もういちど輝くために、 もういちど愛されるために、 すべてを手放し、羽ばたこう。
アカデミー賞で作品賞・監督賞・脚本賞・撮影賞を受賞し、その他主演男優賞などでも多数ノミネートをされたアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督×マイケル・キートンの、なんとも表現しにくい作品(笑/特にジャンルが)。アカデミー賞以外でも多数の映画賞を受賞している非常~~~~~に評価が高い作品です!
イニャリトゥ監督と言えば、レオさんがよ~~~~やくアカデミーを獲った『レヴェナント 蘇りし者』なんかの記憶が新しいですね!それ以前の作品では『バベル』くらいしか観ていなかったんですが・・・私的にはあまり好きな監督さんではなかったという・・・。
しかし、今作にはなかなか唸らさせられました。
パンフはこんな感じ!
激お洒落!!!!58ページで税込み860円という値段に見合う分厚さです。
珍しく左開き。最後の方に配給の20世紀フォックスの子会社である「フォックスサーチライトピクチャーズ」の紹介(どんな映画を配給しているか)等の情報ページもあってなかなかにボリューミー。
【映画情報】
【原題】Birdman or (The Unexpected Virtue of Ignorance)
【制作国】アメリカ
【監督】アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
【脚本】アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ニコラス・ヒアコボーネ、アレクサンダー・ディネラリス・Jr、アルマンド・ボー
【製作】アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ、ジョン・レッシャー、アーノン・ミルチャン、ジェームズ・W・スコッチドープル
【撮影監督】エマニュエル・ルベツキ、ASC/AMC
【プロダクション・デザイナー】ケヴィン・トンプソン
【編集】ダグラス・クライズ、スティーヴン・ミリオン,A.C.E
【キャスティング】フランシーヌ・メイスラ―,CSA
【衣装デザイナー】アルバート・ウォルスキー
【ドラム・スコア】アントニオ・サンチェス
【製作総指揮】クリストファー・ウッドロウ、モリ―・コナーズ、サラ・E・ジョンソン
【出演([]内は役名)】
- マイケル・キートン[リーガン]
- ザック・ガリフィナーキス[ジェイク]
- エドワード・ノートン[マイク]
- アンドレア・ライズブロー[ローラ]
- エイミー・ライアン[シルヴィア]
- エマ・ストーン[サム]
- ナオミ・ワッツ[レズリー]
- リンゼイ・ダンカン[タビサ]
- メリット・ウェヴァー[アニー]
- ジェレミー・ジャモス[ラルフ]
- ビル・キャップ[クレイジー・マン]
- ダミアン・ヤング[ガブリエル]
【公開日(日本)】2015年4月10日
【上映時間】120分
【配給】20世紀フォックス映画
【映倫区分】PG12
【IMDB】7.8/10.0 (およそ462,200人の評価)
【あらすじ】
かつてスーパーヒーロー映画「バードマン」で世界的な人気を博しながらも、現在は失意の底にいる俳優リーガン・トムソンは、復活をかけたブロードウェイの舞台に挑むことに。レイモンド・カーバーの「愛について語るときに我々の語ること」を自ら脚色し、演出も主演も兼ねて一世一代の大舞台にのぞもうとした矢先、出演俳優が大怪我をして降板。代役に実力派俳優マイク・シャイナーを迎えるが、マイクの才能に脅かされたリーガンは、次第に精神的に追い詰められていく。【引用元:映画.com】
【感想(ラスト部分のネタバレ有り!)】
☆3.3/5.0
演出の面白さ!
まず最初にウキウキしたのはノートンさんとの舞台上での練習シーン!あんな風に、熱のこもった演技のやりとりしてみたい!って興奮してしまいました!!
次にウキウキしたのは、超絶カッコいいジャズドラムと台詞のセッション!!登場人物が喋るタイミングに合わせてドラミングする人のシークエンスが挟み込まれるんですが、リズミカル過ぎて観ながら肩が揺れてしまいましたよ恥ずかしい!あんな音響効果初めてでほんとにワクワクが止まりませんでした!!
脚本の面白さ!
バードマンというドッカーン!バコーン!!的な大衆向けヒーローモノ映画でかつて人気者になった俳優が落ちぶれ、過去の栄光に縛り付けられながらも演技派の役者として成功したいと葛藤する!この今時のハリウッド映画を皮肉るようなシナリオもたまらんんんんんん!!!と唸らせてくれました。
超能力があるように見えて本当はないのかも?どっちだーーという演出も好きだし、もはや亡霊のような扱いのバードマンも良い味出してます。
主演の人がバットマンだったことを知らなかったので本当に悔しかったなぁ。知ってたらもっともっと楽しめた。
残念だった点
さてここまではとっても好意的に書いてきたんだけども、しかし!
しかしだ!
どういう意図でこの作品が作られたのか後半からよくわからなくなってしまった。。この映画が何故アカデミーに気に入られたのか、納得した〜と思って観ていたのに。
まるで最後の最後で怖くなって結末を観る相手に委ねたように感じられて、途中の皮肉や風刺のような表現が全てなくても良かったもののように感じた(少なくとも私は)。
もしラストで死んでしまうならば、バードマンとの決別は意味をなさないですよね。せっかく、批評家を”本気で”仕事させるのに成功したのにも関わらず…筋が全く通らなくなるような気がして仕方がない。決別したように見えて、結局実弾に頼ることしかできなかった自分を嘆いたのか。どうにもしっくり来ない。
大衆向け娯楽映画を批判しすぎて反感買うの嫌だから中途半端にボカしたようにしか見えないんですよねぇ…本当に残念だ。
(本当はスコアは5.0から始まったんですが3.3まで落ちてしまった・・・)
まとめ
しかしながらこの作品は観る人によって本当に意見が変わるし、生きてた派死んでた派(死んでた派の中にもいつどのタイミングで死んだかで派閥がある)超能力使える派使えない派と議論が絶えません!!
周囲に語り合える映画好きがいる人にとっては、鑑賞後とても有意義に過ごせる映画であることは間違いないと思います(*’ω’*)
余談ですが、この映画を観たあとマイケル・キートンが「バードマン」に扮する『スパイダーマン/ホームカミング』を鑑賞すると色んな意味で楽しくなると思います(笑)