穢れ=不浄、汚れ。
死・出産・疫病・出火・悪行などによって生じ、災いや罪をもたらすとされる。
ちびぞうが好きなリアル脱出ゲームに、この映画とコラボしてるものがありまして。(残念ながら結果は失敗でしたけどね!)
そのこともあってちょっぴり気になっていた本作。周りで観た、という声も多いのでジャパニーズホラーはほっとんど観ない私ですがレンタルにて手を取ってみました。
今知ったんですけど、原作は小野不由美さんなんですね!『屍鬼』は漫画を読んだことがあります・・・これは期待値が高まる・・・。
【映画情報】
【制作国】日本
【監督】中村義洋
【脚本】鈴木謙一
【原作】小野不由美『残穢(新潮社)』
【企画/プロデュース】永田芳弘
【プロデューサー】池田史嗣
【撮影】沖村志宏
【照明】岡田佳樹
【美術】丸尾知行
【助監督】片桐健滋
【音楽】安川午朗
【出演([]内は役名)】
- 竹内結子[私]
- 橋本愛[久保さん]
- 佐々木蔵之介[平岡芳明]
- 坂口健太郎[三澤徹夫]
- 滝藤賢一[直人]
- 山下容莉枝[田村さん]
- 渋谷謙人[梶川氏]
- 成田凌[山本くん]
- 吉澤健[奥山家当主]
- 不破万作[田之倉氏]
- 上田耕一[國谷氏]
【公開日(日本)】2016年1月30日
【上映時間】107分
【配給】松竹
【映倫区分】G
【IMDB】6.0/10.0 (およそ250人の評価)
【あらすじ】
小説家の「私」に、読者である女子大生の久保さんから届いた一通の手紙。「住んでいる部屋で奇妙な音がする」とい書かれたその手紙に、好奇心から「私」と久保さんが調査を開始する。そこで明らかとなったのは、その部屋の過去の住人たちが転居先で自殺や無理心中、殺人などさまざまな事件を引き起こしたという事実だった。彼らは、なぜその部屋ではなく、さまざまな別の場所で不幸に遭ったのか。「私」たちは、ある真相にたどり着き、さらなる事件に巻き込まれることとなる。【引用元:映画.com】
【感想】
☆2.3/5.0
途中まですごく引き込まれて観ていたんですよね。途中まで!
実話怪談を書いている作家が、とある読者からもらった手紙をきっかけに、その読者(久保さん)の家で起きる怪奇現象の原因を探っていく・・・という簡単なあらすじ。
過去をどんどん探っていこうという流れ
同じマンションで色んな怪奇現象が起きていると知った久保さんが「もしかしたらマンション自体に問題があるのでは」と思い立ち、マンションが建つ前のことも近所の住民らに聞き込みを始める流れが面白い。
マンションが建つ前は駐車場、その前は一軒を残して空き地・・・。
その一軒というのは近所でも有名なゴミ屋敷で、家主は謎の病死を遂げている・・・。
そして、その家の周りに家があった時代、それよりもっと古い時代、とどんどん先住者の事を探っていくと
みんな何かしらの怪死や事件に巻き込まれている
ということが発覚していく。
何が面白いって、古い事件がきっかけになってその怨霊が次に住む人をおかしくさせる、おかしくなった住民が死んで、またそいつが次の住民を呪い・・・みたいに連鎖&拡大&飛び火してどんどん被害が及ぶ地域が増えていく・・・という仕組み。
単純に、ちょっと前に死んだ人の呪い!とかではなく、それがかなり古いところに由来している、と分かっていく過程が楽しいんです。
オチはどうなるかと言うと
怪談の大元には奥山家という炭鉱主がいて、炭鉱で起きた火災を治めようと坑道をふさいだせいでたくさんの労働者が死に、その労働者の怨霊が奥山家を呪い始める・・・というのがそもそものスタートらしいです。
そしてその怨霊たちが当主を苦しめ殺し・・・呪いの連鎖スタートですね。
この、「怪談はたどっていけば元が1つ」という発想も面白かった。
最終的にこの怪談話には「聞いたら祟られる、話しても祟られる」という”いわく”が付いてるってことで主人公含めて話に関わった全員が穢れに触れてしまい、祟られてしまう、というオチです。ラストも絶望しかないよーって感じですね。
最後の最後まで人間が襲われるシーンがないという見せ方も好きでしたし、映画が終わった直後の暗転のシーンで、着物が擦れる「サーッ、サーッ」という音だけが聞こえて来て「まさか私たち鑑賞者も祟られてしまったのでは!?」という演出がされていたのも面白かったです。
しかしツッコむ!
「恨みつらみがその土地に残る?でもそれが本当なら、この世に問題のない場所なんてなくなってしまうよ」
っていう主人公の旦那さんのセリフが的確過ぎて(笑)もうそれが全てを物語ってますよね。
映画の中で登場したキャラクターが、話を聞いただけ、その家に住んだだけで全員見事に祟られているので、それが何十年と続いているとしたらすでに日本滅んでてもおかしくないのではっていうレベルで怨霊強すぎる。
しかも、主人公の体調がみるみる悪くなってるのに誰も何も思わないのかなってところも気になるし。
まぁ、ホラー映画でこういうことを言うのは野暮なのかもしれませんが・・・
せっかく神棚とか仏壇があるのに、悪い怨霊はやりたい放題で神様とか良い霊(守護霊的な)ものは一切働いてないっていうのもおかしな話ですよね。
まぁ、良い霊が出てきて戦い出したらジャンルが変わってしまうのかもしれないけど(笑)
でも、あまりにも怨霊ばかりが強すぎて不公平なんで、出来れば呪いを回避する術だとかもあれば良かったなーーーーー。という。
まとめ
ジャパニーズホラーと言えば祟り一択なんですかね?
もう少しなんというか怪奇現象の原因に幅がほしいところ!
ちびぞうは和洋問わずホラー映画で笑ってしまうタイプの人間なのですが、今回は笑わず真面目に鑑賞出来たので、かなり面白い方のホラーなんだと思います。
オチがなーーーーーーー!
あと地味に豪華キャストなのに活かしきれてなかった感じがあって、それももったいなかったですねーーーーー!!
画像引用元:映画.com