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岸井ゆきののこじらせ片思い。映画『愛がなんだ』ネタバレ&感想

全部が好き。でもなんでだろう、私は彼の恋人じゃない

こちら、最近ですと『スマホを落としただけなのに』で怪演されていた成田凌と、ちびぞうも観ていました朝ドラ「まんぷく」で主人公福子の姪っ子役をやっていた岸井ゆきのがダブル主演の恋愛映画!!!

成田凌はもはや殺人鬼のイメージしかないしあまり興味はなかったんですが…、ポスターの感じがね、以前観た『寝ても覚めても』に雰囲気が似てる気がして惹かれてしまいました。

それから母上の情報で「口コミで人気が高まっているらしい、主人公が平凡っぽいからそこに共感する女子が多いとかテレビでやってた」と聞きましてなるほど、それは一度観ておいても良いかもしれないと劇場へ。

パンフはこんな感じ。

A4サイズ、26Pで税込み800円。裏面は成田凌。主演陣のインタビューの他に、映画ライターの細谷美香さんのコラムが載っていました。

映画情報

【制作国】日本
【監督】今泉力哉
【脚本】澤井香織、今泉力哉
【原作】角田光代「愛がなんだ」
【撮影】岩永洋
【照明】加藤大輝
【録音】根本飛鳥
【美術】禪洲幸久
【装飾】うてなまさたか
【スタイリスト】馬場恭子
【ヘアメイク】寺沢ルミ
【編集】佐藤崇
【音楽】ゲイリー芦屋
【主題歌】Homecomings - Cakes
【助監督】八神隆治
【制作担当】柴野淳
【出演([]内は役名)】

  • 岸井ゆきの[テルコ]
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  • 成田凌[マモル]
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  • 深川麻衣[葉子]
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  • 若葉竜也[ナカハラ]
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  • 片岡礼子[テルコの上司]
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  • 筒井真理子[葉子の母]
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  • 江口のりこ[すみれ]
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  • 穂志もえか
  • 中島歩

【公開日(日本)】2019年4月19日
【上映時間】123分
【配給】 エレファントハウス
【映倫区分】G
【IMDB】6.1/10.0 (およそ25人の評価)

あらすじ

28歳のOL山田テルコ。マモルに一目ぼれした5カ月前から、テルコの生活はマモル中心となってしまった。仕事中、真夜中と、どんな状況でもマモルが最優先。仕事を失いかけても、友だちから冷ややかな目で見られても、とにかくマモル一筋の毎日を送っていた。しかし、そんなテルコの熱い思いとは裏腹に、マモルはテルコにまったく恋愛感情がなく、マモルにとってテルコは単なる都合のいい女でしかなかった。テルコがマモルの部屋に泊まったことをきっかけに、2人は急接近したかに思えたが、ある日を境にマモルからの連絡が突然途絶えてしまう。【引用元:映画.com

感想

☆2.9/5.0

いわゆる恋愛群像劇。誰かが誰かに片想いしていて、恋人のような関係だけど恋人ではない〜みたいな、こういう関係よくあるよね!的なお話。

面白かったかと聞かれると微妙な反応を返してしまうかも!!!

一方通行…恋愛…?恋愛映画…?ほ、ホラー?サイコ…?ストーカー…?とイメージが変化していきます。ちなみに主人公は最後まで報われることはない。

ホラー映画的な演出がある辺り、やっぱり『寝ても覚めても』と印象が共通する部分はありましたね!

劇中で「ストーカー同盟の反省会」的なセリフが出るけどこの映画はまさにそれ。「ストーカーに至る人達の思考回路」に近しいものが描かれていると思う。

20後半の恋愛はめんどくさい。と言いつつも、自分のことや相手のことを考えているうちにごちゃごちゃしていく周りに反して主人公は「それがなんなの?うるさいよ」とストレートに一蹴していく。彼女はもうただただ好きな人のそばに居たいという欲求に素直に動いている。そしてそのためならば本人に「もう好きなわけないじゃん」と自分の気持ちをはっきり否定できるほど。

控えめに観れば自分の気持ちを押し殺して好きな人のそばにいたいというささやかな望みを叶えている切ない恋愛に見えなくもないんだけど、いかんせんこの岸井ゆきのちゃんのキャラクターが怖い。

ヒーローに撃退されて「このままでは終わらせないぞ」と吐き捨てるアニメの悪役みたいな余韻がある。いつかは仕留めてやる、的な貪欲な欲求が彼女の中でくすぶっているような。

本人も最後に言っている通り「愛とか恋とかを超えている」し、「この執着の正体がなんなのか」分からないのが恐ろしい。

どこぞの感想で「依存」という言葉も見かけたけども、それとも少し違う気がするんですよね。

常人の概念では少し理解しがたい「執着」であり、そこには「人をダメにする残酷さ」も間違いなく入っている。

結局のところは自己愛なのかな…分からない…うまくまとめられない…

一般的にクズ男とされる成田凌の役柄は思ったよりクズではなく、心地よい愛情に甘えてしまっただけの男に思える。悪意なんかは勿論ないし、自分の行動に気がつけばそれを改善させようと思える至って普通の人間だ。

この映画は、群像劇の側面もあり、様々な登場人物がそれぞれの恋愛をしていて、それが微妙に噛み合わなくなったりした時にその影響を他者に及ぼすって辺りがちびぞうの好きな演出だった。

アッシーやメッシーだった仲原くんが35歳のおばさんの言葉により目を覚まさせられ、その言葉が巡り巡って主人公にも影響を及ぼす。うまい。

主人公の小学校の頃の姿が出てきて自問自答したりする演出もわりと好きでしたね。面白い!!!と人に勧めるような映画ではないけども、でもなーんかキライになれない。そんな一本でした。

ほんとどうでも良い希望だけど、あの35歳のおばさんが安藤サクラだったら最高なのになぁ。と思いながら観ていた。今もそうだったら良かったのにと思っている。

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さ行

大人のための寓話。映画『素晴らしきかな、人生』ネタバレ&感想

「見逃さないで、その先の―――幸せのおまけを」

近年はウィル・スミスの出ている映画はなんとなーーーーく地雷感が漂うと言うかなんというか・・・。なかなか手が出しにくい雰囲気が漂ってますよね。うまく説明できないけど。

『アフター・アース』とかそういうのがあったからでしょうか(笑)観てないんですけどもね(最悪か)

同音のタイトルで『素晴らしき哉、人生!』という古めの作品がありそれのリメイクかなと思ったんですが、おそらくそれとは無関係ですね。

エドワード・ノートンやキーラ・ナイトレイ、ケイト・ウィンスレット、ヘレン・ミレンなど、脇を固める俳優陣の一人一人が主役級でとっても豪華!!!

監督は『プラダを着た悪魔』『31年目の夫婦げんか』などのデビッド・フランケルさん。コミカルでハートウォーミングなお話が期待されますね!

【映画情報】

【原題】 Collateral Beauty
【制作国】アメリカ
【監督】デビッド・フランケル
【製作】バード・ドロス、マイケル・シュガー、アラン・ローブ、アンソニー・ブレグマン、ケビン・フレイクス
【製作総指揮】トビー・エメリッヒ、リチャード・ブレナー、マイケル・ディスコ、マイケル・ベダーマン、アンカー・ルングタ、ピーター・クロン、スティーブン・パール、ブルース・バーマン
【脚本】アラン・ローブ
【撮影】マリス・アルベルチ
【美術】ベス・マイクル
【衣装】リア・カッツネルソン
【編集】アンドリュー・マーカス
【音楽】セオドア・シャピロ
【音楽監修】ジュリア・ミシェルズ、デイナ・サノ
【出演([]内は役名)】

  • ウィル・スミス[ハワード]
  • エドワード・ノートン[ホイット]
  • ケイト・ウィンスレット[クレア]
  • マイケル・ペーニャ[サイモン]
  • ヘレン・ミレン[ブリジット]
  • ナオミ・ハリス[マデリン]
  • キーラ・ナイトレイ[エイミー]
  • ジェイコブ・ラティモア[ラフィ]

【公開日(日本)】2017年2月25日
【上映時間】94分
【配給】ワーナー・ブラザース映画
【映倫区分】G
【IMDB】6.8/10.0  (およそ66,800人の評価)

【あらすじ】

ニューヨークの広告代理店で成功を収め、華やかな生活を送っていたハワードだったが、最愛の人を失ったことで大きな喪失感を抱く。完全に人生を見失ってしまったハワードを同僚たちも心配していたが、そんなある時、ハワードの前に年代も性別も異なる3人の奇妙な舞台俳優たちが現れる。彼らとの出会いにより、ハワードの人生に徐々に変化が起こっていく。【引用元:映画.com

【感想】

☆2.3/5.0

うううううううううううん・・・!

正直、クサいです。台詞回しがとっても、舞台調・・・というか、ドラマチック。

でも、人生への名言はたくさんありました。そこは認めたい!

