このまま地球の人口が増え続ければ、環境破壊は止まらず、人間も絶滅するだろう。今このスイッチを押せば、人類の半分は死ぬ――。
さぁ来ました!!
『ダヴィンチ・コード』『天使と悪魔』に続くダン・ブラウン原作ミステリーの映画化第三弾です!!!
(原作では”ロスト・シンボル”が三作目、こちらは四作目になるそうです)
原作未読。
パンフはこんな感じです。A4サイズ、39ページとなかなかの厚み。
洋画の大作パンフは大体こんな感じの装丁。
【映画情報】
【原題】Inferno
【制作国】アメリカ
【監督】ロン・ハワード
【脚本】デヴィッド・コープ
【音楽】ハンス・ジマー
【出演】トム・ハンクス、フェリシティ・ジョーンズ、オマール・シー、ベン・フォスター、イルファーン・カーン
【公開日(日本)】2016年10月14日
【上映時間】121分
【配給】ソニー・ピクチャーズ
【IMDb】★6.4/10.0
【あらすじ】
記憶喪失状態でフィレンツェの病院で目覚めたロバート・ラングドン教授(トム・ハンクス)は何者かに命を狙われるも、医師のシエナ・ブルックス(フェリシティ・ジョーンズ)の手引きで事なきを得る。やがて二人は、人口増加を危惧する生化学者バートランド・ゾブリスト(ベン・フォスター)が人類の半数を滅ぼすウイルス拡散をたくらんでいることを知る。彼らは邪悪な陰謀を阻止すべく、ゾブリストがダンテの叙事詩「神曲」の「地獄篇」に隠した謎の解明に挑むが……。
【感想】
★2.8/5/0
2.5からが普通に面白い!のラインなので、そこそこ楽しめたんですが・・・若干低め!その理由としては
謎解きのハードルが高い!
『ダヴィンチ・コード』では最後の晩餐やモナリザなどそれなりに知名度のあるモチーフが謎解きに使われていて、観ていて驚きや感動なども味わえたのですが・・・。その時よりも遙かに、題材が日本人には馴染みのないものになってきていますので、小説と違い詳しい解説のない映画ではラングドン教授の謎解きを「ほーん」と眺めるだけになってしまいました。少なくともあの絵だけ見て「ダンテの地獄篇だ!」なんて分かる人はほとんどいないはず・・・
そんな凝ってなくて良くない!?な意識高い系テロリスト
今回の謎解きのメインの目的はゾブリストのウイルス拡散計画を阻止しよう!というもの。ラングドン教授が冒頭から何者かに襲われ短期の記憶喪失になっていたり、WHOなどの大きな組織が絡んできて一体この計画にラングドン教授はどう関わっているのか!?という部分も観客は色々と考察して楽しめる仕組みにはなっているのですが・・・。
いかんせん、話の軸となるウイルス拡散計画について「暗号だのなんだのそこまで凝る必要ないじゃん」というツッコミを入れてしまうと、この物語の全ての展開がわりとどうでも良く感じてしまうという致命的な問題が放置されてしまっています。原作を読めばそこもしっかり説明されているのかもしれませんが、映画でも納得出来るようにしてもらわないと、あまりにもストーリーが予定調和すぎてしまう。もはや謎解きさせるために用意されたテロ計画のよう!
原作の大幅改変
原作は読んでいないのですが、どう改変されていたのかネットで調べてみたところラストの展開がかなり変わっていました。(桃太郎が鬼ヶ島に到着した時には鬼は全て死に絶えていた、くらいの改変)映画的なメリハリのための苦肉の改変だったそうですが・・・個人的には、原作通りのラストでも良かったのかなぁと。大作エンタメとして考えれば確かに苦しい気もしますが。
以上を踏まえて観てもそれなりに楽しめたのは、ロケ地となったイタリアのフィレンツェ、ヴェネチア、トルコのイスタンブールなどの町並みや教会、美術館を巡る旅行映画としての一面が大きいのでしょうか。
物語もツッコミどころに目を瞑れば途中で意外な人が意外な行動に出たり、教授の記憶喪失にまつわるエトセトラだったり、大味ですが普通に楽しめます。
それとこのシリーズは毎度、脇を固める役者陣がなかなか良いんですよね!今作も、『最強のふたり』のオマール・シーや『スラムドッグ・ミリオネア』のイルファーン・カーンが素晴らしい演技を見せてくれています^^
次回作は、原作三作目の『ロスト・シンボル』になるのでしょうか??
なんだかんだ言いつつ毎度観てしまうシリーズ、次もきっと劇場に足を運ぶことでしょう・・・。
原作の方は『ダ・ヴィンチ・コード』以来読んでいないので、また久々に読んでみようかな。