「――私の家から、出て行って!」
ちびぞう(@cbz_ewe)の大好きな映画監督の一人でありますダーレン・アロノフスキー監督の最新作!!!(2018年)
しかも!!!!
最近ちびぞうのイチオシ女優、ジェニファー・ローレンスとのタッグとあって、もう興奮が止まりません!!!!
なのに!?!?日本公開中止だってぇええええ!??!?!?
そのニュースを知った時、なぜそんなことになったのか・・・??とノンストップクエスチョンでしたよ。最近ようやくツタヤさんでレンタル出来ましたので早速観てみましたが・・・劇場で観たかったよぉおおおお。
しかも今作のポスターを描いているのが、『シェイプ・オブ・ウォーター』のポスターも手掛けていたアーティスト、ジェームズ・ジーン!!!
パンフレットも欲しかったなぁ・・・。
【映画情報】
【原題】 Mother!
【制作国】アメリカ
【監督/脚本】ダーレン・アロノフスキー
【製作】ダーレン・アロノフスキー、スコット・フランクリン、アリ・ハンデル、マーク・ヘイマン
【撮影】マシュー・リバティーク
【美術】フィリップ・メッシーナ
【衣装】ダニー・グリッカー
【編集】アンドリュー・ワイスブラム
【出演([]内は役名)】
- ジェニファー・ローレンス[母親]
- ハビエル・バルデム[彼]
- エド・ハリス[男性]
- ミシェル・ファイファー[女性]
- クリステン・ウィグ[使者]
- ドーナル・グリーソン[長男]
- ブライアン・グリーソン[弟]
- ジョヴァン・アテポ[召使]
- スティーヴン・マクハティ[熱狂者]
【レンタル開始日(日本)】2018年3月23日
【上映時間】121分
【映倫区分】PG12
【IMDB】6.7/10.0 (およそ118,000人の評価)
【あらすじ】
郊外の一軒家に暮らす一組の夫婦のもとに、ある夜、不審な訪問者が現れたことから、夫婦の穏やかな生活は一変。翌日以降も次々と謎の訪問者が現れるが、夫は招かれざる客たちを拒む素振りも見せず、受け入れていく。そんな夫の行動に妻は不安と恐怖を募らせていき、やがてエスカレートしていく訪問者たちの行動によって事件が相次ぐ。そんな中でも妊娠し、やがて出産して母親になった妻だったが、そんな彼女を想像もしない出来事が待ち受ける。【引用元:映画.com】
【感想(ネタバレするよ!)】
☆2.5/5.0
ぶっちゃけて言ってしまいますけどね・・・
わけわかんない!!!!!!
イメージ的には、テレンス・マリック×ミヒャエル・ハネケって感じでしょうかね。
(分かる人にだけ伝わればいいという例え)
小説家の旦那と暮らす妻、彼の生まれ育った家が火事に遭い、その家をDIYで修繕していく妻。
そこに現れる無遠慮でデリカシーのない客たち。
彼らは勝手に増殖し、侵食し、戦争状態になり、家と家庭と彼女の腹に宿った新しい命をも破壊していく・・・
ラスト、ブチ切れた彼女が家に火を放つと、まるで時間軸が遡ったかのようにオープニングの映像に戻る・・・
おおまかに書けばこんな感じなんですけど、何を言ってるかわかんないって??いや説明してる私もわけわかってないですよ!!
メタだらけの聖書映画だった
実はこの映画、察しの良い観客であればすぐにこの物語の登場人物たちが何を表しているのか分かるらしいです。ちびぞうは最後の最後までサッパリ分かりませんでしたけどね!!!
そう、アメリカ人であれば馴染みの深い聖書。それがこの映画の表現したいものであったと言います。監督もそうハッキリ言っています。
- 主人公(母)=母なる大地、地球
- 修繕している家=地球そのもの
- 主人公の夫であり作家(彼)=神
- 最初の来客(男)=最初の人間アダム
(男の背中右側にアザがありましたが、あれは神がアダムの肋骨を取ってイブを創造したという意味らしい) - 二人目の来客(男の妻)=二人目の人間イブ
(二人は勝手に書斎に入り、夫の大切にしていたクリスタルを壊して追い出される=禁断の果実を食べてしまい楽園から追放されるアダムとイブ) - 男の長男と弟=カインとアベル
(遺産相続で弟を憎んだ兄は、弟を殺した後いなくなる=人類最初の殺人と言われるカインによるアベル殺し) - 主人公の産んだ赤ちゃん=神の子イエス・キリスト
- 作家が書いたベストセラー=聖書
- 勝手に家に入り込み増えていく彼のファンたち=人間たち
(彼らは勝手に彼(神)の家(地球)で神をあがめながら増殖し、地球を破壊し、戦争をし、そしてキリストを磔にして殺す) - 家を燃やす妻=温暖化によって滅ぼされる地球
- 死んだ妻からクリスタルを取り出しオープニングへ戻る演出=神は惑星を変えずっと同じことをずっと繰り返してきた
こうやって説明されていればちびぞうも「あぁー!そういうことかぁあ!」となるんですけど、なるんですけどね・・・。
悔しかったなぁ。なんか時間の経過がおかしいな、という感じがしていたので「これは現実の話ではなく何か別の物を表しているのかな」と思いはしていたんですが、結局最後まで分からなかったですね・・・。
それにしてもあの黄色い粉(液体)は何の暗喩だったんだろう。
主人公が精神安定剤のように飲んでいたものですが、地球を一時的に癒す存在とは一体・・・?
公開中止に至った理由とは
配給である海外パラマウントさんの判断で日本での公開が中止になったらしいですね。
多分、単純に「客が入らないだろう」と思われたからかな。
神はDV夫であり、地球をめちゃくちゃにしているのはその信者であるとでも言いたげな内容でパッキリ賛否両論!となるほど日本では聖書の内容が浸透していないですもんね。
しかもはたから見たら無能な夫が妻より客を優先していて女性蔑視の作品のようにも見えますし、挙句の果てには赤ちゃん殺しのシーンもあります。これはエグい。
エグい上に問題しか感じさせないだろうと思うと、おそらく日本でこれを絶賛する人は海外ほど多くはないでしょうね・・・。
まとめ
ちびぞうは監督すきなので・・・、そしてジェニファー・ローレンスもすきなので・・・。
意味が分からなくとも夢中で観ました・・・。
面白かったかと言われると「(意味を聞いて)ふーん」て感じなんですけども(笑)
何気に、夫はペネロペ・クルスの旦那さんのハビエル・バルデム、来客はエド・ハリスとミシェル・ファイファーで、息子たちは今『ピーターラビット』などで旬のドーナル・グリーソンとブライアン・グリーソンという貴重な兄弟出演だしでキャストはものっすごく豪華なんですよね・・・。
人にはオススメしない映画ですが、キャストや監督さんが気になる方は一度、観てみてはいかがでしょうか・・・。