思ったよりコミカルなハートウォーミング感は少なかったかな・・・。

おおまかなストーリー

6歳の娘を亡くした社長(ハワード)が腑抜けのようになってしまった。
毎日出社してもドミノを積んでは倒すだけ。更に「時間」「愛」「死」という概念に対して手紙を書くほどに、正気を失っているように見える。

このままでは会社の運営も怪しい!同僚であり部下でもあり家族、友人でもある社員3人がなんとかハワードに元に戻って欲しいと奮闘する。

その方法は、ハワードが手紙を書いていた「時間」「死」「愛」という抽象的概念を擬人化し、劇団員に演じさせてハワードと交流させようという作戦。

彼らはエキストラも巧みに使い、劇団員は他の人間には見えていない、という状況を作り上げることでハワードに”本当に「時間」という概念が擬人化して話しかけてきた”と思わせることに成功する。

そして、劇団員との交流を通して、ハワードは「愛する人を亡くした人のためのセラピー」に通いだしたりと前向きな変化を見せる。

それぞれの社員3人は、

ホイット(エドワード・ノートン)は娘との愛の問題で悩み、
サイモン(マイケル・ペーニャ)は余命僅かで死にかけていて、
クレア(ケイト・ウィンスレット)は子どもを産めるタイムリミットと戦っている。

彼らも、それぞれの愛、時間、死の役者と交流する中で己の悩みを解決していく。

現実を見ようと決意したハワードが、3人に投げかける言葉も、彼らの悩みを解き放つ役割をしている。

ラスト、セラピー先で出会ったと思われていた女性が実はハワードの元奥さんであり、亡くなった娘の母親だったという事が発覚。ハワードもそれを認めることができ、最後にはずっと言えなかった娘の名前と、亡くなった理由を話せるようになる。

公園を歩くハワードを見守る3人の劇団員。しかし、振り返ると彼らはいなくなっている。

大人にとっての寓話

と題したのは、最初こそ劇団員として登場した3人に、「この作戦を手伝ってくれれば舞台に資金を出そう」と言ったり「守秘義務に関する契約書」に契約させるシーンもあって、”現実に起きていること”だと思いながら観れるものの、後半に進むにつれて登場する劇団員が「彼らは本当に”愛”であり”時間”であり”死”だったのではないか」と観客に思わせるような演出があるからなんですよね。
ハワードの奥さんが、娘が亡くなる前に会った老婆が「死」の役者だったりとか、ラストで3人が消えると言う演出もそうですし。

ラストに用意されているどんでん返しも上手く効いてる!

絵本の中で本来なら喋るはずもない動物が喋ったり、風や火や水なんかの生き物でもないものがキャラクターととして登場し、子ども達に大切なことを教える。それと同じことが、大人向けに起きる映画なのかな、と感じました。

名言がいっぱい!

愛について、時間について、死について悩むひとたちに向けてたくさんの名言がありました。

「見逃さないで、不幸のその先の幸せのおまけを」
「見方一つよ。完全に死ぬものなんて何もない」
「娘に父親であることを許可してもらう必要はない。娘は君の一番の宝だ。だが、明日があると思うな」
「子どもは自分が産まなくても良い。時間との戦いはまだ終わってない」

などなど・・・

基本的に、台詞回しが普通の映画っぽくなくて、少し難解というか。詩的というか、哲学的というか。
なんというか、私たちの日常にはあまりなじまない言葉遣いであったり、会話なんですよね。

だからこそ寓話というか。

まとめ

この、少し日常と離れたファンタジーさもある作品をすんなり受け入れられるかどうかが感動できるポイントだと思います。

ちびぞうは、場面によっては感動したり、ちょっと引いた目で見てしまったりと、ブレがあったかな。すっごくよかった、誰かに見せたい!とは思わないですね。良いこと言ってるのはわかるけど。良いこと言ってるでしょ?ふふん感が強いと言うか・・・(ひねくれ)

 

もしかしたら観る人の状況によっても大きく感想が左右されるかもしれません。例えば、6歳の娘がいる親御さんとかは、ものすごく感情移入してしまうのかも。

 

そういえば、ドミノはどういう意味を持っていたんだろう。一度倒し始めてしまったら止められない運命の残酷さとかを表現していたんだろうか。でも、ドミノって倒すことで完成するものだと思うんですよね。必ずしもそれがネガティブなイメージを持っているアイテムではないと思うし・・・難しいな。誰かこの映画における”ドミノ”の意味は一体なんだったのか。分かる方がいらっしゃれば教えて欲しいところです(;;)

 

 


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手紙がタイムトラベルするよ。映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』ネタバレ&感想

「難問を、ありがとうございました」

ちびぞう母が観たいと言っていた今作。劇場で観たという映画仲間がどうもイマイチそうな雰囲気を醸し出していたので、映画館で観るのは避けたんですよね・・・。

レンタル開始されたので、DVDで観てみることにしました。

西田敏行さん結構好きなので、若干の期待と不安を持ちつつ鑑賞・・・

当然のように原作は未読です!

公式サイトはこちら

【映画情報】

【制作国】日本
【監督】廣木隆一
【脚本】斉藤ひろし
【原作】東野圭吾
【エグゼクティブプロデューサー】井上伸一郎
【製作】堀内大示、高橋敏弘、松井智、藤島ジュリーK.、飯田雅裕
【企画】加茂克也
【企画プロデュース】水上繁雄
【プロデューサー】二宮直彦、千綿英久
【撮影】鍋島淳裕
【照明】北岡孝文
【録音】深田晃
【美術】丸尾知行、中川理仁
【装飾】吉村昌悟、山本直輝
【衣装デザイン】小川久美子
【ヘアメイク】永江三千子
【編集】菊池純一
【音楽】Rayons
【音楽プロデューサー】安井輝
【主題歌】山下達郎
【出演([]内は役名)】

  • 山田涼介[敦也]
  • 村上虹郎[小林翔太]
  • 寛一郎[幸平]
  • 成海璃子[皆月暁子]
  • 門脇麦[セリ]
  • 林遣都[松岡克郎]
  • 鈴木梨央[セリ(少女時代)]
  • 山下リオ[映子]
  • 手塚とおる[刈谷]
  • PANTA[皆月良和]
  • 萩原聖人[浪矢貴之]
  • 小林薫[松岡健夫]
  • 吉行和子[田村秀代]
  • 尾野真千子[田村晴美]
  • 西田敏行[浪矢雄治]

【公開日(日本)】2017年9月23日
【上映時間】129分
【配給】KADOKAWA、松竹
【映倫区分】G
【IMDB】7.0/10.0  (およそ420人の評価)

【あらすじ】

2012年。養護施設出身の敦也は、幼なじみの翔太や幸平と悪事を働いて1軒の廃屋に逃げ込む。そこは、かつて町の人々から悩み相談を受けていた「ナミヤ雑貨店」だった。現在はもう廃業しているはずの店内で一夜を過ごすことに決める3人だったが、深夜、シャッターの郵便受けに何かが投げ込まれたことに気づく。投げ込まれていたのは1980年に書かれた悩み相談の手紙で、敦也たちは戸惑いながらも、当時の店主・浪矢雄治に代わって返事を書くことに。やがて、この雑貨店と浪矢の意外な秘密が明らかになり……。【引用元:映画.com

【感想】

☆1.5/5.0

こ、こーれはなんともしょっぱい><

129分という今どきの映画ならそこまで長くもない時間、「これは最後まで観るのがしんどいやつやん・・・」と思ってしまいましたね。

なんというか、それぞれのキャラクターがナミヤ雑貨店のお悩み相談と、そしてとある養護施設で繋がっている群像劇なんですけども、まったくこれが世界観に入り込めない!!

まず何か悪事を働いたっぽい3人組が深夜に商店街のような場所を逃げてるシーンから始まり、車が動かないから逃げる作戦が頓挫、そしたら近くの廃屋に隠れよう・・・!というところからまず無理やりっぽいんですよねぇ。
そこをなんとか飲み込むと、次はその廃屋(ナミヤ雑貨店だった場所)のシャッターの外からいきなり何者かが手紙を投じてくる。で、その手紙を読んでみるとどうも内容からして「1980年」の人が書いたようだ(3人組のいるのは2012年という設定なので過去から来た手紙ということになる)
ここで、まずこの手紙を「誰かのいたずらだろ」ってならずに「1980年の手紙がなぜ今届いたの?」という風にキャラクターたちはすぐにその状況を受け入れるんですよね。

しかも、そのうちの一人が「返事書こうか」とか言い出す不自然さMAXの展開。

ナミヤ雑貨店から出て別の場所に行こうとしても同じ道をぐるぐる回ってしまって結局は雑貨店に戻ってきてしまうっていう状況だったりするので、もう少しパニックになったり自分たちの正気を疑ったりしても良いんじゃないかと思うんですがそういう描写も特になく。雑貨店に囚われている中で過去から来た手紙に返事しよう、と言う発想。あまりにも脚本都合すぎる。

さらに、その手紙は「魚屋ミュージシャン」というペンネームの人からで、彼は1980年に生きる過去の人。小さい頃、ナミヤ雑貨店のお悩み相談をしていた懐かしさからか、大人になってから再び手紙を書いて投じてみる。すると、次の日には誰もいないはずのその廃屋から返事が来る(2012年の3人組が書いた返事)。つまり、ナミヤ雑貨店を通じて手紙がタイムトラベルして、過去と未来の人間が文通するよっていう話なんですよ。
でも、誰もいない廃屋から手紙の返事が来るなら「誰かそこに住み着いてるんじゃ」とかってまず最初は疑うだろうにそれもない・・・。なぜか魚屋ミュージシャンもその不思議な現象を素直に受け入れて、さらに手紙を投函するわけです。

うーん、展開に馴染めない。

ちなみに

おおまかにキャラの繋がりをまとめると

3人組はとある養護施設で育った。そしてその養護施設の社長がそこを取り壊してラブホにしようとしている、と聞いて懲らしめようと強盗に入る。

ナミヤ雑貨店に訪れた3人。「魚屋ミュージシャン」「迷える子犬」などのお悩み相談の手紙に返事を書いて文通をする。

「魚屋ミュージシャン」とは、3人のよく知る「セリ」というミュージシャン(彼女も同じ養護施設出身)の弟を命懸けで助けた人物だった。彼が音楽をやめようかと悩んでいる手紙に「ぜひ続けてください」という返事を書かないと、セリの弟が助けられる未来が来ないと知って、3人は返事をした。

