”あれは―、お砂糖と繊維 理想のドーナツよ”
もうね、恋愛映画の類似タイトルはいい加減にして欲しいんですよ!(笑)
こちら原題”Morning Glory”。ものすごく良いタイトルじゃないですか・・・。それがなぜこんなことに!もっと他の作品との差別化を図ってくれないと、それぞれの作品の印象が薄くなるしなにより「またこれ系か」と敬遠される原因にも!!!
少し横道に逸れますが、こういったタイトルは山ほどあって、私がチラッと拾っただけでも
- 『最後の恋のはじめ方』
- 『新しい人生のはじめ方』
- 『わすれた恋のはじめ方』
- 『ファースト・タイム ~素敵な恋の始め方』
- 『最高の人生のつくり方』
- 『ウェイトレス ~おいしい人生のつくりかた』
- 『恋するレシピ ~理想のオトコの作り方』
- 『10日間で男を上手にフル方法』
- 『10日間で彼女の心をうばう方法』
- 『幸せになるための27のドレス』
- 『幸せになるための恋のレシピ』
こ、こんなにある!!
副題に潜んでるようなヤツはまだ良いですよね。少し変化球のものだと
- 『恋と愛の測り方』
- 『草食男子の落とし方』
こんな感じのもありますね。マシですね。他にも
- 『ウソつきは結婚のはじまり』
- 『ウソはホントの恋のはじまり』
- 『マン・アップ!~60億分の1のサイテーな恋のはじまり~』
- 『かけひきは、恋のはじまり』
”方法”や”はじまり”なんて飽和状態。これ以外にもあなたとの距離が何メートルだの何センチだのというタイトル、遠距離だとか近距離だとかってタイトルも良く目につきますね。どれがどの映画だったっけ?なんて混乱するのは必至です!!13日の金曜日の続編じゃないんだからさぁ・・・
さて本題(笑)
こういった作品群でイメージする”恋愛映画”とはこの作品は少し毛色が違います。むしろ恋愛要素は限りなく薄め。添え物程度。
だからこそ、タイトルで損しているなぁ!と思うんです。ぜひ、タイトルから来る先入観に惑わされずに今作を観て頂きたいですね!
【映画情報】
【原題】Morning Glory
【制作国】アメリカ
【監督】ロジャー・ミッシェル
【脚本】アライン・ブローシュ・マッケンナ
【音楽】デヴィッド・アーノルド
【出演([]内は役名)】レイチェル・マクアダムス[ベッキー・フラー]、ハリソン・フォード[マイク・ポメロイ]、ダイアン・キートン[コリーン・ペック]、パトリック・ウィルソン[アダム・ベネット]、ジェフ・ゴールドブラム[ジェリー・バーネス]
【公開日(日本)】2011年2月25日
【上映時間】129分
【配給】パラマウント映画
【IMDB】6.5/10.0 (およそ61,000人の評価)
【あらすじ】
失業中のTVプロデューサー、べッキー(マクアダムス)がやっと見つけた仕事は低視聴率のモーニングショー。ベッキーは伝説的なニュースキャスターのマイク(フォード)を起用するが、マイクは共同ホストのコリーン(キートン)と衝突してしまう……。【引用元:映画.com】
【感想】
☆3.6/5.0
恋愛よりもヒューマンドラマ寄り
仕事人間でニュースを作るのが何よりも好き!!!なヒロイン(以下ベッキー)がいくつもの賞に輝く伝説的なキャスター(以下マイク)と仕事で関わるようになり、その頑固でねじ曲がった性格と衝突しながらも”真のテレビとは、ニュースとは、番組作りとは”を学んでいく物語。最初にも書いた通り、恋愛要素は添え物で、彼女の仕事熱心な生き方を変えるきっかけになる、重要な人物との絆がどう結ばれていくかがメインです。なので、逆に言えば恋愛も仕事も頑張る女子のキュンキュンラブストーリーを期待すると「あれれ?」となってしまうかも。
笑えるシーン盛りだくさん
「くだらんモーニングショーなんか真面目に出来るか!」と言うマイクと、そのモーニングショーで長年キャスターを勤めてきたコリ―との子どものような喧嘩っぷりが笑えます。番組最後の〆の言葉「グッバイ」をどちらが言うかで揉め、オンエアの最後に「グッバイ」の応酬をするふたり・・・子どもか!!とツッコミたくなりながらも爆笑してしまいました(笑)
それから、視聴率アップを図るため気象予報士?のアーニーをジェットコースターに乗せ実況させる様子を番組で流すシーンも爆笑でした。
そこから、少しずつ番組がやりたい放題になっていく過程はまるで調子に乗ってしまう動画投稿者のよう・・・笑って観つつも、「こんな番組作りで良いの?」と観てる私も不安になりますが、そこはちゃんとマイクが落としどころとなって、ベッキーの目を覚ましてくれます。
朝番組を見たおばちゃんにマイクがダン・ラザー(実在したジャーナリスト/ニュースキャスター※関連記事『ニュースの真相』)に間違えられるとかなかなかブラックジョークも効いていました(笑)
もちろんホロリもある!
マイクが終始ものすごく頑固で、ニュースの種類にこだわり見下し、「”フワフワ”なんて単語は口が裂けても言わんぞ!俺を誰だと思ってるんだ!」と全力で嫌な奴なんですが、その彼にイライラした人ほどラストの場面で感動できる仕組みになっています。正直ボロボロ泣いてしまいました(笑)
誰かのために己を曲げてでも頑張る姿というのは、本当に心に来ますね。
うーん伏線がお見事!
音楽も良いし映像も良い!
the weepiesの”same changes”や、Newton Faulknerの”Gone in the Morning”などの挿入歌も良いですし、主題歌であるNatasha Bedingfieldの”Strip Me”もすごく良いです。
終盤のレイチェル・マクアダムスの走るシーンも良い!
オシャレでした!
豪華俳優陣の共演
主演のレイチェル・マクアダムスの脇をダイアン・キートン、ハリソン・フォードという大御所俳優がガッチガチに固めてくれています。ちょい役でジェフ・ゴールドブラムも出ています。彼はハエ男で有名ですが(そう思ってるのはホラーファンだけかもしれない(笑))、すごく良い俳優。ちょい役まで良い俳優揃いで、とても安心して観れます!
それから、カメオ出演で50セントやブルーマンなどのアーティストも多数出演しているので、観ていて「おっ!」と思えるのが楽しいところ。
まとめ
ぜひ邦題に先入観を持たず観てもらいたい!マクアダムスさんは可愛いし笑って泣けるしで、ハリソン・フォードは渋かっこいいし、ダイアン・キートンはかなり体張ってます(笑)
気軽に選んで失敗のない、カップルでもいいし、家族でも観れる良作です!