ、過去の栄光に縛り付けられながらも演技派の役者として成功したいと葛藤する!この今時のハリウッド映画を皮肉るようなシナリオもたまらんんんんんん!!!と唸らせてくれました。
超能力があるように見えて本当はないのかも?どっちだーーという演出も好きだし、もはや亡霊のような扱いのバードマンも良い味出してます。
主演の人がバットマンだったことを知らなかったので本当に悔しかったなぁ。知ってたらもっともっと楽しめた。

残念だった点

さてここまではとっても好意的に書いてきたんだけども、しかし!

しかしだ!

どういう意図でこの作品が作られたのか後半からよくわからなくなってしまった。。この映画が何故アカデミーに気に入られたのか、納得した〜と思って観ていたのに。
まるで最後の最後で怖くなって結末を観る相手に委ねたように感じられて、途中の皮肉や風刺のような表現が全てなくても良かったもののように感じた(少なくとも私は)。

もしラストで死んでしまうならば、バードマンとの決別は意味をなさないですよね。せっかく、批評家を”本気で”仕事させるのに成功したのにも関わらず…筋が全く通らなくなるような気がして仕方がない。決別したように見えて、結局実弾に頼ることしかできなかった自分を嘆いたのか。どうにもしっくり来ない。
大衆向け娯楽映画を批判しすぎて反感買うの嫌だから中途半端にボカしたようにしか見えないんですよねぇ…本当に残念だ。
(本当はスコアは5.0から始まったんですが3.3まで落ちてしまった・・・)

まとめ

しかしながらこの作品は観る人によって本当に意見が変わるし、生きてた派死んでた派(死んでた派の中にもいつどのタイミングで死んだかで派閥がある)超能力使える派使えない派と議論が絶えません!!
周囲に語り合える映画好きがいる人にとっては、鑑賞後とても有意義に過ごせる映画であることは間違いないと思います(*’ω’*)

 

余談ですが、この映画を観たあとマイケル・キートンが「バードマン」に扮する『スパイダーマン/ホームカミング』を鑑賞すると色んな意味で楽しくなると思います(笑)

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