「迷える子犬」は昼は事務員、夜はホステスをしている女性で、彼女も親がなく、大叔母夫婦に引き取られて育ったという過去があった。どうしても育ての親に恩返しがしたいので、「愛人になって欲しい」と言う客の提案を聞き入れるかどうか悩んでいる、という手紙の内容だった。この女性に幸せになって欲しいと願った3人は、未来の情報を教えて、不動産と株で儲けられるようにしてあげた。

この「迷える子犬」がビジネスで成功して、3人の養護施設の社長となり、強盗された本人だった。

この流れとは別に、ナミヤ雑貨店の店主がすい臓がんになり、余命3か月を宣告されたところで、新聞記事に乗っていた心中自殺した女性が、自分が相談に乗っていた「グリーンリバー」というペンネームの人だと気付いて「自分の書いた悩み相談の返事が、人を大変な不幸にさせてしまっていたかもしれない」と落ち込んでしまう・・・という流れがあります。
そして店主は息子に「自分の33回忌の日、0時から朝まで限定でお悩み相談を復活させてほしい。そして、今まで相談してくれた人たちに”自分の悩み相談は、あなたの役に立ちましたか”と聞いて欲しい」という遺言を残す。

この33回忌の日というのが3人組が強盗してナミヤ雑貨店に囚われていた晩のことで、この夜に手紙が次元を超えると言う謎の奇蹟が起きた。

店主が店を去る最後の夜にも、33年後の未来から相談者の手紙が届き、最後に白紙の紙が届くという奇蹟が起きる。店主はその白紙の紙に最後の返事を書こうとする。

その白紙の紙とは、3人組が「外から紙を入れてそれが届くか試そう」とした紙だった。

こんな感じで、結構ややこしく話が繋がっているんですよね。
グリーンリバーというペンネームの女性の子どもは心中自殺から生き延びて、例の養護施設で育ちセリの友達になったりとか、とにかく全員がなんらかの繋がりがあるという。

良かったところ

白紙の手紙に対して店主が返事を書いた、その中身がすごく良かった。この白紙は、あなたの心を表しているんじゃないか?というところから始まり、差出人の未来を応援する内容へと繋がっていく。そして、最後に難問をありがとう、という締め括りで、すごくジーンときましたね。

それから魚屋ミュージシャンが作曲した曲にセリが歌詞をつけて歌うシーンも良かった。曲がすごくいい!と思ってたら作ったの山下達郎でした。
エンディングでも山下達郎が流れるんですけど、それもすごくずるいなーと。山下達郎はずるい。

まとめ

キャラのつながりをまとめながらでも、「未来の情報を教えて儲けさせるなんてずるい!」とか「ぶっちゃけ雑貨店のお悩み相談がこんなに盛況になるんだろうか」とか、「何十年も経ってまた手紙を投函してみようと思ったり、”一晩だけの復活!”というのをかつての相談者がそう簡単に見つけられるものかね」とか、ツッコミがけっこう出てくる出てくる・・・。

その店主の悩みの返事がすごくよくて、人々の心に響いていたってことなんでしょうけども、そこを描写されていないのでいまいちそこも良く分からず。

良かったなーと思うところもなくはなかったんですが、微妙さが押し勝った。

やっぱり全体的に世界観への導入が弱かった作品だと思いました。

おかげで主演の山田涼介の演技がもー。迫真に迫るほど笑いがこみあげてしまって・・・特に自分が強盗した女の正体が「迷える子犬」だったという事に気付いて「くっそー!」となるシーンはもう耐えきれずに吹き出してしまって・・・。

ちびぞう母が観ながらポツリとつぶやいた

「映画館で観なくて良かった・・・」

という言葉が全てを物語っているな、と思いました(笑)。

 

 


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スマホの中を見せる秘密暴露ゲーム!映画『おとなの事情』ネタバレ&感想

スマホの中に、人に言えない秘密はありますか?

スマホの中身を見せ合おうゲーム!するよ!!みたいなあらすじに「なんてアホな事を…」と思いつつも、秘密が暴かれてワチャワチャするコメディなんて楽しそうじゃない!!と釣られて借りてみました。

レンタルだったのでパンフなどはなーし。

出演陣で特に知ってる!という人はいなかったんですが、『人生、ここにあり!』のジュゼッペ・バッティストンが出演しています!

公式サイトはこちら

【映画情報】

【原題】Perfetti sconosciuti
【制作国】イタリア
【監督】パオロ・ジェノベーゼ
【脚本】フィリッポ・ボローニャ、パオロ・コステラ、パオロ・ジェノベーゼ、パオラ・マミーニ、ロランド・ラベッロ
【製作】マルコ・ベラルディ
【撮影】ファブリッツィオ・ルッキ
【編集】コンスエロ・カトゥッチ
【音楽】マウリツィオ・フィラルド
【出演([]内は役名)】

  • ジュゼッペ・バッティストン[ペッペ]
  • アンナ・フォリエッタ[カルロッタ]
  • マルコ・ジャリ―二[ロッコ]
  • エドアルド・レオ[コジモ]
  • バレリオ・マスタンドレア[レレ]
  • アルバ・ロルバケル[ビアンカ]
  • カシア・スムトゥアニク[エバ]

【公開日(日本)】2017年3月18日
【上映時間】96分
【配給】アンプラグド
【映倫区分】G
【IMDB】7.8/10.0  (およそ30,900人の評価)

【あらすじ】

新婚カップルや娘の反抗期に悩む夫婦、倦怠期を迎えた2人など、食事会に集まった7人の大人たちが、「メールが届いたら全員の目の前で開くこと」「かかってきた電話にはスピーカーに切り替えて話すこと」というルールを設定し、「信頼度確認ゲーム」を開始する。ゲームが進むにつれ、夫婦間のもめ事や家庭の問題、仕事や性格についての悩みなど、7人の本当の姿が次々と露呈していく。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレしていくよ!)】

☆3.6/5.0

こ、これは・・・!コメディの皮をかぶった恐怖さえ感じる人間ドラマ!!!!!!

笑える場面も確かにあるっちゃあるんですけど、個々の隠し持っていた秘密とやらが「段々洒落にならなくなってくる」んです(笑)

イタリア映画かー。先にそれに気付けば良かった

ちびぞうの個人的見解なんですけども、イタリアの映画というのは「笑いを誘っといてドスンと突き落としてくる映画」が多い。

冒頭に書いた『人生、ここにあり!』もそうですが『これが私の人生設計』『神様の思し召し』なども同じような雰囲気のイタリア映画ですね。なんというか、前触れもなく平気な顔で突然重い展開にしてくるんです。その落差というか、「これから重くなりますよ」という雰囲気がない分、腹に来ますね。

先にイタリア映画って事が頭に入っていれば、おおよその雰囲気もつかめたかもしれません。

そう、つまりはそういう感じの映画だったんです(笑)

イタリア映画『神様の思し召し』感想!人を変えるのは神ではなく”人”。

おおまかな流れ!

  • ビアンカとコジモ(夫婦)
  • エヴァとロッコ(夫婦)
  • カルロッタとレレ(夫婦)
  • 独身の男ペッペ

最初は、仕事の話や、豊胸手術の話だったのが、段々雲行きがあやしくなってくる。

レレという男が、若い女から毎晩10時に送られてくるエロ写真を誤魔化すために、唯一独身男のペッペに「お前と俺は携帯が同じだから交換してくれ」と提案する。

友達のためと渋々了承したペッペ。レレへ送られてきた写真をみんながペッペ宛と思い込み見て爆笑したあと、今度はペッペ宛に届いたメールが物議を醸しだす!!

なんと、ペッペは最近ゲイだという自分に迷っており、みんなに彼女がいる、と伝えていた相手が実は男だった…。その結果、ペッペの携帯に届いたゲイの恋人からのメッセージがレレ宛だということになり、レレの奥さん、そして友達も唖然・・・。

ここからが阿鼻叫喚の始まり。

それぞれ、出会い系だったり、旦那の母親を施設に入れようとしていたりと色々暴かれていくんですが、一番ヤバいのは、コジモという男の元にかかってきた電話

なんとコジモは職場の女と浮気をしており、その女から「どうしよう、妊娠しちゃった…」という内容の電話がかかってくるのだ!!!!妻のビアンカはほぼ発狂状態。かと思えば夫婦仲間だったはずのエヴァも「あんた最低よ」とコジモをこっそりビンタ。そして着けていたピアスをコジモに帰す。

そう、なんとコジモは夫婦で友達だったエヴァとも不倫していたのだ…!!

ゲスいーーーーゲスマン選手権があったら優勝間違いなし。

まぁそんな感じで地獄絵図になったあと、ペッペが素直に「ゲイだったのはレレではなく自分。だけどそれを打ち明けるだけの価値が君たちにないのが分かった(台詞うろ覚え)」みたいに言う。

ラストでは、飛び出していったビアンカを追え!と言われてコジモが追いかけていく・・・すると、何故か平和そうに建物から出てくるビアンカとコジモの二人のシーンに。そして、平和そうに「今夜も楽しかったよ」と解散する7人の姿が。

どういうこと?と思っていると、家に残ったロッコとエヴァの会話が。

「どうしてあのゲームに反対したの?」

「携帯はブラックボックスだ。見てもろくなことにならないのは分かり切ってる」

そう、ここで小さなどんでん返し。

つまり本編の地獄絵図は「もしこのゲームが実際に行われていたらどうなるか?」というifを見せたものだったんです!!!!!!

