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政治ロビイストがどんでん返す!映画『女神の見えざる手』ネタバレ&感想

彼女がアメリカを「毒」で正す―――。

どうもこんにちは!ちびぞう(@cbz_ewe)でっす!

こちらはちびぞう母チョイスの作品。レンタルでの鑑賞。

配給がキノフィルムズさんなんですけども、今のところキノフィルムズさんの映画はハズレがないんですよ・・・たとえばどんなのがあるかというと

ハクソー・リッジ』『パトリオット・デイ』『ジャッキー/ファーストレディ 最後の使命』『ヒトラーの忘れもの』『ニュースの真相』などなど・・・どれも良作ばかりですよね。オシャレなミニシアター系!と言われれば思い出すのもキノフィルムズさんでもあります。パンフも毎回素敵だし!

今作は何やら、政治ロビイストという職業の人が主人公なようですが・・・?内容的に難しいのかな?

【映画情報】

【原題】Miss Sloane
【制作国】フランス、アメリカ
【監督】ジョン・マッデン
【脚本】ジョナサン・ペレラ
【製作】ベン・ブラウニング、クリス・サイキエル、アリエル・ゼトゥン
【製作総指揮】クロード・レジェ、ジョナサン・バンガー、パトリック・チュウ、アーロン・ライダー
【撮影】セバスチャン・ブレンコー
【美術】マシュー・デイビス
【衣装】ジョージナ・ヤーリ
【編集】アレクサンダー・バーナー
【音楽】マックス・リヒター
【出演([]内は役名)】

  • ジェシカ・チャステイン[エリザベス・スローン]
  • マーク・ストロング[ロドルフォ・シュミット]
  • ググ・バサ=ロー[エズメ・マヌチャリアン]
  • アリソン・ピル[ジェーン・モロイ]
  • マイケル・スタールバーグ[パット・コナーズ]
  • サム・ウォーターストン[ジョージ・デュポン]
  • ジョン・リスゴー[スパーリング上院議員]
  • ジェイク・レイシー[フォード]
  • デビッド・ウィルソン・バーンズ[ダニエル・ポスナー]
  • ラウール・バネジャ[R・M・ダットン]
  • チャック・シャマタ[ボブ・サンフォード]
  • クリスティーン・バランスキー[エヴリン・サマー]

【公開日(日本)】2017年10月20日
【上映時間】132分
【配給】キノフィルムズ
【映倫区分】G
【IMDB】7.5/10.0  (およそ42,150人の評価)

【あらすじ】

大手ロビー会社の花形ロビイストとして活躍してきたエリザベス・スローンは、銃の所持を支持する仕事を断り、銃規制派の小さな会社に移籍する。卓越したアイデアと大胆な決断力で難局を乗り越え、勝利を目前にした矢先、彼女の赤裸々なプライベートが露呈してしまう。さらに、予想外の事件によって事態はますます悪化していく。【引用元:映画.com

【感想(ネタバレするよ!)】

☆3.2/5.0

面白かった!!!!綺麗ーーーーーーなどんでん返し!

ちびぞうのようにあまり政治的なお話がよく分からないゾウにも分かりやすい方だったかと思います。

ロビイストとは?

ちびぞうはこの映画で初めてこの単語を耳にしました・・・

調べてみると

ロビー活動の専門家。
ロビー活動とは、特定の利益をはかるために議員・官僚・政党などにはたらきかけ,政治的決定に影響を及ぼそうとする院外活動。特にアメリカにおけるものをいい,議会ロビーにおける議員への陳情だけでなく,世論の形成・動員までも含める。ロビイング。(by weblio辞書)

という事だったらしいですねー!

分からないまま最後まで観てしまいましたが、それでも物語には支障なく観れたので問題なかったです。分かってて観るとまた理解も深まるとは思いますけどね!

