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障がいと向き合うということ。映画『シンプル・シモン』感想

「ぼくは変化が嫌いだ」

【画像引用元:映画.com】

劇場で観れなかった事を心から後悔している、大好きな作品。

スウェーデンのカラフルポップなハートフルストーリーです!!

主演のビル・スカルスガルドくんは、『マイティ・ソー』や『アベンジャーズシリーズ』にも出演しているステラン・ステルスガルドの息子さん!いやぁ調べててビックリしました(笑)

親子で良い演技するんだなぁ…

例によってパンフはありません!

【原題】Simple Simon
【制作国】スウェーデン
【監督】アンドレアス・エーマン
【脚本・製作】アンドレアス・エーマン/ヨナタン・シェーベルイ
【音楽】ヨセフ・トゥールセ
【出演】ビル・スカルスガルド、マルティン・ヴァルストロム、セシリア・フォルス、ソフィ・ハミルトン、ロッタ・テイレ
【公開日(日本)】2014年5月3日
【上映時間】86分
【配給】フリッカポイカ
【IMDB】7.1/10.0

【あらすじ】

広汎性発達障害のひとつとして知られるアスペルガー症候群のシモンは、物理とSFが大好きで、気に入らないことがあると自分だけの“ロケット”にこもってしまう。そんなシモンを理解できるのは、兄のサムだけ。しかし、シモンのせいでサムは恋人に振られてしまう。兄の新しい恋人探しを始めたシモンは、偶然出会った天真爛漫なイェニファーに狙いを定め、2人を近づけようとするが……。【引用元:映画.com】

【感想】

☆4.5/5.0

もっと早く観たかった出来れば劇場で・・・大好きです。DVDも買っちゃいました!

内容はとってもシンプル。

アスペルガー症候群のシモンが、兄の恋人探しを頑張るというお話。

◆オシャレな映像美とふんわかストーリー

映像には黄色みがかったような、赤みがかったような、北欧らしいポップな色合い。例えるなら、ウェス・アンダーソン(グランド・ブダペストホテルの監督)の色合いと、ミシェル・ゴンドリー(エターナル・サンシャインの監督)の遊び心をちょっとずつ振りかけたような。

お話のテイストは、『リトル・ミス・サンシャイン』のような温かくてクスッと笑えてジーンと涙する。そんな感じです。

音楽もポップで素敵!

 

◆障がいと向き合うということ。

シモンは純粋で真っ直ぐすぎて、マイルールから外れるとすぐ大混乱してしまう不器用な性格。

それでも、変化が怖くても、兄のために自分を変えようとするところが愛おしいんです。そして、シモンを支えてきた兄の優しさ、一生懸命さだけどポロリとこぼれる

「お前を好きになるやつなんかいない・・・俺は別だけど」

という弟の障がいに対する客観的な本音に人間的な部分・兄の愛の深さ・苦労までが垣間見えてこれまた愛しいし、切ないんです。

兄が弟の937倍良い男だったとしても(台詞の引用)、決して完璧な人間ではない。だからこそ支え合う必要がある。それは障がいがあってもなくても、同じ事だと思うんですよね。

その人の本質を見つめ全てを受け入れられる関係は本当に素晴らしいと感じました。受け入れると言っても、それはヒロインのシモンへの態度でも分かるように、決して”シモンの望むとおりにする”と言う事ではないということ。

そばに居る方だって自然体でいられる。それが大切だと思うのです。だから、シモンとヒロインの関係はとても素敵に見えるんでしょうね。

◆個人的な大好きポイントまとめ!

  • 地球から宇宙への交信
  • 触るなと言っても触るヒロイン→そして川へ
  • よく叫ぶ兄→袋に詰められて助けを求める兄
  • シモンの時間割のデザインが可愛過ぎる
  • 唐突に現れるラブコメ帝王ヒュー・グラント(名前だけ)
  • ダーツでアイテムゲット
  • ロマンチックな坂の上のディナー
  • ラストシーンの表情!!

上に書いたものの中で特にラストシーンの表情は、様々な未来の可能性を想像させてくれる完璧なラストで、本当に秀逸だったと思います。

どの登場人物も愛しくて、ほっこりすること間違いなしです!!

 

 


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