そして、それぞれの持った嘘がそのままに、解散して映画は終了。

脚本がよくできてる

この、最後の小さなどんでん返しが面白い。

こんな地獄絵図になって関係が破綻するってだけでは単純ですが、「こうはならなかった」という現実があって、しかし観客は全員の秘密を全て知っている

そうすると、彼らのついている嘘も全て見えてくるし、そもそも人間関係ってすごく恐ろしくね??という気持ちになってくるんです。

これはもう、ホラーの域。

やられたー…という後味の悪さ、すごい。

個人的には、ペッペがレレと携帯を交換したことによって、「友達がゲイだった、旦那がゲイだった」という場合のみんなの真のリアクションを見ることが出来たペッペが「君たちに話す価値なかったよ」みたいに言うシーンがすごく深かったです。

ペッペは他のみんなとは少し距離があるキャラクターなので、ペッペがゲイだという事を知らされた場合、きっとみんなはその場では「にこやかに受け入れる」という選択をしつつも、裏で色々と悪口を言ったでしょう。(ペッペが来る前に、ペッペの元カノについてみんなが噂をするシーンから、「変わり者ペッペは話題のネタになる」感じが見て取れますし、ペッペだけはサッカーに誘われない)

もはや友情すら嘘、ゲイというマイノリティに対する偽善も見えてきて、最悪なんです本当に(笑)

いやー、上手だった。

コジモの浮気が発覚したあと、真っ赤なルージュを塗るビアンカのシーンが印象的。

まとめ

どこがコメディなの!?と最後はなること間違いなし。

笑えるシーンもなくはないですけどね(笑)どちらかと言えば恐怖だったり、これホラーじゃんと思う人の方が多いかもしれない。

ワンシチュエーションものなのでずっと同じ家の中での会話劇になります。そういうのが好きな人にはオススメ。

ちびぞうが去年のクリスマス時期にアップした、「絶対に恋人を観てはいけない映画」の中にエントリーできる、そんな作品でした(笑)

絶対に【恋人と観てはいけない映画8選!】気まずい。

 

 


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ロンドン貴族の群像ミステリー。映画『ゴスフォード・パーク』ネタバレ&感想

「完璧な使用人は、先を読むものよ」

友人にオススメだよーと勧められ手に取ってみた今作!

ロンドンのオシャレな雨模様から始まります…。

主演には、なんと、ハリポタのダンブルドア校長を演じていたマイケル・ガンボンとマクゴナガル先生でおなじみのマギー・スミスが夫婦役で出ていると言うハリポタファンにはちょっぴり面白いキャスティング。
その他には、ちびぞうが個人的に気に入っている『クルーエル・インテンションズ』のライアン・フィリップくん、『シン・シティ』のクライヴ・オーウェンなんかも出ています!!

監督のロバート・アルトマンは、マーティン・スコセッシ、ウディ・アレンと並んでアメリカの俳優から最も尊敬される監督の一人である。とwikiさんに書かれていたんですが…すいません全く知りませんでした…あと一本も作品観てません…。

ポール・トーマス・アンダーソン監督の『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』はこの監督に捧げられた作品らしい…という話を聞くところからも、彼の偉大さが垣間見えますね~。

【映画情報】

  • 【原題】Gosford Park
    【制作国】イギリス
    【監督】ロバート・アルトマン
    【脚本】ジュリアン・フェロウズ
    【原案】ロバート・アルトマン、ボブ・バラバン
    【製作】ロバート・アルトマン、ボブ・バラバン、デビッド・レビ
    【製作総指揮】ジェーン・バークレイ、シャロン・ハレル、ロバート・ジョーンズ、ハンナ・リーダー
    【撮影】アンドリュー・ダン
    【音楽】パトリック・ドイル
    【出演([]内は役名)】
    「階上」の人々
  • マギー・スミス[コンスタンス・トレンサム伯爵夫人]
  • マイケル・ガンボン[ウィリアム・マッコードル]
  • クリスティン・スコット・トーマス[シルヴィア・マッコードル]
  • カミーラ・ラザフォード[イゾベル・マッコードル]
  • ジェラルディン・ソマーヴィル[ルイ―ザ・ストックブリッジ]
  • チャールズ・ダンス[レイモンド・ストックブリッジ]
  • ナターシャ・ワイトマン[ラヴィニア・メレディス]
  • トム・ホランダー[アンソニー・メレディス]
  • ジェームズ・ウィルビー[フレディ・ネスビット]
  • クローディー・ブレイクリー[メイベル・ネスビット]
  • ローレンス・フォックス[ルパート・スタンデッシュ]
  • トレント・フォード[ジェレミー・ブロンド]
  • ジェレミー・ノーサム[アイヴぁ―・ノヴェロ]
  • ボブ・バラバン[モリス・ワイズマン]
    「階下」の人々(使用人)
  • アラン・ベイツ[ジェニングス]
  • ヘレン・ミレン[ミセス・ウィルソン]
  • デレク・ジャコビ[プロバート]
  • メグ・ウィン・オーウェン[ルイス]
  • エミリー・ワトソン[エルシー]
  • リチャード・E・グラント[ジョージ]
  • ジェレミー・スウィフト[アーサー]
    キッチンの使用人
  • アイリーン・アトキンス[ミセス・クロフト]
  • ソフィー・トンプソン[ドロシー]
  • テレサ・チャーチャー[バーサ]
    賓客の付き人
  • ケリー・マクドナルド[メアリー・マキーシュラン]
  • クライヴ・オーウェン[ロバート・パークス]
  • ジョアンナ・モード[レネー]
  • エイドリアン・スカーボロ[バーンズ]
  • フランセス・ロー[サラ]
  • ライアン・フィリップ[ヘンリー・デントン]
    警察
  • スティーヴン・フライ[トンプソン警部]
  • ロン・ウェブスター[デクスター巡査]

【公開日(日本)】2002年10月26日
【上映時間】137分
【配給】UIP映画
【IMDB】7.3/10.0  (およそ67,000人の評価)

【あらすじ】

32年の英国、郊外にある貴族のカントリー・ハウス、ゴスフォード・パークに貴族、召使い、ハリウッドから来た映画プロディーサーらが集う。やがて、館の主人が変死する事件が起きたことから、秘められていた人間関係が顕わになっていく。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレもしているよ!)】

☆2.3/5.0

う、うぅーーーーーーん。

雰囲気はとても良い!!!!!

ただ登場人物はめっちゃくちゃ多い!!そしてみんな同じ人に見える!!!(笑)

そして結構、長い…後半の物語が大きく動くまでが結構長い…群像劇がメインなので、そこまでにキャラクターを描く時間が必要なのは分かりますけどね…。

ぶっちゃけちびぞうはそんなに好き…というほどでもなかったですね…。

貴族と召使の群像劇

おおよそのストーリーは、カントリーハウスに集まった貴族たちと召使たちのごちゃごちゃと入り組んだ群像劇が進んでいき、後半館の主人が何者かによって刺殺(本当は毒殺)される。

そしてその犯人は捕まったかどうかは語られず、(おそらく主人公であろう)メイドだけが真実を知り、物語は終わる…という感じ。

殺人事件の真相はこうでした。

招かれた貴族の従者の中に施設暮らしだったというロバート(クライヴ・オーウェン)という男がいて、彼は実は屋敷の主人が自分の工場に勤める女に手を出して出来た子どもであった。父親に捨てられ母親はロバートを生んですぐ死んだと思っており、復讐のために主人を殺す。しかし、本当はロバートが刺殺しようとしたときに主人はすでに死んでいて、毒殺したのは召使のミセス・ウィルソン(ヘレン・ミレン)だった。
彼女は死んだと思われていたロバートの実の母親で、息子が罪に手を染める前に、彼の人生を守るため主人を殺したのだという…

実際、殺人事件は起きるのでミステリーだと思うのですが、ぶっちゃけこの展開はあまりにも簡単に予測できてしまう。ので、ミステリーとして楽しむよりかは貴族と召使の間の複雑な群像劇を楽しむ方が良いと思われます。

雰囲気も楽しもう

オープニングが雨から始まって、エンディングは晴れやかな天気で終わっているように、なぜか不思議と後味がスッキリする映画なんです。

物語だけを観れば息子を守るために殺人を犯し、さらに母親が生きているという事実も明かすことなくサヨナラになってしまうとっても切ない話なんですが…。不思議と後味スッキリ。

従者としての強さのようなものにも惹かれますし、イギリス貴族独特のエレガントさ、オシャレさ、人間模様、空気感もぜひ、楽しんでもらいたいです。

 

あと、ライアン・フィリップくんが美しいよ!!!!!!

 

 


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か行

天才児の育て方?映画『ギフテッド』ネタバレ&感想

「メアリーがこんなに素敵で賢く優しい子なら――育て方は正しかった」

映画仲間たちとの忘年会にて、鑑賞。

何の前知識もなく予告も観ずに行ってきました!

監督は『500日のサマー』のマーク・ウェブ氏!そして主演にはキャプテン・アメリカで有名なクリス・エヴァンス!