おおまかなストーリー

ワシントンDCにある連邦議事堂で上院議員による聴聞会が開かれ、そこの証言台に立たされる女性(マデリン・エリザベス・スローン)が主人公。

場面は切り替わり、なぜ彼女がこのような立場に立たされたのか?という数か月前の話が差し込まれます。

 

マデリンは銃規制法案を通したいと小さな会社に引き抜かれ、今やっている仕事もやめて会社を移動。女性を銃賛成派にしたいという銃ロビーたちと戦おうとする。

しかし彼女の仕事のチームメイトの何人かは一緒に会社を移動したものの、マデリンの人柄にうんざりしていた風の後輩ちゃんは彼女について行かなかった。

なぜかというと、マデリンはあまりにも目的を達成することに執着していて、そのためには手段をも選ばない冷酷さを持っていたから。

実際に移動した先の会社でも、銃乱射事件の被害者であることを隠していた社員を利用し、メディアの前で暴露するなど、人道的にどうなのよという方法で議員たちの票を獲得しようとする。

しかし、彼女のあまりに目立つ仕事ぶりから、敵に目を付けられ、潰されそうになってしまう。
銃ロビーを支援する議員たちが裏で画策し、彼女の人柄を晒し上げて本来の流れから世間の目を外させ、銃規制法案に対する追い風を風化させようと目論んだのだ。

そして前の会社に残った後輩ちゃんが、以前マデリンが担当していた仕事で文書改ざんが行われていたことを発見し、それを理由に聴聞会が開かれる(これが冒頭のシーン)。
聴聞会では、彼女の私生活の問題(薬を飲んでわざと眠らない生活をしていたり、男娼を買ったりしていること)まで暴かれそうになる。

しかし、彼女は最後に”言いたいことを話す権利”を使って上院議員の裏取引の録画と音声を大暴露!
実は、この聴聞会そのものが彼女が最初に計画した作戦の一部であり、会社に残った後輩ちゃんも実はグルで、彼女の改ざん書類をネタにわざと聴聞会を開かせ、そこで議員の裏取引を暴露・・・そして完全勝利!!というところまでが彼女の筋書き通り・・・

そして刑務所に行く代わりに、銃規制法案を通すという・・・なんと恐ろしい女なんだ!!!!

ラストの場面では、刑務所を出た彼女が”誰か”を見るような、そんな場面で終わっています。

ジェシカ・チャスティンという女優

マデリンは目的のために同僚も平気で犠牲にするし、それだけではなく、自分のことすら平気で犠牲にする。勝利への執着のみで生きていると言っても過言でないほどに聡明で、冷たく、そして病的、とても孤独な女性でもあります。

彼女の過去などには一切触れられませんが、もしかしたら銃による事件の犠牲者・・・という可能性もなくはないかもしれません。でもそこはそんなに問題でもない。彼女は、彼女なりの正義を持って、何が正しいかを見極め、それを後押ししている。

やり方はえげつないところも多々ありますが、それでもなぜかカッコいいと思えてしまう。
なんだかダークヒーローのような、そんな印象がある深みのあるキャラクターでした。

そんなマデリンを演じているのが女優ジェシカ・チャスティン
ちびぞうは『ツリー・オブ・ライフ』や『MAMA』、『クリムゾン・ピーク』などで彼女を見た事がありましたが、今作ほど演技力に痺れさせられ、ハマり役だ!と感じたのは初めてでしたね。

彼女の力強く、鋭くよく切れるのに簡単に壊れてしまいそうなガラスのナイフのような演技を観るためだけにもレンタルして頂きたい!そんな名演技でした。

邦題のセンスの良さ

この邦題もすごくイイです。原題は「ミス・スローン」で主人公マデリンの名前です。
しかし邦題は「女神の見えざる手」。この、”神の見えざる手”というのは、経済を動かしている力を表す言葉らしいのですが、それを女神に変えているんですねー。彼女がまるで政治・経済を動かす見えざる手なのだ、と言いたげな大仰なタイトルですけど、でもそれもあながち間違っていないな!と思えるくらいにマデリンは凄い

この邦題のセンスも含めて、好きです。

まとめ

ラストの演出もすごく好きなんです。

刑務所から出てきたとき、何かを見るマデリン。

そこには何があったのか?もしかしたら、誰かが待っていたりしたのでは?と想像させるようなラスト。

劇中で登場した男娼役のフォード(ジェイク・レイシー)とは、客という垣根を超えた何かがあったように感じました。だからきっと彼がね、迎えに来てくれてたらいいなと思うんですよ・・・。(完全な妄想感)

だって、あんなに壊れそうに張り詰めている女性がね、たった独りでいていいはずがないんですよ!!だからね、自分を犠牲にしてまで勝ち取った勝利のね、ご褒美があっても良いと思うんですよ!

・・・こんな感じで熱くなってしまう映画です。
静かで政治的ですけど、すごくイイ映画です。さすがキノフィルムズさんです。

 

女性が強い映画が好きなあなたにオススメです!!!!!

 

 


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画像引用元:映画.com

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