――挑むもの、抗うもの、すべて炎に呑まれて消える。
2017年の冬に公開されたアニゴジ三部作の一作目『GODZILLA 怪獣惑星』の続編となる今作が気付いたら公開されていましたーーー!!
焦って観に行きましたよ!今回も来場者特典のお配りがあるのかなーと思っていたら何もありませんでした。
何もありませんでしたよ!
パンフはこんな感じ。前作とはうってかわったキラキラレインボー感。
全面に朽ちているように見えるのはメカメカしいゴジラ・・・?メカ・・・ゴジ・・・?
メカゴジラを意識しているからこんなキラキラなんでしょうか。54Pで税抜き926円・・・
エッ高い。
しかし見開きで作戦が決行された地域の地図が載っていたり、ムルエル・ガルグ中佐による「対ゴジラ超重質量ナノメタル製決戦兵器建造計画概要」という論文が載っていて、読みごたえはバッチリです!!!
【映画情報】
【制作国】日本
【監督】静野孔文、瀬下寛之
【脚本/ストーリー原案】虚淵玄
【演出】吉平“Tady”直弘
【キャラクターデザイン原案】コザキユースケ
【プロダクションデザイン】田中直哉、フェルディナンド・パトゥリ
【CGキャラクターデザイン】森山佑樹
【造形監督】片塰満則
【美術監督】渋谷幸弘
【色彩設計】野地弘納
【音響監督】本山哲
【音楽】服部隆之
【主題歌】XAI -“THE SKY FALLS”
【出演([]内は役名)】
- 宮野真守[ハルオ・サカキ]
- 櫻井孝宏[メトフィエス]
- 花澤香菜[ユウコ・タニ]
- 杉田智和[マーティン・ラッザリ]
- 梶裕貴[アダム・ビンデバルト]
- 諏訪部順一[ムルエル・ガルグ]
- 三宅健太[リルエル・ベルベ]
- 堀内賢雄[ウンベルト・モーリ]
- 中井和哉[ハルエル・ドルド]
- 山路和弘[エンダルフ]
- 上田麗奈[マイナ]
- 小澤亜李[ミアナ]
- 小野大輔[エリオット・リーランド]
【公開日(日本)】2018年5月18日
【上映時間】101分
【配給】東宝映像事業部
【映倫区分】G
【前作】ゴジラ初の長編アニメ映画『GODZILLA 怪獣惑星』ネタバレ&感想
【次作】GODZILLA 星を喰う者
【IMDB】4.5/10.0 (およそ35人の評価)
【あらすじ】
ゴジラに蹂躙された地球を取り戻すため決死の戦いに挑んだハルオをはじめとした人類だったが、地中深くから現れた真のゴジラ=ゴジラ・アースに敗退。ハルオは、かつての地球人類の生き残りと目される「フツア」と呼ばれる民族の少女ミアナに助けられる。フツアもかつてゴジラに敗れたと言い伝えられていたが、彼らの持つ金属のナノメタルが、21世紀に対ゴジラ決戦兵器として開発されたメカゴジラを構成する物質と同じものであることが判明。メカゴジラの開発プラントがいまだ残されていることが明らかになり……。【引用元:映画.com】
【感想(ネタバレするよ!!)】
☆3.2/5.0
前作ほどではなかったけれども、でも面白かった!!と思います!!
(前作は観てる前提でネタバレするよ☆ついでに『パシフィック・リム2』のネタバレにも軽く触れるよ!)
もうね。何が最高って
絶対的に強くて何度立ち向かってもこれでもかと絶望させてくる圧倒的ゴジラの恐ろしさ!!!!!!!
今作戦う300メートル級のゴジラ、前作ではラストに満を持して登場し、ひと吠え、それがもうすごく恐ろしくて!
それまでに戦っていたミニ(ではないけど)ゴジラの咆哮とはレベルが違うんですよ!!!
小さい方はゴジラ・フィリウスという名前らしい。
臓腑に轟くその一声!!
これは劇場で聞くべきです!!!
それとゴジラの熱線のSE(効果音)ね!!!これもすごくイイんですよ・・・
お話はどんな感じかというと
サラッと説明すれば、「もうあのゴジラに立ち向かう術はない!!!」と絶望していたら、人類によく似たフツア族という原住民みたいな民族がいて、彼らが二万年前に人類が作っていたメカゴジラの成分であるナノメタルという金属をどこかしらから採取していることが分かり、その採取元をたどったらそこには朽ちたメカゴジラが今でも人類の命令を守ってゴジラを倒すべく街を建設していた・・・!