子役のマッケナちゃんがとにかく可愛いです・・・。

タイトルにもある『ギフテッド』というのは、”特別な才能を持つ子ども”という言葉。この映画で初めて知りました。

パンフはこんな感じ。

来ました!フォックスサーチライトマガジン!Vol.9!お洒落!
50Pで税込み820円。

ギフテッド教育についての座談会のページが非常に興味深かったです。

【映画情報】

【原題】 Gifted
【制作国】アメリカ
【監督】マーク・ウェブ
【脚本】トム・フリン
【プロデューサー】カレン・ライダー、アンディ・コーエン
【エグゼクティブ・プロデューサー】グレン・バスナー、ベン・ブロウニング、モリ―・アレン
【撮影監督】スチュアート・ドライバーグ、ASC
【プロダクションデザイナー】ローラ・フォックス
【編集】ビル・バンコウ、ACE
【コスチュームデザイナー】アビー・オサリヴァン
【音楽】ロブ・シモンセン
【音楽スーパーバイザー】ランドール・ポスター&メーガン・カリアー
【出演([]内は役名)】

  • クリス・エヴァンス[フランク]

  • マッケナ・グレイス[メアリー]

  • リンゼイ・ダンカン[イブリン]

  • ジェニー・スレイト[ボニー]

  • オクタヴィア・スペンサー[ロバータ]

【公開日(日本)】2017年11月23日
【上映時間】101分
【配給】 20世紀フォックス映画
【映倫区分】G
【IMDB】7.6/10.0  (およそ人53,400の評価)

【あらすじ】

生まれて間もなく母親を亡くした7歳のメアリーは、独身の叔父フランクとフロリダの小さな町でささやかながら幸せな毎日を送っていた。しかし、メアリーに天才的な特別な才能が明らかになることで、静かな日々が揺らぎ始める。メアリーの特別扱いを頑なに拒むフランクのもとに、フランクの母エブリンが現れ、孫のメアリーに英才教育を施すため2人を引き離そうと画策する。母の画策に抵抗を続けるフランクには、亡き姉から託されたある秘密があった。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレしているよ!)】

☆3.8/5.0

2017年ベスト1を狙えたかも!

と、思うほど面白いな・・・と感じました。

が、しかし映画仲間7人で観たんですが、意見は半々、全くダメな映画だと言う人もいれば相当良かったと褒める人もいる結果でした。

行間を読ませる演出が多い

意見が大きく割れる原因についてはおそらく、「物語の穴」の部分が多く、不明瞭な情報をとっちらかせてる印象があるからでしょうかね。

ツッコミどころが多い。とか、説明不足。とか。

ちびぞうは、この不明瞭な点に関しては曖昧なままでも十分想像で補完出来うるなと思いました。

脚本が好き

例えば、序盤でメアリ―が持つ数学に突出した才能を大人が見出す辺り。彼女が大人顔負けの頭脳を持っていることが発覚しますが、フランクの話す”入念に”という言葉の意味をメアリーは知りません。
「入念って?」
「知らないなら学校に行かなきゃね」
というやり取りがあるんですが、これはメアリーが突出しているのはある1点の才能の部分のみで、それ以外は普通の7歳の子どもと何ら変わらない、という事を示すシーンでもあります。

そして”普通な子どもとして普通の学校に通わせたい”というフランクの想いもここで見えてきます。たったこれだけのやり取りで分からせる!そういう会話のテクニックが多くみられる映画だと思いました。

群像劇でもある

パッと見は、姪っ子と叔父の家族の愛の物語であり、特別な才能を持っているがゆえに大好きな人と引き離されてしまう、という切なさが描かれているお涙頂戴な作品・・・なのですが。

実はこの作品、群像劇でもあると思うんです。

  • メアリ―の自殺した母親ダイアンの悲しい人生と、母親への想い
  • 数学に人生を捧げられなかった自分の選択を呪い、その全てを子ども、そして孫に託そうとする祖母イブリン
  • ギフテッド教育を受けたが”数10人”が辿り着ける天才の高みには辿り着けなかったフランクの想い
  • 数学の才能を持ち、普通の学校では生きにくさを感じているメアリー

主にこの家族の、それぞれの想いが交錯した群像劇なんですよね。
どの人にも人生があって、考え方があって、己のためであったり、誰かのためであったり、選択し、後悔し、何かを委ねたり、取り戻そうとしたりする。
そんな人間としてのあがく姿というのが彼らの関わりを通して見えてくる。

そこが面白かった・・・!!!

泣けたシーン

ちびぞう的に泣けたシーンは

  1. 祖父イブリンが裁判で「ダイアンの愛していた男性と無理やり引き離したこと」を理由に自殺の原因は貴方にあるのでは?と言うニュアンスで暗に責められ、己の主義主張(ダイアンが数学を愛していたこと、彼女が数学に徹することにどれだけの歴史的価値があるかなど)を熱弁する場面
  2. フランクに「離れたくない置いて行かないで約束したじゃない」と縋りつくメアリーの場面
  3. 実は難題の証明を達成していたダイアンがそれをフランクに託し、「母親の死後」に公表して欲しいと頼んだと気付かせる場面

この3つですかね。

1は、とにかく母親の狂信的なまでの数学への固執が悲しくて悲しくて。とても可哀そうな人にも見えるけど、でも言っている事が100%間違っているかといえばそうでもない・・・。自分でも自分のおかしさは理解していて、それでも認められない。そんな彼女の熱弁になんとも言えない気持ちになり、涙腺がやられましたね。

2はメアリーの名演技が涙を誘います。ほんとずるい。

3は、個人的に息を飲んだ名シーン!
「死後に公表してくれと頼まれた」
「ダイアンが死んだのは6年も前よ」
「彼女の死後じゃない」
この3つのセリフのやりとりだけで・・・見えてきます。ダイアンの真意、母親への想い、自殺の理由・・・ギフテッド教育の闇。そしてこのイブリンに対する復讐とも言える遺言は、母親の異常なまでの数学へのこだわりが前半で強く描かれれば描かれるほど、効いてくる演出になってるんです。
それが本当に上手だなぁと思いましたね。

まとめ

パンフレットで初めて知りましたが、特別な子ども達に受けさせる「ギフテッド教育」というものがあるんですね。

学校に適応できない子供は「普通ではない」ように見えて実は才能を持っている・・・。というのは親にとってとても大きな希望になりますよね。

だからと言って、本当に一般的な子どもたちの過ごす時間から切り離し、特別な教育を与えることだけが彼らのためになるのか?という疑問。本作はそこにスポットを当てた映画です。

そして、ただ単純に「子どものあるべき場所」というものを示しているだけでなく、「ギフテッド教育」で目覚ましい結果を残せなかった人もまた親になる、という教育が残した傷の連鎖のようなものも合わせて見せてくれるところがとっても興味深い作品。

普通に生きる、その人らしく生きる、そして何よりも「自分が楽しめる人生を歩む」事の大切さを教えてくれる。素晴らしいです。

クスッと笑える場面もあるし、笑って泣けてほっこりできる、

2017年では、上位3本に入る名作!

最後にこれだけ

猫を救う人に悪い奴はいないよ!!!!!(笑)

 

 


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わ行

”独り”で幸せになる方法?映画『ワタシが私を見つけるまで』ネタバレ&感想

シングルでいるのもラクじゃない!?

レンタル屋で母が手に取ったので、観ることになった本作。

実は『あと1センチの恋』の監督で、原作小説は『そんな彼なら捨てちゃえば?』の人だったみたいですね!しかも製作総指揮にドリュー・バリモアの名前が!

個人的に有名女優さんが製作している映画はあまり成功しない・・・というイメージがあるんですがどうなんでしょうか!

個人的に、『ピッチパーフェクト』で今注目している女優さん、レベル・ウィルソンが助演しているということでそこが地味に気になっています!

ワーナーの公式サイトはこちら

【映画情報】

【原題】 How to Be Single
【制作国】アメリカ
【監督】クリスチャン・ディッター
【原作】リズ・タシーロ
【原案】アビー・コーン、マーク・シルバースタイン
【脚本】アビー・コーン、マーク・シルバースタイン、デイナ・フォックス
【製作】ジョン・リカード、デイナ・フォックス
【製作総指揮】ドリュー・バリモア、マーカス・ビシディ、リチャード・ブレナー、マイケル・ディスコ、デイブ・ノイスタッター、ミシェル・ワイス、ナンシー・ジュボネン
【撮影】クリスティアン・ライン
【美術】スティーブ・サクラド
【音楽】フィル・アイスラー
【音楽監修】シーズン・ケント
【出演([]内は役名)】

  • ダコタ・ジョンソン[アリス]
  • レベル・ウィルソン[ロビン]
  • デイモン・ウェイアンズ・Jr[デビッド]
  • アンダーズ・ホーム[トム]
  • アリソン・ブリー[ルーシー]
  • ニコラス・ブラウン[ジョシュ]
  • ジェイク・レイシ―[ケン]
  • ジェイソン・マンツォーカス[ジョージ]
  • レスリー・マン[メグ]

【初公開日(中国)】2016年1月8日
【上映時間】110分
【配給】ワーナー
【IMDB】6.1/10.0  (およそ65,000人の評価)

【あらすじ】

これまで一度も彼氏が途切れたことのないアリスは、自分を見つめ直すべく同棲中の恋人と距離を置くことを決め、ニューヨークで暮らす産婦人科医の姉メグの家に転がり込む。アリスが就職した法律事務所の同僚ロビンは、毎日のように違う男性と一夜限りの関係を楽しんでいる。一方、ロビンが通うバーの上で暮らすルーシーは結婚願望が強く、デート相手紹介サイトで夫探しに明け暮れていた。【引用元:映画.com

【感想】

☆2.6/5.0

”独り身でいる”という事をテーマにした群像劇!

独り身、というのは独身でいる、という事とも少し違って、今作では「彼氏がいない状態」も含めてテーマにしている。だからと言って「独身万歳、独り身最高!」という作品ではないので注意。

というのも、あらすじにも登場する4人の女性たちの中で、彼氏と別れて姉メグの家に転がり込むアリスを主軸にした群像劇として、それぞれの女性が幸せを見つけるまでを描いているのだが

例えば、アリスの姉メグは、一人で人工授精をして赤ちゃんを授かろうとして、妊娠した途端に自分を好いてくれる年下の男子と出会う。そして今までの経験からその男性を拒もうとするものの、結局は彼の押しに根負け?する形で付き合いだす。

そして、一人で妊娠したという事実も勇気を出して打ち明け、彼と共に赤ちゃんを育てるという結末になる。というふうに、きちんと「男性と共に生きることの幸せ」というのも描かれている。

と、思えばアリスの同僚ロビンは、独身を楽しむ女の権化のようなキャラクターで、毎日クラブやバーに通いつめ日毎に男を変え「同じ相手とは2度寝ない」という感じの破天荒キャラ。

つまり、「人それぞれ色んな幸せへの向き合い方があっていいよ」と言いつつ、いちばんに言いたいことをメインに押し出していく構成になっている。

一番に言いたいことというのはつまり主軸になっているアリスの話

今まで彼氏が途切れたことがなく、自分と向き合ったことがないアリスが一人になる時間を持ち、様々な生き方をする女性たちと関わることによって友情や家族愛を育みながら「男と生きることに必死になる前に、自分自身と向き合って、一人でいられる時間の幸福さも知ってみよう」という話なのである。

人によって違う、それぞれの幸せというものを追い求める色んな女性が出てくるので、独身女性にとっても既婚女性にとっても腹立たしい!となるようなお話ではなく、「あくまでそんな選択肢もあるよね」と気軽に観れるところがこの映画の良さかなと思う。

キュンポイントもある

メグの彼氏になりたい男が、「クリスマスの木は枯らせてしまうから」と言われて人工の木を買ってくるシーンがお気に入り。

駄目と言われてもあきらめず、「これならいいでしょ?」と別角度から提案してくれるってのはいいですねぇ・・・ただし好意を持ってる男性にされたら嬉しいよねって前提

シングルをテーマにしながら、きちんとキュンさせるポイントも抑えているし、うまくまとまっているなぁ。

レベル・ウィルソンがやっぱり最高だった

超おデブなのに美人!そして可愛い!憎めない!

痩せたら絶対に美人ですよねこの人。

今作でもパワフルなキャラがさく裂していて、何度も笑わせてくれる。

それから派手なファッションや小物も可愛くて、こんな友達本当にいたら楽しいなと思います(笑)

さすがコメディアンであるだけあって、「女優だからこんなことしないのよ」みたいなラインがない!下品なことでもなんでもかんでもやってくれる安心感があります。

大好き。

まとめ

家族愛あり、同性との友情あり、下ネタあり、笑いあり、ほろりあり、楽しいドタバタアホコメディでした(笑)

と、言いつつ点数が少し低めなのは以下が理由。

シングルの良さを説いてる作品ではないんだよーってところが鑑賞者に伝わるまでがハッキリしなくて、この映画はどういう目線で観ればいいのか?と迷うところがありましたね。

色んな生き方があっていい、というのは色んな人に媚び売ってる感もあって、もう少し片側に突っ切ったテーマでも良かったのかなーと思います。シングルで生きる方が幸せだ!と極端な事を言うのが勇気が要るように、映画でも極端な描き方をするのは勇気がいると思う。でも色んな方向に気を遣うと、少しだけ中途半端な出来になってしまうのかなと、思った本作でした。

 

 


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ま行

瑛太×ガッキーの卓球ラブコメ!映画『ミックス。』ネタバレもある感想

偶然の出会い(“ミックス”)が、わたしの人生を変えた……。

なんとも楽しそうなCMが印象的な今作!!

予告編でも使われているSHISHAMOの『サボテン』がすごく可愛らしい楽曲ですね(*’ω’*)

劇場で観る予定はなかったんですが、母が観たい!と言うので行ってきました~。

脚本がリーガルハイの方だという事で、期待も高まります!

パンフはこんな感じ!

写真でも分かる!キラキラ加工が可愛いです~。34Pで税抜き667はまぁまぁ普通。中は、分かりやすい人物相関図や、ポップなデザインのあらすじが載っていました!それ以外にも、卓球のちょっとした豆知識(ラケットの種類や握り方、プレイスタイルなど)が載っていて面白い!ちょっぴり興味が湧いてきます!

裏表紙。

足首の包帯を結び直してあげるシーンですね~。その人だけが出来ることを使った、ちょっとした優しさが見えるシーン。良いです。

【映画情報】

【制作国】日本
【監督】石川淳一
【脚本】古沢良太
【製作】石原隆、市川南
【プロデューサー】成河広明、梶本圭、古郡真也
【撮影】佐光 郎
【照明】加瀬弘行
【録音】高須賀健吾
【編集】河村信二
【VFX】山本雅之
【VFXプロデューサー】赤羽智史
【音楽】末廣健一郎
【出演([]内は役名)】

  • 新垣結衣[富田多満子]

  • 瑛太[萩原久]

  • 広末涼子[吉岡弥生]

  • 瀬戸康史[江島晃彦]

  • 永野芽郁[小笠原愛莉]

  • 佐野勇斗[佐々木優馬]

  • 蒼井優[楊]

  • 森崎博之[張]

  • 久間田琳加[佐野しおり]

  • 山口紗弥加[佐野聖子]

  • 真木よう子[富田華子]

  • 斎藤司(トレンディエンジェル)[萩原の上司・石原]

  • 鈴木福[後藤田タケル]

  • 谷花音[日高菜々美]

  • 中村アン[佐藤風香]

  • 吉田鋼太郎[山下誠一郎]

  • 生瀬勝久[ジェーン・エスメラルダ]

  • 田中美佐子[落合美佳]

  • 遠藤憲一[落合元信]

  • 小日向文世[富田達郎]

【公開日(日本)】2017年10月21日
【上映時間】119分
【映倫区分】G
【配給】東宝
【IMDB】6.5/10.0  (およそ20人の評価)

【あらすじ】

。幼い頃、卓球クラブを経営していた母のスパルタ教育により、天才卓球少女として将来を期待された多満子だったが、母の死後は普通の人生を歩んでいた。ある時、恋人を会社の新人社員に寝取られたことをきっかけに、逃げるように田舎に戻った多満子は、いまや赤字経営に転落した卓球クラブを立て直すことになる。そのために全日本卓球選手権の男女混合ダブルス(ミックス)部門への出場を目指すことになった多満子は、クラブに通う落ちぶれた元プロボクサーの萩原とコンビを組むのだが……。【引用元:映画.com

【感想】

☆3.1/5.0

うーん、爽やか!!!

嫌味のないスポ根ラブコメ!

脚本が良い!

瑛太とガッキーの恋愛模様はささやかで、控えめで、さらっとしたキスシーンもなくても良いくらいでしたね・・・。

というか、キャスト陣が端から端まで有名ぞろいで、「次は誰が出てくるんだろう!」というワクワク感もあってね。観ていて楽しい。v

監督がポップな演出にしたい、とパンフに書いていた通り、非常にポップでハートフルな物語でした。

主演のガッキーと瑛太のストーリーだけでなく、彼らの通う卓球クラブのメンバーそれぞれにもドラマがあって、二人の主軸のドラマに沿いつつも、彼らは彼らなりの終着点にしっかりと到達している。群像劇としての一面もあって、構成がすごくお上手だな、と思いました。

卓球の描かれ方

卓球は小学5年の時にクラブでやった程度しか関わったことはありませんが、わりと好きなスポーツではあります。のわりに知らないことだらけで、たくさんのプレースタイルがあり、色んなラケットがあり、その持ち方にも種類がある。

その卓球というスポーツを通して「人生には色んな形があり、どういう風に生きるかはその人それぞれである」というメッセージ性に話を上手いことかぶしてきているのかな、と・・・!

 

ラストは僅差で負けちゃうっていうのは予想出来る展開ではありますが、「相手がミスするギリギリのライン」で負かされる感じが上手。勝負には負けてるけど、実力では勝ってる感じというのがするので、不思議と悔しさより「せいせいした!」という気持ちが勝ります。

地味にCGがすごい

卓球のシーンは迫力があって、本当にガッキーと瑛太が強そうに見えます(笑)

が、実はボールの運びはCGでやってるそう。すごい!本当に試合しているように見える(笑)

試合の相手には本物の卓球選手が出てきたりしているみたいなので、卓球ファンにはたまらない作品かもしれませんね!

ガッキーはガッキー

リーガルハイにしても、逃げ恥にしても、今作にしても「ガッキーはガッキーだなぁ・・・」という感じですね。演じ分けもう少ししてほしいな!というわがまま!可愛さは抜群なんですけどね!!

しかし毎度どうして似たような髪型なんだろうー。

別の髪型にすると「桐谷美玲に似てる」と言われてしまうので、ガッキーブランドを大事にしているのかな?と思いますね。

まとめ

リーガルハイ好きなので、脚本家の好みもあるとは思いますが、クスッと笑えてジーンと胸温かくなり、ちょっぴりキュンできる、楽しい映画でした!

家族みんなでというよりは、友達、もしくは恋人と観るのがオススメですかね!