街を???どういうこと???とお思いでしょう。
メカゴジラはかつて地球でゴジラを倒すために造られたんですが起動せず破壊されました。しかしその頭部はひっそりと生き残っていて、ナノメタルがシャーレの中で増える細菌のように少しずつ体積を増やしていって、人類が建設していたメカゴジラ建設用のプラントをそのまま再現?して街のようになったらしいです。
そこに辿り着いた一行は、大興奮!(特にメカゴジラを作ったビルサルドという種族が)
こいつを使えばあのゴジラを倒せるかも!!と作戦を立てる。
その作戦とは、街全体を罠として使うというもの。
ヴァルチャーというこれまたナノメタルで作ったガンダムのようなアーマーに乗った人たちがゴジラを誘い込み、背びれを攻撃して防護壁を破壊したらハープーンとかいう槍で一突き!あとはゴジラの体内エネルギーが暴走して爆発するのを待つ。という前作と全く戦い方は同じなんですけどね、そういう作戦でした。
で、作戦は成功するんですけどなぜかゴジラは爆発しない。しかもすごく熱を持ってて射程圏内にすら近付けない。えー!どうすんの!と思ってたら、そのヴァルチャーと人間を同化させて大気圏ギリギリから突っ込むという自爆作戦をビルサルドが無理やり実行しようとしてくる。
というか、大気圏ギリギリから自爆のような感じで突っ込む作戦ってそれこないだの
『パシフィック・リム:アップライジング』
でもラストでやってたヤツじゃないですか!!!前作も公開のタイミング的にシン・ゴジラと比べられたし、今回も・・・何かと後出し感があって可哀想というかタイミングが悪い映画ですよね・・・
こんな人としてどうなのよ!?っていうやり方で勝ちたいわけじゃないんだ!と主張するハルオ。いや、ゴジラという人智を超えた存在を人として倒すなんてはなから無理だったんだよ的に主張するビルサルド。凹むハルオ。ゴジラを倒せさえすれば何でもいいの?と凹んで悩んで最終的にはメカゴジラシティを破壊するハルオ。しかし結局ユウコもナノメタルに侵食されて死んでしまい・・・
ストーリーはこんな感じ。
今作では、今まで仲間だと思っていた人たちの違う考え方・価値観を知って思い悩むハルオ。というのがメインですね。
メカゴジラシティを使ってゴジラを倒し、更に自分たちもメカゴジラに取り込まれ、ゴジラに変わって地球を支配しようというビルサルド(別にそうは言ってないけど流れ的にはそうなるよねとメトフィウスが示唆していた)の考え方に対してどうするか?という。
人類みな一丸となって同じ思想で戦えるかと言えばそうではないんですよねぇ。
まぁあるあるな展開と言えばあるあるなんですけど・・・。ビルサルドとのやりとりはなかなか見応えがあって好きでした。
ハルオはなぜ侵食されなかったのか?
ハルオはユウコと違い、メカゴジラによるナノメタルの侵食をされずに済んでいましたよね。
おそらくアレはフツア族による治療を受けていたからだと思われます。
フツア族は鱗粉のような粉をまとっていることから、人類の生き残りではなく、昆虫の突然変異ではないかと言われていましたね。そして、唯一地球の中でゴジラに屈していない種族のように思われました。
彼らの治療を受けていたものは、メカゴジラシティ内で体調を崩し、外に出るとその体調が改善したと言っていました。つまりナノメタルとフツア族は相容れない存在という事がここで示されていたんですねー。
なのでハルオはフツア族の影響で、ナノメタルの侵食を受けずに済んだ、と。
ちなみに彼らフツア族のモデルは、モスラの島にいた妖精だということなので・・・
なるほどだから鱗粉か!!!
今後、モスラも出るのかなぁ?
彼らが話していた「卵」というのは、モスラの卵のことを言っているんだろうなとは予想が出来るんですけども・・・!モスラも出てくるとしたらすごく楽しみですね・・・!
メトフィウスも怪しさすごい
エクシフという種族は未来も予見できる神の使い、みたいな立ち位置で、ハルオを導いてくれる存在のようなんですけど
もう怪しさがヤバい
メトフィウスってグーグルの検索バーに打ち込むと予測に「怪しい」って出るくらいみんな怪しんでる。
怪しすぎて逆に何も企んでないんじゃないかって意見もあって笑ってしまったんですけど、何もなくはないよねきっとね・・・。
この映画は、少ない登場人物の中にも人類の縮図を反映させていて、力で支配しようとするビガイルド(軍や核を連想させる)に対してエクシフは人々を神の力で導こうとする。これはまんま宗教家なんですけど、宗教というものはちょっと曲がった方へ進むと大変な事になってしまうんですよね・・・。
そういえば脚本の虚淵さんが書いたまどマギの話で登場した宗教家(杏子の父親)はちょっと歪んで表現されていた。
彼がハルオに教えた「故郷を滅ぼした恐ろしい存在」というのはエンドロール後に「ギドラ」だと明かされますが、ちびぞう的にもしかするとメトフィウスはこのギドラを「キングギドラ」とあがめているのでは・・・いわゆる邪心崇拝というアレですね。じゃないかと予想しています(根拠はどこにもない、いいひとだったらごめんねメトフィウス・・・)
だって、別の星にいたギドラが地球にやってくるとしたら、メトフィウスがこそこそとやっている何かしらの儀式で召喚される展開になるのではないかと、それしか考えられなくないですか!?
そして、キングギドラと言えばゴジラの悪役ということなんで、キングギドラがやってきて地球ピンチ!だけどゴジラとモスラでなんとかしたよ!!!!
っていう感じのオチになるんじゃないですか?
そうすれば三体全部出てくるね!!!!
でも、思ったんですよ。
メカゴジラを街として登場させて、本来のメカゴジラの姿として起動させずまともにゴジラと戦わせなかった虚淵さんですよ。ファンもガッカリした人が多かったようですし、キングギドラやモスラを
「そのままの形で登場させると思ったら甘いんじゃ」
となるのでは・・・?
そのまま登場して欲しい気もするし、そうじゃない別の姿でも楽しい・・・と思う。
だって、あの世界観でメカゴジラがズーンと出てくるよりは、メカゴジラシティとして要塞化してる方が自然だと思ったんですもん。
もはや怪獣同士がズシンズシンとやり合うよりは別の何かに昇華させてくれた方が、あの世界の中にはマッチするかもしれない。
何よりもゴジラがやっぱりメインですしね!!!
続編となる『GODZILLA 星を食う者』が11月に公開されますけども、今から楽しみで楽しみでー!!
この最後の作品で今までの二本の評価も大きく変動するかもしれませんね!
変に期待せず観に行きたいと思います!!