 

 


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酷評相次ぐ例のEXILE映画『HiGH&LOW THE MOVIE』ネタバレ&感想

共に闘い、共い悲しみ、共に強くなる

いやぁ、普通に生きてたら絶対に観なかったであろうこの映画ですが(笑)

映画仲間が「ハイローの映画があまりにも酷評されてて地味に気になってしまう」と言い出したもんだから大変・・・。酷い映画と聞けば観たくなってしまうのが映画好きの悲しいサガ、ですよね(ですよね?(笑))

勿論、DVDでの鑑賞。ちなみにドラマ版は観ていないです。

おそるおそる観てみました・・・

公式サイトはこちら

【映画情報】

【制作国】日本
【監督】久保茂昭
【脚本】渡辺啓、平沼紀久、TEAM HI-AX
【企画プロデュース】EXILE HIRO
【アクション監督】大内貴仁
【撮影】鯵坂輝国
【照明】平野勝利
【録音】照井康政
【美術】橋本創
【音楽】中野雄太
【音楽プロデューサー】佐藤達郎
【コスチュームプロデューサー】小川哲史
【出演([]内は役名)】

  • AKIRA[琥珀]
  • 青柳翔[九十九]
  • 高野裕之[太田]
  • 岡見勇信[古西]
  • 井浦新[龍也]
  • TAKAHIRO[雨宮雅貴]
  • 登坂広臣[雨宮広斗]
  • 岩田剛典[コブラ]
  • 鈴木伸之[ヤマト]
  • 黒木啓司[ROCKEY]
  • 山田祐貴[村山良樹]
  • 窪田正孝[スモーキー]
  • 林遣都[日向紀久]

キャストが多すぎるのでこちらをどうぞ

【公開日(日本)】2016年7月16日
【上映時間】130分
【配給】松竹
【映倫区分】G
【IMDB】6.1/10.0  (およそ110人の評価)

【あらすじ】

「山王連合会」「White Rascals」「鬼邪高校」「RUDE BOYS」「達磨一家」という5つのチームがしのぎを削り、各チームの頭文字をとって「SWORD地区」と呼ばれる荒廃した危険な街。5つのチームが台頭する以前、一帯は伝説のチーム「ムゲン」によって支配されていた。そんなムゲンと、彼らに屈しない雨宮兄弟が激突し、ムゲンは解散してしまうが……。【引用元:映画.com

 

【感想(わりと酷評しているよ!)】

☆2.5/5.0

お、思ったより普通に観れたよ・・・!!

まず、基本の期待値が低すぎたところが良かったかもしれません。

最初に思ったのは

登場人物が多い!!!!

ということ(笑)

まず一番最初に、この映画のさらっとした概要が登場人物紹介と共に数分のミニムービーとして見せられるんですが、ぶっちゃけそこが一番楽しい(笑)

ムゲン、という組織の成り立ち、雨宮兄弟という無敵の二人兄弟とのぶつかり合った後の解散、そしてムゲンが統一していた場所に出てきた5つの組織。

この5つの組織を狙う外国組織やヤクザの存在。

立木さんのハイテンションなナレーションで送られる、この登場人物紹介だけでも100人くらいは出てきます(笑)

覚えきれるわけがないよ・・・!!

そこはDVD鑑賞で良かった。冒頭の人物紹介の部分だけ何度も繰り返し見返しました(笑)

友達が拾ってきてくれた相関図を紹介します。これを見てキャラの多さが分かって頂けるかと。

お気に入りのキャラを見つけることが大事

だと思いますね。この映画は。

ちびぞう的には、組織ではホスト&V系のホワイトラスカルズと、

パルクールっぽいアクションを見せてくれそうなRUDEBOYSが気になったのと、

それからメガネ男子の轟君!!が気になりました(笑)

まぁ高校生には見えないんですけど(笑)

好きなキャラクターを応援出来れば、きっと楽しめます!

何気に見応えのあるアクション

話の筋としては、5つの組織が治めるSWORD地区(組織の頭文字を取ってる)を狙っている海外組織やらヤのつく組織があって、その海外組織が、かつてSWORD地区がムゲンという組織によって治められていた時のトップの男「琥珀」をそそのかしてSWORDをぶっ潰そう!と計画を立てたのが始まり。

琥珀さんは琥珀さんで、仲間が何者かに殺された事件に負い目を感じていた&その犯人に復讐したい、という目的があって海外組織に加担する・・・。という流れになるんですねー。

そして、かつてのムゲンでの仲間であったコブラが率いる山王連合会とも袂を分かつ事になる!!

そいでまぁ、ドラマ版だと互いにいがみ合って抗争を繰り広げていたであろうSWORDが、一丸となって共通の敵と戦う。というのが今回の見せ場かな。

正直、琥珀さんは顔芸がすごくて

お話もとっても臭くて後半はあんまり見られた感じではないんです、が、(笑)

その最後のシーンの一歩手前。

この5つの組織が共闘するシーンのアクションが結構楽しい!!!

見てください。これが日本ですか?まるでマッドマックスですよ!!

アクション監督の大内さんは、るろうに剣心とかでもアクションを担当していた方のようですね!るろうには評判良かったもんなぁー。

ルードボーイズのパルクールとブレイクダンスを合体させたようなアクションは見ていて楽しいですし、画面の至る所で、それこそ500人くらいの人たちが一斉に殺陣をしている!長回しのシーンなんかも地味にあって、かなり見応えあるかと思います。

きっとちゃんと全員に計算された台本があるのかな・・・。適当に殺陣してるだけ、だったらそれはそれですごいですが(笑)

まとめ

物語の内容は、とっても陳腐というか・・・使い古されたヤンキーの友情物語といった感じ。

あと琥珀さんの顔芸がすべてを持っていきます。

ところどころ差し込まれるTAKAHIRO氏のコミカルな演技も(演技と呼んでいいのか憚られるけども)、内臓がかゆかゆかゆかゆ!となります。

それからこれはどうしても言いたいんですけども、話の内容と

血生臭さが比例してないんですよ!

もっと悪役は悪いことしてほしい!!

もっと!女性の悲鳴を!身の毛もよだつような恐ろしい悪行を!!

アクションシーンには血糊が足りない!もっとぶちまけて!腕も折れたり取れたりしていい!

顔もぼこぼこにゆがませて!!!

 

・・・でも、みんなキレイに戦っています・・・。

きっと、この映画を求めている客層がそんなものは必要としていないんだろうな・・・と思いつつ、遠い目になるちびぞう。

この映画を楽しむポイント、それはただ一つ。

お気に入りのキャラクターを見つけること。

それだけです!!!

 

散々色々言いましたが、多分続編も観てしまうだろうし、ドラマ版も借りてきてしまいそうなんだよなぁ・・・(笑)

不思議な魅力を持った一本です。本当に。

どうでも良いけど、ガチで戦う女性だけの組織はないんですか?

 

 


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超平和バスターズのアニメ映画『心が叫びたがってるんだ。』第二弾!感想&ネタバレ

君のおしゃべりがとまるように

口にチャックをつけてあげよう

あの花(あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。)”ファンの皆さん待望の、次作に等しい作品が来ました!!(内容はリンクしていません)

この作品は映画館に観に行ったんですが、観終わった後とあるキャラクターへの憤りが凄くてですね・・・(笑)

もちろんラストは号泣していたんですけども、どうしても納得出来ずに映画仲間とそのとあるキャラクターへの憤りをぶつけあったりしていました(笑)

この2017年夏に”ここさけ”がまさかの実写映画化ということで、テレビで放映されていたものを観返してみましたー。

ちなみに映画館のパンフはこんな感じです!

50Pという背表紙のある大作パンフ!しかし900円!やはりコストが・・・。

ちなみに劇場公開の時に入場口で劇中ミュージカルのパンフレットも一緒に配られていました。

田舎町の高校が行う地域ふれあい交流会のパンフにしてはハイクオリティ!すごくセンスを感じますね!ちなみに裏側

しっかりとミュージカルのキャストも書かれていて、中は全8章に分かれた劇のあらすじと、そこに使われている劇中曲が載っていましたー。

【映画情報】

【副題】Beautiful Word Beautiful World
【制作国】日本
【監督】長井龍雪
【脚本】岡田麿里
【キャラクターデザイン・総作画監督】田中将賀
【原作】超平和バスターズ
【音楽】ミト(クラムボン)、横山克
【主題歌】乃木坂46 – ”今、話したい誰かがいる”
【声の出演([]内は役名)】

  • 水瀬いのり[成瀬順]

  • 内山昴輝[坂上拓実]

  • 雨宮天[仁藤菜月]

  • 細谷佳正[田崎大樹]

  • 村田太志[三嶋樹]
  • 高橋李依[宇野陽子]
  • 石上静香[江田明日香]

  • 大山鎬則[相沢基紀]
  • 古川慎[岩木寿則]

  • 藤原啓治[城嶋一基]

  • 吉田洋[成瀬泉]

【公開日(日本)】2015年9月19日
【上映時間】119分
【配給】アニプレックス
【前作】あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。
【IMDB】7.4/10.0  (およそ1,600人の評価)

【あらすじ】

あることをうっかり話してしまったため家族がバラバラになり、突然現れた玉子の妖精に「二度と人を傷つけないように」とおしゃべりを封印されてしまった少女・成瀬順。もともとは元気な女の子だったが、その事件がトラウマとなり、ずっと目立たないように静かに生きてきた。そんな順が「地域ふれあい交流会」の実行委員に任命され、ミュージカルの主役にも選ばれてしまい……。【引用元:映画.com】

【感想】

☆3.6/5.0

結論から先に言えば、やっぱり面白かった!!です!

序盤の設定に少しツッコミを入れたくなる気持ちはあるし、両親はあまりにも自己中だし、坂上くんにはどうしても憤りたくなってしまうんですが、”普通の恋愛映画・青春映画ならこうなるだろう”というお約束を裏切っていく脚本はやっぱり上手く出来ているし、(観客を裏切ろうという敢えての)勇気があるし、斬新で面白いのかな・・・と。

青春×群像劇 というセットに弱いので、個人的に評価が上がっている可能性はありますが。

劇中で使われるオーバーザレインボウという曲

オズの魔法使いというミュージカル作品から抜粋した楽曲ですが、ここからこの映画のメインの四人

  • 喋れない内気な女の子・・・成瀬
    • 腕を壊した野球部の元エース・・・大ちゃん
    • しっかり者のチア部の部長・・・仁藤
    • 音楽好きな草食系男子・・・坂上くん

彼らが、オズの魔法使いに登場する

  • 不思議の国に迷い込んだ主人公、ドロシー
    • 脳が欲しいカカシ
    • 心が欲しいブリキの木こり
    • 勇気を手に入れたいライオン

になぞらえられているのかな?と想像できますよね!突然玉子の妖精が出てくるお伽話のような世界観も、オズに迷い込んだドロシーの世界観と一致します。

おそらく主人公の成瀬がドロシー。そして道中出会う三人をドロシーは最終的に救う流れになる。カカシとブリキの木こりとライオンがそれぞれ誰にあてはまるのかは個々でまた色々考えられるとは思いますが、

  • まっすぐ野球に向き合おうとした大ちゃん
  • 想いを口に出せるようになった坂上くん
  • 見て見ぬふりをしていた気持ちに向き合おうと決めた仁藤

ドロシーがオズで三人を救ったように、成瀬との交流を通して三人が成長・変化していくところもリンクしているなと思いました。突拍子もない設定だったり、最後のどんでん返しだったりと斬新ではあるんですが、それでもお話の定石はしっかり守っている・・・よく出来た脚本だなと思いました。

成瀬の紡ぐ物語のラストの変化

二度目の鑑賞ですしせっかくなので、今回は成瀬は、どこで坂上君に恋をしたのか。

という事に注視しながら見ていました。

一番最初に恋に落ちたように見える演出がされているのは、坂上くんがアコーディオンを弾き語りながら玉子の歌を歌っているのを成瀬が目撃するシーン。しかし実はここは成瀬は恋に落ちてないかもしれない、と思えてきました。

ただ単に、自分の状況とリンクする歌を歌っていた坂上君に「あの人は私の心の中を見ている!?」という混乱に近いファンタジーな驚きを持つんですよね。

その後も、頭の中を覗き込まれているように感じてパニックになったりする場面がありますが、きっとあの頃はまだ恋に落ちていないはず・・・。

ちなみに、坂上くんがまるで成瀬の心の中を覗き込んでいるかのような発言ができたのは、二人が似た者同士だったから(家庭環境や想いを口にできなくなった現状がリンク)というだけなんですが、それが成瀬にとっては何でも自分の事を分かってくれる、助けてくれる王子様のように感じていったのかもしれないですね。そこが大きなミスリード(観客にとっても成瀬にとっても)になっているのが憎い演出です・・・。

二度目の鑑賞で気付いたのは、成瀬が考えた脚本のラストが最初はハッピーエンドではなかった、という部分。

お城の舞踏会に憧れた女の子は沢山の言葉で人々を傷付け、最後には断頭台で首を切られてしんでしまう。その首から、少女の本当の気持ち(王子への愛とか)が溢れ出し、人々は少女の本質を知る・・・。

というラストなんですよね。もしかしたら成瀬はまだこの時点でも、自分という存在にハッピーエンドは来ないと認識していたのかも。そう考えて見ていると、成瀬が「ラストを変えたい」と言い出したところでピンと来ますね!!

きっともうこの頃には成瀬は坂上君には恋をしていたし、「自分にも幸せなラストがあるかも」と夢を見る気持ちが動き出していたはず!!そう思うと本当に切ないです。おそらく、ハッキリどこで恋に落ちたかは言えませんが、このラストを変えたいと言い出す成瀬と、彼女の心境は重ねられていたのかな、と。

結局ラストは、坂上君の意見により成瀬の言っていたものとは変化し【ハッピーエンドとバッドエンドを同時に行う】というものに変わりました。これも成瀬の行く末を暗示するようなラストですよね。ううーん上手です!!

もう少し欲を言うなら

最後、ミュージカルから逃げ出した成瀬を坂上君が発見、言いたいことを全て受け止めると言う坂上君に想いをぶつける成瀬。

多分ここで観客のフラストレーションを発散できる仕組みにしたかったんだと思います・・・。

本来なら、観客の言いたいことを成瀬が代弁して発散し、改めて告白→しっかりと断られることで腹をくくるというか、悲しいし悔しいけれど彼女的にはスッキリとけじめがつけられた場面だと思うので、それに比例して観客もスッキリしたいところなんですが。。個人的にはまだ足りなかったな・・・。KY優男の坂上くんの罪はそれほど重いと感じました(笑)

どうでもいい話にそれますが、序盤で話に上がった仁藤が”付き合っているが名前を言えない相手”というのは同じクラスで同じくチア部の女の子(短髪で仁藤と仲良し)なのではないか?仁藤は決して人には気軽に言えない恋をしている!と、無駄な予測を立てて観てしまっていた(笑)ので、正直、仁藤は高校から同性愛に悩む女子に変化し、坂上君も失恋する

くらいのオチをつけてくれても良かったんですよ!(笑)成瀬と一緒に失恋して然るべき!それならまだ納得いったかな!!(笑)

泣けたポイント

実は裏の王子である大ちゃんの野球部のサイドストーリーもすごく面白いです。

(ミュージカルで玉子を演じた大ちゃんが最後は王子に切り替わるという演出も面白くて好きです。彼女の中の玉子問題が本当に解決に向かっていく(玉子の王子化)という明るい未来が予測できますね^^)

①ファミレスで自分の悪口を言っている野球部員と鉢合わせしてしまう大ちゃん。勿論キレに行く大ちゃん(笑)そうすると逆に、大ちゃんが腕を壊したことでエースに格上げされた山路くんにキレられてしまう大ちゃん。そこで大ちゃんをかばって

「言葉は傷つけるんだから。絶対に取り戻せないんだから」

と言う成瀬のシーン。ここが泣けます。言いたくないのに言ってしまった言葉とか、二度と取り戻せないよなぁ・・・と思うと切なくて。きっと誰しも経験がありそうな部分だからこそ響くんでしょうね。

その後、山路とキャプテンである三嶋に頭を下げに行く大ちゃんのシーンも凄く良いですし、成瀬達に頭を下げて自分も仲間に入れてくれ。と頼む大ちゃんも素敵。それを満足そうに眺める三嶋の表情からも「こいつ良いヤツ!」と伝わってきます。

何気に野球部のキャプテンの三嶋くんは、元エースと現エースの間に入ったり、野球部員と大ちゃんの摩擦をなんとかしてやろうと悩んだり、クラスでミュージカルどうする?という話題の時に「それぞれやれる範囲で手伝えば」と後押ししてくれる素敵キャラなので!そこもよーーーく見てもらいたいですね!(笑)

②成瀬がいなくなってパニックの教室。何があったか聞くと会話を聞かれていたのかもと焦る坂上君。「でも、それが原因かなんて・・・」と言う坂上君に対して「お前がそれを・・・っ!!(言うのかよと言いたいんでしょう)」と物凄くキレ気味の大ちゃん。

気持ち物凄くわかるよ大ちゃん!!と泣けてきます!!!(笑)

③ラストのミュージカルシーン、初見ほどではないですが泣けました。最後せっかく二つの楽曲を同時に演奏、歌唱ということなのでどちらもきちんと伝わるように字幕表示があったら良かったなぁ、と思いました。

小ネタ

原作を担当している「超平和バスターズ」の皆さんの前作である『あの花』と、舞台は同じく埼玉県の秩父。直接的なストーリーの繋がりはありませんが、ファーストフード店にいる大ちゃんと外にいる女子高生たちが視線を交わすシーンがあります。

この女子高生たちは、あの花に登場する”あなる”(下ネタではなく子供が付けたあだ名ですよ!!(笑))の友達。つまり同じ世界の中で起きた別の高校生の物語。という設定なんですね。素敵です。

それから、DTM研究会という今どきの会も時代に乗ってて良いな。と。成瀬の声をボーカロイド化しちゃう部員がいたり。ものすごく今どきっぽいです。

まとめ

何度観ても坂上君は罪深くて憎たらしいし、大ちゃんは素敵だし、いろんな人の想いが交錯する青春群青劇としてとても面白い作品でした!!

そういえば、実写版の予告かなにかを見たんですけアオリ文が「最高の、失恋」とかってなってたんですよね。正直、成瀬が失恋するかどうかはラストのどんでん返し的な要素であって、それを宣伝文句にしてしまうとこの作品の醍醐味が味わえなくなってしまう・・・というか単純にネタバレだと思うんですがどうなんでしょう・・・。

某有名なサイコサスペンス映画で「犯人は真ん中」って書くようなもんじゃないですか!!(笑)

実写版の方は、原作が少しファンタジーっぽさを含んでいるので多分そこをうまいことリアルに押し込めないと違和感がすごい作品になってしまうんじゃないかと心配なんですが。とりあえずDVDが出たら観てみて、また感想を書きたいと思います。

以上、長々と読んで頂きありがとうございました!

 

 


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